「あしたから一週間ネット禁止」
こう言われたら、私はもだえる。間違いありません。仕事をするにも家での娯楽にも、すでにネットは切っても切れない間柄。全ての事をローカルでこなすなんて無理だよ!と、推測の世界の私が吠えています。・・・十年、いや8年くらい前の、別にネットがいらなかった頃の私に聞かせてやったらどう思うでしょうね。
何か分からないこと・・・路線図や観光名所、製品のレビューに市場調査、制度の内容から、国語辞典を引けば分かるような言葉の意味まで・・・「とりあえずググれ」が今のスタンダードになってしまっている私にとって、ネットを生活から切り離すと、情報源が一気に削られてしまうことになります。また、当然メールも禁止となると、友人との連絡はもとより、仕事にも支障が出てきます・・・グループウェア使っている時点ですでにアウトですけれどね。
さて、ちょっと考えるだけで「いまさら無理!」とさじを投げるだけの材料がそろってしまったネット禁止生活。しかしながら、それこそ10年前はネットを使っているのはごくごく一部のみ。みんなネットも携帯電話も使わずに生活してきたんです。それに、海外旅行などに言ったときには、携帯電話も持って行きませんし、ネットカフェでも外国語ばっかりですので、まともにネットにも触れないでしょう。
確かに、やろうと思えば出来ないことも無いような気がしてきましたが・・・とはいえ、自分でやるのは現実的にちょっと無理っぽいですので、実際にやってみた人の体験談を見てみることにしましょう。
ネットはもちろん、メールも禁止?1週間“ネットなし生活”に挑戦してみた R25.jp
「“ネットがないと生活できない”ってホントに~? なくても生活できるって(たぶん)。ためしに1週間、ネットなしで生活してみて、リポートしてみてね」。…というわけで、これをネット上でレポートする矛盾はさておき、いざ実験開始。
とりあえず元記事から事例を拾い出してみますと、
○スケジュール → メールで管理していたので、連絡先も分からない。名刺を発掘して対処。
○調べ物 → 図書館で。
○相手への連絡 → メールが使えないので電話とFAXで。意外と好印象。
と言った具合でした。今更図書館で調べ物をする気には、時間と効率の問題でちょっとなれないですね・・・。電話で好印象と書いてあるのは、
用件を伝え、雑談が生まれ、その延長で飲みに行く約束もしました。脱ネットは、コミュニケーションを深めるのにひと役買ったといえるかもしれません。
という下りから。メールからは感情は伝わってこないし、用件以外の内容は伝えられにくいですからね。「たまには電話する」と言うことは有効な教訓かも知れません。
結局、もっとも困ったのは自分よりも相手方。連絡が付かなかったり、メールで送った資料を見てもらえなかったりと業務に支障が出てきて3日で断念したそうですが、どうやら、「ネット無しでも生活は出来るけれど、それが当たり前になった社会の中で”普通”に過ごすのは難しい」と言えそうです。考えてみれば当たり前のことで、ネットを「交通インフラ」、「空調」、「紙メディア」、「ATM」、さらに条件を厳しくして「電気」とか。出来る、という人もいるでしょうけれど、どれも昔は無かったけど、今は無いと困るもの。やっぱり、人間は、一度便利を経験してしまうとなかなか不便には戻れない生き物みたいですね。
根本的な話で、完全に断とうとしても、何らかの形で関わってしまうから結果的に無理と言う話もありますけれどね。それでもどうにかしたかったら、無人島か、それこそシベリアにでも旅だったら?と言うことでしょうか。