こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

病理医の哀しい気持ち

2016年01月31日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

病理医が主人公のテレビドラマ『フラジャイル』(フジテレビ、水曜午後10時)が好調で、病理医が世の中に広く知られるようになって、中年病理医コロ健もとても嬉しい。あのドラマ、現実をよく表しているけれど、そこはドラマ突っ込みどころもいろいろある。少々、臨床医を腐しすぎのようにみえるが常勤の病理医がいないような病院ではあのように病理医をバカにしたような医者は少なくない。それにあそこまでひどくはないけれど、それってどうよというようなことを何気なく口にする医者は多い。

つい先日、別の病理医が臨床医とディスカッション顕微鏡をはさんで話しているのを聞いて、そんなことを思うことがあった。

熱心な臨床医は忙しい時間の合間を縫って、病理診断科にやって来て病理医をつかまえて、所見を説明させる。

臨床医は外来、病棟、手術室と忙しく動いている。そして病理医は病理診断科の部屋で顕微鏡の前にずっと座っている。だから、病理医は暇そうに見える。

だけど、以前書いたことがあるけれど、病理医は暇そうにみえるだけで暇ではない。病理医も忙しく働いている。けれどそう見えないものだから、臨床医は気軽にアポを取って病理にやって来て病理医に説明を求める。それでもまあ、病理医はちゃんと臨床医の相手をする。患者さんのためだから当然だ。

そんなとき、臨床医のPHSのベルが鳴る。そして、臨床医は顕微鏡を一緒にのぞいている病理医を横に、「今、病理で標本診ているんですよ。ええ、あと5分ぐらいで終わりますから、その頃連絡ください。」

なに、それ。

『説明をしているのは病理医で、あなたが説明する量を決めるわけではないでしょう。今、あなたに説明をしている病理医は、あなたが来るというから時間を空けて、その説明のために標本を出して予習して説明しているのだよ。』

と言いたかったのだが、 その病理医は何も言わずにじっとその電話が終わるのを聞いて、話が終わったところでまた説明を続けていた。

まあ、私にもこんなことよくある。そして、すこしだけ哀しい気持ちになる。

病理医同士、そのことについて話すことも無いが、同僚の病理医がそんな目に遭っているのを目の当たりにするともう少し、病理医に気を遣ってくれてもいいんじゃないかと思う。

けれども、臨床医にそんなことをわかってもらうなんて、できない相談だろう。

気にしてなんかいられない

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さよならカマキン(神奈川県立近代美術館 鎌倉)

2016年01月30日 | 鎌倉暮らし

神奈川県立近代美術館鎌倉、鎌倉近代美術館、愛称カマキンが明日で閉鎖となる。

1951年に開館したものの、老朽化進んで閉鎖となるとのことで、今日お別れに行った。

午後に行ったが、多くの人が訪れていた。ここのところ、連日2000人以上が訪れているとのこと。

美術好きの人、ずいぶんいるものだ。

あるのが当たり前と思っていると、なんてことないのだが、いざ美術館として入れなくなるとなると名残惜しい。

この前訪れたのは1年ほど前。あっという間だ。

館内は多くの人でごった返していたけれど、多くの名画、彫刻を楽しむことができた。

あいにくの天気だったけれども、記念にと中庭の彫刻の横でパンフレットを持って立ち、それを妻に撮ってもらった。今日の鎌倉は寒かった。

あちこち写真を撮りたかったのだけど、日本の美術館はなかなか写真が撮れず、ほとんどは建物の写真となってしまった。

旧館(左)と新館(右)があって、このうち旧館は美術館閉鎖後も残す方向だそうだ。

 家のすぐそばに美術館があるというのは、嬉しいことだった。幸いなことにカマキンには別館があり、これは残る。これからは”別館”の二文字が消えるのだろうか。

もっと来ておけばよかったと思うけど、無くなってしまうものは仕方ない。

 

パンフレットを何部かもらって帰った。考えてみると、一番最初の近代美術館が、神奈川県立というのも誇りだったな。

 思い出となる瞬間

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病理医ドラマ、フラジャイル、健闘中

2016年01月29日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

水曜午後10時からフジテレビで放映中の、病理医が主人公の医療ドラマ、『フラジャイル』。長瀬智也がベテラン病理医を演じ、ヒロイン武井咲が新人病理医を演じている。一昨日、第三話が放映され視聴率は10%を維持して健闘している。病理医仲間によるFacebookでも、水、木はこの話題で持ち切りとなる。近いうちにスピンオフを書こうと思う。

医療ドラマとしては、異色とか変化球などといわれているが、病理医が主役でなかっただけで病理医が作中に登場する小説、映画はこれまでにもいくつかあったので、驚くべきことではない。医療ドラマの上に、難しすぎると難癖を付ける評論家は引っ込んでほしい。これでも、ずいぶん一般向けに易しい話にしている。それに、現役病理医が技術指導に入っていて、病理診断の業務内容に関してはほぼ100%の正しい(ただ、探偵めいたことはしない)。

主役の長瀬智也が病理医役を一生懸命やってくれているのもいい。彼だって、病理医なんて存在、これまでずっと知らなかったろうにいきなり振られて大変だったに違いない(下参照)。それでも、わけのわからない用語の混じる台詞をしゃべっている。病理医がしゃべる言葉、臨床医だって理解できない人が多いのに、彼は相当頑張っていると私は高く評価している。

あと、スライドガラスを顕微鏡のステージにセットしていたけど、あれもたいしたものだった。ガラスをセットする時、ベテランはたいてい片手で将棋の駒を置くときのような音を立てるが、クレンメルの形によっては両手を使う人もたまにはいる(クレンメルについて知りたい方はこちらを『クレンメルで指を切った』2012年5月25日)。スライドガラスを持ち馴れていない新人病理医は大抵両手で行う。長瀬には片手でパチッと置くのはできなかったのだろう、両手でセットしていた。けれども、ベテランの先生でもあれぐらいのスピードでガラスをセットするので、まあ、ギリギリ合格点だと思う。それに、彼が頑張りすぎてガラスで手を切っても気の毒だ。ちなみに、私は右手でガラスをステージに置く。

武井咲演じる新人病理医、ダブルチェックが無いと嘆いていたが、あれは岸先生の演技で、全例自分で見直してサインアウトするはずだ。でなければ、本当に患者を殺してしまうことになる。その証拠に、岸先生の残業も増えているみたいだし。

視聴率が15%ぐらいまであがってくれたら、長瀬も武井のみならず病理医も嬉しい。

このブログを通じて病理ファンになられた方で、まだドラマをご覧になったことがない方がいらっしゃったら是非一度ご覧下さい。コミックも良いけど、やっぱり長瀬智也と武井咲が頑張っているテレビドラマのほうが良いでしょう。この先も、どんどんスペシャルゲストが出るようですしね。

ますます頑張って!

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長瀬智也インタビュー(フジテレビ『フラジャイル』ホームーページより。上、武井咲の写真も)

Q『フラジャイル』の原作、台本を読まれた印象はいかがでしたか?

A「岸の病理医という職業は、あまり知られていません。僕自身も病理ということに関しては無知だったので、“ああ、こういう場所で戦っている医者もいるんだ”と思いました。カルテに患者の病気の診断名を書くという、ものすごい重責を背負っていることも知りました。直接、患者と接する臨床医と病理医の話し合いながら…時には、ぶつかり合いもありますが…その全てが生死に関わってくることを『フラジャイル』という作品に感じました。そのせめぎ合いが、ドラマでも表現できたら良いと思います」

ね、やっぱり知らなかったでしょう。


あくびに関する疑問

2016年01月28日 | 日々思うこと、考えること

昨夜、娘に「何であくびは出るの?そしてどうしてうつるの?」と聞かれ、しどろもどろになった。

昔からよく言われるように、脳の細胞が酸素を必要とするからとか、何とか誤魔化したが、言っている自分もよくわからない。そもそも脳の細胞が低酸素状態になったりしたらあくびどころでは済まない。
もう一つの“あくびがうつること”については、他人のあくびを見て自分も眠気というかそういった感覚を呼び覚まされてしまってつられてしてしまう、まあ疑似体験のようなものだろう。


娘が、「あくびは眠気が関連しているのでしょう?」と、話題を進めたときには、そうそうと相づちを打ったのだが、「何で眠くなるの?」と聞かれて、しばし沈黙。「何で、寝るの?」とも聞かれ、困ってしまった。睡眠が脳の神経の休息のためであることなんて、娘にだってわかっている。
考えていくとわからないことが多い。なぜ、寝ている間にも目を動かす時間帯(REM睡眠)があったり、夢を見たりするのか。寝ている間でも、姿勢は保持されているし、尿意、便意もある。呼吸や寝返りも中枢神経系の高度な働きがなくてはできない。火急の時にすぐさま飛び起きることができるのは、寝ている間にも周囲に対して警戒をしていることによる。こうでなくては、目覚まし時計は役に立たない。


高校生の頃、私の親友のうちの一人に、「人間とは、生と死を繰り返しながら生きていると言えないか?」と尋ねられたことがある。この場合、“生”は覚醒時のことで、“死”はそうでないとき、すなわち睡眠時を意味している。
その時は、夢の説明ができなくて、彼の考えることに同意することはできなかったけど、忘れることのできない考え方だ。「生きているとか、死んでいるというと哲学的な話になってしまうな、よくわかんないや。」と応えて終わりにしようと思ったのだが、三の矢があった。

単純に考えたら、睡眠というものが細胞の休息であることは明白だ。例えば何かの仕事をするためによく使う脳の神経細胞、勉強に使う脳の神経細胞、などどんなことも続けて行ったら疲れる。だから、個々の領域の休息には気分転換が必要だし、もう少し広い範囲の関係領域の休息に睡眠が必要になるのだろう。


 

というようなことに感づいたらしく、娘が「ずっと寝ていられるのかな」と尋ねてきた。
その時はすぐに答えてあげられなかったが、こうして考えてみると、寝ていることを保持するための細胞群があって、その細胞たちが疲れると睡眠が終わり、覚醒するのだろう。だから、寝過ぎると、「寝過ぎて疲れた」なんてことになるし、寝溜めはできない。
この辺りの研究、ずいぶん進んでいるのだろうけど、まだまだ不思議なことばかりだ。

 

 月と木星が寄り添って見える

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冬の大三角形

2016年01月27日 | 日々思うこと、考えること

中学受験の時、理科の星座の問題が苦手だった。その中に冬の大三角形、夏の大三角形というのがあった。冬の大三角形をなす星の1つ、おおいぬ座のシリウスの輝きは都内でもよくわかる。
ついこの間だが、この年になって、シリウスという星が冬の空で最も明るい恒星であることを知ったというか、認識することがあった。

冬の大三角形は中学受験の時に覚えた言葉で、シリウスのほかに、オリオン座のベテルギウス(ずっと"ペ"テルギウスだと思っていた)、こいぬ座のプロキオンで形づくれるのももちろん知っていたが、ベテルギウス以外の星がどれなのかずっと知らないでいた。

中には天の川が流れているらしい

中学受験でなぜ冬の大三角形を知らないといけないのか、ずっと判らないでいたが、ひと月ほど前、寝る前に南の空を見て、その意味が判ったような気がした。地球人として、他の星のことを知っていてしかるべきなのだ。そして、自分たちのいる地球という星が、太陽の周りをまわる惑星で、遠くの恒星の動きから、そのことを理解しなくてはいけなかったのだろう。なわけないか。

まあ、今になってそんなこと理解してもしょうがないが、改めて星空を楽しもうという気にはなる。

放射冷却

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銀座駅でぼや騒ぎ

2016年01月26日 | 通勤・交通・旅行

世界各地で凄惨なテロが起こっている。日本もその標的の例外ではないだろう。

宗教云々ということではない。テロ集団にとって、日本は存在をアピールするのに十分なターゲットだからだ。

今朝の出勤時、電車を乗り換えるときに、「銀座駅で発煙があって、日比谷線の運転を見合わせている」というテロップが電光掲示板に流れた。

私以外にも数人の人が不安そうに、その掲示を見上げていた。地下鉄サリン事件からおよそ21年(1995年3月20日)。当時丸ノ内線を使って通勤していた私は、あの日のことを思い出して、なんとも言えない不安を感じた。

「発煙?またなにかあったのか」

そう思いながらも、都心へ向かう電車に乗り込んだ。

    (写真はいずれも時事通信

結局、通気口に落とされたタバコの吸い殻が原因のぼや騒ぎだったみたいだが、なにも判らない段階で煙の中を口を押えて歩いている人の写真を見て驚いた。

これが、あの時のような有毒ガスだったり、自爆テロだったらどうしたのだろう。そしてあの時のようにテロリストが二の矢三の矢を準備していたら。

もちろん、職員が犠牲となった営団地下鉄だっていろいろな対策を講じているのだろうけど、大丈夫なのかと思う。煙の中を歩いている人もどうなのだろう。そして、都心に向かう電車に乗った私自身の判断は。

このような場合は、すぐに避難する、仕事に遅れても仕方ない。というような意識も必要ではなかろうか。

かといって、びくびくしながら生活するのもどうかだし。

やっぱり、テロというのは卑劣で、これを防ぐためには、お互いが無関心でない社会を築いていかないといけない。

 でも、なにゆえラッシュ時

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キンキン列島

2016年01月25日 | 日々思うこと、考えること

記録的な寒さとのこと。昨日は沖縄でも雪が観測されたそうだ。一昨年、沖縄に行った時に、雪に憧れているんですよ、と話していたタクシーの運転手さんのことを思い出す。彼も喜んでいるだろう。それとも、寒さに参っているか。

とにかく寒い。

今日の寒さも、この冬一番だとか。

日なたに置いておいたハイビスカスもさすがに葉っぱが焼けてしまい、ナイトの水も夜のうちに丸ごと凍り付いてしまっている。キンキンの寒さだ。日本海側は九州まで大雪らしい。

まあ、冬だし、こんな年もあるのだろう。仕方ない。

夜、他所の大学病院の病理カンファレンスに呼ばれて行ってから家に帰って来たら、鎌倉はすでに0度。

明朝はいったい何度まで下がっているだろう。

 天気はいいので日向ぼっこにはよいですね

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今日は彼の33回忌

2016年01月24日 | 日々思うこと、考えること

33回忌というのに出る機会はあまりない。自分が生まれる前とか、物心つく前に亡くなった方の法事というのは別とすると、33回忌というのは自分が33年以上生きていないと出ることはない。そうすると、曾祖父母、祖父母の33回忌というのしか思い浮かばないが、曾祖父母の記憶はほとんどないし、祖父母のそれまではまだ時間がある。この先、両親が亡くなったとしても、こんどは私の方が認知症になる前に33回忌の法事をしてあげられるか、わからない。

高校を出てすぐに亡くなった友人の33回忌があった。それほど親しくはなかったが、訃報を聞いてお通夜に駆けつけたのを覚えている。今日の33回忌は彼の親友たちの声掛けによるものだった。精進落としは、結局男子校飲み会。故人を偲びつつ、昔話が尽きなかった。

帰りは乗り過ごしてしまったが、息子が車で追いかけて来てくれた。ありがとう。 

みんな一緒に年をとる

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鎌倉のやぐら(窟)

2016年01月23日 | 鎌倉暮らし

夕方から天候が崩れるというので、早めにナイトの散歩に出かけた。

悪天候の予報のせいだろう、ハイキングコースですれ違う人は少ない。海の見えるところまで行った。

若宮大路はもちろん、遠く大島もよく見えた。

ナイトは、山歩きが好きなので満足そうだ。カメラが苦手なのが、残念だ。

鎌倉の山を歩いていると、山腹に四角い穴があちこちにある。 

やぐらといわれるもので、鎌倉は平地が少なかったため、おいそれとお墓を作ることができず、横穴式の墳墓を造ったものと考えられた。

今では石仏以外には中に何ものこっていない。

こう考えてみると、鎌倉の山々のハイキングコースはお墓めぐりというようなものだ。

お墓に守られている街?

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さよなら筒井ワールド

2016年01月22日 | 読書、映画、音楽、美術

筒井康隆の『モナドの領域』。

「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と帯にあったけど、作品内容とあわせると筒井ワールドはこれで終わりなのだろう。

読み終わって、これが筒井康隆からの読者へのお別れのメッセージなのだろうと私は受け取った。

それにしても、最後の最後にすべての筒井エッセンスを凝縮した最高傑作を世に送り出すとはすごい作家さんだ。

熱狂的なファンとまではいかないけれど、中学生の頃からかれこれ40年来読んできた。ちなみに私が好きな作品は、『旅のラゴス』、『俗物図鑑』。

もう、あのワクワクドキドキする世界に入ることはできないのかと思うととても残念で、淋しいが、筒井ワールドに一瞬でも触れることができたことで満足しよう。

 

 感想は読書メーターに

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日本の冬はやっぱり寒い

2016年01月21日 | 日々思うこと、考えること

毎年毎年、自分で書いていて、つまらないタイトルだと思う。なぜって当たり前のことだから。けど、寒いものは寒い。夏は35度を超え、冬は氷点下。降れば大雪の、世界でも有数の豪雪国で、都会は懲りずにいつも雪にやられる。日本はとても面白い。

さて、今日は大寒。
暖冬という予測は大きく外れて、例年通り寒い。今朝の鎌倉、気温は氷点下0.5度。日本の冬というのは寒いのだ。
駅のホームではぶるぶる震えている人もいる。横須賀線から日の出を見ながら都内へ向かう。

都内の駅を出て歩きはじめたけれど、やっぱり寒い。完全防備でよかった。そうはいっても、春の息吹はそこここに。

神社の前のミツマタがほころびはじめている。満開は3月頃だろうけど、これからすこしずつ春の訪れを知らせてくれる。

この神社には天神さまが祀られていて、先日きちんと整備された。

とくに念を入れてお参りする。

都内は、まだまだ雪が残っているけれど、どこかで足を滑らすというほどではない。明日にはずいぶん消えてしまうのだろうけど、週末はまた大雪との話もある。

すっきりした、真冬らしい晴天。寒くても、日差しがある分幸せだ。

寒さは、これから立春までが胸突き八丁、体調を崩さないよう乗り切りたい。

 夜になっても雪は消え残ってますね

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ギューギューづめでスマホはやめて

2016年01月20日 | 通勤・交通・旅行

このブログを書くのには通勤の往復の時間をずいぶんあてている。そして入力デバイスは圧倒的にスマートフォンが多い。だから、電車やバスの中でスマホをいじるのを悪く言う資格は私にはないのだが、自戒を込めて注意喚起したいことがある。それは満員の車内でのスマホいじり。


電車のダイヤが大幅に乱れた先日の大雪の日、やっとこさぎゅうぎゅう詰めの電車に乗り込むと、前に多少スペースがあるのに詰めてくれない人がいる。背中越しにその人の手元を見ると、スマホをいじっている。

初めにも言ったとおり、電車内でのスマホがいけないなんてことはない。あの、指を激しく動かして、画面がキラキラきらめくゲームでもいい。だが、すし詰めの満員電車の中では止めて欲しい。いや、やってはいけない。スマホをいじるためには自分のスペースがけっこう必要になる。私の観察では、片手で操作するニュースや交通情報の場合少なくとも、1.5人分ぐらいのスペースが必要で、例のゲームともなると、両手を使うので、両ひじを張り、さらには画面との距離を確保するため、両手を挙げてつり革に掴まるよりも3倍のスペースが必要になる。


だから、混雑した車内でのスマホは犯罪に近いものがある。ニュースや交通情報を見ている人は、車内が混んでくるとスマホを使うのをあきらめて使用するのをやめるが、ゲームの人はなかなか諦めない。自分のスコアが一番大事になっているものだから、ベストポジションを求めて周囲の人をどかそうとする。この間、千歳烏山で何時間も京王線に乗ることのできなかった人の何十人か分をスマホが占めていたにちがいないと思う。
この間の様な悲惨な状況に限らず、ストレスフルな通勤電車の中でスマホをいじるのを悪くはいえないが、互いに譲り合う気持ちは必要だ。

車内放送で、「満員電車でのスマートフォンのご利用は、回りのお客様のご迷惑にならないようにお願いします。」とようなことを言わないといけないように思うがどうだろう。なんでもかんでも、規制だ注意だと批判的になる方もおられるだろうが、もともと無かったデバイスに対する新しい規範が必要だということであり、致し方ないことだと思う。

 夢中になるほど楽しいスマホ

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守れ日本ブランド

2016年01月19日 | 日々思うこと、考えること

横浜のマンションの杭打ち偽装問題、CoCo壱番屋廃棄トンカツ横流し、そして格安スキーバスツアー事故どれも日本の安全神話を揺るがす深刻な問題が立て続けに噴出している。

ゴキブリを一匹見たらその数百倍はいるというけど、こんなことも氷山の一角だ。一体闇はどれほど広がっているのだろう。中国の無茶苦茶な食品の話が一時あげつらわれたけど、こんなのでは日本の製品の品質が疑われることのなってしまう。

終戦後、安かろう悪かろうという言葉があったけど、規制緩和とデフレがもたらしたものはまったくそのようなものではないか。

国土交通省はバス会社の監査が間に合わないなどといっているようだけど、言語道断。一体なんの免許を交付したのかといいたい。手が回らないのなら、回る範囲でしか免許は出さないでいられなかったのか。

メイドインジャパンの品質は、日本人が日本国民として誇りを持っていたものだったろうが、それらはすべて幻想だったのだろうか。せっかくいろんなことが世界中から注目を集めつつあるのに、これでは元の木阿弥だ。

真面目にやっているつもりでも、仕事なんて穴だらけだ。私自身あれこれいい加減なことをしているに違いない。結局のところ誰かが誰かを監視するしかない。

正直者が割を食う

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大雪にはいつも参る

2016年01月18日 | 通勤・交通・旅行

未明から関東地方一帯、大雪に見舞われた。もちろん、鎌倉も。

朝起きても、外は真っ暗。夜明けの時間になっても辺りの様子はあまりよくわからない。

7時過ぎて、やっと明るくなってきた。夜中、猛吹雪だったのでどうなることかと心配していたのだが、案の定ずいぶん積もっていた。

すでにみぞれとなっていたけれども、雪を溶かすほどの気温にはなってなくて、車についた雪を落とすのに手間取った。遅刻して出勤することになった。


電車は空いていると思ったら、横須賀線は止まるわ、都内の私鉄はひどく遅れるわ、入場規制に遭うわで大混乱。私同様、家から最寄りの駅に出るのに苦労した人が多いようで、遅刻の電話連絡をしている。結局私も迂回迂回でなんとか都内の駅にたどり着いた。


電車を降りたらずいぶんな雨、というか土砂降り。当たり前のように駅前にタクシーは一台もいなくて、病院まで歩いた。氷雨と突風でずいぶん冷えた。あちこちに水たまりもあって困った。

今シーズン初めてヒートテックを着込んできたのは正解だった。

病院の横の公園までなんとか靴を濡らさずに来たのだが、とんだぬかるみで、びしょびしょになってしまった。大雪にはいつも参る。

 京王線でなくてよかった

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規制緩和とは一体何なのか

2016年01月17日 | 日々思うこと、考えること

小泉純一郎が推進した行政改革。私たち有権者も拍手とともにその政策を受け入れた。その目玉は規制緩和だった。元来、規制緩和という用語は英語(deregulation)では規制”撤廃”という意味あいだったらしいが、日本では“緩和”という言葉が当てられたようだ。

今の規制緩和は、何でもかんでも規制緩和で、業者が望めばその通りに規制が撤廃され、結果としてその業界の質が落ちてしまっているということはないのだろうか。

一昨日に起こった軽井沢での悲惨なバス事故を考えると、そのような気がしてならない。安全運行が前提であるのに、それが当てにならないというのは一体どういうことだろう。これまでに、何度も何度もバスの深夜運行の危険性が指摘されているにもかかわらず、またこのような悲惨な事故だ。運行業者に責任があるのは当然だが、国土交通省の責任も重大だ。

 規制緩和による競争競争、そして自己責任。バブル経済の崩壊後、選んだ道はそのようなことだったけど、それは果たして正しかったのだろうか。

Wikipediaで規制緩和を調べると、1980年以降、以下のようなことが緩和されたそうだ

電電公社、国鉄、金融ビッグバン、タクシー台数制限撤廃、貨物自動車運送業への新規参入、バス運送事業への新規参入条件緩和、電力自由化、酒類販売業免許付与基準の緩和、ビールなどの製造量の緩和、電気通信事業開放、農業への株式会社参入、労働派遣事業、医薬品部外品化の緩和、建築基準検査機関の開放、高層ビル建設における高さ制限緩和、超高層ビル促進、地下空間利用規制緩和。

これはあれか、あれはこれかというような感じで思い出す。よかったこともたくさんあるのだろうけど、よくないことが起こるとそれらが目立つ。 昨年亡くなった祖母は、小泉行革で、世の中が悪くなったと嘆いていた。

規制緩和は条件が緩やかになるということで、甘くなってはいけない。とくに安全面はそうだろう。

こうしたことを悪用、というか甘く見ている業者が多すぎるのは悲しい。

規制を緩和する分、監視の目は厳しくしなくてはいけない。もちろん医療業界にも。

 医学部が立て続けにできますが

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