黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ディビザデロ通り』マイケル・オンダーチェ(新潮社)

2009-04-03 | 読了本(小説、エッセイ等)
カリフォルニア北部の片田舎、人里離れた農場に暮らす一家……寡黙な父親と、出生時に母を亡くしたその娘・アンナ。アンナと同じ病院で生まれたが、その際に母が亡くなり、この家に引き取られた娘・クレア。そして、殺人事件で他の家族を亡くし、孤児になった隣家の少年・クープ。
3人は次第に成長してゆくが、アンナが16歳の折、4歳上のクープと関係をもち、その光景を見た父は、クープを半殺しの半殺しの目に合わせてしまう。
その悲劇がきっかけとなりバラバラになった“家族”。
クープは、ギャンブルで生計を立て、クレアはサンフランシスコで公選弁護人事務所の調査員として働きながら、週末に父の元を訪れる生活。そしてアンナは、フランスで別の名前で暮らしながら、すでに忘れられた作家を研究していた……1 アンナ、クレア、そしてクープ、
作家リュシアン・セグーラは、晩年、荷馬車で放浪。新しい家を見つける為北上し、そこでロマ人の女性・アリアと、その夫で泥棒のリエバール、息子のラファエルの一家と出会う。リュシアンはその地に家と土地を買い、住むことに決め、そこから少し離れた場所に一家も移り住む……2 荷馬車の一家、
時計職人だった義父が亡くなり、母オディール・セグーラと2人暮らしになった少年リュシアン。
ある晩、長年空き家だった隣家に、無骨な男ロマンとまだ年若い妻マリ=ネージュの夫婦が引っ越してきた。
リュシアンの母の元に読み方を習う為、通うことになったマリ=ネージュとリュシアンは親しくなり、幼馴染のような関係に。
やがて母が亡くなり、リュシアンのある発言から疎遠になった2人。やがてリュシアンも結婚。家庭を持つが……3 デミュの家 の3部構成。

それぞれに違う話?と思いきや、アンナが後にフランスに渡って研究することになる作家がリュシアンだったりします。
断片的に語られるエピソードの連なりが、さながらパッチワークキルトのような印象でした。

<09/4/2,3>