Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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バイ・デザインが破産・・・激安テレビで作った歴史に幕

2011-02-02 20:19:04 | Thinkings

かつて、32型のテレビが20万円とかしていた時代。具体的には2005年当たりから、他メーカーを圧倒する低価格で注目を集めた会社が何社かありました。大手ショッピングセンターと提携して、センセーショナルな金額で記者発表・・・32型が10万円切ったときのマスコミ各社の取り上げ方は凄まじかったですね。

さて、今回取り上げた「バイ・デザイン」も、激安液晶テレビで何度もニュースを騒がせた会社です。品質は知らないですが、その価格だけ見れば確かに魅力的で・・・買いはしませんでしたが、何度かレビューをチェックしたものです。

一時期は低価格液晶テレビのパイオニア的存在感を放っていただけに、この結果は一時代の終わりを感じさせるものです。

バイ・デザイン、破産手続きの開始決定 負債9億8400万円 日本経済新聞

デジタル家電販売ベンチャーのバイ・デザイン(東京・中央)が1月26日に東京地裁から破産手続き開始決定を受けたことがわかった。負債総額は単体で約9億8400万円。薄型テレビなどの商品企画と販売に特化し、電子機器などの受託製造サービス(EMS)に生産委託する「ファブレス」型経営で注目されたが、価格下落で赤字が続き、資金繰りに行き詰まった。

元々品質には良い評判がなかった、典型的な「安かろう悪かろう」という風評が先行していた上に、本来は同じ土俵に立たないはずの大手メーカーが値下げ競争に参入したことで、一気に価格の優位性すら無くしてしまいました。そうなってしまっては、もはやなすすべもなく・・・

ここ数年、とくに外付けHDDが使えるREGZAが出てきた当たりから、液晶テレビは過当競争に突入していたんだと思いますよ。そんな中で、価格以外に付加価値を持たない弱小メーカーが生き残るのは非常に難しいです。ただ、デジタル家電はいずれこうなることが分かっていたはず。とくに液晶テレビは一時から値下げ圧力が急激に高まっていましたから、なるべくしてなった事だと言えるのではないでしょうか。

こうなってくると、次は大手のどこが液晶から手を引くかな?と思ってしまうところですが、すでにパイオニアとビクターは撤退していますし、あながち「次は無い」とは言えないところですよねえ。せめて国内では、そしてゆくゆくは世界でも、韓国勢に負けないよう、国内メーカーには頑張っていただきたいところです。



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