風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2011秋ツアー第7週目

2011-10-30 22:31:45 | トピックス


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2011秋ツアー第7週目は、

  福島県 福島東稜高校
  静岡県 富士東高校
  茨城県 太田第二高校/太田第二高校・里見分校
  東京都 宝仙学園中学校・高校

での公演が行われました。




第7週目の最初の公演となったのは、福島東稜高校。こちらは、例年芸術鑑賞をすぐ近くの会館で行っていましたが、震災の影響もあり今回は学校の体育館で公演が行われました。公演前日には、生徒会の皆さんが劇団員と一緒に一生懸命搬入をしてくれました。
生徒さん達が舞台の生の息遣いを感じるように、私たちも舞台の上で見ている生徒さんの呼吸や、強く注がれる視線や、息遣いを強く感じられる公演でした。舞台という場を通して空間と時間を共有すること、その中でみなさんはどんなことを感じてくれたでしょうか。
終演後には、演劇部の皆さんとの座談会、そしてソフトボール部、バスケット部、ラグビー部の生徒さんが撤去を手伝ってくれました。座談会では、「あんなに怒っていたお父さんが、最後にヘレンをかばうのが印象的だった」と家族の変化に目を向けたり、「アニーとの出会いを通してヘレン自身も成長していることを感じた」「ヘレンの伝えられないもどかしさが自分に似ていた」など一人一人が率直な感想を聞かせてくれました。


↑福島東稜高校で行われた座談会の様子より

富士東高校の公演は、900人というたくさんの生徒さん、先生方に見つめられるなかでの公演でした。最後までとても集中して見てくれている姿が印象的でした。「つい涙腺が緩んでしまいました」という感想を終演後先生が話してくれましたが、この公演のためにたくさんの先生方が準備して下さる姿を拝見しました。公演を通して先生方の想いが、子どもたちの心に響いてくれたら何より嬉しいです。公演後には新聞部のインタビューと、演劇部との座談会が行われました。「人と人とが関わるには、なんとなくうまくいる、うまくやるのではなくて、疑問をぶつけたり、言いづらいことも言ってみること、刺激し合うことが大事」。みなさんのように一つのものを一緒につくることにしっかりとした意識があれば、刺激や反発も通して、より深くつながっていけると感じました。頑張ってください!応援しています。



↑太田第二高校/太田第二高校・里見分校の公演で、終演後撤去を手伝ってくれる生徒さん達

太田第二高校/太田第二高校・里見分校の公演では、終演後「私の今後の力になった」という言葉をいただきました。まだまだ地震も多い茨城で、ご担当の先生は公演が終了するまで不安はあったようですが、「公演してよかった。大丈夫だと思っていました、予感が当たりました!」と話していました。私たちも、先生が喜んで下さる姿を見てほっとしました。この後も、先生と生徒さん、生徒さん同士で公演についての話が生まれてくれたら嬉しいです。ポンプから水が出るとわっと反応してくれたり、楽しんで舞台に接してくれている様子が感じられ、私たちにとっても楽しい時間でした。


↑ヘレンの母・ケート役の保角と話をする演劇部の生徒さん


↑撤去の時も演劇部の皆さんは元気いっぱいでしたね。みなさんありがとう!


↑太田第二高校演劇部の皆さん、先生方とツアーメンバー


今週最後は宝仙学園中学校・高校の公演。宝仙学園中学校・高校は私たちの拠点レパートリーシアターKAZEの近くにある学校で、以前、風の西垣耕造が英語劇の皆さんとワークショップを行っています。とても静かな観劇でしたが、舞台の後半になるにつれ舞台と客席がぐいっと引き寄せ合うような印象を受けました。みなさんが見ようとしてくれる視線が、私たちにも新しい発見をつくってくれます。「いま、ここで」向き合うことの大切さを改めて実感しました。終演後、ご担当の先生が「良い作品を紹介していただいた。教師の私たちにもグッとくるものがありました」と話してくれました。たくさんの生徒さん先生方が、お互いに悩みや喜びを感じながら向き合っている学校という場で、この公演が自分を見つめなおしたり、日常を振り返ったり、支えてくれる人を発見したりできる機会となることを願っています。
終演後の座談会には、演劇部、生徒会、有志の皆さんが集まってくれました。拠点の東中野でまた会えるかもしれませんね!
近くを通ったらぜひ声をかけてください!


↑宝仙学園中学校・高校、座談会に集まってくれた生徒さん達とアニー・サリバン役の渋谷愛

西日本、そして東日本とたくさんの出会いを重ねてきた『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の旅、来週は再び福島県からの公演です!

2011『ハムレット』九州ツアー  五週目

2011-10-30 17:59:48 | 全国巡回公演

10月24日 弘学館中学校・高校(佐賀県)

    25日 嘉穂東高校(福岡県)

    26日 福岡大学附属若葉高校(福岡県)

    27日 長崎女子高校(長崎県)

    28日 小国高校・小国中学校・南小国中学校(熊本県)

長い『ハムレット』の九州ツアーも初日から早くも一か月が経ちました。毎日沢山の出会いがあるからか、月日の流れを本当に早く感じます。

五週目は佐賀市にある弘学館中学校・高校からのスタートとなりました。朝にトラックが学校内に入ってきたところから彼らの期待が高まっていったような気がします。

観劇後は体育館では2-A組・バスケ部・バレー部の皆さん方がいきいきと片付けを手伝ってくれ、かたや会議室では生徒会・新聞部の皆さんとの座談会が行われました。芝居についてだけでなく、普段の生活についても彼らからの鋭い質問が飛んでいました。

トップは座談会に参加してくれた高校生徒会と新聞部の皆さんとの一枚。

 

嘉穂東高校の公演では開演前に校長先生からの「古典ではなく今のハムレットを感じてほしい」というお話から始まりました。その言葉どうり生徒の皆さんのなかに現在とつながる『ハムレット』の面白さ、そして情熱が伝わっていくような公演でした。

↑図書委員の代表の生徒さんに記念の色紙を渡している様子。

 

若葉高校は近年校名が変わった学校ですが、前身の九州女子高校時代から数えると今回で風の上演は8回目にも上る学校ですが、公演後も大いに盛り上がりました。座談会には約40人もの希望者が参加して頂き、ハムレット役の佐野とガートルード役の柴崎の話に熱心に耳を傾けてくれました。

 

↑座談会に参加してくれた皆さんありがとう。またお会いしましょう!

 

長崎女子高校での公演は「ながさき私学魅力アップ事業」の一環として行われ、会場となった長崎市公会堂には父兄のみならず近隣にお住まいの方も足を運んでくれました。カーテンコールの際には鳴りやむことのない拍手を頂き、学校行事のなかで演劇を見るという体験の魅力が会場全体に伝わっていったようでした。

 

五週目の締めくくりは熊本県の小国町にて、小国高校・小国中学校・南小国中学校の三校合同の芸術鑑賞行事でした。このブログにも公演前からコメントを頂いていましたが、この町に住む中高生の皆さん達が小国高校の体育館に一堂に会し、風の『ハムレット』に触れるのを楽しみにしていただいていました。

公演後は高校生の皆さんと交流しながら一緒に後片付けを行いました。↓下の写真は手伝ってくれた生徒さんの様子。沢山の荷物の量にみんな驚いていました。

 

↑最後の記念撮影。この中には翌日に偶然大津のスーパーで再会し、あらためて「昨日は面白かったです」といってくれた生徒さんもいます。

さて来週は11月に入っていきます。どんな出会いが待っているのか、とても楽しみです。