風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

2014 秋 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』九州ツアー第5週目

2014-10-26 20:54:29 | 全国巡回公演

10月20日 福岡県 折尾愛真中学・高校(八幡市民会館)

10月21日 熊本県 熊本中央高校(市民会館崇城大学ホール)

10月22日 佐賀県 佐賀清和中学・高校(同校体育館)

10月24日 熊本県 済々黌高校(熊本県立劇場演劇ホール)

10月25日 福岡県 大和青藍高校(ユメニティのおがた)


折尾愛真高校


新たな週が始まり、また新しいものを創っていこうと意気込み、
そしてどんな一週間になり、どんな観客と出会えるか胸を膨らませていました。

開演前生徒さん達は開場一時間以上前からロビーで待っていてくれて、ドア越しに元気な声が聞こえてきて本番がとても楽しみになりました!



開演は一般公演と同じ形で生徒達に演劇に触れて欲しいという先生方の計らいもあり1ベル、本ベルのみで開演し、生徒の皆さんは公演中リラックスして笑顔を見せ、シリアスな場面では舞台上の出来事を共有しようと強い視線を送る姿がとても印象強かったです。


最後は盛大な拍手で会場全体を盛り上げてくれ、空間を共有する事ができ、とても印象に残る公演を創っていただきました。本当にありがとうございました!


熊本中央高校


公演前の挨拶で公演前日の担当の先生と1人の生徒さんの会話を紹介して下さいました。
どうしてこういった鑑賞の時間を作っているのか?という問いに、生徒さんは『世の中には言葉だけでは言い尽くせない大事なものがあると思う。それを、劇を観て発見してほしい。』
と答えたそうです。鑑賞にしっかり向き合う姿がとても嬉しいです!



バックステージや座談会では演劇部と放送部の生徒さん達が舞台装置にとても興味をもってくれて、様々な所で私も触りたい! 私も! とみんなが関心を持ってくれてました!



佐賀清和中学・高校

新校舎、新体育館での公演でした。担当の田川先生は高熱がある中仕込みからお手伝い頂き生徒達がより良い状態で公演を観れるようにと細かく気配りをし、公演を成功へ導いて下さりました。
公演中とても集中し反応がよく、役者の動きに合わせてみんなの顔が動いてる姿は感動的でした!田川先生の言う通り観客と劇団で創った公演だったと思います!


搬出も部活動生が手伝ってくれました。重い物を運んでくれて、交流しながら盛り上げてくれて、本当に充実した一日で、この時間が終わらければいいなと感じさせてくれました。
諸富の後輩達にも観てもらえる事ができ本当に幸せです!!




済々黌高校


1172人の客席に観客数1200人という超満員の中での公演でした!
客席からの集中した視線や迫力満点の空気感を舞台の上で感じ僕達役者も良い緊張感を持ちながら公演を創る事に集中できました。


持ち前の集中力と好奇心でこれからも様々な事に挑戦し、がんばってほしいです!


大和青藍高校


鑑賞行事初の学校でした!公演にあたってヘレンケラーの事前学習をしてくださったり、公演前の先生の挨拶ではなぜ演劇を観せるのか答えを探してほしい、そして未知なる世界に飛び込み楽しんでほしいという話をいただき、生徒さん達もリラックス、集中しながら観劇してくれました!



バックステージでは先生も生徒と一緒に様々な事を質問したり、舞台装置を使い演技をしてくれたり、最後には1人の男子の生徒さんがダンスを披露してくれたりと大盛り上がりのバックステージとなり印象強い時間を過ごすことができました!


ヘレンケラーの旅はこれからも様々な出会いを楽しみにがんばっていきます!

文:医者・パーシィ役 蒲原智城


2014年秋『ハムレット』ツアー 第五週

2014-10-26 18:53:46 | 全国巡回公演

『ハムレット~to be or not to be』の巡回公演は先週末でちょうど中日を迎え、新たな気持ちで5週目の公演が始まりました。

10月20日 郡山第七中学校(福島県)

         福島東稜高校( 〃 ) 

         富士東高校(静岡県)

         喜多方桐桜高校(福島県)

         喜多方東高校( 〃 )

         千葉商科大学付属高校(千葉県)

 

郡山第七中学校

これまでに『ヘレン・ケラー』『星の王子さま』を上演している、風との関わりの深い福島県の中学校です。

「中学生に難しい内容だと思うけれども見せたい」という先生方の思いが通じたように、生徒の皆さんは舞台での出来事を身の回りに起こっていることや大切な人たちを思いながら観てくれました。

公演後の片付けには男子バレー部と生徒会の皆さんが元気に参加してくれましたね!そして「劇団の人と話したい生徒は体育館に集合。」という呼びかけに、放課後は体育館の全ての扉からたくさんの生徒さんの姿が・・・!

 

 

 

「心のこもった劇をありがとうございました。」と真剣に伝えてくれる生徒さんもいたとのこと。

 

福島東稜高校

3年前に『ヘレン・ケラー』を上演した学校での公演です。こうして新しい作品でまた学校の皆さんにお会いできるのは本当に嬉しいことです。

カーテンコールでは生徒会長の女子生徒さんが「情熱のこもった演技に心を動かされました。」と話してくれました。また、ハムレット役を演じている佐野準が同じ福島市の演劇部出身ということで、高校生の皆さんに一言メッセージを贈りました。生徒の皆さんの生きる勇気に繋がることを願っています。

 

公演後には演劇部と希望者の皆さんが集まって、舞台見学と座談会が行われました。作家志望の生徒さんや一人芝居に挑戦する演劇部の一年生と創造についての話が交わされ、三年生の生徒さんは「このままでいいのか、いけないのか」という問いが今の自分の進路の迷いと重なるという感想を話してくれました。

 

 

 

 

 

富士東高校

東北から一路静岡県へ。富士東高校も前回の『ヘレン・ケラー』から三年ぶりの公演になります。

最初から最後まで鋭い感覚で出来事を観察し、深く考えながら観ている生徒の皆さんの視線が印象的な公演でした。

カーテンコールで代表の生徒さんが「せりふのない黒ずくめの6人の動きが面白かったです。」と話してくれました。“大人のコロス”のことです。一人の人間の小さな行動や網の目のように細かい人間の関係が大きな悲劇を引き起こしていく様を高校生たちは敏感に捉えているのです。

 

公演後は演劇部の皆さんとの座談会、新聞部による熱心な取材が行われました。

 

 

 

 

喜多方桐桜高校
「リラックスして、楽しんで舞台を共に見届けて下さい」という先生のあいさつで開演。
この舞台を自分たちが一緒に創るんだ!という客席の熱気が満員の体育館に満ちあふれていました。
後片付けには視聴覚委員の皆さん、建設科のクラス、そして体育館の部活の皆さんが続々とお手伝いに集まってくれました。

 

 

 


観劇も片付けも楽しんで参加してくれて、本当にありがとうございました!


喜多方東高校
土日の文化祭に先駆けての演劇上演でした。
一幕ではリラックスして笑いも多かった客席が、物語が進むにつれて張り詰めた空気に変わっていき、舞台と呼応していました。
「独特の世界観でこれからもたくさんの人を魅了して下さい」と代表の生徒さんから言葉をいただきました。
公演後には体育館掃除に来た生徒さんと「今日は舞台裏見学にしましょう!」と思いがけない交流の場が生まれました。

 

 

 


また演劇部と有志の吹奏楽部の生徒さんが素晴らしいチームワークで舞台撤去を手伝ってくれました!


千葉商科大学付属高校
風の公演は初めての学校です。
開演前にステージで新生徒会役員の任命式が行われました。一年間生徒会長を務めた生徒さんが全校生徒へ向けて、「僕はたくさんの失敗もしましたが、皆の支えがあってここまでやってこられました。新しいメンバーの活躍を支えてあげて欲しい。」と話しました。

 

 

生徒一人一人が自由にこの場にいる、面白い公演でした。

 


公演後に先生が「どうしても劇団の方と話したいという生徒がいるんです。」と、一人の女子生徒さんと楽屋を訪れました。
卒業後の進路について悩みながらもしっかり意志を持っている様子。

 

 

 


人が生きていく道では次々と問題に出くわし、苦しんだり闘ったりの連続です。でもその経験のなかで、かけがえのない人との繋がりが生まれるのかもしれません。
『ハムレット』という悲劇が、観る人の生命力となって再生することを願いつつ、皆さんとの出会いに感謝してまた明日からの旅が始まります。

 

文:稲葉礼恵

 


2014 秋 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』九州ツアー第4週目

2014-10-23 14:25:33 | 全国巡回公演

10月14日 佐賀県 早稲田佐賀中学・高校(唐津市民会館)

10月15日 福岡県 西南学院中学校(少年科学文化会館)

10月16日 鹿児島県 川辺高校(川辺文化会館)

10月17日 宮崎県 宮崎西高校・付属中学校(宮崎市民文化ホール)

10月18日 福岡県 明光学園中学校・高校(同校体育館)



早稲田佐賀中学・高校

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』、第四週目最初は、佐賀県での公演でした。
実は、去年の『Touch ~孤独から愛へ』に引き続き、二年連続となる今回の公演。

開演前、生徒たちに向けて、自分の目で見て、聞いて、感じて欲しいという副校長先生の挨拶と共に大きな拍手とともに幕が上がりました。

公演が始まれば、場面一瞬一瞬に、笑ったり、驚いたり、時には、静かに自分に身を落とすような、重い視線が送られたりと、様々な反応を感じ、彼らが、この舞台を全身で感じてくれているんだなと思いました。

カーテンコールでは文化委員長さんの、ヘレンとアニーの繋がりのように、自分も繋がりから何かを生みたいという想いのこもった言葉と、出演者八人全員に花束を用意してくれていました。
素敵な言葉と沢山の花束、本当にありがとうございました。



終演後は、バックステージツアーと演劇部による座談会が行われました。
バックステージツアーでは、皆舞台の細かいところまで興味深々。



座談会では、舞台、音響、照明、表現についてなど、積極的に様々な質問が飛び交っていました。
11月1日には、高文連の高校演劇大会が迫っており、毎日練習を頑張っているそうです。
不安や緊張もあるでしょうが、自分の表現、そして、皆で創り上げた作品を信じて、自信をもって、精一杯楽しんでくださいね!私たちも皆さんのことを遠くからではありますが、心から応援しています!



西南学院中学校

今週二回目は、福岡県での中学校との公演でした。
公演が始まる前の朝の早い時間から、先生方もいらして下さり、以前ヘレン・ケラー、アインシュタインが来日した際に西南学院中学校の講堂にいらしたことがあり、とてもゆかりのある地での公演となりますね、と語ってくれました。





開演前の入場の様子。
元気な声と共に入場し、舞台を見て、これから何が起こるのだろうかという期待に満ちた雰囲気が袖まで伝わってきました。
ですが、公演が始まれば公演前のざわつきから一変し、真剣な眼差しで舞台に向かい合い、舞台上で、今、何が起こっているのかを探すように見つめる姿を強く感じました。

終演後は、客席で、バラしの様子も見ながらの座談会が行われました。
出演者が、バラしの準備に袖から出てくる度、目を輝かせながら拍手で迎えてくれました。
その姿に、公演が終わった後も、舞台という空間で起こったこと、感じたことを、大切に胸に持っていてくれているんだな、と思いました。

座談会も盛り上がっていた様子で、生き生きとした表情で役者と交流をしていました。



川辺高校

2011年の『ハムレット』からの3年ぶりの公演。
そして今回でなんと6回目の公演となる鹿児島県の川辺高校での公演でした。

公演中、彼らから舞台に発せられる濃密な空気は、私たち役者にも波のように伝わり、舞台から、本質を見抜こうとする彼らの強い力を感じました。

カーテンコールでの挨拶では、生徒さんに“二人の出会いから広がる無限の可能性”を感じたと語ってくれました。

終演後は、校長先生と教頭先生が袖まできて下さり、今回の公演について、熱く語ってくれました。そして、先生方も舞台に上がり、積極的に舞台に触れてくれていました。



バラシの様子まで、じっと見守るように見つめてくれていました。

実は川辺高校の生徒さんに、日本大学芸術学部への進路を希望する男の子がおり、日本大学芸術学部出身であり座長である中村との座談会も行われました。
一対一で真剣に話をする二人。



バラシが終わる頃、トラックまで来てくれて、自分のこと、舞台に対しての想いを語ってくれました。
これから、受験で忙しくなると思いますが、その今の自分の熱い想いを忘れず、何事も思い切って挑戦して下さいね!
私たちも影ながら、全力で応援しています!



宮崎西高校・付属中学校

今回は『星の王子さま』以来12年ぶりの公演となります。
中学、高校合わせて1400人以上となる大人数の迫力ある公演となりました。

公園前の挨拶で、実は、先生の中に演劇に深く関わりのある方がいらっしゃり、その先生の紹介で、今回芸術鑑賞行事の担当の先生である中園先生と風が結びついたと語っていました。
生徒たちも、先生の意外な一面を知り、驚いている様子でした。
そんな中、先生の合図と共に盛大に響く拍手に包まれながらの幕開けとなりました。

公演中は、舞台を包み込むような視線を受け、舞台と客席とが一体となって創り上げられていくような公演でした。

終演後は、演劇部と放送部による座談会が行われましたました。
なんと放送部は、自分たちで企画を立て、マイクを持って今回の座談会の様子を収録していました。最後に役者から、宮崎西高校・付属中学校の皆へのメッセージを収録し、後日、編集して校内放送で流す予定だと話してくれました。
本格的でした!すごい!



演劇部の皆さんも真剣な眼差しで、話に聞き入ったり、自分が過去に読んだヘレンケラーと今回のことを照らし合わせながら、自分の中にある想いを語ってくれました。
文化祭では、今回公演した、ここ宮崎文化ホールで自分たちも公演したことがあったそうです!



そして、なんと、中園先生は、宮崎出身でもある、今回アーサー・ケラーを演じた劇団員の酒井と同じ中学校だったのです!
様々な出会いのと繋がりを感じた素敵な時間でした!



明光学園中学校・高校

今週最後は、私、ヘレン・ケラー役である倉八ほなみ出身地である福岡県の母校での体育館公演。
当日は、午前開演ということもあり、前日の夜仕込みからのスタートとなりました。
夜の暗闇のなか、学校に到着するやいなや馴染み深い先生方に迎えられ、これからの公演に胸が高まる想いでした。



在学時代お世話になった先生方も多く残っていてくれて、開演前には沢山の先生方が会いにきてくれました。
また、私自身五年前の卒業となりますので、当時中学1年生だった生徒さんは、高校3年生になっており、後輩もいる中での公演となります。
入場時の生徒さんの明るい声に、自分の学生時代の懐かしさを感じながら、これから、彼らと向き合い、何が生まれ、何が起こり、伝えられるだろうかだろうかという想いでした。

公演中は、先生方も生徒さんも食い入るように舞台に入り込み、舞台と客席とが呼吸をし生きづくような、彼らの舞台を通して新しい自分への出会いや発見をする姿を強く感じました。

終演後は、演劇部、常任委員、ハンドボール部の皆さんが片付けのお手伝いをしてくれました。
どんなに重いものでも、皆で協力して運んでくれたり、積極的にパワフルに一緒に作業をしてくれました!





最後はで記念の集合写真を撮りました。



これから先、自分の夢に向かって行く中で、時には失敗することも、間違えてしまうことも、上手くいかないこともある沢山あると思いますが、自分の強い信念と諦めず夢に向かって行く情熱があれば、きっとどんな壁も乗り越えられます。
怖がらずに、自分のやりたいことに、頑張ってどんどん挑戦して下さいね!
そして、今回の舞台を通して今の自分が感じたこと、考えたことを忘れないで欲しいなと思います。
また、皆さんとお会い出来る日を楽しみにしています!

たくさんの出会いと思い出を残した『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』九州ツアー第4週目。
秋の深まりから、冬の寒さへと移り変わる季節を感じながら、九州の地を駆け巡り、新たな出会いを繰り返しながら残りの公演も頑張っていきたいと思います!

文:ヘレン・ケラー役 倉八ほなみ


2014年秋『ハムレット』ツアー 第四週

2014-10-19 22:42:46 | 全国巡回公演

10月14日 大間高校(青森県)

    15日 真岡高校(栃木県)

    16日 塙中学校 塙工業高校(福島県)

    17日 会津学鳳中学・高校( 〃 )

 

大間高校

本州最北端の高校で、台風19号の影響が残るなかでの公演でした。

↑開演を待つ客席。

↑開演前に小道具のチェックです。

校長先生の「(劇団)風が台風を引き連れてやってきました!」という挨拶で、拍手が起きての開幕です。

待ち望まれていたという感じがひしひしと伝わってくる客席でした。

↑最後に片付けを手伝ってくれた野球部のみなさん(中央に校長先生)、ありがとうございました。

 

真岡高校

このツアー初めての男子校。熱心に舞台での出来事を見つめる視線が印象的でした。

客席にいるひとりひとりのハムレットが舞台を見つめているということを感じさせた公演でした。

 

塙中学校 塙工業高校

塙中学校と塙工業高校との合同開催での公演です。

↑早朝から搬入を手伝ってくれる中学生のみなさん。

↑終演後に行われたバックステージでの一コマ。

「みんな死んでしまって、生き残ったホレーシオは私たちのような気がしました。これから何を見ていかなければならないか考えさせられました。」という言葉が心に残ります。

 

↓塙中学校と塙工業高校のみなさんが後片付けを手伝ってくれました。

 

 

↑最後に先生のカメラで記念撮影。

 

会津学鳳中学・高校

1000人の生徒たち、超満員の体育館での上演です。

 

↑開演前のリハーサル。

 

三年前の演劇鑑賞では『ヘレン・ケラー』を上演した中高一貫校で、『ヘレン・ケラー』を見た高校生が沢山います。

熱気にあふれた客席で伸び伸びとした視線が印象的でした。

↑後片付けの中、照明チーフの坂野貢也に質問が殺到です。

↑どうやって照明バトンを吊るしたの?

↑なんと、三年前に中学校で『ヘレン・ケラー』を見て、さらにその二年前に文化庁の『星の王子さま』も見たという三人。

↑ありがとうございました!

 

 

『ハムレット』の旅もちょうど折り返し点。中日を祝って、いよいよ第五週目に入ります。

文:柳瀬太一

 

2014年秋『ハムレット』ツアー 第三週

2014-10-15 01:25:42 | 全国巡回公演

10月6日 飛騨神岡高校(岐阜県)

    7日 相生産業高校(兵庫県)

    8日 弘前大学教育学部附属中学校(青森県)

    9日 能代高校(秋田県)

 

飛騨神岡高等学校

2011年に『ヘレン・ケラー』を上演し、三年ぶり公演で伺いました。


ところが、台風の影響で休校となり、来年度に順延となりました。
今年の3年生が観られないことになり、楽しみに待っていてくれたみなさんをおもうと、非常に残念です。
来年こそ『ハムレット』を思う存分に楽しんでください。
みなさんとは2年越しとなりますが、その日を劇団員一同楽しみにしていまし。
3年生のみなさん、もし、来年時間があえば母校に『ハムレット』を観に帰ってきてください!

(トップの画像は飛騨神岡高校の校舎です)


相生産業高等学校

元気な生徒のみなさんと、大きな体育館が印象的でした。
公演そのものもみなさんの反応と共に盛り上がるものでした。
舞台の片付けもバレー部、バスケットボール部、バトミントン部のみなさんや、有志のみなさんなど、およそ100人近くの手伝いを申し出てくれました。
公演そのもののように、片付けもにぎやかに手伝ってくれました。

↑公演後の座談会の様子。

↑片付けを手伝ってくれた皆さんと。


弘前大学教育学部附属中学校

敷地内にある小学校の体育館で公演が行われました。
入場の時から静かに入ってくるみなさんが印象的でした。公演が始まると、クスクスするみなさんや、笑顔や、真剣な眼差しが僕たちと共に舞台をつくってくれました。


お礼の挨拶をしてくれた生徒さんの、「お芝居と分かっているけど、目の前で本当に起こっていることのように引き込まれました。」という言葉には僕たちも心うたれました。すごく素敵な挨拶をありがとうございました。
初めて風の芝居を上演しましたが、またお会いできることを楽しみにしています。

↑片付けを手伝ってくれた皆さん。学校から地元のリンゴジュースも頂きました!




能代高等学校

こちらも初めて上演する学校でした。

↑開演前の様子。熱心に公演のパンフレットを読んでくれています。

↑こちらも本番前の音響席・照明席です。


学校の体育館で演劇を上演することは近年無かったと伺いましたが、舞台装置や間近で観る迫力を、公演後に生徒のみなさんから数多く感想が語られました。


その片付けの手伝いをする生徒のみなさんの姿や表情、感想を聞いた先生方がすごく喜んでいました。
言葉にはできない、言葉にしてしまったら伝えきれないことが、みなさんの心の中に残ったのではないでしょうか。
静かに集中して観ていたみなさんが、公演後熱っぽく劇団員と話す姿が印象に残りました。

↑公演直後のバックステージの様子。興味があるものにはどんどん触ってもらいました。



今週は3校での上演となりましたが、
特徴あるみなさんの見方が、『ハムレット』をつくりあげてくれたのだと、確信しています。
それぞれにエピソードはありますが、また会える日を楽しみにしています。

文:田中悟


2014 秋 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』九州ツアー第3週目

2014-10-13 11:31:05 | トピックス

10月6日 福岡県 福岡雙葉中学・高校

10月7日 大分県 別府鶴見丘高校

10月8日 佐賀県 有田工業高校

10月9日 熊本県 熊本北高校

10月10日 熊本県 湧心館高校

 

福岡雙葉中学・高校

会場には保護者の方も来場し、客席はほぼ満席。
開演すると客席の後ろの方からまで集中した視線を感じ、その静けさと蠢く空間は、舞台上に少しの緊張感を与えました。

終演後は先生の呼びかけでバックステージツアーに約100人くらいの生徒さんたちが集まり、舞台の道具や小道具、照明から音響までそれぞれに興味を持って役者やスタッフに質問している姿や実際に道具や機材に触れる生徒さんたちの姿がみられました!

公演後の座談会には中学生7名、高校生4名、11名の演劇部員の生徒さんが集まり、
これからある大会に向けてのアドバイスやスタッフに対しての質問、また、将来プロの役者を目指している生徒さんの悩み、そういった生徒さんたちの言葉を聞き、答えていく中で、1人1人が強い意志をもって自身の視点から「ヘレン・ケラー」の舞台を見ていたことが感じられました。

そして、座談会中、生徒さんたちの中で話題にされたのがバックにある象徴的な絵についてでした。
「手に見えた」「人が3人いるようだった」「心臓みたいだった」と何を描いた絵だったのか答えを追究するよりも自分たちが見たものをそれぞれに言い合っている様子でした。


撤去されていく舞台を見ながら、生徒さんたちも次々に言葉が溢れ、積極的に質問したり、撤去されたものを追って、舞台の道具を劇団員がトラックに収めている様子を一緒に見に行き「全部、入るんですか?!」
「すごい!」「トラックにKAZEって書いてる!」とすごく驚いていました(^-^)

演劇部員の生徒さんたちとの座談会は本当に時間が足りないほどでした。


別府鶴見丘高校

朝早い時間から、各クラスの有志の生徒さんたち、約30人ほどが舞台仕込みのお手伝いに来てくれました!



出来上がっていく舞台をみて「早くみたい!」
「組み立てた道具がどんな風に舞台で使われるのか楽しみ!」
と、自分たちがそれぞれ舞台装置や道具に手を加えたことでこれから見る舞台への興味や好奇心を掻き立てられているようでした。
体育館に入ってくる生徒さんの歓声や驚きの声、そのパワーが充満した空気の中、開演!
笑ったり、驚いたり、涙したり、
集中して舞台で起こっていることを模索するように見入っていたり、さまざまな表情が見られたように思いました。


終演後、先生の呼びかけで、本番の余韻が残る中、大勢の生徒さんが舞台に上がり、自分たちが客席でみた舞台装置や道具に実際に触れたり、舞台を終えた役者を見つけ、駆け寄り、感じたことを伝えたり、劇中に疑問に思ったことを質問したりする姿が見られました!

撤去では、舞台仕込みにも来てくれた有志の生徒さんに加えて部活動の生徒さん、約50人のが手伝ってくれ、生徒さんたちの漲る力に私たちも奮い立たせられ、体育館もあっと言う間に元通りの空間に。
仕込みから撤去、本当に最初から最後までこの体育館という空間をフルに共有できた時間でした。


有田工業高校

前日の夜、何人かの先生が見守る中、二階体育館への搬入からスタート。
本番の日の朝からの舞台仕込み中には生徒さんがちらほら体育館を覗きに来る姿がみられ、
入場時には、生徒さんたちの自分たちが普段日常的に使っている馴染み深い体育館が劇場となっている空間に驚きの声や歓声が起こり、舞台袖でスタンバイしている私たちにもエネルギーが伝わってきました!



その雰囲気を持ったまま、いよいよ開演。
舞台が始まると会場のざわめきが一気に静まり、沈黙する客席。
入場時の雰囲気とは一転し、客席から向けられる強い眼差しを舞台上でひしひしと感じました。
あるところでは大きくリアクションしリラックスした様子で見る姿や身を乗り出して、じっと見る姿、さまざまな反応を目の当たりにしまた。

カーテンコールでの先生の私たちに向けられた言葉には涙しながら「アニーのような先生になりたかった」という先生の視点からみた「ヘレン・ケラー」の感想に、普段生徒と向き合う先生の生徒への思いや願いを強く感じ私自身、心臓を握られたようで、今にも涙が溢れそうでした。



撤去では部活動の生徒さん約30人が手伝いに来てくれました。
撤去をしていく中で積極的に役者に話しかけたり、声を掛ける前に気づいて自ら手を貸してくれる生徒さん。
中には、「自分の名前を指文字でやってほしい!」という生徒さんも。

私たちがバスで学校を去る瞬間、
「また来てください!」と見えなくなるまで手を振って見送ってくれた生徒さんたちからはエネルギッシュな彼らの中の繊細な面も見えたように思いました。

私たちも再び出会えることを願っています!


熊本北高校

劇場に変わった体育館の空間に元気な声が響き渡り、次々に入ってくる生徒さん。
客席は体育館の端から端、二階まで約1100人の生徒さん、先生方でいっぱいになり、壮大な拍手で舞台は幕を開けました。
1100人の迫力は舞台を圧倒しました。
舞台と客席の距離感が殆どなく、生徒さんたちの反応や表情が後ろの方までよく見え、感じられました。
体育館全体が支えられているような、舞台と客席が空間を共有した2時間でした。



撤去では演劇部の生徒さんと自ら来てくれた部活動の生徒さん約70人という大勢の生徒さんが手伝いに来てくれました!

それから、9月25日に行った熊本学園大附属中学・高校の公演で1人で撤去の手伝いに来てくれた演劇部の生徒さんが、熊本北高校の演劇部との交流があるということで手伝いに来てくれて、彼との再会もありました!
たくさんの思いが詰まった1日となりました。


湧心館高校

朝からパワー全開で体育館に入場する生徒さんたち。
パワーが満ち溢れた空間の中に私たちは迎えられました。
入場時の雰囲気からは一転し、しんと静まり返った客席からは不思議な緊張感が感じられました。
客席と向き合うと、腕を組んでじーっと見入る姿や端っこの方で覗くように見る姿、
それぞれに自由な態度や感覚でみているようでした。


カーテンコールでの生徒さんのあいさつでは
「ヘレンやアニーのように諦めず、いろんなことに挑戦していきたい」という言葉と、先生の「これを見て熊本を思い出してほしい」という思いから「花束のかわりに」と熊本を代表するキャラクター”くまもん”のプレゼントがありました!
驚きと感動のサプライズでした。



撤去最中に体育館の隣の建物内で
次の日に行われる文化祭の練習をしていた生徒さんたちが覗きに来て、口々に言葉をかけてくれました。
撤去が終わり学校を去るときには何人かの女子生徒さんたちがわっと集まり「ほんとにおもしろかったです!!」と全力で声をかけてくれる生徒さんも。
その言葉にはこの日彼女たちが見て感じたことがたくさん詰まった言葉であったことが強く感じ取れました。

「ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち~」の3週目を終えた私たちは
この3週間で起こった出来事、出会った人たちの思いを持って、
次の出会いや繋がりを願い求めて、再び出発します。

アニーサリバン役 高階ひかり


2014 秋 『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』九州ツアー第2週目

2014-10-11 12:53:47 | トピックス

 

9月29日 佐賀県 致遠館中学・高校

9月30日 佐賀県 神埼高校 神埼清明高校

10月1日 福岡県 小倉高校 

10月2日 佐賀県 嬉野高校

10月3日 鹿児島県 大口高校

致遠館中学・高校

致遠館中学・高校の皆さんは2012年の『Touch~孤独から愛へ』の公演から2年ぶりの再会となりました。

カーテンコールでの様子

劇場に入った瞬間の驚きの声から本番が始まると一転、舞台をじっと見つめる姿はとても印象的でした。その静かななかでも1人1人のなかで、動くものがあり、やわらかくなる瞬間や緊張感が創られ、2時間を過ごしました。

生徒さんの感想では、「この舞台を通して障害をもっている人とも普段通り付き合っていくことの大切さや可能性を感じた」という言葉をもらいました。


神埼高校 神埼清明高校

神埼高校 神埼清明高校の皆さんとも2年ぶりの再会となりました。

神埼高校 開演前の様子

神埼高校 カーテンコールでの様子

神埼清明高校 撤去のお手伝いの様子

この公演は神埼清明高校の体育館で午前中は神埼高校の皆さんが観劇し、午後は神埼清明高校の皆さんが観劇しました。

公演後の撤去のお手伝いでは野球部、ハンドボール部はじめ、たくさんの生徒さんとの交流がありました。手伝いのあとには、はにかみながらまた来てくださいと俳優に話しかける生徒さんや、自分の思ったことを話してくれる姿がとても印象的でした。

小倉高校

小倉高校は風初めての上演となりました。

公演後の生徒さんの挨拶では「ヘレン・ケラーの好奇心とアニーサリバンのあきらめない情熱からひととひとが繋がっていける可能性を感じた」という言葉をもらいました。

嬉野高校

野高校では08年の『肝っ玉おっ母とその子どもたち』の公演以来の再会でした。

写真は図書委員会、バスケ部、バレー部、バトミントン部の生徒さんとの撤去後の記念撮影です。トラックに荷物を積んでいく様子を見て、「こんなにいっぱい積むんですか!?」と驚きの声がありました。荷物が積まれていくなかで生徒さんとの会話もはずみ、ところどころ俳優、スタッフとの座談会となりました。

大口高校

大口高校は風初めての公演となりました。

開演前には校長先生の挨拶で「ぜひほんものを感じて、今後につなげてほしい」という生徒さんへのメッセージがありました。

大口高校での公演は舞台にとても素直に反応している姿が印象的で、目の前に起きていく出来事に活性化していくのを感じられました。公演後には、アニーサリバン役の高階ひかりが同じ鹿児島出身に驚きと歓声がわき上がりました。

『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』のツアーは2週目を過ぎました。その日その1回限りのなかで、どんな出会いが出来るのか、その公演に至までの時間、さまざまなひとの想いが交差して過ぎていく本番はとても豊かな時間だなと感じながら、大事に期待と希望を胸にツアーを続けていきたいと思います。

ジェイムス・ケラー役 中村滋



2014年秋『ハムレット』ツアー 第二週

2014-10-05 17:50:39 | 全国巡回公演

9月29日 醸芳中学校(福島県)
     30日 相馬農業高校飯館校(福島県)
10月1日 金津高校(福井県)
       2日 日本大学第二高校(東京都)
       3日 清明高校(大阪府)
       4日 久居西中学校(三重県)

今週の『ハムレット』は東北からはじまり、関東、東海、関西を跨ぐ旅を行いました。

醸芳中学校
初日は福島県伊達郡の中学校。2009年の『Touch~孤独から愛へ』に続く、2度目の上演となる学校でした。
終演後にご挨拶いただいた先生の「生の演劇は、観客の想像力で観ていくものだとあらためて感じた。」という言葉が印象的です。
「クローズアップやカットで編集されない、それぞれの視線と想像力が物語をつくっていく。」舞台に向ける生徒たちのまなざしをそのように受け止め、先生方も一緒になって共にした時間を感じ、嬉しい言葉でした。
代表の生徒さんからは自身の感想として、「きずな、ということを感じました。」という言葉をもらいました。
終演後には片付けの手伝いに有志の、全校の半数近いのではと思われる150名くらい(?)の生徒たちが集まってくれ、にぎやかで楽しい撤去の時間となりました。

 


相馬農業高校飯館校
2日目は福島第一原発事故による計画的避難地区に校舎を持つ、相馬農業高校飯館校。2012年度から福島市内にある福島明成高校内に移転し、未だこの仮設校舎で授業を行っていると聞きます。
公演は日本赤十字社福島支社の主催によるもので、春には生徒数30名程の浪江高校で『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』を、体育館で公演しました。
今回の相馬農業高校飯館校は生徒、先生、父兄を含めて70名程。客席数が1500を超える福島公会堂での公演でしたが、空席を全く感じない濃密な時間を持った、贅沢な公演となりました。
終演後には衣装のままで生徒たちと交流。帰りのバスの時間までの短い時間に、俳優やスタッフと感想を言い合ったり、舞台のセットに触れたり。大きな先生が舞台セットのガラスケースに入ると、生徒たちも大盛り上がりでした。



 

金津高校

金津高校での公演は、開講記念行事の一環として行われました。
思いの外に涼しい日々が一転、汗の飛び散る体育館での公演。900名弱の客席も相当に暑かったと思いますが、ひとりひとりの存在が感じられる楽しい公演でした。
今回のツアーで思うのが、この客席の、ひとりひとりの存在です。
「舞台と観客の新たな対話の可能性」と度々言ってきましたが、作品を介在して、観ている一人ひとりと舞台に立つ一人ひとり、それぞれがそれぞれの思いや意見を持って関わっていくーそういう対話のなかに人間が存在していく実感を、強く持つ公演の場です。
写真は公演後にお手伝いをしてくれた元気な生徒たちとのショット。



日本大学第二高校
この日は福井から東京に戻り、立川市民会館での公演。1年生と3年生1000人がで会場いっぱいの公演でした。
演劇部の顧問でもある鑑賞会ご担当の先生は、東中野の拠点劇場レパートリーシアターKAZEにも、何度か足を運んでいただいてます。
来年からは1年生のみの鑑賞会になるとのことで、今回1,3年生で見れる最後にこの作品をやれて良かった、と終演後の楽屋に訪ねてくださいました。
授業の確保などなど様々に立ち上がる壁を越えて、「生徒に本物に触れさせたい」と尽力する先生方が「上演して良かった」と言ってくださる言葉は、本当に大きな喜びです。

清明学院高校
先生方を含めて1300人近い清明高校。この日も3階席までの客席が、ほぼいっぱいとなりました。
清明学院高校は、作品の紹介から公演までの打ち合わせを私自身が行なって来た学校。開演前、「いよいよこの日がやって来ました。楽しみにしています。」とのご担当の先生からの言葉を受け止め、期待を持って待ってくれている方々の姿を胸に舞台に立ちました。
ひとりの劇団員がひとりの先生と出会い、つくられている風の巡回公演の場。九州を巡演している『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』にも思いを馳せる日でした。

久居西中学校
この日の公演は、近くの小学校の体育館を借りて行いました。文化祭で午前中、生徒たちが舞台発表を行い、午後から小学校に移動して観劇というプログラム。小学校からも希望の保護者と生徒が一緒に観劇しました。
「初めて電話しますが、うちの学校で公演をお願いできますか?」という先生からの電話から、この公演が生まれました。聞くと15年前、ご自身が中学生だった時、文化庁主催の『星の王子さま』公演で、風の舞台を観たとのこと。ブラスバンド部として参加もし、「あれから人生が変わりました。生徒たちにぜひ。」と、小学校も巻き込んで行われた公演は、ひとつの場、人の人への思いが生み出す力をあらためて心に刻む公演でした。まさに「劇場とは、奇跡を起こす場」。
写真は終演後、『星の王子さま』で当時も今もキツネ役を演じる工藤順子と先生の再会。生徒たちがみんなでショーケースに入った楽しい場面は取りそこなってしまいました。残念!



来週は岐阜から近畿、東北をまた駆け巡ります。

文・柴崎美納