僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

鐙(大和)

2018年12月01日 | 麺をいただく

鐙らーめんを頂く。

麺を太麺・細麺から選べる。

一見さんだと

正解がわからないため

このシステムはあまり好みではない。

魚強めのダブルスープ。

麺は家系の流れも感じる。

柚子で後味サッパリの

インスパイア家系。


クラウドアトラス(ディヴィッド・ミッチェル)

2018年12月01日 | よむ

なんてこった。

映画では最も退屈だった

キャベンディッシュの章が

一番面白い。

中でも老人の定義に驚かされる。

これは未知の世界であると同時に

いづれ行く道でもある。

そして冷たいグリーンピースを

プラスチックのフォークで押しつぶした時

古い世界は突然終わりを告げる。

まさにフロイドのザウォールの世界。

ソンミ編での意味不明な言い回しは

アジア人の片言英語の再現だろうか。

純粋も穢れも

言葉一つでこんなに表現できるんだな。

下巻へ移ると

まさかの展開。

時間が遡り始めた・・・。

経時で前の章をベースとするのはわかる。

これは未来の種明かしだ。

しかしすごい

人の想像力というものは

ここまで到達したのか。

今まで経験した中で

最も想像力に富んだ小説であることは疑いようのない事実だ。

圧巻。

未来へのバトンが渡り終えたところで

過去へのバトン渡しが始まろうとは

誰が想像できよう。

いくつもの時間軸が並行して動くこの感覚は

ダンケルク以上だ。

ノーラン監督でリメイクしてくれないかな。

ソンミはなぜキャベンディッシュに多幸感を得たのだろう。

へいじゅーの背中を重ねたのか。

著者が6章で描きたかったのは

人の一生なのか

はたまた心に住む多面的な自我なのか。

すごいなあ。

我々が目を背け見ないふりをしたいものを

次々と白日のもとへ晒してくる。

そして物語は突然終わりを告げる。

よりよい世界への道程を示しながら。

けれど我々はしっている。

アダムユーイングの書いたそれとはことなり

クラウドアトラスの世界が

どのような未来に進むのかを。

我々の未来に

幸多からんことを。