風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

2015年春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 西日本地域巡回公演 第2週目

2015-05-30 20:39:14 | 全国巡回公演
『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』の旅は2週目を終えました。
今週は、島根から大阪まで西日本を横断しました。
トップの写真は、島根大学教育学部附属中学校の校長先生が公演中に撮ってくれたものです。


5月25日(月) 大東高等学校(島根県)/同校体育館
  26日(火) 島根大学教育学部附属中学校(島根県)/同校体育館
  27日(水) 金岡高等学校(大阪府)/ソフィア堺 堺市教育センター中文化会館
  29日(金) 東大阪大学柏原高等学校(大阪府)/柏原市民文化会館




大東高等学校

週の初めは大東高校から。
この学校は、2013年の『ヘレン・ケラー』以来、2年ぶり3回目の風の公演でした。
担当の先生は、前日の搬入作業から付き添ってくださり、生徒の皆さんが公演をとおして
どんなことを感じ、考えてくれるのかをとても期待してくれていました。
本番は、先生の期待していたように、彼らは真剣に舞台を見つめていました。
終演後の舞台撤去のお手伝いには、バレー部をはじめとしてたくさんの生徒の皆さんが参加してくれました。
「この、舞台撤去の手伝いも含めて、彼らにとっていい経験になりました。」
と、笑顔で話してくれる担当の先生の顔が印象的でした。








終演後の舞台撤去の様子。


舞台撤去後の集合写真。ありがとうございました!


バスが学校を発つときにも、たくさんの生徒の皆さんが見送りをしてくれました。
また会いましょう!


島根大学教育学部附属中学校

3年ぶり、5回目となる風の公演でした。
こちらの学校の校長先生は、4年前に文化庁の『星の王子さま』を上演した、奥出雲町立八川小学校で当時教頭先生をされていました。久々の再会を互いに歓び合いました。
「今日の公演を、生徒たちも私たちも楽しみにしていました。」という担当の先生の言葉を受けて、私たちもワクワクしながら本番を迎えました。
舞台に目を向ける彼らは、リラックスしながらも目の前の出来事を細かく見ていました。
終演後の撤去のお手伝いには多くの生徒さん、そして校長先生が駆けつけてくれました。そこここで、質問や感想を話しながら劇団員との交流を楽しんでくれていました。


校内の掲示板に貼られていたポスター。


カーテンコールのひとコマ。「プロの方々の演技に感動しました。」と、しっかりとしたことばで伝えてくれました。




舞台撤去の様子。


舞台撤去後の集合写真。「フランスばんざーい!」


撤去後に、校長先生が校長室に皆を招待してくれました。「『星の王子さま』のときも今回もそうですが、本物に触れさせることが大切なんですよね。」と、この日の公演を振り返りながらいろいろな話が交わされました。(実は校長先生、朝から搬入も手伝ってくれました。)


金岡高等学校

島根での公演を終えて一路、大阪へ。
金岡高校は、2012年の『ヘレン・ケラー』以来、3年振りとなる公演でした。
2、3年生が観劇しました。
先生が開演前の挨拶で生徒たちを盛り上げ、元気な拍手と歓声の中開演。
始まるとすぐに食い入るように、力強い眼差しで舞台を見つめていました。
終演後には、希望者の生徒のみなさんへのバックステージツアーを行いました。
舞台装置や衣装、劇団員との交流を生徒のみなさんもちろん、先生方も楽しんでいました。


衣装を着けて。ユニコーンを被っているのは誰でしょうか(笑)


照明を点けて、劇中のワンシーンを生徒たちで再現。






最後はジャンヌの舞台をバックに一枚。


東大阪大学柏原高等学校

今週最後は、東大阪大学柏原高校。風の公演は初めてとなる学校であり、今旅初めてとなる男子校での公演でした。
開演前から会場は男たちの熱気に包まれ、その熱気が冷めてしまわないうちに開演。
おもいおもいの視点で自由に舞台を味わう彼らのエネルギーと、劇団員たちのエネルギーとが混ざり合い、とても刺激的な空間がつくられました。
終演後は、担当の先生の呼びかけで集まった希望者の生徒のみなさんとの座談会が行われました。
俳優や声優を目指しているという生徒さんもおり、時間いっぱいまでいろいろな話が交わされました。


座談会の様子。


最後にジャンヌ役の白根を囲んでの集合写真。
(写真が暗くなってしまってごめんなさい。。)


今週は、これまでにつくってきた出会いと新たな出会いを感じる週でした。
風を繰り返し上演してくれる学校も、初めて上演する学校も共通して感じるものは、一回の公演に懸ける思いです。
「『ジャンヌ』の公演をとおして、彼らが何を感じ、何を考え、何を発見してくれるのか。」
これからの出会いに胸を高鳴らせ、旅班は次の公演地に向かいます。


佐藤勇太(伝令役)


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2015年.春 東日本地域巡回公演 第2週目

2015-05-29 22:43:37 | 全国巡回公演
更新が遅れてしまってごめんなさい。

4月28日にスタートした『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』は、第2週目を迎えました。

今週は
5月18日(月) 桐蔭学園中学校・中等教育学校(神奈川県)/桐蔭シンフォニーホール
  21日(木) 明秀学園日立高校(茨城県)/日立市民会館
  22日(金) 大沼高校(福島県)/同校体育館

での公演でした。

桐蔭学園中学校・中等教育学校

桐蔭学園中学校・中等教育学校での公演は3度目。8年振りに桐蔭シンフォニーホールでの公演となりました。
桐蔭学園には演劇や音楽などの芸術鑑賞や、行事の為の収容人数1,700名以上のホールがあります。





設営作業(仕込み)風景はさながら公共施設のよう!学校自体がこのようなホールを運営しているのは珍しいのではないでしょうか?
ホールへの搬入には2トントラックを使用してのピストン搬入です。
舞台や照明、音響機材が少しずつ、ホールに搬入されていきます。場合によってはトラックの中が家具だらけ・・・。
まさにケラー一家の引っ越しのようです!

公演は中学2・3年生、中等教育学校2・3年生が放課後の時間で鑑賞しました。
事前にポスターを掲示していただいたおかげで、ポスターの人形をつかんだヘレンの姿が生徒の皆さんを惹きつけたようです。
当日のHRや道徳の授業では公演の事が話題になっていたそうです。



また楽屋にもポスターが掲示されていました。公演後にホールのロビーに移動させて掲示するそうなので、旅班全員のサインを描かせていただきました!
きっと今頃はロビーの何処かに掲示され、皆さんの目に触れては公演の事を思い出すきっかけとなってくれていれば嬉しいです。



開場してからは一般公演のように、先生からの指示などはなく、生徒が自主的にホールに集まっていきます。きっと今回初めて芸術鑑賞する生徒が少ないのでしょう。
公演中は緊張せずに肩の力を抜いて、舞台に素直に反応していたように思います。



公演後はロビーでのお見送り。実際に舞台に立っていた俳優を間近に、どんな事を思ったのでしょうか?
また終了後には高等部の演劇部の皆さんと少しお話出来る機会がありました。皆さんとは俳優の技術的な事や、
これからの大会の事についての話をし、短い時間ではありましたが、楽しい時間となりました。
これからも部活動、頑張って下さい!


明秀学園日立高校




明秀学園日立高校での公演も3度目。3年振りの公演となりました。
開演前には公共ホールでのマナーについての指導や、私達のについて紹介がありました。
また「皆さんにはプロの舞台に触れて欲しい」と先生からのメッセージも。




開演後は静かに、舞台上で起きている出来事についてを集中して鑑賞していたようです。
1幕と2幕の間の休憩中には、そんな緊張から開放されつつ、周りの友人達と公演について談笑していました。
2幕の開演と共にまた静かに集中していく、生徒の皆さんがとても印象的でした。





終演後には生徒代表の方の挨拶、そして先生の呼び掛けによるバックステージツアーが行われました。
予想していたよりも多くの生徒さんが参加してくれました。
舞台に実際に上って、鑑賞中には気が付かなかった大道具の工夫に驚いたり、先生と一緒にポンプの水を出し合ったり、
舞台袖にある衣裳や小道具に触れたり、自由に舞台を楽しんでいるようでした。



撤去作業(バラシ)後には有志の生徒の皆さんや担当の先生が私達を待ってくれていました!
「終演後にこれだけ生徒が集まるのも演劇のおかげだと思います」
「『ただの服従ではダメなんです』という言葉が心に残っています」
先生方からの言葉をいただきました。
最後は皆で一緒に記念撮影!どうもありがとうございました!


大沼高校


日立での公演を終えた旅班は、福島へ。
今ツアーで最初の体育館の公演ということで、前日に搬入作業だけ行いました。
そして公演当日は演劇部の部員28名の皆さんと一緒に設営作業です。
大沼高校演劇部は活動がとても盛んで、2年前には東京で公演を開催したこともあるそうです!



体育館公演で多く使用しているロープ。結び方や巻き方を学んでいます。



大道具を一緒に組み立てます。見た目に比べると数少ないパーツで出来ています。道具の構造がわかりましたか?



照明の吊り込みにも挑戦。ケーブルの引き回しなどはかなり複雑です。

写真以外にも、体育館の至る所で劇団員と部員の皆さんとが協力して午後の本番に向けて準備が進められていました。
公演直前の照明トラブルもありましたが、公演中は全校生徒の皆さんの「この演劇を観よう」という力に支えられながら、
舞台が進んでいきました。公演のラストに向かっていくにつれ、体育館内は私達の「観せたい」想いと生徒の皆さんの「観よう」という力が
溢れていた様に感じました。

公演終了後は再び演劇部の皆さん、そして手伝いに集まってくれた有志の生徒の皆さんと撤収作業。
皆さんとても楽しそうに舞台の道具や機材をトラックに運んでくれました。





カメラを向けると皆笑顔でポーズをしてくれました。さすが演劇部!



有志の皆さんも一枚!手伝ってくれて本当にありがとう!

積み込みの際も先輩が後輩の生徒達に声を掛け合ったりと、積極的に取り組んでいました。
生徒の皆さんのお陰でトラックへの積み込みもスムーズ。
あっという間に片付けも終了しました。



最後には旅班から色紙の贈呈や挨拶。そして今日の公演を一から一緒に創ってくれた演劇部の皆さん、片付けを手伝ってくれた有志の皆さんと記念写真!



が終わっても皆さん劇団員達にそれぞれ今日感じた事、感想や質問など、伝えたいこと、話したいことが沢山。
しばしの交流会となりました。皆さん、本当にありがとうございました!

旅の2週目が終わり、まだまだ7月までツアーは続いていきます。
一日一日の出会いと別れを繰り返しながら、どこかで貰った『想い』をまたどこかで誰かに渡せたら良いなと思っています。
今週出会った多くの皆さんと、またいつか再会出来る事を祈っています。

来週は栃木県からスタートです。

文:渡辺雄亮(音響)

2015年春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』西日本地域巡回公演スタート!

2015-05-24 22:36:55 | 全国巡回公演
『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』の巡回公演が5月19日を初日にスタートしました。
今年も昨年に引き続き、東海・近畿・中国・四国地方を主とした西日本地域を7月17日まで駆け回ります!

第1週目は
5月19日(火) クラーク記念国際高校福岡中央キャンパス・小倉キャンパス/少年科学文化会館
5月22日(金) 関西大学北陽高校/吹田市文化会館メイシアター大ホール

での公演を行いました。

5月17日に東京・東中野のレパートリーシアターKAZEを出発、大阪南港から一路福岡へ。
ツアーの初日はこの旅唯一の九州での公演です。
公演前日には宿泊先のホテルでじっくりミーティングを行い、初日の公演に備えました。

クラーク記念国際高校福岡中央キャンパス・小倉キャンパス

両校の生徒さんは、昨年の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』を観劇しているということで、半年ぶりの再会となりました。
また、福岡中央キャンパスの芸術鑑賞会では、一昨年も『Touch~孤独から愛へ』を上演しています。

じっくりと舞台を見つめる客席からのまなざし。
客席に座る生徒さんたちの静かな盛り上がりは、この作品にまた新しい息を吹き込んでくれたようでした。

終演後には声優専攻の生徒さんを対象にバックステージツアーと座談会を行いました。


芝居の衣装を実際に身に着けてみる生徒さん いい表情です!


舞台を撤収している間、客席ではジャンヌ役の白根との座談会が行われました


最後は舞台上で記念撮影!

バックステージツアーと座談会を通して、芝居を観た後の観客の顔と声に直接触れることができましたし、
また、翌日にはたくさんの生徒さんからホームページの掲示板にメッセージをいただきました!
これから続く2か月のツアーへの大きなエネルギーをもらった初日の公演でした。

関西大学北陽高校

福岡から大阪へと移動して、2ステージ目の公演。
この学校でも2年前に『ヘレン・ケラー』を上演しています。こうして引き続いて僕たちを呼んでくださるのはとても嬉しいことですし、
その先生方の期待に応えられるような舞台にしよう!と気合いが入ります。

担当の先生が「拍手で舞台を始めましょう!」とあいさつを締めた瞬間の拍手と大歓声!
その大きな盛り上がりに迎えられて、にぎやかに芝居はスタートしました。
客席のみなさんはリラックスしてよく笑いながらも、後半、特にジャンヌの裁判・処刑へと続くシーンでは真剣な態度を舞台に対して投げかけていました。

これから40ステージを超える公演が続きます。
もちろん1回1回が本当に大切な公演、その時間と空間を目と耳と体を開いてしっかりと味わいたい。
同じ時期には『ヘレン・ケラー』の旅班が東日本地域を巡演していますし、また、制作の仕事で全国を飛び回っている劇団員もいます。
そうした仲間の存在も感じながら、若い観客たちと「真に」出会えるようなツアーを展開していきたいと思っています。

田中賢一(語り手役)


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2015年.春 東日本地域巡回公演 スタート!!

2015-05-10 15:12:32 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2015年.春の東日本地域巡回公演が、4月28日から始まりました。
第一週目は、
4月28日[火] 東村山西高校(東京都)/ ルネこだいら大ホール
4月30日[木] 真岡北陵高校(栃木県)/ 真岡市民会館
5月1日[金] 横浜女学院中学校(神奈川県)/ 神奈川県立青少年センター
5月2日[土] 盈進学園東野高校(埼玉県) / 狭山市民会館

で公演を行いました。

東村山西高校
旅公演の初日、私たちが出会ったのは東村山西高校のみなさんでした。
会場中、客席に響き渡る生徒さんたちの元気な声。
そして先生の話が始まるとじわぁーと芝居のはじまりを予感するようなみなさんの雰囲気を感じました。
また舞台の上で何が起こっているのだろうと、こちらに視線を向け続ける姿も印象的でした。



舞台見学の様子。舞台に上がってみたら、さらなる発見があります。





舞台見学の後は、座談会も行われました。彼らの生の声が私たちの心を震わせる、そんな座談会となりました。



そしてなんと!東村山西高校は、ヘレン・ケラーの照明デザインをする坂野貢也の出身校でした。
終演後、坂野が卒業生として生徒のみなさんへメッセージを送りました。
さらに驚くことに、坂野が高校2年生のときの担任の先生がいらっしゃいました!何とも嬉しい再会に心が熱くなります。


真岡北陵高校


この日は真岡北陵高校の創立108周年記念。ご挨拶をされた同窓会長さんは、真岡北陵高校での高校生活を思いっきり過ごして欲しいとみなさんにお話しされました。
開演するとじっくりと何かを想うような客席がそこにはありました。
カーテンコールでは、アニーがヘレンに語りかける「幸せ」という言葉の意味を考えましたという感想をいただきました。




横浜女学院

横浜女学院は全6学年、この日は2学年ずつに分かれて芸術鑑賞行事を行っているとのことでした。
会場へやって来たのは、中学校1.2年生のみなさん。開演前の高揚した雰囲気が袖の中まで伝わってきました。
見て、聞いて、笑ってと、自分自身の体を使って公演に参加してくれたみなさん。
これからたくさんの人、事柄にであっていくなかで、今日のことをふと思い返してくれたらと願うばかりです。


盈進学園東野高校



盈進学園東野高校は、盈進学園が創立90周年、東野高校が開校30周年記念の日でした。
会場いっぱいに座る生徒さんたち。大きな波のように、彼らの呼吸や体の振動が伝わってきました。
目の前の出来事をつかむように、また考えるように芝居に集中していく生徒のみなさん。舞台はその姿に呼応してゆきました。



終演後の舞台見学と座談会にはたくさんの生徒さんが参加してくれました。興味津々に積極的に話しかけてくれるみなさん。私たちも力が入ります。



アニーがケラー家(ヘレン)を訪れるときに持ってくるボストンバッグに実際に触れてみる。中身は一体なんだろうか・・・?気になりますよね!



座談会後も話は尽きません。高校時代だからこその想い、悩みなど、彼らの言葉で私たちにぶつけてきてくれました。



とにかく明るくて元気な盈進学園東野高校のみなさん。素敵な時間をありがとう。



2015年春の旅が始まりました。
来週からは西日本・九州地域で『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』の旅公演も始まります。
第一週目の4校での上演、それぞれに大切な時間がありました。
これからどんな旅になっていくか、どのような出会いが待っているか― その“未知”に、そして私たち自身に期待を込めて旅をしていきます。
ヘレン・ケラーの公演で出会う、生徒のみなさん、先生方、待っていてください。