黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『春夏冬喫茶館にようこそ 散花の記憶』前田栄(角川書店)

2005-12-04 | 読了本(小説、エッセイ等)
自分でもワケがわからないまま、何故かあやしげな『春夏冬喫茶館(あきないカフェ)』でバイトすることになった高校生・倭タケル。エキセントリックな美青年・祈常とネコ耳コスプレ美少女・マガタマに挟まれ、困惑の日々を過ごしている。
そんな彼の周辺でおかしな事が……同級生や先輩後輩が、次々に彼の前世の親兄弟だと名乗り、何故か今のバイトを辞めるように迫ってくるのだ。
その陰には、タケルの旧友だという神仙武将の存在があるらしいのだが、神である自分の記憶を封じている普段のタケルにはわからず……。

すでにカフェが舞台である意味が、あまりないような気がしなくもないですが(笑)。
新キャラ・シラユキちゃんも登場して、どうやらこれからも続刊する気配。
今後に期待です(笑)。

<05/12/4>

『狐弟子』森福都(実業之日本社)

2005-12-04 | 読了本(小説、エッセイ等)
10歳の時に両親を亡くして後、遠い親戚である大金持ち・韋成大に引き取られた朱長恭。韋家には、2人の娘…若蘭と清蘭がおり、長恭は美人だが高飛車な妹・若蘭に思いを寄せていた。しかし若蘭は乗馬を趣味に持つ不器量な姉・清蘭の見合い相手である蘇恵良に気があり、何とかその見合いを阻止すべく、長恭に清蘭を連れ出すように頼むが……『鳩胸』、
髪結いで人気の柳丹桂は、顔立ちも物腰も優しげな若者。しかし真の生業は黒装束で闇夜を駆ける盗賊。彼は昔仕事を失敗した時に、芸妓・謝季玉に助けられた過去を持つ。そんな彼女は、恋人・裴思安を献身に支え、進士にした後に失踪。その彼女が先頃衰弱して見つかり、思安が逆に彼女を妻に迎えるという。そんな美談の裏に隠されていた真実とは……『雲鬢』、
琵琶師・范深之の亡き師匠・王の妻・柳おばさんは、姑・阿梅に、自らの腿の肉を与え病を治したという美談の持ち主。彼女の娘・翠風と名家の息子との縁談が決まる中、深之の破門された兄弟子・杜次武が再び都に帰ってきたというが……『股肉』、
その容貌から狐だと噂されている呪師・毛潜に、弟子入りした少年・馬孝児。とある理由から狐になりたいという彼に、師匠は……『狐弟子』、
幽鬼憑きと評判の女卜者・李瑞芳を見初めた、医家の息子・沈恒之。その弟・蘭圭と親しくなるが、李姉弟の商売には裏が……実は幽鬼に憑かれているのは姉ではなく、蘭圭の方で……『石榴缶』、
3年前の元旦、どうしても捜し出して会わなければならない人物がいることを悟り、その人物を見つける為、都に出てきた青年・洪守珪。そこで何故かやたらと災難に見舞われると評判の娘・羅荷月と知り合い、結婚。2人の月下氷人となったのは“視鬼”(=幽鬼を見る)の力を持つ彼女の友人・呉紫娘だった。彼女は先帝の愛娘・高陽公主に仕えていて……『碧眼視鬼』、
そっくりな画力の持ち主であることを利用し、鏡のように一人の人物を別方向から描き、都で評判となった双子の画師・鏡月華。宮城に呼ばれ、皇帝の寵姫の肖像を描くことになったが……『鏡像趙美人』の7編収録。

『中国唐代奇譚集』と銘打たれた短編集。
中国ものは、名前の漢字を探し出すのが大変です;(携帯だと大抵変換できない/笑)

<05/12/3,4>