風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

2019年秋『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』西日本・東日本・九州ツアー【第1週目】

2019-09-29 14:28:03 | 全国巡回公演
 
2019年秋『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』西日本・東日本・九州ツアーが始まりました。
今週は、東京演劇集団風のアトリエのある群馬県みなかみ町での公開舞台稽古を始まりとし、岡山県、滋賀県、和歌山県、山口県での公演でした。

9月16日(日) 群馬県 公開舞台稽古 みなかみ町「ふじや」体育館
9月17日(火) 岡山県 落合中学校 同校体育館
9月18日(水) 滋賀県 高島高校 同校体育館
9月19日(木) 和歌山県 和歌山工業高校 和歌山市民会館
9月20日(金) 山口県 岩国商業高校 同校体育館

みなかみ町 公開舞台稽古
『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』ツアーの初日は、昨年に行われた『Touch 〜孤独から愛へ』に引き続き、群馬県みなかみ町での公演です。
開演前には、会場となった体育館を、スポーツ民宿「ふじや」のご主人・林さんと共に、昨年から始まった、風焼きそばや昨年も一緒に盛り上げてくれた、キッチンカーの移動販売の方々が今年も駆けつけてきてくれ、更に会場を盛り上げてくれました!
 
林さんの生き生きとした司会のもと、来賓の方々にも熱い思いを語っていただき、皆さんのバトンを受け取るようにして始まった公演となりました。
 
昨年に行われた『Touch〜孤独から愛へ』の公開舞台稽古、また、以前みなかみ町で行われた公演に来て下さった方々も多く、たくさんの方が足を運んで下さり、嬉しい再会もありました。
 
また、開演前、終演後には、バックステージツアーも行われ、体育館を後にする地域の方々から、『また、来て下さい。来年も楽しみにしてます。』と声をかけて頂きました。
 
昨年に続き、いっそう人と人との繋がりをひしひしと感じる時間となった、公演の一日となりました。
みなかみ町の豊かな場所と豊かで温かな方々との出会いに送り出され、始まった、ツアー初日となりました。
 
落合中学校 
今週2日目は、岡山県の落合中学校での公演です。
今回の公演は、5月20日に行われた湯原中学校に続き、真庭市生活環境部スポーツ文化振興財団の主催の公演となりました。
財団の方々、劇団員、そして、教頭先生の想いから繋がった今回の公演。
生徒さん方の入場が始まると、劇場へと変わった彼らの体育館に、驚きと好奇心に満ちた、大きな歓声をあげながら、元気な声で足を踏み入れていました。
開演前には、ご担当の先生より、風の紹介や想いを語っていただき、拍手と共に始まった公演となりました。
 
公演が始まると、静かな視線で、舞台と、そして一緒に観ている友達や先生たちとの空間を感じ取りながら、しっかりと舞台に向き合う姿がとても印象的でした。
  
 
 
終演後には、美術部の生徒さん方とのバックステージツアーが行われました。
彼ら、彼女たちも、油絵で作品を製作中とのことで、感想を言い合いながら、舞台の色使いや仕組みなど細かい部分まで触れて感じている姿に驚かされました。
 
また、後片付けのお手伝いもして下さり、慣れない作業のなかでも、元気な姿でお手伝いしてくれ、私たちにとっても貴重な時間となりました。
また、剣道部、バレー部、バスケ部の生徒さんたちも続々とお手伝いに来てくれました。
本当にありがとうございました。
 
高島高校
今週3日目は、滋賀県の高島高校での公演です。
高島高校では、2016年の『ジャンヌ・ダルク ージャンヌと炎』の公演から3年ぶりの再会となる公演でした。
 
 
開場が始まる前にも、今回の公演の進行をしてくれた生徒会の生徒さん方などによる、バックステージツアーも行われていたようでした。
公演が始まると、ひとつひとつの出来事に反応したり、時には静かに舞台を見つめていたりと、ひとりひとりが自分を通して舞台に向かっている姿に支えられた公演となりました。
また、終演後には、『物語が進んでいくなかで、“質感”を感じました。』と生徒会長さんからは、とても実感のこもった言葉をもらいました。
地にしっかりと足を着き、自分の眼で見て、耳で聞き、思考を巡らす力を持つ若い彼らにとって、刺激となる時間となって貰えたらと願います。
終演後には、演劇部の生徒さんたちと、アニー・サリバン役の渋谷との座談会、そして、バックステージツアーも行われました。 
 
 
また、後片付けには、生徒会や卓球部やバトミントン部など、運動部の生徒さんが駆けつけてくれました。
 
 
片付けの最中、「三年前の『ジャンヌ・ダルク』の公演を先輩から聞いていて、とても楽しみにしていました!」と語ってくれた生徒さんとも出会い、前回との公演の時間の繋がりも感じました。
 
 
座談会後も、劇団員と話したい!と、体育館に来てくれた演劇部の生徒さんたち。
「今いる仲間と過ごせる時間が楽しい。」と話してくれ、顧問の先生とともに生き生きとしている姿は、本当に輝いていました。
 
和歌山工業高校
今週4日目は、和歌山県の和歌山工業高校での公演です。
和歌山工業高校は、実は今年の春のツアー中の6月7日に公演が予定されていたのですが、大雨の影響で今日に延期した公演でした。
生徒会の生徒さん方の熱い想いから繋がった今回の公演。
延期となった6月7日には、悔しい想いを胸に生徒会の生徒さん方や先生方が会場に足を運んで下さった姿は忘れません。
そして、念願となった公演の日を迎えました。
新入生歓迎行事として行われた今回の公演。
新入生にむけて、「新しいことに挑戦してほしい」という想いが込められていることを、開演前に生徒会よりメッセージが送られました。
生徒会の想いを受け取るようにして始まった本番。
ひとりひとりが、舞台に向き合っている姿に支えられた公演となりました。
終演後には、生徒会の生徒さんたちとの座談会とバックステージツアーも行われました。
 

「いっときは、本当に延期してやるべきなのか?やめたほうがいいのでは?という声もありましたが、やれて本当によかった。きっと演劇でなかったら、ここまでやれなかった。諦めなくてよかった。これは、縁だと思うし、僕たちがやったことは間違っていなかった」と、最後に熱く語ってくれた生徒会長さん。

逆境のなかでの公演でしたが、新入生に伝えたかった、「新しいことへの挑戦」を、生徒会の皆さん、先生方が、1番体現していたのだと思いますし、その想いは、きっと新入生への大きなエールになったのではないでしょうか。

岩国商業高校
今週最後は、山口県の岩国商業高校での公演です。
風の公演は初めてとなります。
岩国商業高校の90周年記念行事として行われた今回の公演。
公演が始まると、舞台を通して、自分自身を通して、熱いまなざしで舞台に向き合っている姿が印象的でした。
 
 
 

終演後には、新聞部と有志の生徒さん方によるバックステージツアーも行われました。
また、バックステージツアー後に行われた、新聞部の取材も兼ねた、座談会も行われました。

90周年という大きな節目として、新聞部の皆さんは新聞を製作中とのことで、今、記事を書くため、昔の校則と今の校則の違い、歴史を遡りながら調べているととても楽しそうに語ってくれた、新聞部の部長さん。
また、今回の公演についても、事前に多くの質問も考えてきてくれていて、新聞部の情熱のある生き生きとした、活動への姿勢を強く感じました。
また、新聞部だけでなく、もっと話をしたい!と、集まってくれた有志の生徒さん方も、今回の公演のことや、学校生活のこと、自分自身がぶつかっていること、将来のことなど、たくさんのことを話してくれていました。
 
後片付けのお手伝いにも、運動部の生徒さんたちがたくさん駆けつけてくれました!
本当にありがとうございました。
 
悩みながら、考えながらも、自身のやりたいことに向かって全力で向かう、岩国商業高校の皆さんの姿は本当に輝いていました。
 
ブログをアップするのが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした!
みなかみ町の公演舞台稽古から始まり、ひとの繋がりや温もり、そして、“今、ここで”生きる若い人たち、そして、彼らをしっかりとした眼差しで見守る先生方の熱い想いを感じた、濃密な週となりました。
皆さんとの出会いを胸に、2019年秋『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』西日本・東日本・九州ツアーも、まだまだ、駆け抜けていきます。

ヘレン・ケラー役 倉八ほなみ