こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

地球人が愚かすぎるから地球外生命体が近寄ってこないという説について

2021年06月30日 | 日々思うこと、考えること
 今日も曇天だが、かろうじて雨は降らないとの予報。でも先日、妻が探してきてくれた軽量の折り畳み傘は携行している。ミニトマト初収穫。皮は少し厚めだったが、とても甘かった。これからしばらくは買わずに済むだろう。今年はコストコで買った大玉のトマトも育てているので、それも楽しみ。

 地球人が地球外生物に出会うことができない理由というのを聞いたとがある。その一つに、地球人が愚かすぎるから、というのがあった。実際、これだけ人のことを殺す技術が発達しているのに、それをコントロールすることができないなんて愚かにもほどがある。いつまでたっても殺し合いを続けているこんなところに、善良な地球外生命体が卓越した技術を持ち込んだとしても、それを地球征服に使おうとする愚かな人間が洗われるに決まっている。そんなものが”たまたま”どこかの独裁者にもたらされでもしたら大変なことになる。
 殺人兵器だけが問題なのではなく、自動車のような危険な”道具”が人と隣り合わせにいるということも深刻な問題だ。自分も自動車を利用しているので (というか現代人で自動車を直接・間接に利用しない人というのは皆無のはずだ)、その利用はもっと制限されるべきだと思っている。文明の利器のほとんどは凶器であると認識する必要がある。

 人間はいまのところ、”地球を代表する生物”だと自負しているが、もし魚から進化して知能を獲得した地球外生命体、すなわち宇宙魚とか、豚が進化した宇宙豚がいて、その生物が今の地球を見たら、怒りのあまり人間などあっという間に駆逐されてしまうかもしれない。
地には平和

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時間とともに季節は進む

2021年06月29日 | 人間関係
 テレビの天気予報を聞いていたら気象予報士が”今週はまた一段、季節が進むでしょう”と、沖縄地方の梅雨明けが間近いにことを知らせていた。年々歳々、季節は繰り返されるが体は老い、あちこちにほころびが出てくる。そんなことを自覚すると生きること自体が少々面倒になってくる。なんのために死に向かって生きる必要があるのかと考えてしまうが、その答えはいつまでたっても見つからない。

 身を削る思いをしながら仕事をするが、それでも万全のことなどできずにただただ落ち込む。自由と勝手の間で人間関係を気にしながら生きて、それでも行き違いをして後悔する。生まれてきてしまったことの意義が子孫を残すことだとしても、現代社会はもはやそのことに特段の意義や価値を置いていないので、子育てというものが負担になる。だから、自分が”お荷物”だという意識を持つ子供が増えてしまうのかもしれない。そんな自己肯定感の希薄な子供はさらに様々な方法でさらに差別化され、余計に苦しめられる。生きることの素晴らしさを感じることができない。

 自分に関する全てが卑下され、否定されて、最後に残るのは自分の体そのものしかなくなってしまう。拒食・過食といった摂食障害、自傷、自殺、そういったものは養育環境など関係なく”自らがコントロールできる体”そのものに対し、自由に自分の意思を行使できる最後の行為だ。

 コロナ禍で行動範囲が今まで以上に狭められ、ほとんどの人が閉塞状態にある。多くのことを経験し、今や老いて活動性が低下し、生活パターン・行動範囲がある程度決まっている年寄りならば引きこもり生活に耐えることもできるだろうが、世の中に何があるのか何もまだまだわからない若い人にとって”情報収集”のための行動を行うことができないのは辛いことだ。コロナ禍による空白がこの先何年続くかわからないが、それでも出来事は積み重ねられていく。私自身それらの出来事と遠く、近くに関わりながら季節とともに流されていく。
自分をしっかり確かめる

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そんなに無理をしてはダメ

2021年06月28日 | 日々思うこと、考えること
 台風5号が本州沖を北上してくれたおかげだろうか、今朝は北からの風が入って少し涼しく、おまけに久しぶりの気持ちの良い朝日を浴びることができた。昨日の天気予報の大外れがまだ続いているようだが、天気が良い分には許せてしまう。

 今の病院に移ってからの週休2日の生活に体が慣れてしまっているのか、朝のルーティンのリズムがあまり良く無かった。人間、どのみち生きているのだから、
”私は先週末の土曜日に〇〇”として、この〇〇の中に、

 ”何もしないで過ごした”
 ”映画を観に行った”
 ”庭いじりをして過ごした”
 ”学会に出かけた”
 ”急ぎの診断を行いに病院に行った”
 ”大規模接種に駆り出された”

のいずれが入るにしても、結局のところ、

 ”週明けの今日はいつもの仕事に出かけた。”

で終わる。それなのに、〇〇の中身によって”今日”の様子はずいぶん違う。同じ時間が流れて、外からみても私には何も変化は起きていないのに、中身はずいぶん変わってしまう。

 小池東京都知事がダウンした。当初は、先週いっぱい療養する予定がさらに伸びてしまった。年末年始返上で仕事をされていたのを危惧していたが、無理がたたったのだろう。ずっと先頭に立って奮闘してこられたのは誰がみても明らかだが、体を壊してしまってはいけない。体だけでなく、心まで折れたりしていないか心配だ。急がば回れ、くれぐれも体調を元どおりにしてオリンピック・パラリンピックの指揮をとっていただきたい。

 私の同僚にはこれまで私なんぞは健康管理は自分でするが、都知事ともなったらかかりつけ医に定期的に通ってチェックしてもらうということも必要だろう。そして休むべき時にはゆっくり休む。政治家にもそんなリズムでしっかりやっていただくことが求められる。

 そんな、働きすぎを”自分でまいた種”と揶揄した男性の大臣がいるらしい。手負いの人をあげつらうというのは洋の東西を問わず政治家の常套手段というのであるのは、なんとまあ浅ましいことだろう。
お大事に

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コロナワクチン、打つ打たないは個人の自由

2021年06月27日 | 日々思うこと、考えること
 台風5号が梅雨前線を押し上げて昼頃から雨になるという予報だったが、曇り空のまま夕方まで持ちこたえてくれた。ちょっとバテ気味の花たちに液肥をやったり、ヤマアジサイの剪定をしたりしたあと、街まで買い物に出かけることもできた。昨日の土曜日、鎌倉は観光客でごった返していたらしいが、今日は雨予報のせいもあってか人出はそれほどではなく、落ち着いて歩くことができた。鶴岡八幡宮は七夕飾りで涼しげだった。病魔退散の願いが天に届けばいいが、それは地上にいる人の行動にかかっている。
 私のような一人病理医が人と話すのは日にせいぜい10名、臨床医数名と検査科の検査技師ぐらいのものだ。それが、昨日のように日に200人以上の人と対面するとずいぶん疲れる。今日など疲れが出ていて、副反応どころではない。これがこの先も何度もあるのかと思うと、軽いパニックになるが仕方がない、コロナウイルスワクチン接種は、新型コロナウイルス感染症封じ込めのため、効果の有無に関わらずやらなくてはいけないことだ。

 ワクチンを打つ打たないということがネット上の話題に上ることが少なくない。コロナはただの風邪、ワクチンの効果は不明、だから打つ必要はない、打ってはダメ、という人は少なからずいるようだ。広義の風邪であることは間違い無いし、効果も不明。さらに、変異ウイルスに対する効果となると不安はますます大きくなる。だから、打ちたくない人は打たなければいいと、私は思う。
 昨日、数千人という接種希望者を目の当たりにして、ワクチンを打ちたい人というのがこれほどいるのだとつくづく思った。私の妻もそうだが摂取したくてもできない状況の人はまだまだたくさんいて、それは打ちたくない人よりほど多いに違いない。接種したい人すべてに打ち終わるころには日本が集団免疫を獲得するのではないか。そうしたら、打った人は”打ったから抑え込むことができた”、打たなかった人も”それみたことか、ただの風邪だから打たなくても大丈夫だった”と思える。結果としては打った人たちのおかげであっても、そんなことになってもそれはそれでいいのではないかと思う。
八方丸く収めましょう

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お箸を忘れて冷や汗かいた

2021年06月26日 | 自然災害・事故・感染症
 病院から新型コロナウイルスワクチンの大規模接種に派遣された。仕事は問診。
 白衣またはスクラブ(例の青い服)、昼食を持参するようにとあり、白衣は普段使っているものを持って出たが、受付で大きく“医師”と書かれたビブスを渡されたので、結局これは使わなかった。昼食は普段の日と同じように妻に弁当を用意してもらった。

 ウィークデイと同じようにしていたつもりだったが、忘れ物をしてしまった。電車に乗った時に水筒を忘れてしまったことに気がついた。冷めたお茶を入れておいたのをテーブルの上に忘れてきてしまった。働く場所が変わるだけだから大丈夫と油断していたようだ。駅でペットボトルを買って会場に向かった。

 問診を行なっているうち、さらに何かを忘れていると思った。すぐに、それがお箸だと気がついた。水筒に続いてお箸か。お箸は普段病院に置いているが、今日は病院ではない。問診中は集中しているのだが、接種者が途切れるとお箸のことが気になる。

 ”最悪手づかみか”

 さすがにそうもいかないので、会場近くのコンビニを探すか、近くの繁華街でもで買おうかとかいろいろ考えたが、会場は広くていちいち外に出るのも面倒だとそれも躊躇された。たしか会場内にはお弁当屋さんがお店を出していたので、まずはそこで一膳分けてもらうようお願いしたらいいと思い直したら、なんだか安心し、そのまま午前中の当番を終えた。お箸も無事分けてもらってお弁当を食べることができた。食べ終えてから休憩時間にこのブログの午前中分までを書いた。
 午後もしっかり働いて、声はガラガラ、お尻は痛くて、右腕も痺れてしまった。いちおう、

 ”どうぞ、こんにちは、おかけください”

と声がけすることはできたと思う。もちろん、問診中は目を見ていた。

 会場整理の事務方の人たちや看護師さんとかみんな結構疲れただろうに最後まで立ち働していた。医者だけが肘掛け椅子を用意してもらっていたのがちょっと気恥ずかった。

 帰りがけ、前を通りかかった都心の駅の周りの飲み屋はどこも三密で大盛況だった。これでは10日後ぐらいは感染再拡大だろう。スタッフ一同、今日1日頑張ったことにどれほどの意味がるのだろうかと虚しさを感じつつ帰宅した。
こりゃダメだ

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スポーツを応援したい気持ちが薄れていく

2021年06月25日 | 日々思うこと、考えること
 湿気が肌にまとわりついてくる感じのする朝。気温はそれほど高くないのに、気持ちが悪い。今日から向こう一週間は雨模様が続くようでいよいよ梅雨本番。NHKでは防災情報を繰り返し流している。今年の集中豪雨は軽いもので済んで欲しいものだ。

 朝日新聞の朝刊一面に、”誰のためのオリンピック”というタイトルで、特集記事が載っていた。時間がなくて斜め読みになってしまったけれど、閣僚の中には中止を検討する声もあったようだが、総理大臣は”やめるのは簡単だけど、やめるわけにはいかない、やるしかない”というようなことで現在に至っているようだ。

 この1年半、コロナ対策に関する迷走を見せつけられ、政治に期待することなどもはやほとんど残っていないが、あらためてガックリさせられる記事だ。オリンピックの強行が何をもたらすか、想像できていないのだろう。テレビはせめてもの抵抗として日々の感染状況を放送しているが、オリンピック期間になったらこれらは一体どうなってしまうのだろうか。

 コロナ患者一人にかかる医療費を考えると、無観客にして入場料を払い戻した方がコストはいいのではないだろうか。世界選手権を東京、神奈川、千葉埼玉のいくつかの会場で行なっていると考えたらいい。多くの不要のものが露呈する中、”コロナ前”の価値観を引きずるものを捨てきれないでいるのが今回の東京オリンピックだ。オリンピックを開催して、感染が再拡大してこの国が医療崩壊を招いたとしたら、参加する選手たちはどう責任を取ってくれるのだろうか。勇気も感動も与えてくれなどしない。
 選手の間からボイコットの声が聞こえてこないのはどうしてなのだろう。そうした発言がもし仮にあったとしても封殺されているのか。それともボイコットする人は予選の段階で消極的にボイコットして敗退の道を選んでいるのかもしれない。そうまでしてやらせるオリンピックの意義というものを全ての選手、大会関係者に聞いてみたいものだ。
選手も責任を

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ジャーナリストと政治家と役人と医者

2021年06月24日 | 日々思うこと、考えること
 梅雨どき独特の曇り空。少し明るい空の向こうには今にも泣き出しそうな黒い雲が見える。クララではないが私もお日様のエネルギーが欲しい。かといってあの子と違い、炎天下に居続けることもできないのだから、人間なんて本当にへなちょこな存在だ。朝一番に目に飛び込んできたのは論文査読の催促メールの知らせ。連載原稿の締め切りも目前に迫ってきているのも思い出されて、血圧が少し上がる。ニュースと二刀流大谷のBS放送を交互に見ながら朝食を済ませる。東京の感染者数は再び増え始めた。海外ではインド株が猛威を振るいはじめた。大谷は一発を浴びたが、勝ち負けはつかなかった。

 ジャーナリストの立花隆氏が亡くなった。田中角栄元総理の金脈問題を掘り起こし、政治家というものがいかに利権にまみれた存在であるかを白日のもとに晒してくれた功労者だ。政治というものがいかに儲かるものなのか、旨味があるものなのかを庶民に教えてくれた。だからこそ、自民党のような大きな組織がなんで一枚岩であり続けることができる。政権の旨味を知っているという点で同じ嗅覚を持った人間が集まっているからで、彼らは多少の主義主張の違いなど構わず清濁併せ呑んで一緒にいるからだろう。だから、夫婦別姓問題について党内に別々の意見が存在してもそれを先送りにすることができる。良くも悪くも大人の集まりだ。

 一方で、野党はといえば、子供っぽい。自民党など公明党まで取り込んでいるのに、野党は互いに枝葉末節にこだわるものだからいつまでも大きな塊を作ることができない。自分の器を自覚していないお山の大将になりたい人ばかりのようにみえる。こんな人たちばかりでは、いつまでたっても政権交代などできまい。仮に連立政権を組んだとしても、あっという間に瓦解するだろう。

 財務省の事務官が自殺した件は、奥さんの執念が実って関連資料が次々と白日のもとに晒されるようになってきた。幼稚園の用地買収に関わる官製隠蔽で、当事者の間で何がおきていたのかはわからないが、人一人が命を絶つということは重大なことだ。いつまでもそうした行政を続けてはいけない。情報はガラス張りでなくてはいけない。中央官庁の役人を希望する東大生が減っているというが、おそらく他の常連校でもトップクラスの学生は逃げ出しているのではないか。あまりエリート意識が強い人間が高級官僚になってもしょせんシャブシャブだからどうともいえないし、能力の低い人に勘違いで威張られても困る。役人の育成も難しい。

 ところで、例のトンデモ臨床医、昨日、反省至極といった顔でやってきたので普通に対応してあげた。私としても、来る前に教科書を引っ張り出してしっかり(といっても付け焼き刃だが)勉強して、顕微鏡像をみせながら解説してあげた。案の定、病理のことなどあんまりわかっていなかったようで、病態の理解の助けになったみたいだ。ところどころで、かちんと来る返事をしていたが、グッとこらえて終わらせた。どうやって部屋を出て行くかを見ていたら、最後に振り返って頭を下げてくれたのでよしとしよう。今回のことで多少は謙虚な医者に育ってくれることを切に望む。
自らも襟を正す

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なら、あなたたちだけでやったらいい

2021年06月23日 | 日々思うこと、考えること
 気温はさほど上がらないというが湿度は高くて蒸し蒸しする。また咲き出したアイスバーグが涼しげで嬉しい。


 コロナ禍でそれこそ不眠不休、獅子奮迅の陣頭指揮を撮ってきた小池百合子都知事が過労で倒れた。年末年始も返上で仕事をされていたのでだいぶ心配していたが、やはりこうなってしまって、とても残念だ。ここのところ、開催主体の長である都知事が疎んじられて、政府主導になっているように見えるのも気になっていた。まずはしっかり養生して体調を整えて下さい。

 そのオリンピック、入場者数の制限のことが話題に上っている。上限を1万人にするにはするが、大会関係者、スポンサーは除くという。

 あれ?これ、違うでしょ。

 無邪気な観客など不要だということか。高い金払っているのは、一般入場者なんですよ。これじゃあ、高い学会参加費を取って教室の小遣いにするどこかの学会と一緒じゃないかと感じる。それなら、オリンピックなんてスポンサーの出したお金で、大会関係者と選手だけでやったらいいじゃない。少なくともあなたたちのために払った入場料ではない、と言いたい。お上意識もここに極まれり、馬鹿にするんじゃない。

 まあ、こんなところで吠えたところで誰の耳にも入らないし、こんな発言に対してはまたそれなりの返事が用意してあり一蹴されるだけだ。

 一方では、会場内での酒類の提供が取りやめとなった。当然のことで、取り立てていうほどのことですらない。隣に座っている人が、ビール片手に大声で応援していたら生きた心地がしないし、観戦どころではない。当然のことながらアルコールの持ち込みも禁止。酒に罪はないが、酒で何度も失敗してきただけに、シラフの時にはその怖さがわかる。オリンピック観戦はアルコール抜きで真摯な気持ちでスポーツを楽しみ、飲むのは家に帰ってからにしたらいい。

こういう医者、どうしていつまでいるんだろう

2021年06月22日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
 今日1日、雨は降らないという予報だが、それをなかなか信じることのできない暗い雲が空を覆っている。昨日の朝、取れてしまった奥歯の詰め物の穴が鬱陶しかったが、職場近くの歯医者さんに診てもらうことにした。かかりつけの歯医者さんは鎌倉にあるので通院となると土曜日しかないので、そのことを考え変えた。歯医者さんは当たり外れが大きいというが、良心的な歯医者さんで、外れた詰め物を戻してもらいことなきを得た。虫歯で外れたわけではなく、一安心だった。しばらく(今の職場に通っている)の間は歯のメンテナンスをしていただくことにした。

 この前(今もやっているのかな?)gooブログで”渾身の記事”みたいなのを集めていたが、その時は思い出さなかったが、あることがあって思い出した、忘れることのできないエントリーというのがあった。それが、10年前に書いた”あきれたレジデント・・・君のような医者は絶対に伸びない”というもの。春と秋の学会シーズンになると、病理医を自動顕微鏡写真撮影装置のように扱う臨床医がどこからともなく出現してきて不愉快な思いをさせられる。つい先日も、病理診断科に電話してきて、検査技師相手に学会発表のための画像をよこせといって、こちらにあるかないかもわからない画像データを提出させようとする若い医者がいた。

 大声で病理の技師さん相手に”できるだけ早めにお願いね”、みたいな上から目線のエラそうな口調で話している声が受付の方から聞こえてきた。技師さんは臨床医相手だから丁重に対応しているが、困っているようだった。”よろしくね”みたいな感じでその医者が去った後、一体どの画像を渡したらいいのかわからないと私に相談してきた。その話を聞いた時点で、この臨床医が病理で作成する画像というのが、”検査機械にポン”という質のものではないということを知らないトンデモ臨床医だということはうすうすわかったが、極力気を落ち着けてPHSに連絡した。

 ”なんの画像が必要なんでしょうか”

 ”病理の画像がいるんです、来週あたりが締め切りなんで、もらえませんか” 

 と、むちゃくちゃぞんざいな言い方をしてくる。どうも、最初に対応した技師さんの上司の技師が出てきたと思っているようだ。

 ”先生は、病理診断科でどのような写真を撮っているかわからないはず(症例によって、マクロ写真を電子カルテに送ったり送らなかったりする)ですが。先生方が手術場で摘出した検体の写真を撮っているのでいたら、それは、病理には関係ありません。電子カルテに送った写真については、ご自由にお使いください。でも、それ以外の写真についてはこちら(病理診断科)に来ていただいて選んでいただかないと、わかりません”、

 とかなんとか話しているうちに、相手は私が病理医だということにうすうす気がついたようで、なんとなく言葉が改まってきた。そうなると、今まで技師さん相手に”超”上から目線で話していたことが余計に腹が立ってきたが、なんとか怒りを抑え、その後こちらで保存しておいた肉眼所見画像を渡した。技師さんに渡してもらったが、その時はずいぶん丁重な様子で取りに来たらしい。

 予想通り、学会発表が肉眼所見だけで済むわけがなくて、顕微鏡所見も必要ということで再度やってきた。なんとか技師止まりで私とは会わないでやり取りしたかったようだが、スケジュール合わせも必要なので、技師さんが私のところに連れてきた。

 ”あれ?来週あたり、ってこの間は言ってたけど間に合うの?”
 
と、確認すると、自分がぞんざいな口のききかたをしていたのを思い出してか、

 ”はい、大丈夫です”

と、しおらしく返答する。あまり言うとただの意地悪だし、何より時間の無駄になるので、一応、その”来週あたり”に、間に合うように写真を撮ってあげることにした。

 こういう人というのは、自分が相手の時間をどれほど奪い、相手の気持ちをどれだけ無視しているのか、わからないのだと残念な気持ちになるが、他人なんてのはこちらがいくら変えようとしても変わるわけはない。せいぜい、私への接しかたの変化を観察しようと思っている。それにしても、こういうコメディカルに対して威張るようなお医者にだけはかかりたくないものだ。
化石級

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それならそれで仕方ない

2021年06月21日 | 日々思うこと、考えること
 夏至。

 薄曇り。雲の小さな隙間から青空がチラホラ見える。

 大リーグエンゼルスの大谷の大活躍、父の日、ガーデニングと、あれこれ楽しかった週末はあっという間に過ぎてしまい、今日から仕事(+通勤)だが雨が降っていないのでよしとしよう。朝食を食べていたら何年か前に治療した奥歯の詰め物が取れてしまった。虫歯のようだ。また、しばらく歯科に通わなくてはならない。職場を転々として、行きそびれたのが災いした。これはこれで仕方がないと諦めるしかない。

 東京に出されていた緊急事態宣言は予定通り昨日で解除された。そして、東京オリンピックは粛々と開催されそうだ。政府にしてみたら、開催は最初から決まっていたというだろう。だが、緊急事態宣言を解除した一方で、オリンピックを開催し、これで新型コロナウイルス感染症を封じ込めることができたらそれは奇跡だ。日本中から東京およびその周辺県の会場に人が集まる。大会組織委員会も私も考える通り、直行直帰であればいいが、高い金を払って地方から移動してきて”東京観光”をしないで帰る人などいるだろうか。そんな人、全体の1割にも満たないだろうし、東京の観光業界もそんな人を待ち受けている。でも、それならそれで仕方あるまい。大リーグだってあれだけ観客を入れて試合をやっている。ちょっと遅めとはいえ、オリンピックの頃にはワクチン接種も進むだろうが、どこまでやれるかはわからない。接種券が発行されていなくて、ワクチン接種の目処すら立っていない人は少なくないし、変異ウイルスに対するワクチンの効果がどの程度あるのかも誰にもわからない。そもそも日本国内で変異株が生まれる可能性だってある。ワクチンも大事だが、結局のところ確実な治療法が生まれるまでは安心できない。

 人間の想像力の範囲というのは考えているよりもずっと狭いし、そもそも持っている能力もとても低い。いろいろなことを知っていて、なんでもできると思っていても、現代人は機械の力を借りているところが多いので、昔の人よりも劣っているところも少なくない。今の私たちは、自分が考えているよりもずっと小さな力しかないのにそのことがわからなくなっている。そのことを互いに理解して生きていかなくてはいけないのだが、それがなかなか難しい。
仕方のないことは多い

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梅雨の晴れ間に父の日

2021年06月20日 | ガーデニング・菜園・花・緑
 雲が適当に出ていて庭仕事にはちょうどいい天気。

 マルチーズのコロの散歩をしたあと、虫除けをたっぷりつけて早速はじめた。
 せっせとやっていたら宅配便のお兄さんが荷物を届けてくれた。イギリスにいる娘からの父の日のプレゼントはカジュマル。今日は以前短期留学した大学の友人のところに行くらしい。少人数で会う分には問題ないらしい。

 大リーグエンゼルスの大谷が今日もホームランを打ったあたりで、息子がお嫁さんと一緒にやってきてくれた。妻と4人でお昼。彼らが帰ったあと、また庭仕事をやっていたら、いつの間にか暗くなっていた。
カにさされ、アリに噛まれ

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大谷のすごいホームラン2本

2021年06月19日 | 日々思うこと、考えること
 朝から降ったり止んだり。

 アイロンがけは私がやっている数少ない家事の一つ、大リーグエンゼルス対タイガースの試合を観ながらやった。

 ラッキーなことにエンゼルスのオータニサンのすごいホームラン2本を観ることができた。1本はわけのわからないほどの弾道の低いホームラン、もう一本はまさかと思うほどでかいセンターへのホームラン。いや、全くすごかった。
 オールスターでのホームラン競争にも出るということで、これも楽しみ。
 野球が上手い奴がなんでもやる。草野球だったら補欠のために場所を譲らなくちゃいけないが、プロは一番上手い奴がやりたいことをやる。観る人は自分の夢を一番上手い奴、すなわち大谷に重ねる。全く痛快だ。

 五輪組織委員会では観客に直行直帰を要請するらしい。昨日私が考えたことと同じだ。感染のあと、会場近くの店には寄らない、路上で飲まない、電車内で大声で喋らない、飲まない。そうしたらオリンピックパラリンピックを開催するのに問題はないと、私は思う。
 ただ、一都三県以外のところから来る人はどうなんだろう。来るのはいいが、帰ったら大変なことになるんじゃないか。
常識的な人間であれば

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騒ぐなしゃべるな飲むな歌うな

2021年06月18日 | 自然災害・事故・感染症
 梅雨の晴れ間。すっきり晴れて湿度も低く気持ちが良い。日本の夏がこんな調子だったらオリンピックにやってくる人もそれなりに楽しめるだろうけど、そんなことはない。コロナ禍に猛暑が加わった中で東京オリンピックは開催される。総理大臣があれほど旗を振るのだからよほどの国家事業かと思われるが、あくまでも東京都が主体の行事であり、あそこまでこだわる必要もないような気がする。おかげでワクチン接種が加速されたというのなら、まあいいが、ちょっと遅きに失した。あと2か月早ければと思う。でも、これほど後押しされては都の方も引くに引けないだろう。

 緊急事態宣言は予定通り20日に解除される。東京の新規感染者数の下げ止まり感は強いが、これで宣言を解除し、さらにオリンピックへ向かうというのは常軌を逸している。これまで何度か書いてきたが、これは新型コロナ感染症との戦争だ。GoToトラベルで失敗した二正面作戦をまたやろうとしている。すなわち、コロナ禍と経済対策を両立させた上でオリンピックを開催する。これじゃあまるで南方戦線を拡大させながら太平洋戦争に打って出たのと一緒だ。どの程度の戦死者を見込んでいるのかわからないが、本土決戦を余儀なくされる国民はいい迷惑だ。

 私はオリンピックの観戦チケットが1組当たっている。先日、東京2020チケットカスタマーセンターから、

”観戦チケットを抽選販売にて購入され、チケットのタイプで紙チケット(配送)を選択いただいた方に向けて、6月中旬以降に紙チケットを発送させて頂くご案内をしておりましたが、東京2020オリンピック・パラリンピック大会の観客上限の方針が未だ示されていないことを踏まえ、現在観戦チケットの発送を見合わせております。
観戦チケットの取り扱い含め、近日中に改めてご案内をさせていただきますので、もうしばらくお待ちいただけますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
チケットをご購入頂いている皆様には、ご迷惑をお掛けし誠に申し訳ございませんが、引き続き安全・安心な大会を開催するべく準備を進めて参りますので、ご理解賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。”

という告知が来た。緊急事態宣言解除後にはイベントは1万人を上限に可能とするということで、外国からの観客を入れなければ五輪は大丈夫だろうか。私としては、”ただ行って、試合を観て、ただ帰ってくる”だけならば、感染拡大に寄与することはないと思っているので、行こうと考えている。根拠はコロナ禍が始まって、これまで”通勤電車内クラスター”は起きていないということと、スタジアムでもクラスターは起きていないということ。

 人流の最大の問題は飲食店であって、どうしたって客同士大声で話す人はいる。そんな人が隣に来たらもう生きた心地がしない。黙食、黙飲というのが当たり前となるよう、飲食店も努力したらいいのに、そうしないからいつまでたっても悪者扱いされる。そうはいっても、ついしゃべってしまうのが人情。難しいものだ。
そうやってうつさないでね

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与党の傲慢なのか、野党の怠慢なのか

2021年06月17日 | 日本のこと、世界のこと
 結局、昨日の往復、長傘を持っていたが一度もさすことなく終わった。窓の外は大雨だったり、家を出てきた後から鎌倉は大雨になったりだったのだが、私の行った先は降っていなかった。なんだか損をしたような気になるが、雨に降られるよりはそうでないほうがいくらかいいので、贅沢は言うまい。今日も場所によって降ったり止んだりとなるそうだが、青空ものぞいているので折りたたみの傘を鞄に入れて出てきた。おかげで鞄が重くなってしまうが致し方ない。屋外での移動距離がそれほど無い私の場合移動距離を考えると折りたたみの傘の方が実際的ではある。

 昨日で国会が閉じられ、結局この国会はなんだったんだろうと言う感じだった。コロナ禍に注目が集まり、何が重要法案であるかはよくわからないまま、政府の提出した法案のほとんどは成立したという。政治家の不祥事は次々とうやむやになっているし、前政権の総括など何も無いままだ。これは与党の傲慢なのか、野党の怠慢なのかはわからないが、決まってしまったものはもう覆すことはできない。次は、総選挙に向けて一斉に走り出した。

 今朝も駅前で次期総選挙に打って出ようという人が演説をしていた。さまざまな人が政治に挑戦することができる時代となってよかったといえばよかったのだが、これが投票率の上昇に結びつかないのはとても残念だ。私としては投票率が80%ぐらいあって、選挙区選出当選者の得票率が有権者の50%ぐらいあったら納得できそうだが、いまや投票率は60%を下回る。有権者が無関心なのか、一票を投じたいという候補者がいないからなのか。

 私の選挙区は結構な激戦区で、今のところ誰が選ばれてもおかしくない。これからの長い選挙戦ではドブ板選挙となるだろう、各候補者の体力勝負といったところだ。最近は文春砲も今ひとつパッとしないので、立候補予定者も身辺整理をきっちりやってこのままじっと息を潜めて選挙に臨むのだろう。それまでの政治課題は、コロナ禍と東京オリンピック・パラリンピック対策だけとなる。それまでに大きな災害に見舞われないことを切に願う。
公明正大な人を探す

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ここ数日で動いたこと、動きそうにないこと

2021年06月16日 | 日々思うこと、考えること
 梅雨らしいじめじめ天気。鎌倉を出るときに雨は降っていなかったが、横浜を過ぎたあたりから窓の外は土砂降り。こんな雨の中を突っ切って走る列車というのは、銀鉄のようでカッコイイ。ただ、都内の一部には洪水警報が出ているらしく止まったり、遅れたりしないだろうか少し心配だ。

 G7サミットがおわり、あの、”解散を進言する”といった話はどうなったのかわからないが、国会も閉会した。あとは、ワクチン接種を加速させて東京オリンピッック・パラリンピック開催に向けて一直線。はじめからこのシナリオを考えていたのだとしたら現政権はすごいともいえるが、たぶん流れが勝手にこっちに向いてきたのだろう。与党の代議士にしてみたら、コロナ対策は政府に任せて、自分たちはこれから3ヶ月ほどかけて、じっくり選挙対策ができて願ったり叶ったりだろう。内閣不信任決議案が”粛々と”一蹴された野党はというと、まあ、同じような対応をすることになるのだろうけどめぼしい広告塔がいないので、苦戦を強いられるに違いない。せめて各選挙区で野党統一候補をちゃんと立てることができるようにしてほしいが、誰もがお山の大将になりたがっている状況では難しいか。与野党で拮抗していてくれないとますます政治はどこかわけのわからない方に向かっていってしまう。イスラエルでは、ずいぶん広い範囲の党派が連合して政権を取った。とりあえずとはいえ、たいしたものだ。わが国の野党各党にもそういった動きがあったら政治に緊張感が生まれると思うが、なかなかそうはいかない。

 ワクチン接種が進んで、集団免疫を獲得できたら多少は小康状態となる。それがいったいいつになるかはわからないが年末までには達成できるだろう。そこからどうやって傾きかけたこの国を立て直すのか、今から考えなくてはいけないが、その間に総選挙が挟まれるのでそれはなかなか容易ではない。ただ、一体いつ終わるだろうと思われたこの状況の先が見えてきつつあるのは明るいことだ。そのことを見越して早めの動きを取る人が多くの利益を上げるだろう。

 話は少し変わるが、朝日新聞が値上げをする。27年ぶりというから、インフレ誘導に対してこれまでよく頑張ってきたといったほうがいいかもしれないが、27年間でどれほど新聞離れが進んだのだろうか。その原因の解析はどの程度されているのか。ASAのおじさんの顔を見るともうこれでおしまいに、とはなかなかいえない。それに新聞配達は地域の防犯にも貢献しているので、もうしばらくは取ろうと思っている。ただ、最近の紙面がつまらない。コロナが始まった頃は我慢していたが、まだネットニュースと変わらないレベルだ。この1年半のうちになんら目新しい紙面を作ることができなかったというのはまずいだろう。前々から思っているが、定期購読者に対してデジタル版提供がないのかが不思議だ。商売があまり上手だとはいえない。それともデジタル版に力を入れて、紙媒体はやめようとしているのだろうか。新聞社もその巨体を動かないといけないときにあるのではないか。
波風立てず

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