kotoba日記                     小久保圭介

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   『宇治山田駅』

2024年02月25日 | 生活詩















   『宇治山田駅』


なんば発
宇治山田駅着

バス停からバスが来た
わたしは見馴れた町を進むバス

バスはわたし
わたしはバス
橋を渡る

降った場所は
知らなかった『外宮』の近く
今でも知らない『神宮』
のっぺりした伊勢神宮だって
今でも判らない

バス停から
わたしは歩く
林から
森になり
道は続いている

門を入り
もっと森に入る
この静かな空気

床に入り
出かける
畑を歩く
おじいさんは
醤油と味噌を作った
店は繁盛したのは
醤油の美味しさだ

誰もいないのに
たくさんいて
ワイワイ話して歌って
森は騒がしいほど
お祭りです

囃子から
海だった
やわらかな内海だ
波が小さく
海なのに
湖みたい

美水は長く浜
美水は遠く
美水は透明

わたしの故郷はどこだろう
熊野か宇治山田か伊勢か

森と海と醤油
畑や太陽
伊勢湾なのか熊野灘か

赤土は夢絵なく消えた

わたしはバスに乗り
宇治山田駅発なんば着

わたしはまた帰ってゆく
往還こそが
わたしの故郷

なんば駅発宇治山田駅
宇治山田駅発なんば駅

海も畑も森も
わたしの往還です

ただいま

おかえり

いってきます

いってらっしゃい

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