風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

2024年 春 『Touch〜孤独から愛へ』 西日本・新潟ツアー その4

2024-06-20 15:03:40 | トピックス

今回は6月4日〜6月14日までの2週間、

西日本各地の中学校、高等学校の皆さんと出会えたこと、そして一緒につくった素敵な公演の様子をお届けします!

 

6月4日(火)【鳥取】鳥取城北高等学校

6月5日(水)【大阪】守口東高等学校

6月6日(木)【島根】大田高等学校

6月11日(火)【愛媛】大洲高等学校 & 大洲農業高等学校 & 大洲高等学校肱川分校

6月12日(水)【香川】香川県藤井中学校・高等学校

6月13日(木)【大阪】今宮高等学校

6月14日(金)【徳島】鳴門教育大学附属中学校

 

 

鳥取城北高等学校

鳥取城北高等学校は2014年『ジャンヌ・ダルク』、2017年『ヘレン・ケラー』を上演し、今回で3回目となる風の公演です。

気持ちのよい青空の下、会場の外にはたくさんの生徒さんたちが今か今かと集まっていました。

午前・午後 2回公演でした。

午前も午後も入場開始すると同時に舞台見学を行いました。

舞台見学の呼びかけに最初は躊躇している様子でしたが、

1人舞台にあがると「私も!僕も!」と多くの生徒さんたちが舞台美術に触れ、

“この舞台で一体何が起こるのだろう”と楽しみにしてくれている様子でした。

鳴り止まぬ拍手で開演した舞台。時に笑いが起こり、後半に進むにつれじっと舞台に向けられた眼差し。客席では終始、前のめりになって舞台を見つめている生徒さんがいたる所で見られ、その姿がとても印象的でした。

終演後にも舞台見学が行われました。

クライマックスの場面を再現する生徒さんや「自分もハロルドのようにグルグル巻きになってみたい!」とお友達がフィリップ、トリート役になり、その場面を再現している生徒さんたちの姿を見て、最後まで本当に細かいところまで舞台を見てくれていたんだなと実感しました。

最後は役者も揃って笑顔あふれる記念写真撮影。

送迎バスを待っている生徒さんたちとトリート役の佐野との座談会が行われ、質問が飛び交い、佐野が客席のあちこちに移動しながら質問に答えていました。

鳥取城北高等学校の皆さん、ありがとうございました!

 

守口東高等学校

守口東高等学校は今回が初めての風の公演です。

司会進行は生徒さんが。

舞台監督の佐田と“より良い公演のために”とコミュニケーションをとりながら、事前の打ち合わせを行っていました。

2階席までいっぱいの客席。

司会の生徒さんから「楽しむところは存分に笑い、感動するところは存分に泣き、公演を思いっきり楽しみましょう!」と挨拶があるとそれに答えるように客席からは大きな拍手が起こりました。

カーテンコールでは代表の生徒さんが「フィリップの独特な飄々とした姿が好きです。」とフィリップに愛を伝えてくれて、素敵な花束も頂きました。

終演後は舞台見学も行われました。

フィリップが大切にしている赤い女物の靴。

なんと!ピッタリ!シンデレラフィットで履けている生徒さんがいました。

周りのお友達からは拍手が。

守口東高等学校では9月に文化祭があり、3年生は演劇を発表するクラスが多いとのこと。今回の公演を通して、少しでも演劇発表の参考になってくれたら嬉しいなと思います。クラスでの演劇発表楽しんでください!!

守口東高等学校の皆さん、ありがとうございました!

 

大田高等学校

大田高等学校は1990年『星の王子さま』、1995年『Touch』、2013年『ヘレン・ケラー』を上演し、今回で4回目となる風の公演です。

入場前のロビーはたくさんの生徒さんで溢れ、会場へと繋がる扉には長い行列ができていました。

客席では劇団員と生徒さんとの交流も見られ、写真を撮っていると皆さんこちらにピースをしてくれたりと、会場内はとても明るい雰囲気に包まれていました。

大田市ではここ数年継続的に公演を行っており、中学生の時に『Touch』を見たことがあるという生徒さんも数名いました。

またこの日は保護者の方も来られていて、生徒さん、先生方、保護者の方々が一緒になって公演をつくってくださいました。

開演前、校長先生からは「本気で見るということ、“プロの観客になること”は誰でもなれることができる。思ったことを素直に感情に出したり、感じたりする素晴らしい感性を皆は持っている。今日はそんな私達と風とが一体となって素敵な公演にしましょう!」と素敵な挨拶を頂きました。

カーテンコールでは生徒会長さんから「言葉ひとつひとつに重みがあり、とても感動しました。人と出会うことで人生が変わることがあると思いますが、僕は今回の公演を通して人に優しい言葉を伝えられる人になりたいと思いました。」と力強い言葉をもらいました。また素敵な花束もありがとうございました!

終演後、たくさんの生徒さん達が舞台見学に来てくれました。

役者との交流も見られ、ハロルド役の柳瀬に生徒さんたちが「元気付けてください!」と声をかけ、それに応え柳瀬が「今度はこうやって君たちが友達を元気付けてあげてね。」と声をかけながら元気付けていました。

役者と3年生で卒業アルバムに載せる記念写真を撮影している様子。

この日の公演が高校生活のひとつの思い出となってくれることを願って。

舞台撤去をしているとバラバラになった大道具を興味津々で見つめている生徒さんの姿が。劇団員が声をかけると一緒に荷物のトラックへの運び出しのお手伝いをしてくれることに!電車の時間ギリギリまで手伝ってくれました!

大田高等学校の皆さん、ありがとうございました!

 

大洲高等学校

大洲高等学校肱川分校

大洲農業高等学校     合同公演

大洲城の二の丸にある会館、大洲市民会館で3校合同公演がありました。

大洲高等学校と大洲高等学校肱川分校は2011年『ヘレン・ケラー』、2014年『ジャンヌ・ダルク』、2018年『ヘレン・ケラー』を上演し、今回で4回目の風の公演、そして大洲農業高等学校は今回が初めての風の公演となりました。

猛暑の中、学校から徒歩で会場に向かう生徒さんたち。

客席では学校の垣根を越えて交流している姿が多く見られました。

カーテンコールでは大洲高等学校生徒会長さんから「初めて間近で見る演劇は終始圧倒され、心から笑い、心から考えさせられる時間だった。実りのある時間をありがとうございました。」と、大洲農業高等学校校長先生からは「3校が同じ時間を共有できたことがとても嬉しく思います。それと同時に大洲高校は今年100周年であり、こうした節目にこのような経験ができ、ありがたく思います。」とお言葉を頂きました。

終演後、当日の呼びかけで舞台見学を行いました。

舞台いっぱいに生徒さんが押し寄せ、圧巻の光景でした。

舞台撤去が始まると客席ではハロルド役の柳瀬との座談会が行われ、柳瀬の言葉ひとつひとつに真剣な眼差しを向けている生徒さんが印象的でした。

大洲高等学校、大洲高等学校肱川分校、大洲農業高等学校の皆さん、ありがとうございました!

 

香川県藤井中学校・高等学校

香川県藤井中学校・高等学校は今回が初めての風の公演です。

午前は高校生、午後からは中学生が鑑賞しました。

午前 高校生の様子

午後 中学生の様子

午前・午後、それぞれに舞台に対する反応も様々で、“その場にいる人たちとその場でつくる”という舞台の楽しさや新鮮さ、可能性を改めて実感しました。

(午前の公演)カーテンコールでは「初めて間近で演劇を見て、貴重な素晴らしい経験ができ、とても圧巻でした。これからの公演も頑張ってください。応援してます!」と言葉をもらい、それを受けてハロルド役の柳瀬が「今日の公演は皆さんのおかげで素敵な公演になりました。ありがとうございました!」と声をかけると、客席から「ありがとうございました!」と声を返してくれる生徒さんの姿がありました。

午前終演後、午後の公演のため準備をしていると先生方が舞台見学へ来てくれました。それにつられて数名の生徒さんも体育館に足を運んでくれました。

午後の公演の準備も生徒さんが一緒に手伝ってくださり、またまた舞台が孤児の兄弟が2人だけで暮らす古びたアパートの一室へと変身しました。

(午後の公演)カーテンコールでは中学校の代表生徒さんから「最後まで役者3人の掛け合いが面白かった。また言葉だけでなく体全体を使って表現している姿に引き込まれて目が離せなかった。」と素敵な言葉をもらいました。

終演後、舞台撤去を始めようとしているとたくさんの生徒さんが舞台見学をしに体育館に足を運んでくれました。サッカー部の生徒さんは興奮冷めやらぬ様子でクライマックスのフィリップ、トリートの再現をしていました。

なんと!舞台見学に来ていた生徒さんたちがそのまま体育館に残り、有志で舞台撤去のお手伝いをしてくれました。撤去中も劇団員とコミュニケーションをとり、交流している様子も見られました。

撤去の中、新聞部の皆さんが出演者3人それぞれにインタビューをしていました。

話を聞き、真剣にメモをとる姿や視線はとても印象的でした。

今回の公演について新聞部の皆さんが作った新聞、是非読みたいです!

最後に手伝ってくれた皆さんと記念撮影。

香川県藤井中学校・高等学校の皆さん、ありがとうございました!

 

今宮高等学校

今宮高等学校は2000年・2019年『ヘレン・ケラー』、2021年『Touch』を上演し、今回で4回目となる風の公演です。

司会の生徒さんたちが打ち合わせ後に皆より一足先に舞台見学をしていました。

突然テレビの画面が光ると驚いていたようで、“どうなってるの?どういう仕組みなの?”と興味津々な様子。音響の上田が説明すると「すごい!」と楽しんでくれていました。

この公演を通して友達、家族、地域の方々との関わりに思いをのせてリラックスして自由に楽しんでください!」と司会の生徒さんが挨拶し、盛大な拍手で始まった舞台。

何も知らず家族からの愛情を実感することもないまま大人になったフィリップはハロルドとの心の触れ合いを通して今まだ知らなかったたくさんのことを知り、人の温もりを感じることができた姿に心を揺さぶられました。」と代表の生徒さんからは素敵な挨拶をもらいました。

当日の呼びかけで舞台見学を行いました。

たくさんの生徒さん達が舞台にあがり舞台セットに触れたり、役者とお話をしていました。

そんな中で特に印象的だったのは、生徒さんたちがしきりにある先生に「やっぱりフィリップに似てる!」と言っていて、その先生がフィリップ役の佐藤に声をかけ、2人で記念撮影をしていたんです。似てますよね!

また舞台見学が終わり舞台撤去をしている中、客席の方ではトリート役の佐野との座談会が行われていました。和やかな雰囲気のなか、生徒さんたちからはたくさんの質問があり、とても充実した時間を過ごしている様子でした。

鳴門教育大学附属中学校

鳴門教育大学附属中学校は2020年『ヘレン・ケラー』、2021年『Touch』を上演し、今回で3回目となる風の公演です。

敷地内にある受付のモニター画面には素敵なメッセージが!

午後からの本番に向け、舞台設営を進めていると「おはようございます!」と声が。

なんと!1年生と3年生がクラスごと、順々に見学に来てくれました!

いつもの体育館が段々と劇場に変わっていく様に驚きと興奮した様子の生徒さん達。

ある女子生徒さんが「こんな素敵な舞台で役者の方々がお芝居している姿を想像するだけで、今からワクワクしてきます!」と声をかけてくれました。

東京演劇集団風の皆さんが我が附属中学校にやってきてくれました!!

校長先生が明るく声をかけると客席からは拍手が起こり、続けて「(コロナ禍で全国の学校で行事が中止や縮小になった時)“そんな時だからこそ附属中学校がかつてしたことがないような行事をやろう”と考えていたときに風と出会い、芸術鑑賞会を実施することができた。」と“風と附属中学校との出会い”を話されていました。「なかなか演劇を見る機会はありませんが、今日はこんな至近距離で観れる感動を共に分かち合って楽しい時間にしましょう。」とお言葉をいただき、盛大な拍手と共に開演しました。

カーテンコールでは文化委員長さんが「僕たちはこのような劇を鑑賞する機会がなかなか無かったのですが、今日このような機会に得られ、とても感動し、同時に学ぶことも多くありました。劇団の皆さんのチームワーク、演じることに対して一心に情熱を注ぐ姿などです。今回得た学びや感動を今後の生活に繋げていきたいと思います。」と力強い言葉をもらい、素敵な花束もいただきました。

そして終演後、有志の皆さんが最終下校時間ギリギリまで舞台撤去をお手伝いしてくださいました。

鳴門教育大学附属中学校の皆さん、ありがとうございました!

 

『 Touch 〜孤独から愛へ 』

西日本・新潟ツアーも中盤となってきました!

生徒さん、先生方、保護者の方、地域の方々との出会いの中で

舞台と客席が一緒になって作り上げる空間の楽しさや可能性を

ひとつひとつ大切にしながら私たちは旅を続けていきます。

来週はどのような出会いがあるのでしょうか。楽しみで仕方ありません!

 

文:亀澤美未(スタッフ)

 


バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー』福岡一般公演

2022-12-17 15:01:02 | トピックス

バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー』が12月17日福岡県・福岡市にて一般公演を行います。詳細は以下をご覧ください。

権藤説子Presents
誰もが楽しめるバリアフリー演劇鑑賞会 第1回公演
ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち

作:松兼功 演出:浅野佳成
バリアフリー演劇 総合監修 尾上浩二
バリアフリー演劇 芸術監督 北岡賢剛
出演:髙階ひかり/倉八ほなみ/酒井宗親/仲村三千代/中村滋
   緒方一則/清水菜穂子/稲葉礼恵/坂牧明
   小島祐美(舞台手話)/辻由美子(音声ガイド)

令和4年12月17日[土] 
定員300名・全席自由 入場無料
会場:電気ビル みらいホール(電気ビル共創館4F )
開場13:00 舞台説明:13:30 開演13:50
13:00~配慮が必要な方の優先入場をおこないます。
開演前に舞台見学ができます。
●演劇終了後、出演者によるアフタートークがあります。

【あらすじ】
幼少期の病のため、聴力・視力を失い、話すこともできないヘレン・ケラーと困り果てた家族のもとに、新米の家庭教師アニー・サリバンが訪れる。情熱的に教えようとするも、ヘレンに拒絶され続けるアニーは、周囲と離れ2人きりで生活することを決意する。与えられた時間は2週間。失敗を繰り返しながらお互いを求め、理解し、身体ごとぶつかり合う対話から世界を広げていく2人の出会いを描く「東京演劇集団 風」の代表作です。人と人とが触れ合い成長し、 新たに旅立つまでをユーモア豊かに描く、 東京演劇集団風の代表作です。

【申込・問い合わせ先】
全国地域支援ネットワーク事務局
TEL 080-7701-5336 E-mail:shien.net.japan.s@gmail.com 
鹿児島市草牟田1丁目8-7

【主催】 特定非営利活動法人全国地域生活支援ネットワーク
【共催】 日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト実行委員会
【協力】 障害者の文化芸術活動を推進する全国ネットワーク

作曲:小室等 舞台美術: 上田淳子  照明: 坂野真也
舞台手話通訳監修:河合依子 音声ガイド監修:大河内直之
字幕監修:廣川麻子 字幕・音声ガイド 制作 Palabra (株)
プロデュース: 山上徹二郎

 

【権藤說子さんからのメッセージ】

「バリアフリー演劇」と出会ったのは、3年ほど前の ことでした。
色々な障害がある人たちが、みんなで一緒に芝居 を鑑賞することができる、 そんなことが可能なのだろうかと、半信半疑で劇場に訪れたことを覚えています。 舞台上では、様々な合理的配慮が行われているのですが、そのすべてが演出として生かされていて立体感のある芝居に感動をしました。役者たちも、観客の一人一人の呼吸に呼応する様に舞台を作り上げていきました。そこに集う人たちが自分のリズムで起こす、予定調和でない拍手や声などが、 芝居の質を高めているようにさえ感じました。
いつの日からか、日頃よりお世話になっている福岡の方たちと、この芝居を観ることができたらと考え始めていました。 私たちは、「共に生きる」とよく言います。しかし、芸術や文化を共有することをせずして、そういう社会をつくることは難しいのではないかとも考えるようになりました。 そして、今では、芝居の中で共に経験することこそが、私たちに必要な「共感力」を育んでいくものだと確信するようになりました。
今年から、10年間、毎年、頑張って開催していきた いと考えています。
年末のお忙しい中で恐縮ですが、会場まで足を運んでいただければ幸いです。

権藤說子

作曲:小室等 舞台美術:上田淳子  照明: 坂野真也
舞台手話通訳監修:河合依子 音声ガイド監修:大河内直之
字幕監修:廣川麻子 字幕・音声ガイド 制作 Palabra (株)
プロデュース: 山上徹二郎

東京演劇集団風地域一般公演の情報はこちらから


2022年『Touch~孤独から愛へ』秋ツアーその7

2022-11-06 16:59:54 | トピックス

2022年『Touch~孤独から愛へ』秋の巡回公演は10月も後半に入って日々肌寒さを感じるようになってきました。

10月24日(月) 日本大学第二中学校  (武蔵野市民文化会館)
10月27日(木) 勝山中学校  (勝山文化センター)
10月28日(金) おかやま山陽高校  同校体育館

10月24日 日本大学第二中学校

久しぶりの東京での公演です。あいにくの小雨模様のなか、武蔵野市民文化会館を会場として日本大学第二中学校の演劇鑑賞会です。

13時の開演にあわせて、生徒さん達は入場してきました。学校を離れて、友人達と違う場所にいるワクワクしているのが、こちらにも伝わって来ます。

先生の開演前の諸注意などのあと、いよいよ開演となりました。

本番に入ると、一幕一場の兄弟の鬼ごっこのシーンから、会場全体がよく反応して笑い声があちこちで起こりました。

終演後、生徒会長のお礼の言葉ときれいな花束をいただきました。しっかりした口調での感想、どうもありがとう。この日見た『Touch』というお芝居が、皆さんの心に何か残すことができたのなら我々も嬉しく思います。日本大学第二中学校の皆さま、本当にありがとうございました。

 

 

10月27日 勝山中学校


真庭市スポーツ文化振興課主催による勝山中学校の演劇鑑賞会です。

入場するとまず目に入る舞台セット(緞帳を使用しないためセットが見えている)に、生徒さん達は興味深く見いっているようでした。

担当の先生の進行で一幕がスタートすると、皆さんが芝居に集中して引き込まれていく様子が伝わって来ます。

カーテンコールのなかで、生徒会長からの謝辞をいただきました。

終演後、大勢の生徒さんが舞台見学に残り、大道具や小道具に触れ役者やスタッフに色々質問をしていました。

その後、ハロルド役の柳瀬太一と座談会も行われました。この場をつくってくれた真庭市スポーツ文化振興課の皆さん、勝山中学校の皆さんどうもありがとうございました。

公演の余韻を残しつつ、勝山文化センターを後にしました。

 


10月28日 おかやま山陽高校

 勝山中学校での公演を終え、翌日のおかやま山陽高校での公演のため体育館へと向かいました。学校に到着するとなんと校門に生徒さん達がいて、体育館まで案内をしてくれました。

吹奏楽部の皆さんが、搬入作業の手伝いに待ちかまえてくれていました。

2階の体育館でしたが、吹奏楽部の皆さんのおかげで予想よりもかなり早く前日の仕込みを終了する事ができました。ありがとうございました。

翌朝学校に入り、残りの作業を終えいよいよ本番。生徒数が多いため、午前・午後の2回公演です。

先生によりますと、この学校では自分の興味のあることに自由に取り組むことができるそうです。将来何をしたいかは多くの経験から生まれることもあるでしょうから、そんな彼らに演劇を見せられるのは、嬉しいことです。

午前の部も、午後の部も、集中し役者の一挙一動に見入っている姿が見受けられました。

終演後には、吹奏楽部の皆さんと集合写真をとり舞台見学しました。

昨日に続いて吹奏楽部のみなさん、そして、運動部の多くの生徒さんが撤収作業を手伝ってくれました。本当にありがとうございました。

トラックにすべて道具が収まり、いざ学校を出ようとしていると、なんと嬉しいサプライズが待っていました。

吹奏楽部の皆さんが、私達に、合唱をプレゼントしてくれたのです。素晴らしい歌声に癒されエネルギーをいただき、私達はまた次の地へと向かうことになります。

おかやま山陽高校の皆さまどうもありがとうございました。

文:佐田剛久(舞台監督)


『ヘレンケラー~ひびき合うものたち』2022年春 西日本・東日本ツアー 4週目

2022-06-14 07:41:04 | トピックス

『ヘレンケラー~ひびき合うものたち』2022年春 西日本・東日本ツアー 4週目

 

5月30日(月) 【新潟県】新潟大学附属新潟中学校 同校体育館

6月 1日(火) 【茨城県】つくば国際大学東風高校 同校体育館

6月  3日(水)  【群馬県】太田工場高校 太田市民会館

6月 4日 (土)   【千葉県】多古高校 多古町コミュニティプラザ文化ホール

 

新潟大学附属新潟中学校

新潟大学附属新潟中学校では、風の公演は何回も観ていただいていて、『ヘレン・ケラー』も今回で2回目になります。

学校では毎年9月に全校で取り組む演劇発表には、歴史もあり、生徒さんたちの意気も高まっているとのことでした。

『ヘレン・ケラー』の公演は、午前と午後の2回公演でした。午前は1年生と3年生の半数、午後は2年生と3年生の残り半数が観劇しました。午前の観劇は集中してしっかり見入っていました。午後は少しゆとりを感じましたがやはり真剣に見入っていました。観劇後お礼のことばとして生徒会長さんが「演劇にはいろんな可能性があるんだと思いました。」と話してくれました。彼が『ヘレン・ケラー』の舞台から感じとったこと、そして自分たちも演劇祭に向けて頑張るという思いも伝わってきました。

コロナの為、この2年間は鑑賞行事は中止、昨年は演劇部などの卒業生との交流もできず、演劇発表会は自分たちの力だけでやったそうです。

今回の公演でのバックステージツアーで舞台や道具、照明、音響との交流も含め、彼らの意気高揚につながればうれしいです。どんな演劇祭になるか、私たちも楽しみな思いにさせられました。

 

つくば国際大学東風高校

東風高校は『星の王子さま』、『ジャンヌ・ダルク』につづいて『ヘレン・ケラー』は風の3回目の公演になります。

昨年はコロナで芸術鑑賞会は中止に、今日も校長先生のお話は校内放送で行われました。それでも実施してくださった先生方には感謝しています。

午前は1年生と3年生の半数、午後が2年生と3年生の残り半数での観劇になり、2回公演でした。

2回とも共通して感じたのはゆったりとしっかりと見入っていることでした。一人ひとりでそれぞれが自由に感じ反応していました。

東風高校では生徒会というのはなく、東風クラブという、選挙ではなく自選の生徒たちが活動しています。そのクラブ会長が終演後の挨拶で「今日は東風高校のために、熱い舞台をつくっていただきありがとうございました。」と熱い言葉をいただきました。

明日が文化祭ということもあり、バックステージでの交流は予定されていませんでした。しかし、2回目の舞台への合間に生徒さんたちは舞台見学をし、なかには出演者のサインを求めてきたり、積極的な生徒さんたちでした。

舞台撤去には東風グループの2名、明日発表の準備にきた野球部3人と担当の先生、テニス部1人が最後まで手伝ってくれました。

明日の発表も希望していることが全てできるわけでもなく、それぞれも楽しみたいと盛り上がっていることを感じさせられました。明日1日が彼らの一人ひとりが楽しみ、仲間との思い出に残る一日となることを願います。

 

太田工業高校

太田工業高校でもコロナの為、鑑賞行事は2年延期になりました。

開演前の校長先生のお話が「それではみなさん楽しんで見てください。」と終わりました。客席も暗くなった時、いっきに大きな拍手が起こりました。なんだか熱い拍手でした。

生徒さんたちは集中しているだけでなく、いろいろと反応したり、まっすぐ集中したりと、楽しんで見ていることが伝わってきました。終演後、静みきった少しの間。次に大きな拍手が湧き起こりました。この少しの間に、生徒さんたちと共につくった時間の濃さを感じさせられました。

次回の鑑賞行事の時はコロナも収まり、伸び伸びと交流できることを期待します。

 

多古高校

朝、会館に到着した時、担当の先生から「町に久しぶりに演劇が来ました。」と歓迎の声をかけられました。

学校では、午前中PTA総会が行われ、同窓会の方々も見に来られるかもしれない。町の人たちにも声をかけているそうでした。私たちも検温、消毒の準備をして生徒さんたちの来場を待ちます。開演前から生徒さんたちが集中しているように感じられます。そして、真剣に見入っている生徒さんたちの空気がしっかりと伝わってきました。

終演後の生徒会長さんの挨拶では、コロナ禍でも頑張っていることに含め「私も俳優になりたい思っています。」と夢を語ってくれました。

この3年間のなかで、彼らは1人ひとりが、自分と、学校で社会で向き合って生きている。そこでは、あきらめるだけでなく、夢も希望も育てていると思う。コロナのなかで今だからこそ感じたり考えたりすることができるものもあるのだと思う。『ヘレン・ケラー』を観た時間のなかで、彼ら一人ひとりが改めて考えたり発見したりしたことがあったなら、私たちにとっても喜びであり、支えでもあります。

コロナ禍での旅はまだつづきます。コロナだけでなく、私たちは何と何に向き合っているのかと問い続けている旅でもあります。その一日一日をつくりつづけていきます。

 

文:坂牧明(医者役)


『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』 2021年秋 九州ツアー 第7週目

2021-12-06 18:33:13 | トピックス

12月に入り、九州地方にも本格的な冬の到来を迎えるとともに『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の巡回公演は第7週目に入りました。

 

122日(福岡)柳川高校 柳川市民文化会館

123日(福岡)明光学園中学・高校 同校体育館

 

柳川高校

柳川高校さんはなんと風の公演が8回目の公演です。

仕込み中には担当の教頭先生が「この日を待ちに待って、楽しみにしていました。」と劇団員に声をかけていただいて、私たちもこれからどんな一日になるんだとワクワクしていました。

開場時、生徒さんたちが入場してくると、静かだった会場が一気に賑やかになり、800席ある客席が活き活きとした生徒さんたちであっという間に満席となりました。賑やかな客席を見て、劇団員も開演をいまかいまかと待っていました

 

開演前には司会の先生から「目で見るだけでなく心で見て楽しんでください」と生徒の皆さんに言葉をいただきました。そして会場が揺れ動くような大きな拍手と同時に開演です。

公演中は声を上げて笑ったり、時にはじっと集中した姿で舞台をみつめて、一人一人が自由な感覚で舞台と向き合っていました。

カーテンコールでの生徒会長さんの挨拶では「アニーとヘレンが出会って、徐々に信頼関係がつくられていくのが印象的で、ヘレンがどんどん成長していく姿に人の可能性は無限大なんだと感じました。そして今学校全体では〈伝える力〉というのに力を入れています。今日劇を観て、誰かに何かを伝える時の声の大きさや歩き方などをこれからに活かしていきたいと思います」と堂々と話してくれました。

公演後のバックステージではその日に募った30人くらいの生徒さんたちが「私サリバン先生と話したい!」「私パーシィー探してくる!」と、一人一人が話したい俳優を探しては色んな質問をしていました。様々なところに興味を持ち、今感じたことを共有し、今しかないこの時間を目一杯楽しんでいました。

その後の座談会ではサリバン先生役の高階と話をしました。

話を頷きながら真剣に聞く姿があり、明るい笑い声が聞こえたり、とても盛り上がっている様子でした。劇団員が仕込みをする姿に感動をしたと伝えてくれた担当の先生、中には今日の舞台を観て自分も舞台をやりたい!と夢を持った生徒さんもいました。

 

明光学園

この学校は昨年公演予定でしたが、コロナウイルスの影響により延期となり2017年以来4年ぶりの公演でした。風の公演は4回目の公演です。

そして明光学園はヘレン・ケラー役の倉八ほなみの母校です。

開場時、体育館に入ってくると「うわぁ、凄い!」「なんだこれは!」と体育館が劇場に変わったことに驚き、これから何が起こるんだとワクワクした様子でした。

そして開演前の校長先生の挨拶では「ステージ凄いですよね。この舞台を思う存分楽しんで、感動、意欲、熱意に繋がることを願ってます。そしてこの舞台は自由に観てください。楽しい時は笑って、悲しい時は泣いて、でも立ち上がって踊るのはやめてね」と笑いを誘いながら、リラックスした中で開演しました。

公演中は俳優が客席の存在感をひしひしと感じるほど真剣な眼差しを舞台に向けて、ひとつのことも見逃さないぞと言わんばかりに集中した様子で舞台と向き合っていました。

カーテンコールでの生徒代表の挨拶では、「伝記でヘレンケラー を読んだことあったけど、文字では伝わらない迫力や感情が伝わってきて感動しました。細かいところにもこだわっていて見所がたくさんあって目が二つじゃ足りないくらいでした。そしてヘレン役の方が卒業生ということもすごく誇らしく思い、3年に一回じゃ足りないくらいまた観たいと思いました。」と想いのこもった目で、力強く話してくれました。

公演後のバックステージでは細部まで興味を持ち、劇団員にたくさんの質問をし舞台の構造や演劇を始めたきっかけなど色んなことを聞いてくれました。

先生も役者になりきっていました!

その後の撤去作業にはハンドボール部の生徒さんと演劇部の生徒さん、常任委員の生徒さんたちが手伝ってくれました。

ヘレンやアニーを見つけると、「あっサリバン先生と話したい!」「ヘレンさんに聞きたいことがあります!」と元気いっぱいに劇団員ともコミュニケーションを取り合いながら、そして体育館全体が笑顔に包まれるような雰囲気で手伝ってくれました。撤去作業が終了してもまだまだ話足りない様子で、作業が終わった後も「感動しました!」「進路のことなどで悩んだりしてたんですが元気をもらいました」と最後の最後まで劇団員に声をかけてくれました。

コロナ禍の中、昨年から我慢を強いられて悔しく思いや寂しい思いをした生徒たちになんとか芸術鑑賞だけでも観せてあげたいという思いを持った先生方やこれからも全国の皆さんに感動を与えて下さいと声をかけてくれた生徒さん。様々な出会いのある一週間でした。この出会いを力に変えて、これからもまだまだ続く『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の旅を最後まで駆け抜けていきたいと思います。

 

ジェイムス・ケラー役 蒲原智城


『Touch~孤独から愛へ』2021年秋 全国巡回ツアー 第1週目

2021-09-22 17:31:35 | トピックス

新型コロナウィルス感染症の影響は未だ収まりきっておりませんが、無事に秋のツアーのスタートを切ることが出来ました。

 

9月15日 大阪府 箕面高校(豊中市立文化芸術センター)

9月16日 兵庫県 神戸女学院中学部・高等学部(西宮市民会館)

 

箕面高校

記念すべき秋のツアーの初日は大阪の箕面高校です。担当の先生は二年前に『Touch』をご覧頂き「とても力のある芝居。だからこそ子どもたちに見せたい。」とおっしゃって頂いていました。

 

トップ画像は開場時の様子、勿論密を避けての公演ですが、真新しいホールに入場する生徒の皆さんからは興奮と期待が伝わってきます。

 

午前午後と2回に分けての公演でしたが、真剣な眼差しで舞台を観て頂き、最後はとても温かい拍手を送ってくれました。きっと企画した先生方の想いも彼らに伝わってくれたことでしょう。

また午前の公演と午後の公演の合間に行われたバックステージツアーは演劇部の皆さんとの予定でしたが、公演を観たソフトボール部とダンス部の生徒さんも飛び入りで参加してくれました。

↑バックステージツアーに参加してくれた皆さんとよく見ると芝居に出てきた小道具も活かしてくれています。

 

神戸女学院中学部・高等学部

四年前にも『ヘレン・ケラー』を上演させて頂いた神戸女学院、高等学部の2・3年生とは再会の機会となりました。

こちらは大いに笑って、最後は大いに泣く女の子たちの感性が溢れた客席で、カーテンコールでは出演者それぞれに温かい言葉と花束を頂きました。

また終演後は、中学部の演劇部がバックステージツアー・座談会を行い、それをPTAの皆さんが取材するという形でした。

子どもたちの質問が一時間以上続き、ハロルドを演じる柳瀬も彼女たちの興味・関心に驚いていました。

 

 

昨年より子どもたちにとっての様々な機会が制限を受けている状況ですが、彼らとの交流を通して「日常とは違う空間・時間に対する‘飢え’」を感じます。「こんなの初めて見た」「こんなに泣いたのは久しぶり」・・・たった二時間ほどの時間ですが、彼らが知らなかった自分自身の感性と出会えるよう、この秋も全国を走り抜けていこうと思います。

 

文:佐野準

 

 


【活動再開のお知らせ】と【PCR検査結果】について

2020-09-19 21:06:49 | トピックス

東京演劇集団風では、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、3 月から 7 月までの
レパートリーシアターKAZE 公演、全国巡回公演をすべて延期としておりまし
たが、8 月から活動を再開いたしました。

8月にはバリアフリー演劇『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』、バリアフリー演劇『星の王子さま』の稽古を行い、定期的に全員のPCR検査を実施。感染症対策を徹底しながら、9月15日から『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の全国巡回公演がスタートしました。

劇団ホームページに、8月に更新いたしました【活動再開のお知らせ】、併せて今後も随時更新してまいります【PCR検査結果】を掲載しております。

これからも様々に対策を徹底しながら、観客のみなさん、全国の児童生徒のみなさんのかけがえのない時間、心と心の通い合う活動を行っていけるよう努めてまいります。

今後ともみなさまのご支援ご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。

 

活動再開のお知らせ

PCR検査結果について

上記リンク、劇団ホームページからご覧いただけます。

 


お知らせ

2020-07-02 12:45:49 | トピックス

 

1987年の劇団創立以来、活動をともにしてきた女優 木村奈津子が、6月17日、脳出血による呼吸不全で死去しました。

代表作『パレードを待ちながら』『マイロの通夜』『ラプトー誘拐』の舞台では主演を務め、また近年ではバリアフリー演劇のライブによる音声ガイドで、演劇の新しい可能性を開いてきました。33年間、ひたすら演劇に邁進してきた人生でした。無念の別れでありますが、彼女の遺志とともに、歩み続けていきたいと思います。葬儀は劇団葬として、親族の方と劇団員で行いました。後日お別れ会を予定しています。

これまで女優 木村奈津子の活動を見守り、応援してくださった皆さまに心より御礼申し上げます。

 

 

2020.07.02 東京演劇集団風

 


2019年 秋『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー第13週目(最終週)

2020-01-04 16:44:07 | トピックス

 

9月25日から始まった長い九州ツアーも、いよいよ最終週となりました。

今週は、

12月16日(月)【鹿児島県】鹿児島城西高校 同校体育館

12月17日(火)【長崎県】鳴滝高校 同校体育館

12月18日(水)【長崎県】佐世保工業高校 同校体育館

12月20日(金)【鹿児島県】出水工業高校 同校体育館

での公演でした。

 

 

鹿児島城西高校

 

 

2015年の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』以来4年ぶりですが、風の公演は5回目となります。

髙階ひかりの母校でもあり、芸術文化コースの生徒たちは研修旅行で毎年、レパートリーシアターKAZEを訪れています。

午前・午後の2回公演のため、前日に搬入・仕込みを行いましたが、その時に芸術文化コースの生徒さんにもお手伝いしていただきました。

ありがとうございました!

搬入のお手伝いをしてくれた生徒さんたち

 

「この芸術鑑賞会が、みなさんの人生の糧となるよう、しっかりと見てください。」という校長先生のあいさつで公演は始まりました。

午前の公演も午後の公演も、楽しみながら味わうように芝居に見入っていて、リラックスした客席でした。

搬出作業お手伝いをしてくれている生徒さんとその様子をみている校長先生

 

 

その中で、芝居を観ることを通して、もしくは鏡のようにして、自分や友達のことを思い浮かべながら見ている、と強く感じさせる公演でした。

 

 

 

 

 

鳴滝高校

 

この学校は通信制と定時制(昼間部・夜間部)に分かれている単位制の高校で、初めての芸術鑑賞行事です。

今回は70名の定時制・昼間部のみという贅沢な公演となりました。

11トンのトラックが学校まで入っていかないため、長崎市警察の協力を得て、小さなトラックに積み替えて500メートルの距離をピストンして搬入しました。

公演は生徒たちが自分自身に語りかけるようにして見入ってる姿が印象的でした。

 

 

終演後は、全生徒が舞台に上がり、卒業アルバムのための集合写真を撮影しました。文字通り思い出の1ページとなってくれたらこんなにうれしいことはありません。

 

 

 

 

 

佐世保工業高校

 

この学校は風は5回目の公演となります。なかでも『Touch~孤独から愛へ』は3回目の公演です。

開場前から、生徒たちが押し寄せるように体育館の前で待っています。「普段は大人しい生徒たちですが、こんなに楽しそうな顔を見るのは久しぶりです。よっぽど楽しみにしていたんでしょう。」と校長先生も喜んでいました。

 

公演前の生徒さんたち

 

開演前には、担当の先生が「実は私は風の公演に出演したことがあるんです。文化庁による『星の王子さま』という舞台に、“呑み助”の役で出演しました。」とあいさつすると、客席が湧きます。

公演前の体育館の様子

 

公演中の体育館の様子

 

担当の先生のお話でリラックスした客席は、芝居が始まると集中します。

 笑いながら、積極的に“見てやろう”とする姿に向き合った熱い公演となりました。

記念の色紙を誰か受け取って下さい!で上がった手

 

 

 

 

 

出水工業高校

 

 

この学校は『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』以来3年ぶり7回目の公演で、うち『Touch~孤独から愛へ』は3回目の公演です。

3ヶ月におよぶ長いツアーの千秋楽です。

仕込み中から、かわるがわる生徒たちが体育館をのぞきに来ては、驚きと期待の言葉を発します。

開場してからも、生徒や先生方が天井を指差しながら「どうやってあの照明を仕込んだのだろうか」と話が盛り上がっている姿に、楽しみに待っていてくれたことが伺えます。

 

本番では、プッと吹き出し笑いをしたり、息をひそめてまるで自分のことを見つめているようにして芝居を観ている姿が強く心に残っています。

バラし・搬出では全校生徒の半分ちかくの生徒が最後まで手伝ってくれました。

ありがとうございました!

 

 

 

こうして3ヶ月に及ぶ、68回の公演の旅が終わりました。さまざまな出会いがありました。再会もありました。

客席のみなさんとたくさんの視線が交わりました。

その交わった視線の中には、勇気、希望、そして“生きる”ということのメッセージが込められていたように思います。

彼らの声を抱き、演劇とは何か―ということを問い続けたいと思います。

『Touch~孤独から愛へ』の旅もまだ続いていきます。

 

 

ハロルド役(座長)・柳瀬太一


2019 秋『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー第11週目

2019-12-10 21:28:33 | トピックス

9月から始まった Touch~孤独から愛へ のツアーも12月に入り残り3週間となりました。

今週は

12月2日(月) 五日市高校(広島県) 同校体育館

12月3日(火) 福徳学院高校(大分県) 同校体育館

12月4日(水) 三潴高校(福岡県) 城島総合文化センターインガットホール

12月5日(木) 講倫館高校(福岡県) ももちパレス大ホール

12月6日(金) 博多工業高校(福岡県) 同校体育館

12月7日(土) 九州産業大学付属九州高校(福岡県) 同校講堂

での公演でした。

 

五日市高校

五日市高校は2010年ハムレット、2013年、2016年ヘレンケラーを上演している学校です。今回の九州ツアーのなかで唯一広島県での上演です。ぜひ生徒さんたちにTouchを見せたいという先生の想いから実現しました。

体育館に入場すると普段の体育館の様子から変わっていて驚きの声が飛び交いました。本番が始まると入場時の興奮からガラッと変わりとてもじっくり、味わうように見てくれていました。終演後には演劇部の生徒さんはじめ何名かが舞台を見学し、役者と話す時間もありました、みなさん1人1人にとって大きな思い出になってくれたらうれしいです、そして片付けには担当の先生方も手伝ってくれました、本当にありがとうございました。また再会できることを願っています。

終演後の様子です、少しの時間でしたが俳優たちと話し、舞台の見学を行いました。

 

福徳学院高校

福徳学院高校は2005年Touch、2016年にジャンヌダルクを上演している学校で3年ぶりの再会となりました。

朝トラックから体育館へ荷物を運んでいると、たくさんの生徒さん、先生方が声をかけてくれました、普段とは違う雰囲気を感じながら、なかには今日芸術鑑賞の日だ!と盛り上がっている声が聞こえてきました。

本番中はとてもリラックスしながら見てくれました。驚きや歓声、笑い、迷い、その場で起きていることに反応が絶えませんでした。カーテンコールの生徒さんのお礼の言葉では「Touchを通してひととひととのつながりの大切さ、あきらめないことの可能性を感じました」と言葉をくれました。そして撤去作業では部活動の生徒さんが手伝ってくれました。みなさんとても元気に、何人かでものを持つときなどは積極的に声を掛け合いながら運んでくれる姿が印象的でした、また再会できるのを願っています。

撤去作業を終えた生徒さんたちとの記念撮影、これも1つの思い出になっていたらうれしいです、ありがとうございました。

 

三潴高校

三潴高校は2017年にジャンヌダルクを上演し、2年ぶりの再会になりました。3年生は1年生の時にジャンヌダルクを見ており、開演前に先生から「3年生ジャンヌダルク覚えてますか?見ましたね!」という掛け声に「あー!」と歓声が聞こえてきました。そして先生から「みなさん今日は楽しんでみてください!楽しいときは笑って、泣きたいときは泣いてください!」と熱のこもったあいさつから開演しました。

終演後のお礼の言葉では「いままで講演会やミュージカルをみたことはあったけど、演劇がこんなに引き込まれるとは思いませんでした、心に残りました」と言葉をかけてくれました。終演後には舞台を見学し、そのなかで役者、スタッフと話す時間もあり、さまざまにかんじたことをはなしてくれました。ありがとうございました、また会える日を楽しみにしています。

 

終演後の舞台見学の様子です。

舞台の見学後にはハロルド役 柳瀬との座談会もおこなわれました。

 

講倫館高校

講倫館高校は1992年孤児たち、2012年、2013年Touchを上演しています。今回は2年生のみの観劇になりました。本番中は1人1人何かを思いながら、自分や身近な人たちのことと照らし合わせながら見ているようにじっくりと見てくれていました。終演後に担当の先生の呼びかけで舞台見学が行われ、20人くらいの生徒さんが参加しました。舞台の小道具をじっくりとみる姿や、Touchの1シーンを友達同士でまねる姿が印象的でした。また再会できるのを楽しみしています。

 

博多工業高校

博多工業高校は1991年に星の王子さま、1994年にTouch、1998年にヘレンケラーを上演していて久しぶりの上演になりました、今回は3年生の人権行事としてTouchを鑑賞することになりました。前日の搬入作業では担当の先生も手伝ってくださいました。

カーテンコールの生徒さんのお礼のことばで「あきらめないことの大切さをかんじました」と話してくれました。そした終演後、お手伝いに参加してくれる各クラスの代表の生徒さんが舞台の見学を行いました。撤去のお手伝いでは、みなさんとても元気よく、いま見ていたものがばらばらになっていく風景に驚き、それを互いに話しながら運んでくれているのが印象的でした。ありがとうございました!また会えることを願っています。

撤去を終えた生徒さんたちとの記念撮影の様子です。

 

九州産業大学付属九州高校

九州産業大学付属九州高校は1995年星の王子さま、2014年、2015年ヘレンケラー、2016年、2017年ジャンヌダルク、2018年Touchを上演しています、1年生のみの観劇でした。

前日トラックが到着すると吹奏楽部のみなさんが待ってくれていて、搬入を手伝ってくれました。吹奏楽部のみなさん、普段から楽器を運んでいるというのもあり、チームワークよく、声をかけあいながら運んでくれました。

本番は担当の先生から、「今日は楽しんで、いろんなことを感じてください」というあいさつでスタートしました。本番はその言葉のようにその場で起きていることをじかに受け取り、反応しているのがよくわかる公演でした。ときにくすっと聞こえ、ラストシーンでは会場の空気がぐっとしまり、それぞれにタッチを通して感じてくれたものがあるのだと思いました。

カーテンコールでは演劇部の生徒さんから「ぜひ今日みたものを自分たちの公演でも生かしていきたいです」と力強いメッセージをくれました、ありがとうございます、頑張ってください。そして終演後に希望の生徒さんたちによる舞台見学と座談会を行いました。舞台見学・座談会はたくさんの生徒さんたちが参加してくれ、今見たものをお互いに話し、舞台の細かい工夫や舞台裏の様子に触れました撤去作業中には、昨年上演したTouch、その前のジャンヌダルクを見ている2,3年生の生徒さんたちが「去年Touchみました!」「ジャンヌの人は今日いますか?」と話しかけてくれ、うれしい再会にもなりました。また来年も再会できることを願っています、ありがとうございました。

 

9月から始まったツアーも冬になり、残り3週間となりました。1回1回の客席のために引き続き頑張っていこうと思います。

スタッフ・中村滋