こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

体は心の鏡

2012年05月14日 | 日々思うこと、考えること
今月初めから続いていた体調不良、心の不調もずいぶん改善してきた。
まだ、完全に復調というわけではないが、“しんどい感じ”はしない。

デキモノができてしまったときにまず感じたが、じーっと、体の声、心の声を耳を澄ませて聞いていると、それぞれの声が聞こえてくるようになった。もちろん、癌や動脈硬化、肝硬変といったようなものは、それなりの検査をしなくてはいけないが、そういったものも体調と密接に関連していると最近思うようになってきた。

病気にはいくつかの原因がある。一つは先天的、すなわち生まれつきのもの。遺伝子の異常によるもので、残念ながら本人にはどうしようもない。もう一つは、大人になってかかる病気。こういった種類の病気のいくつかには免疫能がかかわっている。

以前、腸に腺腫ができたことがある。その時は、人間関係に悩んでいて、ある人に、
「そんなふうに、精神的にダメなときって、免疫力が落ちて、そういう病気になっちゃうのよね」
と言われた。免疫力の低下で腫瘍性疾患が生じるなどとはその頃思っていなかったので、その言葉はそれきり忘れていたが、どうやら最近、あながちそうでもないと実感するようになってきた。免疫については分からないことがいまだ多いが、人間の病気の1/3くらいは説明できるようになるのではないか。
そして、心の不調は免疫能にダイレクトに影響を及ぼす。心の調子が悪いと免疫能も自然と悪くなる。

結局のところ、心の不調は体の不調につながる。

心をいつも強く持っていれば、体が元気でいられる、というわけではないが、余計な体調不良をあらたに生み出す、ということはないように思う。

うーん。エヴィデンスもなくこういうことを言っているようだから、なかなか論文が出ないのかもしれない。


にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ