風のBLOG

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2024春『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』 東日本・西日本ツアー 第10週目

2024-07-21 01:18:44 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の旅公演も千秋楽を迎えることとなりました。

さて、大トリを飾るのは…

7月16日(火)【東京都】 飛鳥高校(練馬文化センター・大ホール)

 

飛鳥高校

こちらは過去に『Touch〜孤独から愛へ』を2回、『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』と4回
上演してきました。
5回目の今回はバリアフリー演劇『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』果たして、初のバリアフリー演劇は飛鳥高校の生徒さんたちにどうひびくのか、こちらも楽しみにしていました。

今回は学校に近い北とぴあではなく、少し離れた練馬文化センター(大ホール)での公演でした。
開場と共にワイワイしながら入場。
楽屋のモニターから生徒さんたちの賑やかな声が聞こえてきました。

司会の先生の諸注意のあと、大きな拍手をもらって開演。

音楽やアナグノス役の緒方の語りに聞き耳を立て、それと同時に始まる小島の手話、字幕に見入る空気感が舞台袖でスタンバイをしている私たちも感じ取れるほど向き合ってくれたところからのスタート。

1幕が終わり、休憩時間の間は10名ほどでしょうか、装置等に興味を持った生徒さんたちが自発的に舞台に上がって興味深そうに見学をしてくれました。

第2幕。
リラックスした中にもラストに向けて集中力が増していき、音声ガイドの辻由美子が客席後方から生徒さんたちを見ていてもそれがとても感じられたと話していました。

カーテンコールでは司会の先生が再度私たちを舞台に呼び込んで下さり、とても盛り上がった中で終演を迎えることができました。

終演後、ロビーには渋谷、倉八、辻、小島の4名で生徒さんたちを見送らせてもらいました。

中には手話を勉強中の生徒さんも何人かいて、かなり刺激になったようです。

皆さんそれぞれに「楽しかった!」「面白かった!」と声を掛けてくれながら元気に会場をあとにして行きました。


今回、新たな演劇の可能性を感じて欲しいとのことで、バリアフリー演劇上演が実現。

飛鳥高校は毎年9月に催される文化祭《飛鳥祭》の一番の目玉に3年生による演劇コンクールが開催され、近隣の中学生も大勢見学に来るなど、大変盛り上がるそうです。

演劇を上演するだけでなく、演劇を通して生徒たちの交流を深めたいという先生の思いを引き受け、劇団員の西垣がコンクールに向けてのワークショップの講師をしています。

演劇が身近に存在し、なおかつ多様性を目指す学校の生徒さんたちに〈障害がある人もない人も、誰もが楽しめる演劇〉の経験が豊かで、実りあるものになっていることを願っています。


今旅も無事に千秋楽を迎えることができました!
振り返ってみると、とても長かったような、あっという間だったような不思議な感覚を覚えつつ、一回一回の公演にとても印象的なエピソードを思い出します。
そこにいた全ての皆さんにとっても素敵な時間となっていたら、こんなに喜ばしいことはありません。

『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』上演に向けて尽力下さった方々、そこに一緒にいてくれた皆さん、物理的にも力を貸してくれた皆さん、心から感謝申し上げます。

本当に本当にありがとうございました。

ひとつの区切りは迎えましたが、風の旅は終わりを知りません。
これからも続く旅の中で、またお会いできたら幸いです。

最後になりましたが、どうぞお元気でお過ごし下さいませ。

ありがとうございました。

文:仲村三千代(ケート・ケラー役) 


2024年春『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』東日本・西日本ツアー 第9週目

2024-07-20 11:56:18 | 全国巡回公演

 

厳しい暑さが続く中、『ヘレン・ケラー』のツアーも9週目を迎えました。

 

7月8日(月)

【埼玉県】埼玉大学教育学部附属中学校(同校体育館)

 

7月11日(木)12日(金)

【栃木県】佐野市教育委員会主催 佐野市内中学2年生合同鑑賞会(佐野市葛生アクトプラザ)

 

 

埼玉大学教育学部附属中学校

 

埼玉大学教育学部附属中学校は、

2012年の「肝っ玉おっ母とその子どもたち」

15年「ヘレン・ケラー」18年「ジャンヌ・ダルク」21年「ヘレン・ケラー」に続き風の公演5回目の公演です。

ここの学校は毎年3年生が演劇発表を行うため、9月の演劇発表会に向けて午前中は3年生と劇団員でワークショップ・バックステージを行いました。

役者、照明、音響とそれぞれが担うポジションに分かれてたくさんの質問をし、たくさんのメモをとる熱心な姿が印象的でした。

一人の男子生徒は「今練習している脚本が大好きなので、なんとしてもみんなでいい本番にしたい」と意気込みも聞かせてくれました。

開場すると体育館いっぱいにびっしりと入り、公演中は互いの呼吸や音を感じながらジッと食い入るように舞台を一緒に創ってくれました。

カーテンコールでの代表の生徒さんの挨拶では、「転換は見えてはいけないのではなく、見えてても空間が創られる。そしてセリフを話す時は前を向かないといけないものだと思ってたけど、背中から伝わるものがあるのだと発見しました」と、自分たちの姿と重ね合わせながら自身の言葉で力強く伝えてくれました。

終演後は40人ほどの生徒さんがアニー役の渋谷とヘレン役の倉八と座談会を行いました。

そして撤収作業も20人ほどの生徒さんが一緒に手伝ってくれました。

一分一秒も無駄にしないぞ。と言わんばかりにたくさんの質問が飛び交い

「舞台に立つ時は何を意識してやってますか?」「声を大きく出すにはどうすればいいですか?」「演出として役者にどう声をかければいいですか?」

「みんなで一緒につくる時に大事なことはなんですか?」と一人一人がみんなで創ることを大切にし、一つの演劇発表を楽しみながら創造していることがひしひしと伝わってきました。

 

 

 

佐野市教育委員会主催 市内中学2年生合同鑑賞会

 

2023年の「ヘレン・ケラー」の公演に引き続き、2年連続の公演です。

この公演は佐野市教育委員会が主催し、佐野市内の各中学校の2年生による合同鑑賞会です。

 

公演は2日間で3回の公演で行われました。

1日目の公演には、

・佐野市立あそ野学園義務教育学校

・佐野市立北中学校

 

2日目午前の公演には、

・佐野市立西中学校

・佐野市立赤見中学校

・佐野市立田沼東中学校

 

2日目午後の公演には、

・佐野市立葛生義務教育学校

・佐野市立南中学校

・佐野市立城東中学校

 

3公演で1000人近くの中学生が観にきてくれました。

どの公演も開場すると一気に会場が明るくなり、舞台説明が始まると大きな歓声と拍手で会場を盛り上げてくれてくれました。

また、サインネームの紹介の時にはサインネームを真似ながら役者と一緒に楽しむ姿が印象的で開演前からどんな本番になって、どんな時間を共に創造できるのかと劇団員一同ワクワクしていました。

開演すると大きく笑う場面もあれば真剣な眼差しで舞台を見つめる場面もあり、その場その瞬間で見て聞いて共にヘレン・ケラーの舞台を創ってくれました。

 

カーテンコールでは綺麗な花束もいただきました。

 

終演後には役者全員でお見送りをしました。

興奮気味に「パーシィーだ!パーシィーだ」とパーシィーに話しかけに行く生徒さんや、

「伝記でヘレンケラー は知ってたけど舞台で観るとそこに本物のヘレンケラー がいるみたいですごく楽しかったです」と声をかけてくれた生徒さん、更には「私も手話を勉強したいなと思いました。」とそれぞれに感じたことや挑戦したいことを役者たちに伝えてくれました。

明るくて元気いっぱいの佐野市の中学生の皆さん、ありがとうございました。

そして、2年連続でこの出会いを繋いでいただいた佐野市教育委員会の皆様はじめご協力いただいた佐野市葛生あくとプラザの皆様にも感謝申し上げます。

 

埼玉県と栃木県の公演でもらった、たくさんの元気と暑さに負けないエネルギーを力に『ヘレン・ケラー』の旅は最後の最後までかけぬけます。

 

ジェイムス・ケラー役 蒲原智城


2024年 春 『Touch〜孤独から愛へ』 西日本・新潟ツアー その8(春ツアー最終)

2024-07-18 17:58:25 | 全国巡回公演

春の『Touch~孤独から愛へ』のツアーもいよいよ千秋楽を迎えました。

今ツアーの最後の公演は

 

7月16日(火) [京都府] 京都橘中学校・高校 同校講堂

 

での公演でした。

 

京都橘中学校・高校

今回でこの学校では、三回目の風の上演になります。校内に建てられている立派な講堂での上演でした。生徒数が中高合わせて約1300名と多いため、午前と午後の二回に分かれての公演でした。

午前(中学校、高校2年生)

元気よく賑やかに講堂に入ってくる生徒のみなさん。担当の先生が「舞台に上がっていいよ。」と声をかけると、これまた元気よく返事をして、たくさんの生徒のみなさんが見学のため舞台にどっと押し寄せてきました。

舞台背景のパネルの絵に注目して見ている生徒さん。美術の佐田(Touch班の舞台監督)が‘’ABC‘’のアルファベットをコミカルに描いた一枚。今旅特に生徒さんたちに人気がありました。

英字の本をじっくり読んでいる生徒さんも。ちなみに、僕はほとんど読めません。

舞台見学を終え、温まった空気の中開演かと思いきや、進行開始を告げるベルが鳴ると、ピタッと話し声が止みました。びっくりするくらいの切り替えでした。

公演が始まると、空気が一変。中学生はよく反応をしながら、高校生は落ち着きながらじっくりとという感じで、それぞれの楽しみ方で観劇をしてくれていました。

 

午後(高校1年、3年生)

入場時間を待たずに、一人の男子生徒さんが「舞台を見学させてもらえますか?」と、講堂に来てくれました。持ってきていたタブレットで写真を撮りながら、隅々まで舞台を堪能してくれていました。

この生徒さん。入場時間になると、担当の先生に代わって「みなさん、ぜひ舞台に上がってください。面白いですよ。」と、マイクを使って積極的にほかの生徒のみなさんに呼び掛けてくれました。そのおかげもあって、午後の公演前の舞台見学にも多くの生徒さんが参加してくれました。

『Touch』の舞台見学で一番人気の二階の部屋。見に行った人しかわからない。一体何があるのでしょう。見えない所って、気になっちゃいますよね。

このアメフトのヘルメットも舞台小道具です。違和感なく?会話を楽しんでいます。

懐かしいブラウン管テレビ。一体何が映っているのでしょう。

小道具の拳銃に夢中になっています。なーんか「武器」ってロマンを感じますね。

開演前。担当の先生の、「待ちに待った団体鑑賞の日です。みなさん、リラックスして楽しんでください。」という言葉を受けて、拍手の中開演です。

午後の公演は、ジッと食い入るように、真剣に舞台に視線を注いでくれているのを感じる客席でした。静かな客席の中、息をのむ音や、鼻をすする音が会場に響いていました。

公演後に、劇団代表の柳瀬が校長先生にご挨拶に伺ったときに、「見終わったあとの生徒たちの表情が晴れやかでした。」と仰っていたそうです。生徒のみなさんひとりひとりの中に何か響くものがあってくれたらと思います。

公演後に、舞台撤去のお手伝いも兼ねて、舞台見学と交流の時間を過ごすことができました。当日の呼びかけにもかかわらず、なんと100人を超える生徒のみなさんが参加してくれました。

担当の先生も、「みんな部活動が大会前などで忙しいから正直あんまり来てくれないんじゃないかと思っていましたが、こんなに集まってくれるとは思っていませんでした。完全に想定外でした。」と驚きとともに嬉しそうに話してくれました。

そんな担当の先生。生徒にトリートの帽子を被せられて、ニッコリの一枚です。

写真のような感じで、みんなが行列になって、荷物を凄まじい早さで運んでくれました。そのおかげで、驚異的な早さで舞台の片付けが終わりました。みなさん、本当にありがとうございました。

最後は、お手伝いをしてくれた生徒のみなさんと集合写真(写真には写っていませんが、途中で帰らなくてはいけない生徒さんたちもありがとうございました。

 

楽しいことも大変なこともあった今年の春の『Touch~孤独から愛へ』のツアーが終わってしまいました。

今回のツアーを通して、先生方との繋がりや信頼関係はさることながら、地域の方々や親御さんなど、たくさんの大人たちも子ども達同様に公演を楽しみにしてくれていることを感じることのできたツアーだった様に感じます。

ちょうど同じ日に、主に東日本地域を巡演している『ヘレン・ケラー~ひびきあうものたち』のツアーも終わりました。

互いのツアーの余韻に浸るまもなく、すぐに約二週間に渡る北海道の『星の王子さま』のツアーが始まります。

それぞれの旅で得たこと、感じたこと、つくってきたことを持ちながら、新たな出会いを求めて、北の大地へ歩みを進めていきます!

 

文:佐藤勇太(フィリップ役)


2024年 春 『Touch〜孤独から愛へ』 西日本・新潟ツアー その7

2024-07-17 16:53:25 | 全国巡回公演

『Touch~孤独から愛へ』の春ツアーもいよいよ終盤になってきました。

全国的に雨模様が続いていますが、旅は雨にも負けない、晴れやかで充実した公演をつくっています。

さて、今回は

 

7月11日(木) [岡山県] 久世中学校 エスパスホール

7月12日(金) [香川県] 大手前丸亀中学校・高校 同校体育館

 

での公演の様子をお届けします。

 

久世中学校

真庭市スポーツ文化振興課主催の公演でした。同課主催の公演は2019年から続いていて、今回の久世中学校の公演で市内に6校ある中学校、すべての学校で公演をすることができました。

公演前日は大雨で、公演当日もどうなることかと心配していましたが、天候も回復し、生徒のみなさんは、自転車で会場まで来ていました。

入場中。「舞台の見学してもいいよ。」と、劇団員が声をかけると

「えっ!いいんですか!」と、早くに移動してきていた生徒さんが舞台に上がると、それに乗じてたくさんの生徒のみなさんが見学に来てくれました。「うわぁ!めっちゃ楽しい!」と、みんな遊び場のように舞台や裏側を探検してくれていました。新聞に落書きをしている生徒さんもいますね。

ひとしきり見学を終えて、座席に座って開演を待っているときも、これから始まることにワクワクしてくれているようでした。

開演前。担当の教頭先生が「みんな、楽しんでください。おかしければ笑ったり、悲しいときは泣いてもいいです。みんなが楽しんで、客席のみんなと舞台が一緒になってつくるのが演劇です。先生も楽しみです。」と、生徒のみなさんに声をかけて開演しました。

無邪気に笑い、細かいところにも反応しながら、最後はあたたかい拍手に包まれる、一体感のある客席でした。

カーテンコールでは、生徒会長さんが、「役者さんの迫力のある演技と、細かい仕草や感情の変化に魅力を感じました。」と、緊張しながらもしっかりとした言葉で感想を伝えてくれました。

公演後にも、舞台見学が行われ、開演前に見学ができなかった生徒さんをはじめ、先生方や保護者のみなさんも、子どもたちに負けないくらいはしゃぎながら、見学も楽しんでくれていました。

真庭市では、コロナ禍にあった頃も、振興課のみなさんや各中学校の先生方の熱意とご配慮とご尽力のおかげで公演をすることもできました。ありがとうございました。ひとつの節目を感じつつ、これからも真庭市のみなさんに公演を届ける機会をつくっていけたらと思います。

 

大手前丸亀中学校・高校

風の公演は初めて上演する学校です。コロナ禍の影響でなかなか上演が叶わず、実に四年越しの公演ということで学校としても劇団としても、待ち遠しかった公演でした。担当の先生も「ようやく風さんを呼ぶことができました。」とおっしゃっていました。こうおっしゃっていた担当の先生は、なんと以前、琴平高校での公演でお世話になった校長先生の息子さんということで、親子二代で風を呼んでくれました。ご縁に感謝です。

この日、保護者の方も40人ほど見に来て下さり、生徒さんより一足早くいらっしゃった親御さんが舞台見学をしていました。生徒さんが来るまでの短い時間でしたが、小道具や舞台装置などを興味津々に見てくれていました。

生徒さんも入場中に舞台見学をしていました。「僕らの知ってる体育館じゃないみたい!」「細かいところまでつくってある。」と、見て、触って、驚きながら見学をしてくれていました。

創立百周年を記念して建てられた大きな体育館。通常、風は広さの制約が大きいため、学校のステージは使わずに、フロア面に舞台を組み立てますが、今回はステージが広かったこともあり、学校のステージに張り出しを作って組み立てました。

開演前。副校長先生が「コロナが落ち着いて、久しぶりの演劇鑑賞です。映像では味わえない、生の臨場感と迫力を感じる貴重な機会です。存分に楽しみましょう。」と、生徒のみなさんに語りかけ、開演を迎えます。

舞台前よりに中学生、後ろが高校生という客席。芝居に対しての反応の波が、前からも後ろからも伝播していくような、躍動感のある客席で、最後は大きな拍手の波を舞台に注いでくれました。

カーテンコールでは、生徒会長さんが、「入ってきた瞬間から、学校の体育館じゃないみたいで、最初から世界に引き込まれました。今も涙が止まらなくて、うまく話せないんですが、自分もTouchの世界にいるようで本当に感動しました。」と、涙ながらに思いを言葉にしてくれました。

公演後には、演劇部のみなさんとの舞台見学と座談会が行われました。公演の余韻を感じながら、興奮した様子で見学をしてくれていました。座談会では、ハロルド役の柳瀬の話に真剣に耳を傾けていました。その中には、東京の大学に通う卒業生の姿も。たまたま、帰省した折に親御さんに誘われて見に来たそうです。「東京の劇場にも公演を見に行きます。」と言ってくれていました。これも何かのご縁ですね。

その後、有志で舞台の片づけに駆けつけてくれた生徒さんと一緒にそのまま演劇部のみなさんも、舞台撤去のお手伝いをしてくれました。

手伝いも含めて、楽しそうに交流をしている生徒さんの姿を見て、先生方も笑顔があふれていました。

担当の先生をはじめ、前日の準備に付き添ってくださった教務主任の先生、公演の実現を後押ししてくださった先生方、本当にありがとうございました。

 

香川での公演を終え、旅もいよいよ次が千秋楽です。最後まで気を抜かず、走りぬいていきます!

 

文:佐藤勇太(フィリップ役)


2024年 春『Touch孤独から愛へ』西日本・新潟ツアー その6

2024-07-16 23:36:02 | 全国巡回公演

7月1日(月) 堺東高校 (国際障害者交流センタービックアイ)
7月2日(火) 京都市立堀川高校 (長岡京文化記念会館)
7月4日(木) 出雲高校 (出雲市民会館)
7月5日(金) 大社高校 (出雲市民会館)


堺東高校
いよいよ、7月に入りました。

2024年度『Touch』の春旅も後半戦に入り、今日は、堺東高校の演劇観賞会。

大阪府堺市にある国際障者交流センタービッグアイでの公演になります。

     
共生社会のモデルとなるべく作られたこの施設での公演は、バリアフリー演劇を追究していく劇団風にとっても参考になる部分が多いです。

13時になり生徒達が入場して来ました。

開演前のバリアフリー演劇の説明を聞きながら、「バリアフリー演劇とはなんだろう。」とワクワクした空気で、登場人物のサインネームを真似してくれていました。

芝居が始まると、すっと『Touch』の世界に入り込んだ様子が見られました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんがあいさつをしてくれました。

終演後は、希望者による舞台見学が行われました。

その後、ハロルド役の柳瀬を交えた座談会。

大勢の生徒さんが、参加してくれました。


学校の関係者の皆さま、会館の皆さま、どうもありがとうございました。

 

京都市立堀川高校
あいにくの雨模様になりましたが、長岡京記念文化会館での公演になります。

昨日と同じく、そして春の『Touch』のツアーでの最後のバリアフリー公演です。

開場し、開演までの時間で舞台見学が行われました。

多くの生徒さんが、役者やスタッフの説明を受けながら、見学をしてくれました。

本日は、6回目の公演になる、堀川高校の演劇鑑賞会です。

一番最初は1997年とのことなので、大分昔になります。今日のバリアフリー演劇を、今の生徒さん達が、どのように見てくれるのか、私達も楽しみです。

舞台の上に、<手話通訳が役者の一人として存在する>、<音声ガイドがオープンにスピーカーから流れる>、<舞台の真ん中に字幕が表示される>という形態は、演劇を見慣れている人にも不思議なものに映るかも知れません。しかし、新しい演劇のジャンルとして確立されるようになればより一層、共生社会という意味を社会が考える一端になるのではないかと思います。

観劇後、生徒さん達の舞台見学では、バリアフリーについての質問も多数あったようでした。

若い世代にインクルーシブな社会について一緒に考える機会になってくれたら嬉しいと思います。

堀川高校の関係者の皆さま本当にありがとうございました。

 

出雲高校
今日は出雲市民会館にて、出雲高校の演劇鑑賞会です。

学校から各々で会館に来たそうです。そのため、早めに到着した生徒さんや保護者の方にお声がけし、舞台見学を行いました。

多くの生徒さんが舞台に上がり、大道具や小道具を触ったり、スタッフや役者に質問などをしておりました。

司会進行は生徒さんがされ、開演です。

開演すると、芝居の中に客席全体が集中して入り込むような感じがしました。

終演後はまた舞台にたくさんの生徒さんが見学してくれ、役者やスタッフに芝居の感想などを話してくれました。

座談会に移行して劇団との交流が行われ、演劇鑑賞会は終了いたしました。

出雲高校の担当の先生方、関係者の皆さま、生徒の皆さま、どうもありがとうございました。

 

大社高校
昨日に引き続き出雲市民会館での公演です。

9時30分の開場でしたが、今日も開演前の舞台見学を行いました。

普段見ることがない舞台の大道具や小道具についていろいろと質問したり、興味津々といった感じでした。

その効果もあってか舞台は盛り上がりを見せて客席の反応が劇場の空間に染み渡るようでした。

終演後、舞台見学があり、役者との写真撮影などを行い、公演は終了いたしました。

大社高校の担当の先生方、生徒の皆さまどうもありがとうございました。

 

 

公演の中や開演前・開演後の舞台見学での生徒の皆さんの眼差し・熱意を感じながら、演劇と観客の関係を、そして、これからの社会についてあらためて考える、そんな公演でした。

暑さも厳しくなりますが、あと残り少なくなってきた『Touch』春ツアーで次なる観客との出会いを一つ一つ大切に進んでゆきます。

文:佐田剛久(舞台監督)