風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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“Nous sommes tous des Dictaphones ”

2010-03-19 17:41:29 | 公演情報


2月15日~27日、南雲史成が、風の『パンダの物語』、『戦場のような女』などの照明を担当してくれたフランソワ・シャファンの率いる劇団Theatre du Menteur(うそつき劇団)の公演“Nous sommes tous des Dictaphones ”の演出助手としてフランスに招待を受け、彼の劇団員とともに稽古をしてきました。

場所はパリの南西部、リモージュのベラックにあるクロワトル劇場。
そこで上演された“惨事のための3つのユートピア”と題された作品は、フランソワの精力的な取り組みの一つ。第一部はお金と自由主義経済について、第二部は宗教についての物語で、今回はその3部作の完結篇にあたります。
新聞、テレビ、CM、インターネット、などのマスメディアを取り扱った物語で、音楽、照明、そして映像を駆使した作品となっています。

南雲史成は演出助手としての仕事の他、ともに映像を作ったり、本作品の根幹について、社会と人々を取り巻く問題について、日本の社会状況やマスメディアの受容と氾濫について、そして我々が演劇人としてどう演劇に取り組んでいくべきかなど俳優たちと話し合い、芝居の中で映し出される映像の中では、俳優としても出演。海外の俳優たちとともにひとつの芝居をつくることを経験し帰ってきました。


↑稽古・公演が行われたクロワトル劇場
“Nous sommes tous des Dictaphones ”の公演は2月25日、26日に行われました。


↑出演者たちと打ち合わせをするフランソワ・シャファン


↑稽古場の様子


↑公演後、フランソワ・シャファンと



↑“Nous sommes tous des Dictaphones ”公演の様子より


平成21年度文化庁“本物の舞台芸術体験事業” 星の王子さま

2010-03-15 11:48:14 | 全国巡回公演
1幕のラスト“僕の旅は続く”一緒に出演する6年生とのリハーサルの様子


3月11日(木)
平成21年度文化庁本物の舞台芸術体験事業『星の王子さま』の追加公演が、
大分県 臼杵市立下南小学校 で行われました。
2月10日にワークショップが行われ、歌や台詞、動きを役者と共に稽古してから約1ヶ月、その気持ちを思い切りぶつけるひです。

本番に向けての準備のため、私たちが学校に到着するとすぐに、学校中がひとつになって盛り上がり取り組んでいる様子が伝わってきました。



本番の前に2年生と4年生による舞台見学がありました。
私たちがこの公演で使用する音響のスピーカーは全部で7つ。さて、どこから音が聞こえるでしょうか。



『星の王子さま』は舞台効果でスモークをたきます。その中で照明を点灯させると明かりがあたる部分に光の筋が出来上がります。
音響、照明、舞台は舞台をつくるうえでとても大切な役割なんです。



6年生が出演する“僕の旅は続く”のリハーサルの様子。1幕の最後に王子と飛行士と一緒に、「これから旅立つ期待と不安」を歌い上げます。6年生の本番での歌声は堂々たるものでした!在校生、先生方、公演を見に来てくれた保護者や近隣の皆さんに思いが届いたことでしょう。



“呑み助”役を演じた先生と芸術監督アシスタントの江原早哉香。入念に打ち合わせをします。リハーサルでは緊張していた先生ですが、
本番ではしっかり“呑み助”でした。





地理学者を演じた校長先生。校長先生の地理学者は王子が地球へ旅立つためのアドバイスをしてくれ背中を押してくれるような優しさと力強さがありました。それは同時に生徒さんみんなへの気持ちだったかもしれません。



公演終了後、ワァワァ、キャーキャー言いながら、出演者と交流する様子。
今、見終ったばかりの高揚感がヒシヒシ伝わってきます。私たちにとっても大切な時間です。

本番ではみんな、どんなことも見逃さないように、笑ったり、思ったことを口にしたり、真剣な目線を感じたり、いろんな表情がありました。今起こっていることは、つくられた、見せられているものではなく一緒につくっているという場が体育館に出来ました。

カーテンコールの最後にみんなによるお礼の歌がありました。
温かく力強い歌声に感動しました。

撤去の作業では先生方も手伝ってくださり、先生方の声も聞けました。遅くまでの作業ありがとうございました。


この公演の前に先生方が各クラスで『星の王子さま』を最初から最後まで朗読してくれたそうです。言葉で読み、耳で聞いた物語を私たちが演じ、全員でつくりあげたこの公演が、いつか、どんな一場面でも、一人一人に残る記憶として思い出してくれたらと思います。

今日、出会ったこと、起こったことはいつもとはちょっと違う時間です。
それは彼らにとっても私たちにとっても。またいつもの日常に戻った時、そこに何がうまれ、起きているのか、そのことをしっかりと感じ、見つめることが大切なのかもしれません。

またの再会も、これからの新たな出会いにも期待で胸をふくらませ、旅をつくり続けていきます。