風のBLOG

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『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2021年秋 九州ツアー最終週

2021-12-23 16:56:13 | 全国巡回公演

10月からスタートした『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2021年秋の九州ツアーも、多くの出会いと共に、その出会いに支えられながら、無事に千秋楽となりました。

12月22日(水) 鹿児島県 龍桜高校 谷山サザンホール

龍桜高校

龍桜高校は、加治木女子高校が2011年に共学になり、改称した学校であり、龍桜高校になってから、初めての風の公演となりました。
コロナの中、公演が出来るか、出来ないかという瀬戸際の中、ご担当の先生の"なんとか生徒たちに公演を観せたい"という熱い想いに支えられ、実現した時間となりました。
ご担当の先生は、今回の「ヘレン・ケラー」の公演で、風の演劇を観るのは3回目とのこと!
以前、「Touch〜孤独から愛へ」、「ジャンヌ・ダルク」の公演を観たことを、開演前の挨拶で話してくれていました。
今日の日の公演をとても楽しみにして下さっていたと語ってくれたら、ご担当の先生。
開演前の挨拶では、「この様な状況のなか、公演が無事に迎えられたことが本当に嬉しい。私は、実は風の演劇を観るのは、今日で3回目です。観方のコツは、役そのひとりひとりに物語があるところだと思います。皆さんも心でたくさんのことを感じて下さい。」と、実感のこもった言葉で客席に話してくれていました。
本番が始まると、時には笑い声をあげたり、時には、ぐっと、その場で起きているひとつひとつの場面に、真っ直ぐな眼差しで向き合っている姿がとても印象的でした。
また、終演後には、生徒会長さんより、「私もアニーやヘレンのように諦めず、頑張りたい。」と素敵な挨拶と、花束、そして、学校で企画、販売をしているというお茶を頂きました!!
お茶は、美味しい飲ませて頂きました!!
素敵なお礼の品、ありがとうございます!!
 
終演後には、たくさんの生徒さんがバックステージツアーに参加し、舞台上で生き生きとした姿を見せてくれました。
 
3年生の生徒さんは、「修学旅行も体育祭も潰れてしまった。最後の思い出となる芸術鑑賞会の時間を本当に楽しみにしていた。」と話してくれました。また、生徒さんたちだけでなく、今回の公演をご担当の先生を始め、先生たちも生徒さんたちと一緒になって喜び合いながら、劇団員と話したり、舞台に触れたりと、盛り上がっている様子に、私たちもとても力が湧いてきました。
生徒さんたちにとって、先生たちにとって、一緒に過ごし、創ることが出来た今回の時間が、少しでも喜びや思い出の時間になってくれたらと、願っています。
本当にありがとうございました。
 
この様な状況のなか、先生方の公演へ向けての対策や決断、熱い想い、そして、出会った生徒さんたちや観客の笑顔に支えられ、その一瞬一瞬の出会いのなかにたくさんの痕跡を残したツアーとなりました。支えて下さった、皆さんに心より感謝申し上げます。
『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2021年秋の九州ツアーは千秋楽を迎えましたが、年が明け、1月からは、「星の王子さま」、「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」のツアーがスタートします。
まだ見ぬ観客との出会いと発見の日を胸に、公演を創り続けていきます!!
 
文:倉八ほなみ(ヘレン・ケラー役)
 
 

 


『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2021年秋 九州ツアー第10週目

2021-12-21 20:07:28 | 全国巡回公演
今週も過去に幾度も風の作品を観劇し、今回も公演を心待ちにしてくれている学校が続きます。

12月13日(月)〜14日(火)  鹿児島県 鹿児島城西高校 本校体育館
12月15日(水) 佐賀県 北陵高校 佐賀市文化会館

鹿児島城西高校
この学校は、1300人の生徒さんが在籍しているマンモス校で、コロナ禍で密を避ける為、2日間4ステージの公演となりました。前日の午後、仕込みの為、学校に到着すると、日曜日にもかかわらずたくさんの生徒さんや先生方が、体育館で、今か今かと待っていて下さいました。
「こんにちは!」の元気な声に迎えられて、控え室に案内されると、
「東京演劇集団風のみなさま 鹿児島城西高校へようこそ!」という文字に舞台写真を添えて、壁一面に貼られていました。
実はこの学校、アニーサリバン役の髙階ひかりの母校なのです。案内された部屋は「文化芸術コース」のレッスン室で、高階はここでダンス部の生徒として汗水ながしていたとのこと。髙階にとってはなつかしい部屋でもあり、私たちにとっても、とても嬉しいサプライズでありました。
この学校は、1991年の「星の王子さま」の上演以来、過去5回も風の作品を観てくれています。
髙階は、そのうちの「肝っ玉おっ母とその子供たち」という作品を観劇して、風に魅かれ、風への入団を決意したそうです。
 
今の3年生は2019年「Touch〜孤独から愛へ」を観てくれていて、「今でもよく覚えています」という声をたくさんの生徒さんから聞くことができました。
寮生や部活や、芸術文化コースの後輩たちのお手伝いがあって、2階への体育館搬入は、スムーズに、そしてとても和やかに進めることができました。
搬入が終了しても、居残って、仕込みを見ている生徒さん達。いやが上にも明日からの公演が楽しみになってきます。
 
そして翌13日、1回目の公演がスタートしました。開演前の校長先生からのごあいさつで、「当校出身の髙階ひかり」の紹介があって、観客席の期待感は益々、ふくらんでいくようです。
そして、進行する舞台上の出来事をしっかりと受けとめ、自分自身とも向き合いなごら、楽しんで観てくれている、まなざしや息づかいが舞台にも伝わってきます。
大きな拍手で幕を閉じた後のカーテンコールでの生徒さんのお礼のことばも素晴らしかった!
ヘレンの「幸せ」の為に尽力するアニー・サリバンの「熱意」に対して「決してあきらめない」ということを学んだとのこと。観たままの率直な感想を語ってくれています。
 
午後の公演も、そして翌日の公演も、生徒さんたちの真摯な態度に変わりありませんでした。
生徒さんたちの「観たい」思い、先生方の「観せたい」思いが、そして私たちの「出会いたい」という願いが実を結んだ公演となりました。
公演後の撤去作業にもたくさんの生徒さんたちがかけつけてくれました。
観終わった後の余韻と興奮をかけえながら、それでもテキパキと手伝ってくれています。
併行して、髙階との座談会に参加した生徒さんたちも、体育館に戻って来てくれて、あちらこちらで役者を囲んでの質問攻め。
ひとりの生徒さんが「観ることが出来て、本当良かった。感動しました!今日のことは、決して忘れません!」と笑顔で語ってくれました。
名残尽きない思いを胸に、私たちは次の目的地へと、向かいます。
 
北陵高校
この学校は、2年毎に、芸術鑑賞行事を実施していて、2012年以来、過去4回、全てが風の作品を上演している学校です。2020年も、予定していましたが、コロナの影響で止むなく中止。
校長先生のお話によると「3年生は楽しみにしていた修学旅行まで行けなくなり、さみしい、くやしい思いをさせていました。今年こそは、生徒たちに本物の演劇を観せて元気づけてあげたいという思いで決断しました」とのこと。
今までは体育館での上演でしたが、今年は佐賀市文化会館という、1800人が入れは大きな劇場で、充分なコロナ対策をした上での実施となりました。
会館からの要請もあり、前から4列目までの客席は、使用せず、5列目から間隔をあけての着席となりました。
生徒会役員の生徒さんの進行でスタート。
校長先生の開演前の話で、素敵なことばを舞台の袖で耳にしました。
ヘレン・ケラーはたくさんの名言を残していますが、そのひとつに「世界で最も素晴らしく、最も美しいものは、目で見たら手で触れたりすることはできません。それは、心で感じなければならないのです」というのがありますが、それを引用されて、「皆さん、今日は心で感じましょう」と、話を括られたのです。
ー余談になりますが、かのサン=テグジュペリも自筆の「星の王子さま」のなかで、「かんじんなものは目に見えない。心で見なくちゃね」とキツネに言わせています。
校長先生の言葉に応えるような、大きな拍手で開演しました。
舞台と客席の最前列との距離は、かなりありましたが、舞台に向き合おうとする生徒さんたちの真摯な姿勢によって、その距離が縮まるのを感じました。
大きな拍手で幕を閉じた後、生徒会の生徒さん役20名が舞台に上がって来てくれました。
 
予定していた座談会と後片付けの手伝いの為でしたが、舞台に触れ、小道具やポンプの水に触れて、とても楽しんでくれています。
座談会は、撤去作業を見ながら、客席の最前列で行われました。ヘレン役の倉八の話に耳をかたむける約10名の生徒さんたち。
時々笑い声が聞こえてきます。
手伝いを希望した生徒さんたちは、なんと、自前の作業用手袋をはめて、待機!
用意周到といったところです。劇団員が解体していく道具をてきぱきと、トラックまで運んでくれています。重い荷物を喜んで運んでくれるその姿のエネルギッシュなこと!担当の先生の計らい、大成功でした。
空になった舞台で、座談会を終えた生徒さんも交えて、皆んなで記念撮影。
またいつか会えることを祈って、、、。
会館を後にしました。
 
そして、来週は、旅公演最後の週となりました!
 
文:酒井宗親(アーサー・ケラー役)

『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2021年秋 九州ツアー 第9週目

2021-12-12 12:32:28 | 全国巡回公演

今秋のツアーも残り3週間となりました。

コロナ禍というだけでなく一回一回の公演を生徒さんたちとつくり出す緊張感を持って旅は続いています。
 
12月7日(火)  福岡県 大牟田高校 大牟田市文化会館
12月9日(木) 鹿児島県 開陽高校 谷山サザンホール
 
大牟田高校
この学校では、風を今回で4回目の観劇になります。昨年に予定していた『Touch』は、コロナの為に延期になってしまい、今年『ヘレン・ケラー』を観劇できることに担当の先生方は大変よろこんでらっしゃいましたが、その為のご苦労に私たちは感謝しています。午前は総合科、工業科、家庭科の960人の生徒さんが、密を避けて、1500席いっぱいに広がって座っての観劇です。
 
 
 
開演前、担当の先生からの「マスクは外さず、でも楽しんでみてください。」の声に応えるように、生徒さんたちは、まさに楽しんで観ています。開演早々のヘレン生後6ヶ月の定期検診のプロローグのシーンで、拍手が起こるほどでした。
また集中したり、笑ったり、驚いたり、彼らが楽しみながら観ていることが伝わってきました。
午後は普通科の320人の生徒さんたちが真剣に見入っているのが伝わってきました。その伝わってくる空気は、午前の公演とはまた違い、改めて一回一回の公演を生徒さんたちと共につくりだしていくことの大切さを教えられます。
何回も観ていただいている大牟田高校ですが、今日、この一回一回の公演と同じように、そこにつくられ、生まれる信頼感と次への期待感を生みだせることができたようにと感じています。
 
開陽高校
学校の体育館で実施する予定だったが密を避ける為にホールで実施することになりました。それだけ生徒たちに見せてやりたいという先生方の想いに大変感謝です。
不登校だった生徒さんや、心に問題を抱えている生徒さんもいるので、なおさらなのではないかと、担当の先生の思いは熱く感じました。
全日制と定時制の合同観賞で、リラックスした空気が800席に450人の生徒さんが広がって観ていました。それでいて、とても落ち着いている感じが伝わってきます。一人ひとりが自由に受け止めているようでした。終演後のお礼のことばとして福祉介護科の生徒さんが「ヘレンと向き合っていくアニーの姿に心を打たれた」と、自らの進路への態度を示すように語ってくれました。
終演後には、座談会と撤去の手伝いに希望する生徒さんが、約20人づつ位残ってくれました。
 
 
 
私は舞台の道具や機材などをリフトに乗せる作業を10人位の生徒さんと一緒にやった。彼らはそれぞれ体格も違うし動きも違うのだが、みんなで一緒になって協力しあってなによりも楽しんで手伝ってくれていました。終わった後、「楽しかった!!」との生徒の声に疲れていた私は心の元気をもらった。
 
今週は体育館での公演はありませんでした。しかし、会館での公演でも体育館の公演の時に感じさせられる身近さをしっかり感じられたのは、やはり、この公演を実現させる為に尽力して下さった先生方と、この公演を一緒につくりだしてくれた生徒さんたちとの"出会い"だと思います。ありがとうございます!!
 
文:坂牧明(医者役)

『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』 2021年秋 九州ツアー 第7週目

2021-12-06 18:33:13 | トピックス

12月に入り、九州地方にも本格的な冬の到来を迎えるとともに『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の巡回公演は第7週目に入りました。

 

122日(福岡)柳川高校 柳川市民文化会館

123日(福岡)明光学園中学・高校 同校体育館

 

柳川高校

柳川高校さんはなんと風の公演が8回目の公演です。

仕込み中には担当の教頭先生が「この日を待ちに待って、楽しみにしていました。」と劇団員に声をかけていただいて、私たちもこれからどんな一日になるんだとワクワクしていました。

開場時、生徒さんたちが入場してくると、静かだった会場が一気に賑やかになり、800席ある客席が活き活きとした生徒さんたちであっという間に満席となりました。賑やかな客席を見て、劇団員も開演をいまかいまかと待っていました

 

開演前には司会の先生から「目で見るだけでなく心で見て楽しんでください」と生徒の皆さんに言葉をいただきました。そして会場が揺れ動くような大きな拍手と同時に開演です。

公演中は声を上げて笑ったり、時にはじっと集中した姿で舞台をみつめて、一人一人が自由な感覚で舞台と向き合っていました。

カーテンコールでの生徒会長さんの挨拶では「アニーとヘレンが出会って、徐々に信頼関係がつくられていくのが印象的で、ヘレンがどんどん成長していく姿に人の可能性は無限大なんだと感じました。そして今学校全体では〈伝える力〉というのに力を入れています。今日劇を観て、誰かに何かを伝える時の声の大きさや歩き方などをこれからに活かしていきたいと思います」と堂々と話してくれました。

公演後のバックステージではその日に募った30人くらいの生徒さんたちが「私サリバン先生と話したい!」「私パーシィー探してくる!」と、一人一人が話したい俳優を探しては色んな質問をしていました。様々なところに興味を持ち、今感じたことを共有し、今しかないこの時間を目一杯楽しんでいました。

その後の座談会ではサリバン先生役の高階と話をしました。

話を頷きながら真剣に聞く姿があり、明るい笑い声が聞こえたり、とても盛り上がっている様子でした。劇団員が仕込みをする姿に感動をしたと伝えてくれた担当の先生、中には今日の舞台を観て自分も舞台をやりたい!と夢を持った生徒さんもいました。

 

明光学園

この学校は昨年公演予定でしたが、コロナウイルスの影響により延期となり2017年以来4年ぶりの公演でした。風の公演は4回目の公演です。

そして明光学園はヘレン・ケラー役の倉八ほなみの母校です。

開場時、体育館に入ってくると「うわぁ、凄い!」「なんだこれは!」と体育館が劇場に変わったことに驚き、これから何が起こるんだとワクワクした様子でした。

そして開演前の校長先生の挨拶では「ステージ凄いですよね。この舞台を思う存分楽しんで、感動、意欲、熱意に繋がることを願ってます。そしてこの舞台は自由に観てください。楽しい時は笑って、悲しい時は泣いて、でも立ち上がって踊るのはやめてね」と笑いを誘いながら、リラックスした中で開演しました。

公演中は俳優が客席の存在感をひしひしと感じるほど真剣な眼差しを舞台に向けて、ひとつのことも見逃さないぞと言わんばかりに集中した様子で舞台と向き合っていました。

カーテンコールでの生徒代表の挨拶では、「伝記でヘレンケラー を読んだことあったけど、文字では伝わらない迫力や感情が伝わってきて感動しました。細かいところにもこだわっていて見所がたくさんあって目が二つじゃ足りないくらいでした。そしてヘレン役の方が卒業生ということもすごく誇らしく思い、3年に一回じゃ足りないくらいまた観たいと思いました。」と想いのこもった目で、力強く話してくれました。

公演後のバックステージでは細部まで興味を持ち、劇団員にたくさんの質問をし舞台の構造や演劇を始めたきっかけなど色んなことを聞いてくれました。

先生も役者になりきっていました!

その後の撤去作業にはハンドボール部の生徒さんと演劇部の生徒さん、常任委員の生徒さんたちが手伝ってくれました。

ヘレンやアニーを見つけると、「あっサリバン先生と話したい!」「ヘレンさんに聞きたいことがあります!」と元気いっぱいに劇団員ともコミュニケーションを取り合いながら、そして体育館全体が笑顔に包まれるような雰囲気で手伝ってくれました。撤去作業が終了してもまだまだ話足りない様子で、作業が終わった後も「感動しました!」「進路のことなどで悩んだりしてたんですが元気をもらいました」と最後の最後まで劇団員に声をかけてくれました。

コロナ禍の中、昨年から我慢を強いられて悔しく思いや寂しい思いをした生徒たちになんとか芸術鑑賞だけでも観せてあげたいという思いを持った先生方やこれからも全国の皆さんに感動を与えて下さいと声をかけてくれた生徒さん。様々な出会いのある一週間でした。この出会いを力に変えて、これからもまだまだ続く『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の旅を最後まで駆け抜けていきたいと思います。

 

ジェイムス・ケラー役 蒲原智城


『Touch〜孤独から愛へ』2021年秋全国ツアー 第8週目

2021-12-05 23:50:37 | 全国巡回公演

11月に入り冬の空気が感じられるようになってきました。

約二ヶ月の公演も終わりが近づき、TOUCHの旅公演は最終週となります。

 

今週の学校は

11月9日(火)兵庫県 伊川谷北高校

11月10日(水)香川 高松第一高校

11月11日(木)兵庫県 香住高校

11月12日(金)岐阜県 岐阜工業高等専門学校

です。

 

11月9日(火)伊川谷北高校


感染症対策の為に二回に分けての公演実施となりました。

前日の舞台設営作業中に普段の体育館から変わっていく体育館の様子を外から覗き込んでいる生徒さん達から期待と驚きの声が聞こえてきます。明日が楽しみだねと帰っていく様子を見てとても嬉しくなりました。

本番当日、先生からの挨拶で日常を忘れて楽しんでもらえたらとのお話がありその言葉を受け取った生徒さん達はじっと二時間見入るように舞台を楽しんでいる様子でした。

 

公演後は演劇部の生徒さんと職場体験にきていた地元の中学生の生徒さん達と一緒に舞台裏見学を行いました。俳優に聞きたいことを聞いてみたり、スタッフに舞台設営の仕組みなどを聞いたりとおもいおもいの時間を過ごしている様子でした。

 

二回目の公演の後、カーテンコールでは通常とは違いスタッフも舞台上へ呼んでいただき座組全員へのお礼の言葉を生徒さん達からいただきました。ありがとうございました。

 

11月10日(水)高松第一高校

この学校は昨年からの延期校です。会館の入場者制限で全学年での実施は出来ず、二学年に絞っての鑑賞となりました。高松港が隣にあり、会館からは海が見えました。

 

感染症対策として入り口では消毒の実施を行いました。

 

開演前の場内アナウンスは生徒さんが担当してくださり、会場内はぐっと舞台の世界の中へ。

客席からはくすくすと笑い声が漏れ聴こえてきていて楽しんでくれている様子が伝わってきました。

 

カーテンコールでは今回学んだことをこれからの学校生活に生かしていけるよう頑張っていきたいです。と生徒さんはお話してくださいました。舞台から何かを得てくれたことがこれからの糧になってくれたなら嬉しいなと思います。

 

11月11日(木)香住高校

この学校も昨年からの延期校です。昨日の高松とは反対側、日本海に面した海が近い会館での公演です。開演前には校長先生からの挨拶で三年に一度の芸術鑑賞です。三年に一度ということは最初で最後ということです。プロの演劇に触れられる機会を楽しんでください。と挨拶いただきました。

 

生徒達は笑ったり泣いたり一緒に舞台を楽しんでいる様子で、終演後の舞台裏見学も舞台上から溢れんばかりの生徒さん達が残り最初で最後の芸術鑑賞を最後まで楽しんでいました

 

その後、残ってくれた生徒さん達数名とハロルド役の柳瀬が座談会をしました。

聞きたいことたくさん聞けたでしょうか。終始楽しそうな声が聞こえてきました。

 

11月12日(金)岐阜工業高等専門学校

この学校も20年度からの延期の学校で、今回が初めての芸術鑑賞となります。

感染症対策として会場となる体育館の入り口には認証タイプの検温機が設置されていました。

 

会場の中は寒さにも負けず学生さん達の熱気に包まれ、真剣な眼差しで舞台を食い入るように観ている様子が印象的でした。

 

終演後は舞台裏見学があり、どうやってつくられているのかの質問が飛び交い舞台の構造にとても興味を持っていました。

 

そのまま演劇部の学生さん達が搬出作業を手伝ってくださり、名残おしさはありつつもおかげで通常より早く学校を後にしました。

 

今年もあっという間の二ヶ月間でした。

たくさんの出会いや再会に感謝し、そしてこれからも皆さんと繋がっていけることを嬉しく思います。

ツアー中、旅のメンバーは公演中はもちろんのこと公演が終わった学校さんから送っていただいた感想文を拝読したり、掲示板への書き込みを拝読したりして公演の後もたくさんの元気をもらっていました。

皆さんからいただいた言葉ひとつひとつは私にとってもかけがえのない大切なものになっています。

本当にありがとうございます。

 

また『TOUCH〜孤独から愛へ』という作品を通し、皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。

 

文:スタッフ 赤井優理香