Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

IPv4、ついに枯渇

2011-02-01 22:17:10 | Technology

今から20年前くらいに流行ったフレーズ、「石油は後10年でなくなる」。結果はご存じの通り、未だにアラブ諸国はオイルマネーでブイブイ言わせており、私たちは車にガソリンをゴクゴク飲ませ続けています。プラスティックもなかなか決定的な代替材料が無いですしね。

まあ、当時の試算よりも多かったとか、当時に比べて節約しているとか色々理由があるとは思いますが、石油に比べ、こちらは当初の目論見よりもずいぶんと早くなくなってしまいました。

IPv4、IANAの中央在庫がとうとう枯渇 ITpro

IANA(Internet Assigned Numbers Authority)は現地時間の1月31日(日本時間の2月1日未明)、自由に割り当て可能なIPv4アドレスとして最後に2つ残っていた/8ブロックをAPNICに割り当てた。これにともない、IPv4アドレスの中央在庫が実質的に枯渇したことになる。

これによって、明日からIPv4の運用が大きく制限されると言うことはありません。しかしながら、今後、新規事業者や事業の拡大に伴う、新たなIPアドレスの取得が大きく制限されるのは間違いなさそうです。

ちなみに、今回の枯渇で今後起こることについて、たぶん一番詳しく解説しているのがこちらのページ。

Geekなぺーじ:IPv4アドレス枯渇 その意味と恐らくこれから起きること 毎日jp

これによると、IANAが在庫の元締めで、世界各国を5つの地域に分け、それぞれのRIR(Regional Internet Registry)が、ARIN(北アメリカ)、LACNIC(南アメリカ)、NCC(ヨーロッパ・西アジア)、AfriNIC(アフリカ)、そしてAPNIC(アジア・オセアニア)がIANAから割り当てられたアドレスをさらに国ごとのNIR(National Internet Registry)に割り当てるという階層構造を取っています。RIP、そしてその下位のNIRにはまだ在庫があるので「明日にもIPアドレスの新規発行が停止」という事態にはならない様ですが・・・なんでも、日本も管轄下にあるRIR、APNICが一番はやく在庫を使い果たすとか。

そりゃあ、ARINなんてアメリカとカナダだけ、AfiNIC管轄のアフリカはそもそもインターネットの普及率が少ないし・・・APNICは日本や韓国だけではなく、中国、インド、インドネシアという爆発的な人口を誇る国が目白押し・・・なんでも後数ヶ月で割り当てを使い切るらしいですよ。

ならば、それを逆手にとって、なんだか遅々として進んでいるように見えないIPv6の普及を、日本発で大きく進めるような施策がとれないものでしょうか?逆に遅くなるとか、機器の対応の問題など色々ありますが、そういうのはお上が・・・えーっと、ISPの皆さんがIPv6を利用すると安くなるとかのサービスをはじめれば、徐々に普及していくはず。家庭内のルータやハブについても、各社が足並みを揃えて対応機器を増やしていけば、元々テレビなんかよりもずっと早いサイクルで買い換える製品のことですから、5年もすれば家庭内の機器が入れ替わるのではないでしょうか?

まあ、末端ユーザーにはあんまり関係ない・・・というか、実感が湧かない話とは言え、これまでの周知にも色々と問題があったのではないか?という思いはぬぐえませんが・・・ソフトバンクがYahoo!BBをやったときのように、価格攻勢をもって乗り換えを訴えれば、不景気の今、結構な速度で機器が入れ替わると思いますよ。ISP各社やNTTにとっては、早めに手を打っておいた方が後の痛みが和らぐ問題だと思うんですけどね。

 



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