風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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2012 『肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてくる人たちに』 東日本巡回ツアー 二週目

2012-05-27 17:45:08 | 全国巡回公演

5月1日から始まっていた『肝っ玉おっ母とその子供たち』の東日本巡回ツアーが、5月22日より再開しました。

少し期間を空けての返り初日となりましたが、これから7月19日まで東日本地域をノンストップで駆けめぐります。

太田フレックス高校 (群馬県)

トップ画像は太田フレックス高校の開演前の写真です。

 

カーテンコールで挨拶をした生徒からは初めて観る演劇の驚きと、学校の体育館が劇場に変わった驚きが混ざり合い、熱のこもった言葉をいただきました。

 

公演後にバックステージツアー・座談会が行われ、そこに参加していなかった生徒も関心を持って体育館の入り口でその様子を見ていました。劇団員が話しかけると「こんな機会は一生無いかもしれない」と言って体育館の中へ向かっていきました。

 

我孫子東高校 (千葉県)

今週の二日目は千葉県 我孫子東高校の体育館の公演でした。

元気あふれる活気のある学校で、劇場に変わった体育館に入った瞬間に驚きの声が上がりました。しかし、開演とともに緊張感の張り詰める、集中した眼差しが舞台に向けられ、時に笑い、驚きながらも、矛盾の中でも生きようとする人間のあり様に怒りを覚え、思わず声を出して反応する姿もありました。

写真は公演後に二階の体育館から舞台装置の搬出を手伝ってくれている姿と、演劇部の生徒の座談会の姿です。

大泉高校附属中学校 (東京都)

三日目は東京都の大泉高校附属中学校の公演です。こちらの学校は新しく建設された体育館の“こけら落とし”で芸術鑑賞教室を行いました。

写真は開演前の舞台見学の様子です。

参加した120名の生徒は、これから自分たちの観劇する舞台装置を前に、劇団員の説明を真剣に聞き、質問をしながら舞台への期待を高めていました。

公演後のバックステージツアーには100名を超える生徒の皆さんと保護者の方が参加し、熱の冷めやまない表情で、今、自分たちの出会い、向き合った『肝っ玉』を再確認するように舞台装置や小道具を触っていました。

写真はバックステージツアーの様子です。なぜ皆さんが手を見上げているかは、これから『肝っ玉』に出会う生徒の皆さんのために秘密にしておきます。

 

真岡北陵高校 (栃木県)

今週、最後の学校は栃木県の真岡北陵高校の第二体育館での公演です。

こちらの学校は昨年、東日本地域を襲った大地震で上演を予定していた真岡市民会館が被災し、一度は中止になった学校でした。しかし、先生方の『肝っ玉おっ母』を生徒に観せたいという強い願いが、唯一、使用可能な第二体育館での公演を実現させたのだと思います。

残念ながら三年生は卒業してしまいましたが、新たに真岡北陵高校に夢を持って入学した一年生と風は出会うことが出来ました。

最後の写真は真岡北陵高校の保護者の方です。

子を持つ親として、肝っ玉おっ母 アンナ・フィアリングと自分を重ね合わせ、公演後に肝っ玉を演じた辻由美子に話したいことがあると、楽屋近くで待っていてくださいました。体育館での演劇の鑑賞に驚きながら、家に帰って自分の子どもと舞台の話をしてみたいと話してくれました。

 

今週の公演はすべて体育館での公演でした。会館での公演も同じですが、一つひとつの公演には担当をされている先生方の生徒に向けたメッセージや願いがあります。その願いを生徒の皆さんは一人ひとりの感性で『肝っ玉』という舞台を通じて確実に受け取っていたと、終演後の表情が僕たちに教えてくれていました。

体育館という生徒の日常の場を一日、劇場に変えてしまう体育館での芸術鑑賞は先生方の協力無くしては実現されないものと思います。だからこそ、その一日を生徒にとっての特別な空間として創り出したいという担当の先生と風の願いは、観劇だけにとどまらない、経験の場、親子の出会いの場として、各学校の特色を生かしたその学校にしか出来ない特別な鑑賞教室を創り出しているのです。

これから風が出会う生徒の皆さんとどんな舞台が創れるのか、東日本を『肝っ玉』が、西日本を『ヘレン・ケラー』が、期待に心躍らせながら駆けめぐります。

 

 

 

 

 

 


『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』2012春 西日本巡回公演 第1週目

2012-05-27 11:34:57 | 全国巡回公演
5月21日からスタートした『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』の西日本巡回公演。
ヘレン・ケラーの旅班13人は、7月20日まで西日本地域を駆け巡ります。


近江高校(滋賀県)



ヘレン・ケラーの旅の初日は滋賀県の近江高校。前日に舞台装置を2階体育館に搬入しました。
吹奏楽部の皆さんや、卓球部をはじめとする運動部の皆さんが率先して、お手伝いをしてくれました。
風は2年前にも『Touch~孤独から愛へ』という作品で近江高校を訪れています。現在3年生のみなさんとは久しぶりに再会です。
ヘレンのメンバーの中には、Touchの出演者、スタッフがたくさんいます。「僕たち2年前にも会いましたよ、覚えてくれていますか?」という座長・緒方の一言に「あ~!ほんとだ、あの時の!」という嬉しい再会の瞬間がありました。

公演当日は蒸し暑い日でした。体育館いっぱいに座る生徒さんたち、先生方。
開演前には芸術鑑賞担当の先生が、みなさんにひとりひとりの感性で芝居を観てください、と話をしてくれました。
芝居が始まってからラストまで皆さんの真剣な眼差しが舞台に伝わり、ともにその時の空間と時間をつくることが出来た初日となりました。



公演後は野球部のみなさんが元気良く、力強く、撤去のお手伝いをしてくれました。「おもしろかったです!」という感想の声を聞いたり、部活の話をしながらの撤去。あっという間に2階の劇場はみなさんの体育館へと戻っていきました。
100名以上の生徒さんが所属する野球部、甲子園へ向けて練習に励んでくださいね!!
近江高校の皆さん、どうもありがとうございました。また会えることを願っています。


赤穂高校(兵庫県)

旅班を乗せたバスは滋賀県から兵庫県へ走りました。
赤穂高校の皆さんと風は初めての出会いとなります。公演は赤穂市文化会館で行われました。
開場と同時に生徒さんたちの元気な声が舞台袖に響いてきました。どんな出会いになるか、わくわくしながら開演を待ちます。

皆さんの拍手と同時に、始まりの音楽が鳴り、照明が暗くなっていきます。
集中して舞台を見つめている中に、時折聞こえるひそひそした声。舞台上で起こっていること、隣の友達とその瞬間に分かち合いながら観てくれている様子が伝わってきました。皆さんの集中力は会場を包み込み、ぐっと凝縮された濃密な公演となりました。



公演後には有志の皆さんとヘレン役の白根で座談会を行いました。生徒さんたちからいろいろな質問を受ける白根。ひとりずつ、ひとつずつ
その声と思いに耳を傾け、互いに思うことを交感していきます。今日の公演を観て、皆さんは演劇に興味を持ってくれた様子です。
いつの日か、今日のことを思い返し、友達や先生と語り合ってくれたら嬉しいです。赤穂高校の皆さん、ありがとうございました。


橋本高校(和歌山県)

赤穂高校での公演を終え、和歌山県の橋本高校へ向かう旅班。先生方、地域の方の協力を得て、夜の搬入と仕込みを行いました。

橋本高校の皆さんとも風は初めての出会いになります。開演前、体育館に組まれた舞台装置を見て「おぉぉ~」という声や「また、来てくれたらいいのに」という嬉しい声も聞くことができました。

橋本高校の公演では古佐田丘中学校の皆さんも一緒に観劇しました。大きな体育館にびっしり座る生徒さんたち。
ポンプの場面では、水しぶきがかかるときゃあきゃあとはしゃぎ、おもしろいと思った場面では大きな声で笑い、気になるところは突っ込む、というように生き生きとした反応をくれる生徒さんたち、そして少し緊張をする場面では、真剣な眼差しを向けて、最後まで今過ごしている時間を体中で感じ取ってくれました。



公演後は演劇部、新聞部の皆さんとアニー役の渋谷で座談会が行われました。どちらの部の皆さんも明るく元気いっぱい!
「ヘレンが、最後に家族のみんなのことがわかり、特にお父さんに指文字を打つときは感動しました」という感想や、全国を巡回し、たくさんの学校の皆さんに会っている中で良かったことは何ですか?という質問もありました。きらきらした皆さんの笑顔、あっという間の時間でした。



体育館では、吹奏楽部の皆さんとバレー部の皆さんが撤去のお手伝いをしてくれました。皆さんの表情や声を直接聞ける、私たちにとってとても大切な時間です。座談会後に合流した演劇部の皆さんも俳優たちと談笑したり、質問したりと楽しい時間を過ごせました。
本当にどうもありがとうございました!!

皆さんの活き活きとしたエネルギーをもらい、『ヘレン・ケラー』の旅は初週を終えました。
皆さんにはこれから出会い触れ合う多くの人、事柄があると思います。また再会できることを願い、その時は互いにまた語ることが出来ますように!!
旅は始まったばかり、これからの出会いに期待が膨らみます・・・。

 

2012 『肝っ玉おっ母とその子供たち-あとから生まれてくる人たちに-』 東日本地域巡回ツアー 一週目

2012-05-03 15:23:29 | 全国巡回公演
いよいよ、東京演劇集団風の平成24年度のツアーが始まりました!

今年の春は東日本地域に『肝っ玉おっ母とその子供たち』、西日本地域に『ヘレン・ケラー』が旅に出ます。まずスタートしたのは『肝っ玉おっ母とその子供たち』です。

5月1日 東京都 足立西高校
5月2日 東京都 つばさ総合高校

足立西高校 

トップの画像は開演前の体育館の様子。体育館での演劇公演は初めてということで、普段とは違う様子にみんな興奮し、上演中も約三ヶ月にわたるツアーの初日を足立西高校の生徒たちが一緒に盛り上げてくれました。


↑最後に雪の降る中、一人で幌車をひく肝っ玉おっ母の姿を高校生達が食い入るように見つめています。

カーテンコールの最後に肝っ玉おっ母を演じる辻由美子が初日の挨拶の中で話していましたが、足立西高校で初日を迎えられたことを嬉しく思うのと同時に、また彼らに再会できればと感じました。


また演劇部の皆さんが公演前日の夜に体育館にやってきてくれました。


↑鎧甲を手にしながら翌日の公演に期待が高まっています。


↑役者よりも先に舞台装置にも登ってもらいました。きっと観ている最中にもここからの眺めを思い出してくれたことでしょう。


そして上演後も彼らは再び体育館へ。


↑実際に『肝っ玉~』を観たことで新たな興味が生まれたようです。音響オペレーターの酒見を囲み、質問が飛び交います。


↑顧問の先生も生徒と一緒に小道具のコップを手に「乾杯!」。


↑これは芝居の中で三回あったアレに挑戦、とても上手にできました。


↑最後は記念の一枚。観劇、そして交流を通じて感じたことが沢山あったようです。


つばさ総合高校

二日目は川崎市教育文化会館にてつばさ総合高校の公演でした。


↑開演前のサウンドチェックの様子。

風の上演は初めての学校でしたが、生徒たちは最初から最後まで真剣に舞台へ視線を送ってくれ、カーテンコールで舞台に向かって手を振ってくれた彼らの姿は私たちにとってとても嬉しいものでした。

そしてこの日も上演後に興味を持った生徒の皆さんとのバックステージツアーと座談会が行われました。


↑芝居の中で使われる様々な武器に生徒も先生も興味津々でした。


↑実際に幌車をひいてもらうとその重量感にびっくりしていました。


↑雪の秘密を自分の身体で体感。


↑バックステージツアー後の座談会もおおいに盛りあがりました。


↑最後は肝っ玉おっ母を囲んで記念の一枚。


『肝っ玉~』の春のツアーでは今年も40校を越える学校で上演を行います。今週出会った彼らのような笑顔をこのブログを通して皆さんにも届けていきます。次の更新は5月の下旬になりますが、お楽しみに!