風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『肝っ玉おっ母とその子供たち』春のツアー②

2010-05-30 12:26:34 | 全国巡回公演


『肝っ玉おっ母とその子供たち』2010年春のツアー、第2週目は愛知県・南山高校、岡山県・美作高校、兵庫県・甲南中学校・高校での公演が行われました。

「戦争は、悪いこと。平和の方がいい」とはよく言われることですが、ではなぜ人と人とが殺し合う戦争が起き、何百年も続いていくのか。戦火の中で商売を続ける肝っ玉おっ母は、「戦争は素敵、平和になったら破産してしまう」と物語の中で言っています。その肝っ玉は戦争によって愛する3人の子ども達を失ってしまいます。座談会では「戦争はいい」と言いたいのか、「良くない」と言いたいのか、という疑問を公演を通して子ども達は感じているようです。戦争の背景にあるものに目を向け、発見すること。「疑問を持つことが大切」だとおっ母役の辻由美子は話していました。

旅はまだ始まったばかり。この公演を通して、生徒さんたちと戦争について、人間の力強さや生きるエネルギーについて、もっともっと話して行けたらと思っています。
来週は岡山県、倉敷市の公演から第3週目のツアーが始まります。



↑南山高校の公演後行われた座談会の様子より。



↑美作高校の公演では、たくさんの部活動の生徒さんたちが撤去を手伝ってくれました。みなさんありがとうございました!



↑こちらは、公演後撤去を手伝ってくれた甲南中学・高校の放送部の生徒さんたちと。

2010年 春「Touch~孤独から愛へ」巡回公演スタート!

2010-05-28 15:40:18 | 全国巡回公演
「肝っ玉おっ母とその子供たち」の西日本地区での巡回公演がはじまり、いい公演をつくっ
ているとの便りが届くなか。

「Touch~孤独から愛へ」は4月28日に東京・都立東高校の公演を行い、初日を迎え
ました。そして、すこし空いて5月26日に千葉へ出発。27日に君津青葉高校の体育館で
公演を行い、東日本地区での巡回公演がスタートしました。
この後、7月18日まで公演は続きます。青森から千葉まで、風を巻き起こしていきます!

学校における演劇の担う役割とは何なのか。そのなかで風が若い観客である高校生・中学生
の彼ら彼女らに何を見せ、何をつくり続けていくのか。その日、その時、その場所でしか起こら
ない出会いを大切に、ひとつひとつの公演をつくっていきます。







「肝っ玉おっ母とその子供たち」春の巡回公演が始まりました。

2010-05-26 13:12:27 | 全国巡回公演
レパートリーシアターKAZEは、2010年1月~5月にかけて、『ハムレット』『ピカソの女たち~オルガ』『星の王子さま』『闇の光明』『戦場のような女』、と新作を含む5本のレパートリーを上演し、春の全国巡回公演のシーズンに入りました。2010年春のツアーは、ベルトルト・ブレヒト作『肝っ玉おっ母とその子供たち―あとから生まれてくる人たちに』が関西・中国・東海・九州地方(西日本地区)を、ライル・ケスラー作『Touch~孤独から愛へ』が関東・甲信越・東北地方(東日本地区)を巡回します。

5月18日、『肝っ玉おっ母とその子供たち』の旅班は東京を出発し島根県へ。5月20日、松江西高校の公演を行い春のツアーの初日を迎えました。翌日は岡山県の高梁中学校 体育館にて公演を行いました。この後巡回公演は7月17日まで続きます。
東京・レパートリーシアターKAZEでは、ツアーを終えるとすぐ、7月21日(水)~25日(日)まで『肝っ玉おっ母とその子供たち』の凱旋公演を行います。各地の高校生・中学生との出会いの数々を東京の観客の皆さまにも届けられたらと思います。こちらもどうぞ楽しみにお待ちください。

子どもたちに何を見せるべきなのか、舞台の完成度だけにとどまらず、さまざまな出会い・交流の場や、私たちの取り組みの姿勢を含めて、一瞬一瞬を大切に公演をつくっていきたいと思います。

2010年春のツアーメンバーをご紹介します。


肝っ玉おっ母とその子供たち
  -あとから生まれてくる人たちに
全国巡回公演

ベルトルト・ブレヒト作
浅野佳成 演出

肝っ玉おっ母:辻由美子
料理人:柳瀬太一
従軍牧師:中村滋
イヴェット:仲村三千代
アイリフ:佐野準
スイスチーズ:車宗洸
カトリン:白根有子/稲葉礼恵
曹長・司令官・農夫ほか:栗山友彦
徴兵係・書記・見習い士官ほか:白石圭司
農夫の妻:清水菜穂子/保角淳子

舞台監督:佐田剛久
音響オペレーター:酒見篤志
照明オペレーター:森本晃将
照明スタッフ:宮坂啓示


『肝っ玉おっ母とその子供たち』、『Touch~孤独から愛へ』、両班の旅の様子は、こちらのBLOG で随時お伝えしていきますので、こちらもどうぞお楽しみに。皆さまのコメントもお待ちしています。

戦場のような女-あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について

2010-05-03 17:34:33 | 公演情報


4月27日から始まったベルトルト・ブレヒト作『闇の光明』の公演は、5月1日に千秋楽を迎えました。ご来場頂いたみなさま、ありがとうございました。

レパートリーシアターKAZEでは休む間もなく、マテイ・ヴィスニユック作『戦場のような女-あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について』の公演が始まります。ご紹介させて頂きます。

『戦場のような女-あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について
5月7日[金]~11日[火]  開演:平日7時/土日2時

作:マテイ・ヴィスニユック Matéi Visniec 訳:川口覚子
演出:浅野佳成 舞台美術:高田一郎 音楽:八幡茂
照明:フランソワ・シャファン François Chaffin
   坂野貢也
衣裳:ズザンナ・ピョントコフスカ Zuzanna Piątkowska
演出協力:佐藤薫 演出助手:江原早哉香 製作:佐藤春江

出演:柴崎美納/工藤順子

民族紛争において、女性の性は戦場となる-

ボスニア紛争が激化、アメリカが紛争に介入し対セルビア人勢力包囲網をはじめた1994年。
ボストン精神医学診療所に務めるケイトはドイツのNATO医療センターで、敵軍の民族にレイプされ妊娠した紛争の犠牲者、ドラの精神治療を行っている。
ドラの記憶と体験が語らせるバルカンの他民族への悪意、ドラを治療するためのケイトの告白、お腹の子をめぐるケイトとドラの会話……。
そこに浮かび上がってくるボスニアの民族の恐怖、憎悪、暴力の根源、生への希求……。
やがてドラは子供を産み、その子を育てると決断する……。

風はルーマニア出身のフランス現代作家マテイ・ヴィスニユックを特集した《ビエンナーレKAZE国際演劇祭2009》でこの作品を本邦初演しました。
作者のマテイ・ヴィスニユックは『フランクフルトに恋人がいるサックス奏者が語るパンダの物語』『ジャンヌ・ダルク-イオアナと炎』(風のための書き下ろし作品)などを描いた作家で、ジャーナリスティックな視線を通して、不条理なもののなかから、社会の隠された部分を暴き出していきます。
2009年の初演では、たくさんの方からレパートリーとして再度上演してほしいという声をいただきました。

公演は、5月7日~11日までの5日間です。
皆さまのご来場をお待ちしています。

作品の詳細→「戦場のような女」
チケットのお申し込み→チケット