黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『少年舞妓・千代菊がゆく! 宿命のライバル』奈波はるか(集英社)

2009-04-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
4月も半ば過ぎ。都をどりの公演で、その他多勢の踊りを披露していた千代菊は、突然、牛若丸を演じるように師匠から言い渡される。牛若丸を演じていた芸妓・美登利が足を怪我してしまい、もうひとりいるはずの芸妓はインフルエンザで床に伏しているのだという。千代菊が選ばれたのは、小柄なところを見込まれた為。
本番20分前という突然の事態にもかかわらず、何とか成功を収め、ご贔屓筋からの評判も上々。
結局、美登利の怪我はたいしたことはなく、明日からはこれまでどおり彼女が務めることになっていたのだが、何故か翌日も千代菊に演じて欲しいという。どうやら、精神的に弱いところのある彼女は、自信を失ってしまったらしく……『三人目の牛若丸』、
7月。美希也の親友・大隅顕太の家業である老舗旅館<大隅>の事業建て直しに、手を貸している若手実業家、神城グループのCOO・神城千晶は、楡崎も認める手腕の持ち主だが、何故か彼に対抗意識剥き出しで、千代菊に大しても嫌味ばかりいう客。
東京・銀座に、全国的にはマイナーな京舞の普及の為の舞台を作るという話があり、楡崎ともう1社が出資することになっていたのだが、その相手の会社が潰れてしまったという。採算がとれるか難しいその事業に楡崎も躊躇する中、神城は彼への対抗心だけで、全額出資を決めてしまい窮地に……『宿命のライバル』の2編収録。

シリーズ32作目。
18作目に登場の神城が再登場。
宿命のライバル、と思っているのは神城だけで、どうやら彼の空回りっぽい雰囲気が(笑)。

<09/4/22>