機会があって、たまたま訪れることとなったのですが、今回は近い将来消滅するであろう吾妻線(あがつません)と信越線の撮影に出向きました。吾妻線は川原湯温泉(かわらゆおんせん)周辺。信越線は長野~直江津区間。
撮影は川原湯温泉駅からのスタートです。このあたりは、政権交代により工事再開となった八ッ場ダム(やんばダム)が完成すれば、湖底に沈んでしまいます。
(ホームに立つと、丁度上野行185系「特急草津」がやってきました)
画面ではわかりづらいですが、ホームの後方には工事途中だった大きなダムの柱が立っていました。
一旦、駅の様子を確認し、ダム建設周辺での撮影をします。
「樽沢トンネル」は、日本一短いトンネルとして有名な撮影地です。ここは水没区域には入っていませんが、新線付け替えのため消滅してしまうようです。
たまたま見つけた撮影地。 湘南色の115系列車が中心のようです。国鉄車両の宝庫でもあるようです。
どこから撮影しても、見上げるとダム建設の大きな建造物が目立ちます。
185系が走るこの風景も、すべて水没してしまいます。
この高さまで水が埋まるようです。
八ッ場ダムの完成は、5年から10年はかかるでしょう。しかし、余計な建造物の無い風景は今のうちです。お早めの撮影をお勧めします。
せっかくですので、帰りに黒姫・妙高方面の撮影に立ち寄りました。
北陸新幹線開通に伴い、長野から直江津間は、JRから第3セクターに譲渡されるようで、JRの列車撮影は1年あまりしかありません。時間が経つにつれ、マニアも増えることでしょう。
天候の急変も仕方ありません。とにかく現地に向かいました。
ここは信州色が中心です。残念ながら何も見えませんが、本来バックには、雄大な黒姫山が美しい撮影地なんです。 信越本線 黒姫ーー古間
何年か前に「懐かしの白山号」の撮影でやってきた場所で、今回で2回目の訪問です。 あさま色の「妙高号」がやってきました。 信越大橋より撮影。
最後にどうしても行っておきたい場所は、二本木駅。
ここは、日本でも数少なくなった「スイッチバック」の駅。先程までどんよりとしていた空から、夕日が照らし始めました。
踏切の警報機が聞こえ、左手(直江津)方面から列車が登ってきました。トンネルで一旦停止し、バックでホームに進入してきます。運転手の移動はなく、車掌の誘導により、そのままバック移動してきました。
待機していると、今度は正面の山手(長野)方面から、列車が下ってきました。
ホームに進入し、ここで列車の交換をします。
先に来た列車は、今度はまっすぐに山手方面に登っていきました。その後、残された列車はバックのまま発車していき、一旦停止した後、左手へと下っていきました。
両方の列車の発車を見届けて撤収、帰阪しました。帰りの道中では、あちこちで高速道路と平行して、北陸新幹線の高架橋が見られました。糸魚川や黒部宇奈月温泉駅の工事もほとんど形ができあがっていました。これまで金沢周辺では、よく見かけていたのですが、信越方面でも仕上がった新幹線高架橋を見ると、いよいよ開業前である実感が出てきます。同時に寂しくもなります。予定では、27年春、金沢ー東京間が開通。富山ー東京が2時間7分、金沢ー東京が2時間30分。どれだけの人が利用するかはわかりませんが、どれだけの列車が引退となるか。残された撮影期間は、来年1年です。必ず黒姫山のリベンジにまた来たいと思います。