鉄ちんちんの気まぐれ紀行

今日も行く!走れ、汗と涙の撮り鉄ドキュメント!

ドキュメント!続編、遠い記憶の旧東青山駅!

2016年10月16日 | 近畿日本鉄道


東青山駅

青山区間の廃線跡を辿るハードなことはできませんが、念願の旧東青山駅に訪れた後、現在の東青山駅にも行ってみることにしました。駅の北側には「東青山四季のさと」が隣接。山の中にしては広大な公園で、家族連れも多く穏やかな空間です。この公園でも一部の廃線跡を辿ることができます。


公園の頂上辺りに旧線があったようです。綺麗に整備はされているものの、レールがあったのは間違いないようで、この辺りに当時の垣内東信号所がありました。どうしても悲劇の事故が浮かんでしまいます。33パーミルの急勾配を暴走した4連名古屋行特急は、時速100キロ以上で信号所を突破し、現在の東青山駅のすぐ東側にある旧総谷トンネルへと飛び込みました。


遊歩道のように整備されていますが、トンネルに近づくうちに雑草が増えてきます。


旧総谷トンネルは、5分ほどで見えてきました。
暴走列車は、トンネル内で前2両が横転、3両目がトンネルの壁に激突。そこへ前方からやって来た「京都・難波行特急」が衝突するという大参事となりました。
「青山トンネル事故」と呼ばれる本当の現場です。


トンネルの左側には、本線に繋がる安全保線跡があり、右側には、現在の新総谷トンネルが並び、特急列車の通過音だけが頻繁に響きます。
別のマニアとして来たわけでもないので、手前で足を止めました。トンネルに背を向けた時、視線を感じたように思い、振り返ると、勿論誰もいるはずもありません。事情を知っているための気のせいかも知れません。

事故の事を軽々しく口にできる立場ではありませんが、鉄道を愛する一人としても、事故の事は決して忘れてはならないと思います。長い年月が経ちましたが、25名の犠牲者の冥福を祈ると同時に、同じ悲劇を繰り返すことのないよう、安全に努めて欲しいという思いでトンネルを後にしました。


現在の新総谷トンネルから東青山駅構内に進入する特急列車