Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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キヤノン、新たなフォトブックサービスをスタート

2010-07-12 21:49:04 | Thinkings

 デジタルカメラはシーズンごとにラインナップを刷新し、撮影できる写真は高精細で、さらに手軽に美しい画がとれるよう、ハードウェア、ソフトウェア両面で日々進化しています。
 しかしながら、写真はより美しくなったとして、その写真の使い道はそう様変わりする者ではありません。

 例えば、PCにため込んでフォトビュアーで見る、写真屋で印刷してアルバムに挟む、ブログに載せる、フォトフレームに飾る・・・あるいは、Flickrのようなオンラインフォトストレージで公開するという使い方もあるかも知れません。
 そのようなサービスの中で、ちょっと異質なのがフォトブックです。なんと言っても、「本」というリアルな物が手元に残るわけですから。写真の扱いにしても主役ではなく、あくまで「素材」。ブログのように単発でも無く、アルバムのように入れ替える事が出来る訳でもない。写真を扱うサービスとしては、他とは様々な意味で毛色が違うのです。

 そのフォトブックサービスをこれまでも展開してきたキヤノンが、新たにB6サイズのフォトブックサービスをスタートさせました。

キヤノン、B6サイズのフォトブックサービス「PHOTOPRESSO」をスタート マイコミジャーナル

PHOTOPRESSOは、20~30代をメインターゲットとし、Webサイト上で、オリジナルのフォトブックの制作、公開、ならびに印刷、配送までを提供するもの。従来より、カードタイプやフォトマガジンタイプなどのフォトブックサービスを展開している同社だが、PHOTOPRESSOでは「持ち運びができるサイズを採用し、ソフトカバータイプで書籍っぽさを出している」(同社)。

 B6と言えば青年誌のコミックと同じ大きさで、これまでのA4・B5・A5で展開してきた物よりも一回り小型で、持ち運びに配慮した物になっています。また、一般書籍のようにソフトカバーに加え、帯をも採用する事で、より書店で手にする書籍にイメージを近づけてあるようです。
 やはり本というものは、何となく特別な物です。特に綺麗に製本されているものは、個人で作ることが中々難しいです。ですので、自分の撮った写真や文章が本になる事で、よりプレミアム感を感じることが出来るでしょうね。

 価格もサイズが小さくなったことで、従来の半分ほどになっている用です。「自分だけの本を作る」という需要は意外に多いと思いますが、それを手軽にかなえられる受け皿として良さそうです。

 キヤノンと言えば、言わずと知れたカメラメーカーです。コンパクトデジカメのIXYやPower Shot、一眼レフのEOSシリーズなど、日々新たな製品を市場に供給し続けています。
 このサービスは、撮った写真のその後を提供するサービスです。すでに、「写真を撮る」事そのものについて、需要は飽和しており、フォトフレームなど、撮った後の製品が新たな市場を築きつつあります。キヤノンに限らず、カメラメーカー各社は、撮った後の市場について様々なサービスを提供していく事で、自社のカメラそのものの魅力と新たな需要を引き出せるのではないでしょうか。

 少なくとも、携帯電話で撮るのと、カメラで撮るのを明確に分けるサービスを、今後は考えて行かなくてはいけないんじゃないでしょうか?



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