MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.084 「スーパーマン リターンズ」 (2006年 米 154分 シネスコ)

2006-08-25 01:55:24 | 2006年劇場鑑賞
監督 ブライアン・シンガー
出演 ブランドン・ラウス
    ケイト・ボスワース
    ケヴィン・スペイシー



久々に公開される「スーパーマン」の映画ですが、思えばクリストファー・リーブが演じたスーパーマンからかなりの年月が経ちますが、たしか「君も空を飛べる!」ていう宣伝コピーで公開された第1作を劇場で見た時は宇宙空間にキャストの文字が飛んでくるタイトルバックにかぶるジョン・ウィリアムスの勇壮なテーマ曲・・・もうこれだけで当時は鳥肌ものでしたが、スーパーマンの誕生から描いていく展開が印象的で後半の胸のすくようなスーパーマンの活躍に胸躍らせれたものでした。

そして今回の新スーパーマンはブランドン・ラウスという無名の役者を起用したのは正解だったと思いますね(クリストファー・リーブも無名でしたからね)
噂ではニコラス・ケイジが演じる?何て言われてたけど、まぁそれでも話題にはなるでしようが有名な役者だとどうしてもイメージがね・・・やはり無名も新人のほうがスンナリと新スーパーマンとして見る事が出来ますね。

(あらすじ)

5年前、地球から忽然(こつぜん)と姿を消したスーパーマン(ブランドン・ラウス)は、自分の過去を探して宇宙を旅していた。しかし、故郷の惑星、クリプトン星が放射能に汚染された廃墟になっていると知った彼は、第2の故郷であるスモールビルのケント農場に帰還。そのころ、スーパーマン不在のメトロポリスでは犯罪が急増していた。

旧シリーズ同様にキャストやスタッフの名前が飛んでくるオープニングが健在だったのは中々泣かせますね~
しかも当然ながらジョン・ウィリアムスの名曲が今回も使用されて、旧作をリスペクトしてるのが伺えます(やはりスーパーマンはこの始り方でないとね)

展開的に「スーパーマンⅡ 冒険編」の後を受けての今回のストーリーって感じですが、消息を断ってる間に想いを寄せていたロイス・レインは結婚し、一児のママになっていてショックを受けて苦悩するクラーク・ケント=スーパーマンの内面の描写があり、単なる痛快なヒーロー物にしていない。

切ないロイス(彼女も今だスーパーマンの想いを断ち切れていない)とスーパーマンの悲恋(?)と同時進行で天才犯罪者レックス・ルーサーが水面下で悪行を画策してる模様が描かれていますが、このルーサーを演じるケビン・スペーシーがまた憎々しい悪党を楽しみながら演じています。
でも旧作でルーサーを演じたジーン・ハックマンとはややキャラ的には違いがありましたね。
今回のスペーシーはシリアスに卑劣な極悪人としてルーサーを演じてるけど、勿論それはそれでいいんですが、でも個人的にはユーモラスでどこか憎めない独特の味があったハックマンのルーサーが好きですね。
出来れば子分のオーティス(旧作はネット・ビューティがトボケタ味で好演)も出してほしかったな~

恋心の複雑な感情に揺れるスーパーマンの心理的描写&ロイスの断ち切れない想いで苦悩する模様が結構大きく取り上げられる分、内容的には中身が濃く154分の上映時間もそんなに長く感じませんでした。

完全無欠のヒーローのはずのスーパーマンが今回は最大のピンチに立されてしまうのも、新シリーズの幕開けにしてはいきなり試練かいな・・・と思ってしまった。
復活の一発目だから簡単にヒーローが悪を懲らしめてメデタシ、メデタシ・・・で終わっても良かったと思うけど、今の時代ではそんな簡単な展開ではアカンのかなぁ~?
それでも飛行機を救う場面や悪党を次々と懲らしめていく場面などは相変わらずスカッと爽快な気分になれます。
話のメインの事件が解決した後に結構時間を割いて描かれる終盤の部分はある種この映画のテーマかも知れませんね。
ヒーローの回帰、悪を憎む正義、そして父から子へ受け継がれていくもの・・・もしかして今のアメリカが求めてる要素がこの作品にあるかもね?



★★★★ 2006.8.24(木) MOVIX堺 シアター3 17:40 H-1