毎日夕方になると、パーキンソンの友人のところに話にいきます。
私のできることは話をすることだけ、と思っています。
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秋海棠
彼はよく夢の話をします。
体が硬くなってだんだん動かなくなる、という感じをもっていて、
足を軽くゆすってもらうと力が抜けて軽くなる、
するとすーっと4次元の世界に入っていく、と言います。
そこには老いも若きも大勢の人が歩いている、
顔ははっきりしないし、何をする人かも分からない、
ただ歩いているといいます。
そうしている内に、体が心臓から遠い部分からしびれてきて、
心臓に近づいてきて、いよいよ心臓かと思ったとき、
パッと電気がついたように生き返るんだ、と言います。
普通パーキンソンの人は認知症にはならないといいます。
デイサービスの経験でも、碁を打ったり、俳句や短歌を作る人もいます。
薬の影響で認知症になる人もいるようですが、
彼は意識がはっきりしている。だから恐怖も感じるのです。
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一昨日はシャワーを浴びたいと言って、回りが引き止めるのに、
自分で手すりにもつかまらずにスタスタ歩いていったそうです。
シャワーのことばかり思いつめていたからのようです。
彼が自分の今の状態に慣れていけば、もう少し安定して、
動きが良くなるかもしれません。
まわりはそれを期待しています。
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ススキの花