こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

心がとても癒された・・・20024年6月の読書記録

2024年06月03日 | 読書、映画、音楽、美術
薄曇り。
蒸し蒸しするみたいで、夜にはまた雨の予報。
すでに梅雨に入っているのではないかという気にさせられるが、梅雨前線は遠く南にあるので、まだそれを口にするのは早いだろう。

ほぼ積読状態だったガルシア=マルケスに再挑戦してこれをなんとか読破した。
再挑戦の理由としては本屋大賞を受賞した『成瀬は天下をとりにいく』を読みたいというのがあって、そのために『百年の孤独』を片付けたというところもあるのだが、読後感は、当然ながら後者の方が”ズーン”ときている。
『アルジャーノンに花束を』も忘れえぬ1冊となった。
本を読むと心が潤う。

読んだ本の数:5
読んだページ数:1580
ナイス数:225

雫の命が尽きようとする後半部分にさしかかった時に、その先が読めなくなり2年ぐらい積読になっていた。ブックカバーのスピンが挟んであったところから再開した。内容を覚えているか心配だったが、いざ読み始めたら登場人物があっという間に蘇ってきて話に復帰できて、わずか半日で読み終えてしまった。人生を静かに振り返りながら終えることができるのってとても難しいことのように思えるけど、無理せず死を受け入れることができたらそれができるかもしれない。
読了日:05月24日 著者:小川 糸

最後の一行ですべてがわかった。読んでいる途中でダウン症の弟のことや、弟の入っていた施設のみんなを思い出した。優しい心に戻ったチャーリーは幸せになったのか?そもそも幸せとは何なのか?利口な人、美しい人、身体能力のすぐれた人、金持ち、そんな人達への嫉妬や羨望は生きてゆく上で必要なのか?我にかえるとそんなことに汲々としている自分自身が哀れに思えるが、その呪縛から逃れることはできない。なまじの知性を持ってしまった人間とはかくも哀れで切ない存在で、短い一生でその本質を知ることはできないのではないか。感動の名作品。
読了日:05月23日 著者:ダニエル・キイス

ゆっくり読もうと思ったが、結局あっという間に読んでしまった。まあ、漫画みたいなストーリーだから致し方ない。最後のお話は予想通りだった。ずいぶん忙しい1日だったが、リハーサルの時間には間に合ったのだろうか。日付を見るとこのシリーズを続けるのは難しいが、できれば成瀬のこの先の成長を見届けたい。やっぱり寂しい。
読了日:05月15日 著者:宮島 未奈

4日で読了。半日で読み終えてしまえたが、それでは作品を"消費"するだけになるので、少しゆっくり読んだ。 小説なんてどれも文字の配列に過ぎないのに、5日前に読み終えたガルシア=マルケスの「百年の孤独」に比べると断然読みやすかったが、それはなぜなのか。 マコンドの街(百年の孤独の舞台)の歴史と成瀬あかり史が、頭の別々の場所に格納され、それぞれを味わうことができるのが実感できているが、こういうのはこれまで知らなかった感覚で心地よい。 読書とは、面白くて、素晴らしい。
読了日:05月12日 著者:宮島 未奈

”銃殺隊の前に立つはめになったとき”という衝撃的な書き出しの、ほんの8行先にメルキアデスという名前が出てきて、なんて胡散臭い物語だと感じながら読み始めた。本を開くたび”ブエンディア家 家系図”のページにスピンを挿し込み、それを参照したが結局最後までそれは欠かせなかった。(おそらく)章の区切りに番号を振っておいてくれたら、今物語のどのあたりにいるか、もしくはどのあたりに差し掛かっているのかがわかっただろうが、それがないが故にかえって読んでいる間、ずっと没入できたのかもしれない。 死ぬ前に読めてよかった。
読了日:05月08日 著者:G. ガルシア=マルケス


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2 コメント

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私の感想 (荻野誠人)
2024-06-06 22:48:48
 🔷コロ健さん
 いつもありがとうございます。
 さて、『アルジャーノン』はよかったですね。何と言っても、分かりやすいです。人気があるのも納得です。賢くする手術というアイデアの勝利と思っています。
 一方『百年の孤独』は、全然分かりませんでした。なんか不気味で超人的な一族の年代記だったと思いますが、「結局何が言いたいの?」という感じです。なぜこれが大傑作なんですかね?😅
 それではまた。
返信する
Unknown (コロ健 to 荻野さん)
2024-06-10 12:04:23
ありがとうございます。
『百年の孤独』は不思議な世界観のお話でしたね。
言語、自然、歴史も深くかかわっているのだと思うので、日本人が理解するのは難しかったのかもしれません。
今度、文庫版が出るそうで、人気はあるようですね。
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