明和九年、豊後関前藩の三人の若侍・坂崎磐音、河出慎之助、小林琴平は江戸から帰藩した。
互いに友人同士でもあり、慎之助の妻・舞が琴平の妹で、磐音の許嫁・奈緒が舞の妹であるという間柄で深い結びつきのある彼ら。
ところが着いて早々、慎之助は舞に不義の噂があることを叔父・蔵持十三から知らされる。相手は、障りがあり養子先から戻されたという旗本の子息・山尻頼禎。信じがたい慎之助だったが、問いただした彼女が否定しなかったことから手討ちに、そんな慎之助や蔵持、山尻を、琴平が討ってしまう事態に。しかも元凶になった不義の噂は、奈緒に懸想した山尻が相手にされなかったことから流した、事実無根の内容だったのだった。
やむを得ず、心ならずも琴平を斬った磐音は、奈緒を娶る訳にはいかず、ひとり藩を出て江戸へと向かう。
江戸深川六間堀の裏長屋・金兵衛長屋で暮らし始めた磐音だったが、家賃を滞納し、食糧を買う金もままならない有様。そんな様子を見かねた大家の金兵衛が紹介したのは、北之橋前の鰻屋・宮戸川での鰻割きの仕事と、金兵衛の娘・おこんが奥向きの女中をしている両替商今津屋の主人・吉右衛門の用心棒。
今津屋は、老中・田沼意次が推し進める貨幣制度、南鐐二朱銀の改鋳に賛成していることから恨みを買っているのだという。
あいにく用心棒は、先に丹石流の市村道場の者たちに決まってしまったのだが、店に難癖をつけにやってきた毘沙門の統五郎たちを撃退したことから、無事採用されることになり……
とある事情で国許を出て、江戸で浪々の身となった坂崎磐音。
普段はおっとりした感じなのだけれど、厳しいと知られる直心影流佐々木玲圓の道場で目録を与えられる程の剣の使い手。そんな彼の市井での活躍を描く時代小説。
前から気になっていたのですが(NHKでドラマ化もされてますが、そちらは予告くらいしか見たことはなく…/笑)、なかなか1巻を見かけず(図書館で)、ようやく読めました。
個人的には、過去が明らかになるのは後からちょっとずつの方がいいなぁと思うのですが、まあその辺は、好みの問題なので…。
<10/1/14>
互いに友人同士でもあり、慎之助の妻・舞が琴平の妹で、磐音の許嫁・奈緒が舞の妹であるという間柄で深い結びつきのある彼ら。
ところが着いて早々、慎之助は舞に不義の噂があることを叔父・蔵持十三から知らされる。相手は、障りがあり養子先から戻されたという旗本の子息・山尻頼禎。信じがたい慎之助だったが、問いただした彼女が否定しなかったことから手討ちに、そんな慎之助や蔵持、山尻を、琴平が討ってしまう事態に。しかも元凶になった不義の噂は、奈緒に懸想した山尻が相手にされなかったことから流した、事実無根の内容だったのだった。
やむを得ず、心ならずも琴平を斬った磐音は、奈緒を娶る訳にはいかず、ひとり藩を出て江戸へと向かう。
江戸深川六間堀の裏長屋・金兵衛長屋で暮らし始めた磐音だったが、家賃を滞納し、食糧を買う金もままならない有様。そんな様子を見かねた大家の金兵衛が紹介したのは、北之橋前の鰻屋・宮戸川での鰻割きの仕事と、金兵衛の娘・おこんが奥向きの女中をしている両替商今津屋の主人・吉右衛門の用心棒。
今津屋は、老中・田沼意次が推し進める貨幣制度、南鐐二朱銀の改鋳に賛成していることから恨みを買っているのだという。
あいにく用心棒は、先に丹石流の市村道場の者たちに決まってしまったのだが、店に難癖をつけにやってきた毘沙門の統五郎たちを撃退したことから、無事採用されることになり……
とある事情で国許を出て、江戸で浪々の身となった坂崎磐音。
普段はおっとりした感じなのだけれど、厳しいと知られる直心影流佐々木玲圓の道場で目録を与えられる程の剣の使い手。そんな彼の市井での活躍を描く時代小説。
前から気になっていたのですが(NHKでドラマ化もされてますが、そちらは予告くらいしか見たことはなく…/笑)、なかなか1巻を見かけず(図書館で)、ようやく読めました。
個人的には、過去が明らかになるのは後からちょっとずつの方がいいなぁと思うのですが、まあその辺は、好みの問題なので…。
<10/1/14>