キッズインターナショナルスクール日記

愛知県長久手市のキッズインターナショナルスクールから、保育の様子や子育て情報を発信していきます。

英語と日本語

2013年10月18日 | 園長の雑感
子どもたちは、KISで毎日生活する中で英語を自然に習得しています。幼児期に英語と日本語の2言語を同時に習得することで何か弊害はないのでしょうか、という質問をたまに受けることがあります。バイリンガル児は、考え方が柔軟であり、問題解決能力が高い傾向があるそうですが、インターナショナルスクールで幼児期を過ごすことにより日本語の語彙力に影響を及ぼすことは否定できないと私は考えています。

日本の幼稚園や保育園で3年間過ごす子どもとインターナショナルスクールで英語で3年間過ごす子どもとでは、園生活の中で使用される日本語の語彙力に違いがあって当然でしょう。「体操座り」や「前にならえ」や「集合」など集団生活の中で使用される言葉や「ハンカチ落とし」や「ジャンケン列車」などの集団遊びの名前、「うんてい」、「缶ぽっくり」、「万華鏡」「紙粘土」などの遊び道具の名前など英語での園生活を送ると触れる機会がありません。集団生活の中での日本語は小学校に進んでから獲得していくことも可能でしょうが、園生活以外で日本語の語彙力を培っていく努力は必要だと思います。

保護者の方には、日本語の絵本をたくさんおうちで読んで下さい、とお願いしていますが、絵本もフィクションだけではなく、ノンフィクションのお話やかがくの本、図鑑など様々なジャンルの本を読むことでいろいろな言葉に触れることができます。また、それ以外にも近所のお友だちと遊んだり、童謡を歌うことでも日本語の語彙力は培われていきます。夕焼けを見た時に「夕焼け小焼けで日が暮れて・・・」と親子で歌うことで、その情景と一緒に言葉が活きたものとして子どもの中に取り込まれていきます。英語と日本語のバイリンガルになることは可能ですが、努力は必要だということを覚えておかなければならないでしょう。インターナショナルスクールは英語が自然に獲得できるからいいな・・・しかし、その分母語のサポートは必要になるのです。絵本や童謡、会話を通じて、ぜひ親子のコミュニケーションを楽しんでいただけたらいいと思います。