風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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日々の出来事を速報!!

レパートリーシアターKAZE 次回公演『瀕死の王さま』

2010-07-29 14:47:42 | 公演情報
風の代表作『肝っ玉おっ母とその子供たち』は、2010年春のツアーとその凱旋公演を盛況のうちに幕を下ろしました。ご観劇いただいたみなさま、ありがとうございました。
レパートリーシアターKAZE・次回公演は、9月1日~5日までの5日間の上演。新作『瀕死の王さま』です。

❖ 東京演劇集団風とウジェーヌ・イヨネスコ劇場による共同製作の成果を問う ❖

ルーマニアで生まれ、フランスに亡命した世界的劇作家ウジェーヌ・イヨネスコの代表作『瀕死の王さま』は、モルドバ共和国の国立劇場ウジェーヌ・イヨネスコ劇場の代表作でもあります。
 2003年、マテイ・ヴィスニユック作『チェーホフ・マシン』の招聘を契機に、風とイヨネスコ劇場との交流がはじまりました。以降、風とウジェーヌ・イヨネスコ劇場の芸術監督・演出ペトル・ヴトカレウを中心とした共同製作による『ハムレット』(2004年初演)、『ジャンヌ・ダルク―イオアナと炎』(2009年初演)は、日本の青少年を対象とした作品へと発展しました。

共に高い芸術性を追求してきた風とイヨネスコ劇場、両者にとって非常に重要な公演であり、これまでの交流の舞台成果を世に問う風の意欲作です。


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瀕死の王さま Le Roi se meurt

9月1日[水]~5日[日]開演:平日7時/土日2時

作:ウジェーヌ・イヨネスコ Eugène Ionesco 訳:大久保輝臣
演出:ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcărău
舞台美術・衣裳:ステラ・ヴェレブチュアヌ Stela Verebceanu
音楽:マリアン・スタルチェア Marian Starcea 照明:坂野貢也
音響:渡辺雄亮 舞台監督:長谷川敬久
演出助手:南雲史成 製作:佐藤春江
出演:栗山友彦/柴崎美納/渋谷愛/白石圭司/佐野準/保角淳子

一人の老衰した王さまが、ある日「あと1時間半で亡くなる」との死の宣告を受ける。厳然たる支配者であり死地に赴くことなど微塵も認めない王さまの混乱の悲喜劇が繰り広げられる―。
王の悲喜劇性を舞台上に描き出すとともに、その「混乱した王の姿」は、近代の断絶された人間関係の中でさまよう魂、うめきようのない叫びを発する現代人の姿を舞台上に映し出す。


助成:平成22年度文化庁芸術創造活動特別推進事業
後援:在日フランス大使館
在日ルーマニア大使館/中野区

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チケットのお申し込みは、風ホームページからも可能です。
皆様のご来場をお待ちしております。



『肝っ玉おっ母とその子供たち』東京凱旋公演

2010-07-21 12:39:50 | 公演情報
レパートリーシアターKAZEでは、7月21日(水)~25日(日)の5日間、今年5月から7月まで西日本地域で巡回公演を行っていた『肝っ玉おっ母とその子供たち』の東京・凱旋公演が始まります。

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肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに
作:ベルトルト・ブレヒト  演出:浅野佳成

2010年7月21日(水)~25日(日)
*24日(土)、25日(日)は満席となりました。

 舞台は17世紀ヨーロッパ、中央ヨーロッパ全土を巻き込んだ宗教戦争(三十年戦争)。通称を「肝っ玉おっ母」というアンナ・フィアリングは3人の子どもたちを抱えながら、幌車に商品を詰め込んで軍隊を相手に商売をして生活している。戦争を追いかけて商売を続ける道すがら、出会い別れていく人々-娼婦のイヴェット、従軍牧師、料理人、兵隊たち。彼らもまた、戦争のなかで生きるための闘いを続けている。
おっ母は子どもたちを戦争に行かせたくない一心で必死に商売を続けるが、長引く戦争は彼女の大切な子どもたちを一人また一人と奪っていく……。

音楽:八幡茂
舞台美術・衣裳:アンジェイ・ピョントコフスキ
舞台監督:佐田剛久


【キャスト】
肝っ玉おっ母:辻由美子
料理人:柳瀬太一
従軍牧師:中村滋(21日、23日、25日)
     田中悟(22日、24日)
アイリフ:佐野準
スイスチーズ:車宗洸
カトリン:白根有子(21日、23日、25日)
     稲葉礼恵(22日、24日)
曹長・大佐・農夫ほか:栗山友彦
徴兵係・見習士官ほか:白石圭司
農夫の妻:保角淳子(21日、23日、25日)
     清水菜穂子(22日、24日)

です。


1999年の初演以来、上演を繰り返し、2006年からは全国の小・中・高校生の前で意欲的に公演を繰り返してきた風の代表作。2010年春には、西日本地域で約40ステージの公演を行っての凱旋公演となります。
21日~23日のチケットはまだお申込みが可能です。

皆様のご来場をお待ちしています。

『Touch~孤独から愛へ』春のツアー千秋楽

2010-07-20 15:29:26 | 全国巡回公演
夏も本格的になり、毎日暑い日々が続いています。
4月28日からスタートした『Touch~孤独から愛へ』春のツアーも今週で千秋楽。
全36ステージを無事、事故や怪我もなく終える事が出来ました。

今週は聖パウロ学園高校(東京)、三田高校(東京)、茗渓学園中学校・高校(茨城)、御所野学院中学校・高校(秋田)、大崎市田尻文化センター(宮城)、南会津町御蔵入交流館(福島)での7ステージでした。






聖パウロ学園高校での公演の様子。片付けを野球部やバスケ部などの皆さんに手伝ってもらいました。7月も半ばを過ぎての体育館での公演となりましたが、初めての観劇に生徒達も興味を持って舞台と向き合ってくれたように思います。


三田高校は去年に引き続いての公演となりました。2年生のみの観劇です。






茗渓学園中学校・高校では中学校、高校に別れての2ステージ。公演後には演劇部に向けての舞台見学や座談会が行われました。舞台に上がって近くで見るとまた違った印象のようです。舞台の隅々まで目を凝らして見ていました。




御所野学院中学校・高校では学校創立10周年記念の芸術鑑賞行事となりました。終演後には演劇部1名との座談会。これからも活動頑張って下さい!


大崎市田尻文化センターでの自主事業公演。こちらには『星の王子さま』、『ヘレン・ケラー』も公演しています。


南会津町御蔵入交流館での自主事業公演。終演後に舞台に興味がある中高生に向けての舞台見学が行われました。

春の巡回公演すべてを終え、今回のツアーを振り返ってみると、沢山の出会いと触れ合いに溢れたものであったと思います。実際に生徒達との交流の中で、子供達が抱えている孤独性、表に出て来ない感情・表情など普段ではあまり見ることが出来ない所まで触れた公演を経て、今なぜ『Touch~孤独から愛へ』を上演するのか、という意味までまた改めて考え、触れる事が出来たと思います。
今回のツアーに際して、公演の実現に向けて多くの方々のご尽力があったからこそ公演が生まれていきました。
その方々に感謝の言葉をもって、今回の春の公演のブログを終えたいと思います。
本当にありがとうございました。


『肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに』春のツアー千秋楽

2010-07-19 19:14:13 | 全国巡回公演


5月20日からスタートした『肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに』の全国巡回公演が、7月16日、千秋楽を迎えました。この後、拠点の東京に戻り、『肝っ玉おっ母とその子供たち』はレパートリーシアターKAZEにて、今ツアーの凱旋公演が始まります。

ツアー最終週は、
愛知県・豊川高校
大阪府・枚方津田高校
大阪府・市立工芸高校
大阪府・布施工科高校
にて公演を行いました。

どの生徒さんも、一生懸命舞台に注いでくれる視線が感じられました。風の舞台は初めてという学校も、何度も風の舞台に触れてくれている学校もありました。たくさんの作品がある中で、この作品を選択された先生方の思い、私たちも気がつかないようなところに集中し、舞台に視線を送ってくれた生徒さん達。たくさんの見えない力が、この公演をつくってきたのだと感じられる旅でした。
何より、この公演を見てくれた生徒さん、先生方に、無事終了できたことを報告したいと思います。みなさんありがとうございました!

豊川高校では、たくさんの生徒さん達、先生方がこの公演をつくるため、協力してくれました。ご担当の先生の「準備や、撤去含めてすべてが、芸術鑑賞だ」という言葉が印象的でした。皆さんの心のこもった感想文も読ませていただきました。私たちが想像するより深く、この作品をとらえてくれているようでした。みなさん本当にありがとう。



↑演劇部と公演後行われた座談会


↑最後までバスを見送ってくれた生徒さん達。お手伝い助かりました!ありがとう。

『肝っ玉おっ母とその子供たち』はいよいよ、7月21日から、東京にて凱旋公演が始まります。たくさんの出会いを繰り返し、試行錯誤の中でつくられたこの公演に、東京でもふれていただけたらと思っています。みなさんのご来場を心待ちにしています。

*24日(土)のチケットは残りわずかとなっています。他の日も含め、ご予約はお早めにお願いいたします。

『肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに』春のツアー⑥

2010-07-15 22:58:16 | 全国巡回公演


『肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに』、5月から始まったツアーも残すところあと1週となりました。7月に入り、旅班の公演は島根県から始まりました。
この週は、
島根県・島根中央高校
福岡県・福岡女子高校
山口県・下関商業高校
山口県・早鞆高校
での公演を行いました。

今回のツアーで改めて感じられたことは、先生方の熱意が公演をつくり、また動かしているのだということです。「自分たちの生徒のために、この作品に触れ、何かを得てほしい」という先生方の気持ちをひしひしと感じることができました。

題材は17世紀の宗教戦争。そして作者はブレヒトということで、その作品の難しさも考えられると思います。しかし、いま、商業的なものや理解しやすいものが多くある中で、「見ること」「感じること」の意味を見つめなおしている先生方との出会いが、この公演を意味づけているのだと感じ、嬉しく思っています。
きっと生徒さんたちの感想はさまざまると思います。風のホームページにもたくさん感想をいただいています。それぞれの見方で、それぞれの気持ちを育ててほしいと願う旅です。

福岡女子高校の公演では、たくさんの生徒さんがお手伝い&座談会に参加してくれました!
皆さんありがとう!書き込みもたくさんいただきました。






下関商業高校では、公演後のロビーで座談会が行われました。座談会の様子です。


『肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに』ツアー最終週は、愛知・大阪を巡回し、東京レパートリーシアターKAZEでの公演に向かいます!
たくさんの出会いを東京へと持ち帰り、新たな発見をつくりたいと思います。
こちらのご来場も、お待ちしております。

『Touch~孤独から愛へ』春のツアー8

2010-07-13 16:13:15 | 全国巡回公演
梅雨入りしてから蒸し暑い日々ですが、あまり雨の影響はない公演が続いています。第7週目です。
今週はひたちなか市芸術鑑賞会(茨城・ひたちなか市文化会館)での7ステージを公演してきました。





ひたちなか市では市内の幼稚園・小学校・中学校を対象として毎年芸術鑑賞会を実施しているそうです。
今回は中学生の部で『Touch~孤独から愛へ』の公演を行ないました。
市内の佐野中学校・田彦中学校・阿字ヶ浦中学校・平磯中学校・那珂湊中学校・大島中学校・勝田第一中学校・勝田第二中学校・勝田第三中学校の9校で、約4000人以上の中学生が今回のステージを観劇した事になります。
基本的には1ステージで1校だったので、それぞれの学校の雰囲気や反応が全く違うのは当たり前。この7ステージはそんな『Touch』の持つ『振り幅』を感じた公演であったように思います。

また、この7ステージの間は舞台は設営したまま。なので長いツアーの中で傷んできたセットの補修もこの期間に行ないました。





旅班皆で塗料を塗り直したり、板を取り替えたり、様々な所を補修していきます。舞台、照明など部署が違うスタッフチームも一丸となって公演をあらゆる面からサポートしてくれています。今週はそんなスタッフの皆の写真を少しだけ。


小道具の銃を準備中。火薬を使用している為大きな音が出るんです。


アイロンがけも丁寧に。


片付けているようですが、散らかしています。それが公演の準備なのです。

そんなスタッフの皆に支えられながら、旅は最終週に向かいます。

『Touch~孤独から愛へ』春のツアー7

2010-07-07 19:42:41 | 全国巡回公演
『Touch~孤独から愛へ』のツアーも折り返し地点を通過しました。第6週目です!
今週は花泉高校(岩手)、弘前市立第三中学校(青森)、野田村芸術鑑賞会(岩手)の公演でした。 先週から続いていた東北地方での公演も今週で終わりです。土地柄、というものではないのですが、上演中の生徒の真剣な眼差し、撤去作業中の生徒の素直さ、真面目さを感じられたように思います。花泉高校では野球部や弓道部などの部活動の皆さん、弘前市立第三中学校では演劇部の皆さんが手伝ってくれました。ありがとうございました!
ツアーも中盤を過ぎました。一ステージ毎に全く違う反応があり、毎日その時、その場で我々と生徒が創り上げた『Touch』が生まれていきます。そしてまた新しい『何か』が生まれる原動力へと変わっていきます。





その2公演を終えた後、普段の巡回公演とは若干違う形態でしたが、岩手県野田村で公演を行ないました。村内の小学校、中学校、そして久慈工業高校の3校と野田村民の為に実施された公演でした。村民のために優れた芸術鑑賞の機会を、との目的で野田村芸術文化協会を設立し、毎年様々な芸術鑑賞を実施されているそうです。
『Touch』を小学生が学校単位で鑑賞するのは近年では久し振りでした。また小学生から高校生、村民の皆さんと、異なった年齢層が集まった客席は様々な反応が起こります。地域が一体となっての観劇、といっても良いのではないでしょうか。




会場には様々な看板やポスターが!全部教育委員会の方が製作したそうです。









撤去作業も教育委員会の皆さんに手伝っていただきました。作業終了後には皆さんと握手をし、お互いの労をねぎらいました。
地域、子供達に向けて、必死に取り組んでいる皆さんからまた新しいエネルギーをいただいて、旅班はまた次の公演地へと向かいます。来週はひたちなか市での合同公演です。

文化庁“子どものための優れた舞台芸術体験事業”『星の王子さま』

2010-07-06 15:12:56 | “文化芸術による子供育成推進事業”
文化庁主催の平成22年度“子どものための優れた舞台芸術体験事業”『星の王子さま』のワークショップは、その後広島県、山口県の各学校で行われ、毎年演劇を通して交流を持たせていいただいている大分県・大分大学教育福祉科学部付属中学校でのワークショップを続けて行い、ワークショップをすべて終了しました。
ワークショップを終えて、先生方からは「うちの子どもたち立派でした」という声や、「子どもたちを見直しました」という声をいただいた学校もあり、うれしく思いました。先生と子どもたち、そして劇団員、それぞれの信頼関係が、素晴らしい舞台を生み出すのではないでしょうか。先生方の嬉しそうな笑顔に、私たちも本番が待ち遠しく感じています。

最終日に続けて行われた、大分大学付属中学校は、一昨年に『Touch~孤独から愛へ』、昨年に『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、また現3年生が東京のレパートリーシアターKAZEで行われた『パンダの物語』を見に来てくれている学校です。そのように親交のある学校と、今度は一緒に舞台をつくる機会ができたことを、とてもうれしく思います。


↑参加の説明をする芸術監督・浅野



↑小学生から高校生までとても真剣に取り組んでくれたことが印象的でした。


↑いなくなった王子に向かって、それぞれの言葉で呼びかける。
「おーい、おーい、どこへいってしまったんだよ」台詞の稽古

今回は各社新聞社の方が、熱心に取材をしてくださったこともとても印象的でした。
ワークショップ終了後さっそく記事が掲載されましたのでご紹介します!


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“子どものための優れた舞台芸術体験事業”『星の王子さま』の公演は、9月13日からは始まります。これから劇団、そして各学校で練習を経ての本番です。みなさんとまた新たに出会えることを期待して。そして、学校にとってのかけがえのない思い出となれば嬉しく思います。9月また皆さんとお会いすることを楽しみにしています。