シャルロットフレーズ＠オマージュアパリ

　シャルロットのビスキュイ生地に囲まれた中には、いちごの四角いゼリーの入ったいちごムース（とビスキュイ）。
　上に生クリームといちご（越後姫？）とチョコレートが載ってます。

　オマージュ・ア・パリ：新潟（長岡）

『咲くや、この花 左近の桜』長野まゆみ（角川書店）

春の名残が漂う頃、武蔵野の隠れ宿<左近>の長男・桜蔵のもとに黒ずくめの男が現れて、“クロツラを駆除いたします”という怪しげな売り込みのちらしを置いていった。
そんな折、先に知り合った上原司の義弟である弥に、亡き祖母の使っていた離れを貸すことに。
しかしそんな弥の女癖の悪さに辟易する桜蔵。
それから数日後、彼の骸が押し入れから転がり出た。そこへ件の男が現れて言うには、彼はクロツラにタマシイを奪われたのだという……第1章　迷い犬、
左近の休業日。留守番をしていた桜蔵は、包丁の研ぎ師・菊政がくるのを待っていた。
雨の中、その彼は孫だという青年・シノブを伴って現れた。ずぶぬれのシノブを風呂場へと案内するが、なかなか出てこない為、その様子を見にいった桜蔵は、何故か菖蒲の匂いを嗅ぎ、いつのまにか脱衣場は緑したたる湿地へと変わっていた……第2章　雨彦、
弟・千菊の担任・羽ノ浦に貸していた、“時雨の間”が雨もりする為、修理を頼むことに。
夏風邪をもらって家で寝ていた桜蔵は、留守番をしながらその修理人を待っていたのだが、そこに正体不明のケモノが現れて……第3章　白雨、
墓参りに行った母から、見慣れない花入れが墓にあったのを片付けてほしいと頼まれた桜蔵。
そんな中、千菊が、母親ほどの年恰好の女性と歩いているのを見たと級友・久生から聞かされる。
その後、左近家の墓に出かけた桜蔵が、墓で出会った梶岡夫人がその女性だと知る。墓に置かれていたのは、戦時中に亡くなった彼女の兄の遺品だという飯盒。桜蔵の大叔父にあたる川路と親しかったという。そんな彼女から茶会に招かれ、千菊の代わりに出席することになった桜蔵は……第4章　喫茶去、
夏。弥から、自分を軽々と投げ飛ばしてくれそうな男を紹介して欲しいといわれた桜蔵は、久生を紹介。
そんな中、ヒュウガアオイと名乗る人物に、桜蔵のあられもない写真がばらまかれる事件が。“連絡求ム”と記されていた電話番号に電話をかけた桜蔵は、久生とその恋人・森本里らと共にその電話が告げたＭ町観光センターへと向かうが……第5章　ヒマワリ、
彼岸の休日に、桜蔵は父・柾の代理でG氏邸を訪ねた。
ある古書の購入を巡り、亡きG氏と取り交わされた文書により、彼の死後はその本を柾に渡すことになっていたのだ。無事、未亡人から受け取った後、恋人・真也の元でそれを開封した桜蔵は、そこに10万円が入っているのを見つけ、返しに戻る。
邸宅には息子らしき男がおり、彼に渡そうとするも、その金が消えていて……第6章　千紫、
羽ノ浦が居をよそへ移してまもないころ、警察官が“髪の長い女”の消息を訊きにきた。曰く、その女は若い男を誘って、髪を盗んだのだが、その際、左近の住所を口にしたという。
日曜日、家じゅうにだれひとりいない家で留守番をしていた桜蔵。そこへ若い女が訪れ、休ませて欲しいという。何とか追い返したい桜蔵だったが……第7章　髪盗人、
千菊の誕生祝いを、K高原で星空観測で過ごすことにした柾、千菊、桜蔵。
その途中、峠の茶屋で休憩をしたところ、柾の車に白い毛皮風のハーフコートの男が乗っていた。おりるようにいった桜蔵の上に、男はのしかかったが、その姿は雪のように消え失せて……第8章　雪虫、
年の暮れ、左近の休業日が偶然にクリスマスに重なった。
そこへ柾の妻・遠子から呼び出しを受け、出かけることになった桜蔵。
彼女の発案により、アンティークの服の店<サンドリヨン>で、その変身ぶりを競うことになったのだが……第9章　灰かぶり、
センター試験中。桜蔵は気がつくと久生と一緒にいて、牡丹ののれんのかかる一軒の店へと入った。しかし頼んだ湯豆腐がまずく、調理場をうかがいにいった桜蔵。その間に、久生の姿が消えていて……第10章　黒牡丹、
合格発表を見に行くため大学に向かった桜蔵。しかし途中で自転車のタイヤはパンク。手にしていた受験票の番号がちがう。しかもその番号は掲示板にはない、という縁起でもない夢をみる。出かけた桜蔵は受験票をおとし……第11章　梅花枝、
卒業式を終えた桜蔵は、真也と駅で待ち合わせ。ところが大型犬につきまとわれてしまい、駅前の喫茶店に逃げこんだ桜蔵だったが、何故かそこにいた男から電車に乗るように指示されて……第12章　桜守 を収録。

幻想譚続編。
あいかわらず受難な桜蔵…（笑）。

<09/4/5>