風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『ジャンヌ・ダルク』 西日本地域ツアー 第6週!

2014-06-30 10:03:45 | 全国巡回公演


『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』のツアーは第6週。
今週は、鳥取県・大阪府での公演でした。

6月26日(木) 鳥取県・境高校 同校体育館
         (鳥取県文化振興財団主催公演)
6月27日(金) 大阪プレミアム公演 吹田メイシアター中ホール


境高校

6月11日の鳥取城北高校での公演に続き、県文化振興財団主催での公演。
朝早くから財団の担当の方が2名、学校にお越しになり、準備を進めていただきました。
境高校では、昨年の『ヘレン・ケラー』に続き、2年連続での公演。
ご担当の先生は20年来劇団を応援してくださっています。
校長先生はじめ、先生方、ときには生徒さんがのぞきにくるという、非常にアットホームな雰囲気のなか、体育館を劇場にする作業が進んでいきます。

しかし、梅雨の晴れ間で、気温は急上昇!
学校のご配慮で急遽大型扇風機を5台設置しましたが、この暑い空間で生徒のみんなが集中してくれるだろうか・・・
と少々不安に思いながら開演の時間を迎えました。

しかししかし!
客席の集中と盛り上がりは、そんな暑さも味方に変えてしまうほど。まさに熱気に溢れた空間となりました。
先生方もそんな生徒さんの「観る力」にびっくりされていたようです。







終演後には、生徒会、バスケ部、野球部のみなさんが元気よく撤去を手伝ってくれました。
文化振興財団のみなさま、いつもすばらしい出会いの場をつくってくださりありがとうございます!


大阪プレミアム公演

障がい者施設や、児童福祉施設の方々、また高校の演劇部の生徒さんや先生方、関西圏で劇団を応援してくださっている方々など、
『ジャンヌ・ダルク』という作品、または劇団に関心を持ってくださった方々約350人をご招待して、今回の公演は行われました。


会場のロビーでは展示も行いました。
このツアーの様子、また同じ時期に東日本地域を巡演中の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の公演の様子、そして劇団のレパートリー作品の紹介など、来場した観客のみなさんは興味を持って見ていました。


開演前には、おもに演劇部の生徒さんを対象にバックステージツアー(舞台裏見学)を行いました。
また、視覚障がいの方にも舞台にあがっていただいて、実際に舞台装置に触ってもらいました。
舞台を身近に感じてもらうような工夫をしながら、開演の時間を迎えました。


普段の公演とはちがって、さまざまな世代があつまった客席で、私たちも少々緊張はしていましたが、きびしくもあたたかい視線、そして拍手。


終演後には、観客の皆さんをロビーで迎えましたが、皆さんいい表情をされていました!


素敵な花束も、どうもありがとうございます!

客席はいったいこの作品の何を見ようとしているのか・・・
今週の公演の手ごたえを振り返りながら、その問いにまた問いかけるように、公演は続いていきます!

文:田中賢一(語り手役)

















『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第8週目

2014-06-28 17:33:56 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』東日本地域巡演ツアーも後半戦。第8週目を迎えました。
今週は

6月23日 新潟大学教育学部附属新潟中学校(新潟県)
  24日 高志中等教育学校(新潟県)
  25日 糸魚川市内中学3年生合同芸術鑑賞会(新潟県)
  26日 田島高校・田島中学校・檜沢中学校・荒海中学校(福島県)

での公演でした。

新潟大学教育学部附属新潟中学校

こちらの学校は2009年に『Touch』、2011年に『肝っ玉おっ母とその子供たち』に続いて3度目の上演となります。
附属新潟中学校では1、2年生は学年で一作品、3年生は各クラスで一作品、演劇を上演しているそうです。
題材決定から俳優、スタッフなど各セクションすべてを生徒主導のもと創り上げ、『自分の個性を生かして、仲間とかかわること』を学ぶ、大切な活動だと思います。
開演前にも『自分達の演劇活動に活かせるように、様々な所を観ましょう』との呼びかけ。上演中はそれに答えるよう客席の皆さんは舞台に集中していました。



終演後にはバックステージツアーも行われ、たった今まで俳優が演技していた舞台装置に上がったり、小道具を直に触ったり、それぞれ関心のあるところに集まっていました。



客席後方に設置された音響、照明席にも沢山の生徒さんが。機材に実際に触れてライトがどう点灯するか、音量を上げ下げすることで感情を表現することなど、オペレーターから説明を受けていました。



またバックステージツアー後、交流会も開かれ、俳優3名、スタッフ2名が参加。演劇を上演する上で大事な事や、普段から気をつけている事など、数多くの質問が寄せられました。中にはヘレンの目線についての質問も!とても細かい所まで観ていてくれて、逆にこちらがビックリしました。



交流会と並行して、体育館では撤去作業を生徒の皆さんと共に行っていました。とても多くの皆さんの力で、2階の体育館からどんどん道具が運ばれていきます。



最後に手伝ってもらった皆さんに、公演記念の色紙をプレゼント。本当にありがとうございました!


高志中等教育学校



楽屋に入った途端、歓迎のメッセージが!ささやかな心遣いに、私達も嬉しくなります!


高志中等教育学校は今年で創立6年目。つまり、今年度から1年生から6年生が全員揃う事になるそうです。
体育館には700名以上の生徒の皆さんで一杯に。会場内暑くなるかとの不安もありましたが、上演中は客席全体が舞台上の出来事、俳優一人一人の動きに敏感に反応していた様に思います。





生徒の皆さんが入場すると、この位に。先生方がより観易くなるように誘導して下さいました。
カーテンコールでは割れんばかりの力のこもった拍手をいただきました。
また、お礼の言葉の際、生徒全員が起立して私達にお礼を言ってくれました。生徒全員から発せられる『ありがとうございました!』の響きは体育館じゅうに響き渡りました。

撤去作業では、4年生。5年生の運動部男子の皆さんが手伝ってくれました。私達がお願いした事に素直に、真面目に取り組んでいた姿や友達同士沢山の言葉を掛け合いながら取り組んでいた姿がとても印象に残っています。




本当に多くの生徒さんが力を貸してくれたおかげで、撤去作業もとてもスムーズに終わりました。2時間程前まで舞台空間であった体育館が、普段皆さんが使用している体育館に戻りました。あっという間の空間の変化、皆さんどう思われたでしょうか?

糸魚川市内中学3年生合同芸術鑑賞会


新潟県での公演が続き、3公演目は糸魚川市の中学3年生を対象とした合同の演劇鑑賞会でした。
市内の糸魚川中学校、糸魚川東中学校、能生中学校、青海中学校の4校の生徒の皆さん約400名が市内の青海総合文化会館の客席に一斉に集まり、『ヘレン・ケラー』を鑑賞します。バスに乗って1校ごとに客席に入ってくる生徒の皆さん。4校の3年生全員が集まる、滅多にない機会に会場は興奮していたように思います。





終演後には当日司会を務めてくださった教育委員会の方から『風の皆さんにもう一度盛大な拍手を!』との呼び掛けが。観客も俳優もお互いに敬意を込めて相手を拍手!
また、会場の玄関では俳優、スタッフ含めてお見送りをさせてもらいました。
なんといつの間にか挨拶だけでなく全員との握手でのお見送りへ!
あとで聞いたことですが、風の巡回公演でも珍しい事なのだそうです。
俳優全員と握手した後、玄関を後にする生徒一人一人の笑顔がとても輝いてみえました。公演を通して、実際に触れて、何かを感じてもらえましたか?







生徒の皆さんがいなくなった後、今回尽力してくださった教育委員会の方と公演の成功をこっそりとお祝い。本当にありがとうございました!


田島高校・田島中学校・檜沢中学校・荒海中学校


2012年に『肝っ玉おっ母とその子供たち』の上演から2年、また南会津の皆さんに会うことが出来ました。
公演準備の為に2年前も使用したホール、御蔵入交流館に到着すると、珍しいお客様が。
南会津町立舘岩中学校からホールに職場体験に来ていた生徒さんだそうです。
絶好の機会なので私達の公演の準備を手伝ってもらうことになりました。
俳優と一緒に一つの舞台が出来上がるまでを体験してもらいました。
残念ながら公演全部を観てもらえなかったのですが、またいつか、どこかで私達『ヘレン・ケラー』に出会える事を願っています!





開演前には校長先生から『人は様々な人と出会っていく中で成長するものです。今回の演劇を通して、そこに出会って欲しい』との話をいただきました。
そして、開演。先生の言葉もあり、客席からは、静かながらも何かを得ようとする視線、そのようなものを感じたように思います。
座談会では有志の生徒の皆さんが参加してくれました。当日飛び入りで参加してくれた生徒もいたそうです!
彼らからは演劇への動機や、具体的な演劇法について、様々な質問や相談が寄せられました。





座談会後、ホールから撤去作業を見学。
トラックへの積込が終わった後、旅班全員と皆さんが話せる時間が持てました。
なんと、2年前の『肝っ玉おっ母とその子供たち』を中学2年生で鑑賞し、風にまた出会えるのを楽しみにしていた生徒さんがいました!

2年前のブログはこちら

お互いに再会を喜びながら、記念に全員と記念写真!



巡回公演では長い期間、様々な地域へと伺います。その間にとても多くの方々と出会います。
そして、その繰り返しの中で、突然の出会いや、再会もまた訪れます。
今日の一日が、またいつかどこかの再会に繋がる、そんな事を楽しみにしながら、旅を続けていきたいと思います。

文:渡辺雄亮(音響)

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第7週目

2014-06-28 12:40:29 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』のツアーも第7週目を迎えました。
6月16日(月)福島県(公財)南相馬市文化振興事業団主催公演 
  17日(火)青森県 青森南高校
  18日(水)秋田県 大曲農業高校
  19日(木)群馬県 明和県央高校
  20日(金)石川県 田鶴浜高校


(公財)南相馬市文化振興事業団主催公演 市内小学校15校合同演劇鑑賞教室 
   後援 南相馬市 協力 南相馬市教育委員会




南相馬市内の小学校4年生から6年生が各学校からバスやタクシー、徒歩で会場の【南相馬市民文化会館 ゆめはっと】へ集まり、
午前と午後の二回に分けてヘレン・ケラーを鑑賞しました。

午前の回は、原町第三小学校・大甕小学校・太田小学校・石神第二小学校・鹿島小学校・八沢小学校・小高小学校・福浦小学校・金房小学校・鳩原小学校
の10校が鑑賞しました。
午前の開演時間にも関わらず、子どもたちの舞台を見つめる熱い視線は、時にヘレンと共に笑い、怒りを感じ、アニーと一緒になって驚き、発見を共有していました。



午後の回は、原町第一小学校、原町第二小学校、高平小学校、石神第一小学校、上真野小学校の5校が鑑賞しました。
本番の中、客席に回り最後尾から彼らの背中を見るときに、ヘレンの見えない、聞こえない、伝えられない状況を自分に置き換えながら真剣に舞台を見つめる小さな身体は、物語を読み解こうとする理解の道のりに留まらず、舞台上の人間の生きる姿に対して必死に向き合おうとする立派な背中を客席の一番後ろから出会うことが出来ました。



終演後に俳優とゆめはっとの事業担当の方々とで子どもたちを送り出しながら、元気いっぱいの笑顔に私たちも彼らが見えなくなるまで手を振り続けていました。

青森南高校




今回のツアー最北の青森県 青森南高校の公演は、校長先生の開演前の挨拶で、副題の“ひびき合うものたち-Hearts in communion”を自身で改めて英訳し、人間と人間のひびき合いについての意味を深めてからの開演でした。
校長先生の言葉が生徒の皆さんに届き、とても集中した観劇となりました。
ヘレンとアニーのように、観劇を通して生徒の皆さんに感じてほしいことや、考えてほしいことを願い、伝える先生方の意志は言葉の意味だけが伝わるのではなく、彼らにとっての再確認の場や目を向けていなかった景色への扉を開いていくと感じました。



大曲農業高校



大曲農業高校での公演は学校のいくつもある体育館の中、新体育館で行われました。
朝、劇団のトラックが到着すると、インターハイ出場の女子ハンドボール部の生徒さんが大道具の搬入を手伝ってくれました。
幕間の休憩中に「あのトランク、私が運んだやつだよ!」と話している声が聞こえ、普段は劇団員のみで行う舞台設営が、学校と一緒に作っている実感を与えてくれました。



6月中旬の晴天で、すでに夏の到来を感じさせる一日でしたが、暑さに負けることなくむしろそれ以上の熱い視線を送ってくれました。

そして終演後は女子ハンドボール部に加え、柔道部、剣道部が搬出作業を手伝ってくれました。
笑顔の絶えない彼らの姿に、私たち劇団員も終始笑いながらの作業でしたが、記録的スピードで作業を終えることが出来ました。



最初から最後まで大活躍の自称力持ちの柔道部のみんなです!

担当の先生も大農の生徒のみんなががんばる姿を、終始、驚きと喜びの混じり合った表情で見守っていました。

明和県央高校




明和県央高校は学校始まって以来の演劇鑑賞で、学校の体育館に約1000人の観劇人数でした。
窓から通り抜ける涼やかな風が生徒の皆さんに心地よさを与えてくれていました。
昨年までは講演会を行っていたそうですが、観劇を通して生徒の皆さんの感じる力を養い、芸術に触れることから一人ひとりに考える場をつくる試みの第一歩の様でした。




終演後は演劇部の生徒さんがバックステージツアー・座談会・搬出のお手伝いと俳優・スタッフと共に触れ合う時間をたくさん頂きました。
そして搬出のお手伝いには演劇部以外に美術部・生徒会・映画研究会のみんなも参加し、舞台の感想や演劇という仕事について熱く質問していました。

田鶴浜高校




石川県 田鶴浜高校は衛生看護科・健康福祉科のある学校です。
今回の観劇していた生徒さんの先輩方は『Touch~孤独から愛へ』を観劇していました。
看護や福祉に関わる仕事を目指して勉強する中で、ヘレン・ケラーは日々学んでいることを舞台に重ね合わせながら真剣な表情で視線を送っていました。



全国各地で大雨が降りしきる一週間でしたが、風のヘレン・ケラーのツアーは行く先々で晴天の中、一回一回の公演を迎えることが出来ました。
天気さえも味方につけて笑顔の絶えない一週間。
東日本のヘレン・ケラー・西日本のジャンヌダルク、全国各地のいまその学校に通う生徒の皆さん、先生方とともに、演劇の場を大切につくっていきたいと思います。
ツアー後半もさらなる勢いをもって全国に風を吹かせていきます。


白石圭司:医者役

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第6週目

2014-06-25 19:41:04 | 全国巡回公演
6月11日 栃木県 壬生高校 壬生中央公民館

6月12日 長野県 臼田高校
          小海高校 佐久市コスモホール

6月13日 福島県 相馬東高校 同校体育館


壬生高校


壬生高校は2006年の『星の王子さま』を経て風3度目の上演になります。
開演を待つ生徒さんたち、いろいろな会話が飛び交います。全校生徒さんがそろうということもあり、会場は熱気に包まれていきます。


カーテンコールの様子
観客は役者1人1人の素顔を、そして役者も観客の顔を見て、今日はどんな場が創れたのか、表情が楽しみな瞬間です。




臼田高校・小海高校


6月12日、午前中は臼田高校の公演、午後は小海高校での公演でした。
終演後には、舞台に上がり、舞台装置、小道具、照明、音響と実際に手で触れ、交流以上の発見や驚きを。










相馬東高校


同校体育館で公演後、撤去のお手伝いに参加してくれた生徒さんたちとの記念撮影。
すべての舞台装置がなくなった体育館では、歓声の声が上がりました!







演劇部の皆さんとの座談会後です。さまざまな質問が飛び交いました。

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』のツアーは今週で折り返し、来週からは後半戦になります。
気を引き締めて、1回1回を大事にステージを創っていきたいと思います。

ジェイムス・ケラー役 中村滋


ジャンヌ・ダルクのツアー第5週!

2014-06-24 15:14:36 | トピックス
『ジャンヌダルク』ツアー第5週!



6月16日 防府商工高校 同校体育館

17日 紀北工業高校 同校体育館

18日 大阪商業大学堺高校 国際障害者交流センタービッグアイ

19日 長野高校 河内長野市立文化会館ラブリーホール

20日 四條畷高校 大東市立文化ホール


での公演です。

防府商工高校

防府西高校に続いて、防府市内での公演です。
体育館には、700人以上の生徒、先生方、そして2階のギャラリーには保護者の方々、地域にお住まいの観客がいらっしゃり、体育館に満席の熱気があふれる会場でした。
終演後、舞台撤去の時間には演劇部の生徒さんが、撤去を手伝ってくれて、劇団員と作業をしながら交流しました。







紀北工業高校

今週2度目となる紀北工業の会場は、立派な客席があって、アリーナのような体育館でしたが、風のスタイルである、生徒さんたちが体育館のフロアーにじかに座って観劇する上演にておこないました。ですから、生徒さんたちには少し客席が窮屈だったかもしれませんが、そのひしめき合う客席から鋭い眼差しや様々な反応を示してくれて刺激的な公演になりました。
舞台撤去の手伝いには、野球部、自転車部、ウェイトリフティング部などの生徒さんにてつだっていただき、みなさん強力な助っ人としてがんばってくれました。








大阪商業大学堺高校

大阪の堺での公演は、ジャンヌダルクのツアー3週目に公演した香ヶ丘リベルテ高校から2回目の公演になります。堺高校では、生徒さんたちの舞台上に注がれる静かな、力強い熱がじわじわと伝わってくる舞台になりました。
終演後、ジャンヌ役の白根有子と生徒会の皆さんが座談会を行いました。みなさんが先生方と仲良く、とても生き生きと活動されていた様子は私たちの心に強く残っています。





長野高校

長野高校での公演は、昨年の『ヘレン・ケラー』の公演に続き生徒さんたちとの再会となりました。今回の公演の前には生徒会の皆さんが、全校生徒に『ジャンヌダルク』の公演に関心を持ってもらえるように、前日にジャンヌダルクが登場する寸劇を披露してくれたとのことでした。開演前にも生徒会の皆さんに会場を盛り上げていただき、そのおかげで全校の生徒さんたちもリラックスして舞台を観て、様々な反応がある公演になりました。公演後の座談会には、図書委員会の皆さんに加え、昨年司会をしてくれたOBの生徒さんたちも参加してくれました。








四條畷(しじょうなわて)高校

四條畷高校では、先生の「生徒たちに、日常では味わえない本物の舞台の臨場感を味わってもらいたい」ということで、先生方の計らいで開演前には挨拶や注意事項を話さずに、一般の観客が芝居を観劇するのと同じように、芝居をスタートしました。
そのように始まった公演は、まさにそれぞれの観客がそれぞれの感性で観劇し、集中力がすばらしい客席になりました。四条畷高校では文化祭で皆さん演劇に取り組んだすぐ後の『ジャンヌ・ダルク』の鑑賞となりました。みなさんが協力してつくった舞台を振り返る機会、そして来年の文化祭へ向けて少しでも力にになれば嬉しいです。






後半戦がスタートした『ジャンヌダルク』のツアーですが、観客席からの視線が日々舞台上に起こる出来事、私たちのメンバーを刺激しながら、静かに蠢いている公演が続いています。

ピエールコーション役 栗山友彦


『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』ツアー、4週目

2014-06-15 17:28:59 | トピックス
『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』のツアーは4週目を迎えました。


6月9日 島根県 開星中学校・高等学校  於 松江市総合文化センター プラバホール

  10日 福井県 福井商業高等学校  於 福井市文化会館

  11日 鳥取県 鳥取城北高等学校  於 鳥取城北高等学校

  12日 島根県 浜田高等学校  於 同校体育館
 
  13日 山口県 防府西高等学校  於 同校体育館


今週は上記の5校で公演を行いました。


開星中学・高等学校

朝から演劇部の皆さんが搬入から、舞台の仕込みを張り切って手伝ってくれました。
小道具や衣装のプリセットや照明や音響の仕込みも体験、舞台の片付けまでを見学しました。

中学生と高校生が一緒になって集中しながら芝居を観ていた空気が印象的でした。






福井商業高等学校

生徒の7割が女子と伺っていましたが、その元気な女子と、陽気な男子の反応で非常に盛り上がった公演でした。
また担当の先生も朝から打ち合わせをされながら、熱心に舞台設営の様子を眺めていました。
終演後には、「運動部が盛んな学校で、彼らが歴史的なことに興味を持つのか心配もしたけれども、ジャンヌというひとりの少女の信念を真剣に観ていた」と仰っていました。


鳥取城北高等学校

この公演は鳥取文化振興財団主催で行われました。また、開演前には校長先生や担当の先生、生徒会長さんから、期待を込めての挨拶の言葉をいただきました。
終演後には生徒会長さんから、「今日芝居を観て、感動したり驚いたり笑ったり気持ちが忙しかったです。」と、素敵な感想をいただきました。





浜田高等学校

体育館の2階にフロアがあり、前日は夜遅くまで担当の先生にお付き合いいただきました。
開演後は笑いのなかにも冷静に芝居を受け止め観ている生徒の皆さんの感じが印象に残りました。
片付けを手伝ってくれた60人ほどの皆さんと何人か話した中で、「ジャンヌ・ダルクの強さが印象に残りました。」「面白かったし迫力に圧倒されました。」「自分も輝きたい。」など感想がありました。
演劇部の皆さんは、座談会後も熱心に俳優、スタッフひとりひとりと言葉を交わしていました。





防府西高等学校

36周年の開校記念行事として、記念すべき初めての芸術鑑賞として『ジャンヌ・ダルク』を上演しました。
教頭先生をはじめ、朝から演劇部の生徒の皆さんと交流しながら舞台設営を行いました。
終演後も長い拍手に包まれ、その興奮もそのままにバスケット部の女子と男子、女子バレー部の皆さんが片付けを手伝ってくれました。バスやトラックが学校を出るときまでたくさんの生徒の皆さんに声をかけられながら見送ってもらいました。






『ジャンヌ・ダルク』のツアーもいよいよ中盤を迎えました。
皆さんと交換し合ったひとつひとつの公演が積み重なることと、“その場”“その瞬間”感じあえたことがこの芝居を支えてくれています。
『ジャンヌ・ダルク』の旅は最終日までこのまま駆け抜けます!

文:田中 悟(国王シャルル7世役)



『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 西日本地区ツアー 第3週

2014-06-08 11:11:30 | 全国巡回公演
『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』のツアーは3週目を迎えました。

今週は
6月3日  岡山県 山南中学校        同校体育館
   4日  香川県 高松中央高校       香川県県民ホールアルファ穴吹小ホール
   5日  愛媛県 大洲高校          同校体育館
   6日  大阪府 香ヶ丘リベルテ高校   国際障害者交流センター ビッグ・アイ

での公演でした。


山南中学校

「先生たちが、生徒の皆さんのために選んだ演目です。いろんな事を考えたり、感じてみてください。」
という、担当の教頭先生からのメッセージから始まりました。
その言葉どおり、生徒のみなさんはワクワクしながら、楽しみながら一生懸命に目の前のできごとを感じてくれていました。

公演後は、体育館の部活動の生徒の皆さんが、撤去のお手伝いをしてくれました。






山南中学校は、2学期の山南祭(文化発表会)で全クラスが演劇の発表をしているそうです。
「じっと座って勉強するだけではなくて、いろいろことを経験してほしい。」という先生方の想い。
今回の公演が、生徒の皆さんの中で何かが生まれるきっかけになってくれればと思います。
山南祭、頑張ってください!


高松中央高校

2011年の『ヘレン・ケラー』以来、3年振りになる風の公演でした。
満席の客席から、舞台を食い入るように見つめる彼らの眼差しと熱気を感じる公演でした。

公演後は、舞台装置を興味津津に眺めていた生徒の皆さんとの舞台見学が行われた後、生徒会の皆さんとの座談会が行われました。







印象に残ったシーンのことを話してくれたり、
「演劇をやる上で大切にしている事は何ですか?」
「演劇に興味がなかったけど、こうしてやっている人たちの思いが聞けてよかった。見られてよかった。」
など、感じたことを率直に話してくれました。


大洲高校

大洲高校も2011年の『ヘレン・ケラー』以来となる公演でした。
舞台設営をしている間、多くの生徒の皆さん、さらに、多くの先生方が体育館に足を運び、体育館が劇場に変わっていく姿に驚きと期待の目を向けてくれていました。
本番は大きな拍手と手拍子で迎えられ、リラックスしながらも真剣に見てくれていました。

公演後は、男子バスケ部、女子バスケ部、女子バレー部、卓球部、ダンス部の元気な部員の皆さんが、撤去を手伝ってくれました。
一緒に作業をしながら、劇団員との会話や交流を楽しんでくれていました。






一方、別室では演劇部をはじめ、有志の生徒の皆さんとの座談会が行われました。

「同世代であるジャンヌ・ダルクの姿にたくさんの勇気をもらった。」
という感想や
「音楽や演劇は趣味としてもできることですが、それを仕事としてやっていくときの違いって何ですか?」
などの自身の進路や進む道に照らした鋭い質問がされたりと、お互いに濃密な時間を過ごすことができました。


香ヶ丘リベルテ高校

トップの写真は、演劇部の顧問である社会科の先生が生徒のみなさんに向けて作ってくれた、ジャンヌ・ダルクについての資料です。
「生徒たちのために作りました。」と、事前の打ち合わせの時に、にこやかに話す先生の姿に公演への期待と、生徒のみなさんへの愛情を感じました。

今まで各学年で行っていた芸術鑑賞を、今回全学年で行ったということで、客席は開場中から盛り上がっていました。
公演が始まってからもその熱を保ったまま、細かに反応しながら楽しんで見てくれていました。







公演後は演劇部と有志の生徒の皆さんとの座談会が、舞台撤去の様子を見ながら、客席で行われました。
それぞれが興味のあることに関して話をしたり、ときに片付けられていく舞台をきらきらした眼で見つめている彼女たちの姿が印象的でした。

今週もたくさんの出会いを重ねてきました。
その出会いのなかで感じることは、中学生、高校生の彼らが同世代のジャンヌというひとりの若者の物語を、それぞれの感覚で受け止めている事。そして、生徒たちの可能性と感性に懸けたい、と行事に取り組む先生方の姿。

これからもさらに気を引き締めて、一度限りの出会いを大切に、やり抜いて行きます。


文:佐藤勇太(伝令役)

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』五週目

2014-06-07 18:03:23 | 全国巡回公演
6月2日 富士見中学校(東京都)
  3日 石下紫峰高校(茨城県)
  4日 浪江高校津島校(福島県)
  5日 栃木高校(栃木県)



富士見中学校
『ヘレン・ケラー』5週目は都内の富士見中学校からスタートしました。

トップの写真は開演前の様子。校内の講堂に建った舞台装置に子どもたちも興味津々の様子でした。

午前午後の二回公演でしたが、とても集中し、時には笑いながら舞台にみいってくれました。

その公演の様子は早速学校のホームページで紹介していただいています。↓
http://www.fujimi.ac.jp/public/academy_news/6581





↑カーテンコールでは綺麗な花束と大きな拍手を頂きました。



石下紫峰高校



↑この写真は城にしか見えませんよね。



↑しかし、続々と城に向かう高校生たち。



↑そう、まさにここが会場となった常総市の地域交流センター。別称は豊田城と言うそうです。



↑一方、会場前の舞台では司会・進行をしてくれる生徒会の皆さんと劇団員との打ち合わせ中。外観は城ですが、中は立派な会館でした。

開演前に先生が「「ひびき合うものたち」のサブタイトルからこのお芝居を観ていってほしい」という言葉を子どもたちにかけていただき、このサブタイトルから観劇後の彼らの中に何かが残ってくれたように感じました。







↑上演後の舞台上では生徒会の皆さんとの交流もあり、中には「自分の名前の指文字を教えてほしい!」という男の子もいました。


浪江高校津島校

4日は日本赤十字社が主催し、浪江高校津島校の生徒たちに観劇してもらいました。

この学校は福島県双葉郡浪江町の学校ですが、原発事故後は福島県二本松市にある安達高校内の仮設校舎で授業を行っています。全校生徒38人のための公演は私たちにとっても心に残るものでした。





↑会場となった二本松市城山第二体育館の玄関には、日本赤十字社の被災地での様々な活動の様子を紹介するパネルが置かれていました。



↑体育館の大がかりな舞台に驚く生徒たち。



↑上演中、様々に眼差しを向けてくれました。











↑公演後は先生も生徒も一緒に片付けに参加しながら、大いに盛り上がりました。中には早速、劇団ホームページにメッセージを寄せてくれた子たちも。



↑カーテンコールで頂いた二本松の銘菓『玉羊羹』。とても美味しく、福島出身の自分としては本当に懐かしかったです。こちらこそ、有り難うございました!


栃木高校
五週目の最後は創立百年以上の歴史を誇る男子校での公演でした。

演劇部もとても活発に活動されているようで、午前中から仕込みの様子を見学してくれました。









↑公演前から、舞台装置に触れたり、裏側を覗いたり、音響のケーブルの引き回しまで体験してもらいました。

公演中は、本当に皆さんがよく見て聞いてくれているのが伝わってくるほど細かいリアクションを客席から返してくれました。
そして、カーテンコールでの万雷の拍手は本当に感動しました。



↑終演後、会館のロビーで行われた座談会には演劇部だけでなく、沢山の有志の生徒たちも参加しに来てくれました。『笑い』について、「舞台奥に書かれた絵が何に見えたか?」など色々と深い意見交換がおこなわれました。


今週も様々な出会いに溢れた公演でした。
しかし栃木から東京に戻ってくると連日の雨。いよいよ梅雨の時期に入ってきたことを実感しました。
来週はまた栃木に戻ってのスタートになりますが、ジメジメした天候に負けない生き生きとした舞台を届けていこうと思います。


佐野準(医者役)












『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』四週目

2014-06-04 22:47:26 | 全国巡回公演
麗らかな春の季節も終わり、木々の茂りが活気付く、夏の香りのする今日この頃。
そんな季節の変わりを肌で感じながら、『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』の公演も第四週目を迎えました。

5月27日(火)
石巻市立女子高校・石巻市立女子商業高校(宮城)

今週始めの公演は、まだまだ涼しさの残る東北、宮城県の石巻総合体育館での二校合同公演でした。

5月26日(水)の前日搬入には、なんと!沢山の生徒さんがお手伝いに来てくれました!



皆、始めてのことで、最初は緊張した様子でしたが、役者、スタッフ、学校の皆で協力しながら、作業を進めていくうちに、「次、私がやりたい!」などと、とても楽しそうに笑いながら搬入をしてくれる場面も見ることが出来ました。
皆の協力もあって、とても広い体育館での搬入作業もあっという間に終わりました!

そして、次の日の本番。
袖の中に聞こえてくる、彼女たちの元気な声に、これから、彼女たちとどんな舞台が作れるだろうかと、役者の皆もワクワクとした気持ちになりました。
そして、暖かい拍手と共に幕が上がり、本番中は、一つ一つのシーンに呼応するかのように、客席からの観る力がひしひしと舞台に伝わってくるような公演でした。

終演後のバックステージでは、舞台セットに皆、興味津々。
小道具などの一工夫にも、驚きと歓声の声が上がっていました。



役者との交流もあり、私も沢山の生徒さんと話しをする事ができ、改めて‘‘触れる”というこの時間の大切さを感じました。

バックステージのあとのバラシにも沢山の生徒さんや先生方が、お手伝いに来てくれました!



本当にありがとうございました!

5月28日(水)
紫波第三中学校・紫波第二中学校 (岩手)

二日目の公演は宮城県に続き、東北岩手での公演でした。
同じ東北でも、なんと、当日の気温は30度!
体育館の蒸し暑い中ではありましたが、彼らの眼差しはしっかりと集中し、舞台空間を捉えていました。
無邪気なヘレンと重なるかのように、時には笑い、時には、沈黙し、その中にも彼らのしっかりとした思いが乗せられ、舞台に伝わってきました。
終演後は綺麗な花束を頂き、生徒さんの挨拶もありました。
人との出会いや繋がりで大きな可能性を見つける事ができる。
そんな思いの伝わる挨拶でした。
そして、なんと!
全校生徒での「大切なもの」という合唱までありました!



迫力ある、彼らの美しい歌声は私たちにとって、忘れられないものとなりました!
素敵な歌声を本当にありがとうございました!

そして、バラシにも、沢山の生徒さんがお手伝いに来てくれました。





暑い中の作業ではありましたが、大きなセットも劇団員と協力しなが、一生懸命に運んでくれました!

5月29日(木)
大泉高校・付属中学校 (東京)

東北から場所は変わって、今週三日目の公演は東京でした!

中学校一年生から高校二年生の鑑賞でした。



スポーツの盛んな学校でもあり、入場の時から聞こえる、彼らの元気な笑い声でエネルギュシュなパワーを感じることができました。

終演後はアニーサリバン役の渋谷愛と共に座談会も開かれました。
座談会では、様々な部活の生徒さんが集まってくれました。
ヘレンの心情について思い思いに話してくれたり、舞台以外にも、自分たちの学校生活についての話も出来て、とても盛り上がった座談会になりました。


終演後のバックステージでは沢山の生徒さんが参加していました。
みんな感心の赴くままに、舞台を観てまわっていました。




バラシには、高校二年、三年生のバスケ部の女の子たちも手伝ってくれました。



三年生の女の子たちは実際舞台を見れなかっのですが、少しではありますが、一緒に舞台に触れることができました。

5月30日(金)
栃木翔南高校 (栃木)

今週最後の公演は栃木市栃木文化センターでの公演でした。

KAZEの公演は始めてとのことで、客席も少し緊張した雰囲気での始まりとなりました。
けれど、場面が進んでいくにつれ、彼らの静かさの中に、緊張感ではない、もっと重く深い眼差しが入り混じる空気の流れを私たちもしっかりと感じることができました。

終演後には、舞台見学もありました。





高校三年生の彼女は照明の学校志望らしく、とても熱心に質問したり、実際に照明の操作をする場所に行ってみたりと、照明スタッフと交流をしていました!

今週は生徒さんとの触れ合いをとても感じた週でした。
そして、彼らの可能性溢れる感性や思いに支えられているからこそ、『ヘレン・ケラー』を創ることができるのだと思います。

文:倉八 ほなみ