風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

レパートリーシアターKAZE次回公演 8月新作『海との対話』

2014-07-25 15:27:53 | 公演情報
レパートリーシアターKAZE次回公演は、8月20日【水】~24日【日】、東京演劇集団風・マントゥール劇場との共同制作による新作『海との対話』です。

『ジャンヌ・ダルク』の凱旋公演千秋楽の翌日には、共同制作『海との対話』のため、フランスからフランソワ・シャファン率いるマントゥール劇場の6人のメンバーが来日しました。いよいよ夏の公演に向けた稽古が始まります!


休む間もなく、レパートリーシアターKAZEでは『海との対話』の稽古が始まりまっています。

どうやってこの一秒の中に
  一人ぼっちで暮らしているのですか?
あなたの物語は時間の重さに耐えられますか?
昨日はここにいましたか、
   明日とは何か分かりますか?
一秒の中に共に生きることは可能だと思いますか?
 


『海との対話』は共に生きることを願う〈秘密の園〉に住む怪物たちの物語。
エレクトリックな光と音の中で、影は踊り、祈りを謳う。
世間の目、慣習、秩序に繰り出す怒号のパンチ!?
不確かで不安定な私たちと世界の存在が12のエピソードとともに浮かび上がっていく。


『年老いたクラウン』で初来日し、『戦場のような女』『異邦人』『ダンゼン・鉄はいくらか』など風と数々の共同制作を経てきたフランソワ・シャファンによる脚本・演出。レパートリーシアターKAZEでの上演後は、フランス各地で公演・ワークショップ・リーディングを行います。
演出をはじめ、スタッフ・キャストを日仏のアーティストが担い、現代劇の新たな可能性を探る試みです。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。




第84回公演[新作]
東京演劇集団風・マントゥール劇場 共同制作による
海との対話 
ENTRETIENS AVEC LA MER


脚本:フランソワ・シャファン FranÇois Chaffin  翻訳:大野舞
演出:フランソワ・シャファン FranÇois Chaffin/江原早哉香
芸術監督:浅野佳成
作曲・音楽制作:バンジャマン・クルシエ Benjamin Coursier
音響:ドゥニ・マラール Denis Malard 
照明・衣裳:フランソワ・シャファン FranÇois Chaffin
映像:ドゥニ・マラール Denis Malard 
舞台美術:佐田剛久 音響オペレーター:渡辺雄亮 照明オペレーター:坂野貢也
グラフィックデザイン:ベルトラン・サンプール Bertrand Sampeur
舞台監督:辻幸男 企画制作:佐藤春江/エロディー・クロ Elodie Couraud
        
【出演】
辻由美子/坂牧明/柳瀬太一/緒方一則/柴崎美納/西垣耕造
栗山友彦/稲葉礼恵/中村滋/渋谷愛
セリーヌ・リジェ Celine Liger/ジュリアン・ドゥファイ Julien Defaye
セルジュ・バルバガッロ Serge Barbagallo
フランソワ・シャファン FranÇois Chaffin
バンジャマン・クルシエ Benjamin Coursier

 会場:レパートリーシアターKAZE [全席自由]
入場料:当日4000円/前売り3800円/学生割引:3300円
    年間通しチケット(3枚綴り):10000円 
    ※レパートリーシアターKAZEで2014年に上演される作品に限ります。

◇ レパートリーシアターKAZE アトリエの会のご案内
〈レパートリーシアターKAZE〉は東京演劇集団風の創造活動の拠点、専属劇場です。劇場は、社会に触れ、世界を感じながら時代を見据え、時には小さな声であっても、人々の叫びに耳を傾け、私たちの声を発する場でもあります。演劇を観ることを通じて、ともにつくり、ともに考える“時”を分かち、レパートリーシアターKAZEの創造活動を支持してくださる〈レパートリーシアターKAZEアトリエの会〉会員を募集しています。
年会費10,000円(入会金不要)/ご入会・更新いただくと、〈アトリエの会 会員チケット〉(5枚綴りのフリーチケット)をお渡しします。レパートリーシアターKAZEで上演されるどの作品もご観劇いただけます(1枚で1名様、1回、ご本人様に限らず、どなたがお使いになっても構いません。有効期限は1年間)。詳しくはこちらをご覧ください。

チケットのお問い合わせ:東京演劇集団風
電話:03-3363-3261
e-mail:info@kaze-net.org
ホームページからのチケットのご予約・お申込みは⇒こちら


主催:東京演劇集団風
共催:マントゥール劇場/アンスティチュ・フランセ東京
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)
   アンスティチュ・フランセ東京
協賛:SHISEIDO
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
認定:公益社団法人企業メセナ協議会



7月凱旋公演『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』公演終了しました。

2014-07-25 15:03:55 | 公演情報


5月中旬から西日本地域を巡演してきた『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』の東京・凱旋公演は、7月21日から23日まで、3日間の公演を終了しました。
たくさんのみなさんのご来場、本当にありがとうございました!

ご観劇いただいた方の感想のなかには、演出や、構成、また劇団の熱意や迫力だけでなく、巡回公演を通してたくさんの高校生、中学生と出会ってきたこの作品が、「ぜひ若い人たちの感性を刺激し、より多く人の心を揺さぶっていくことを期待する」という声も聞かれました。
『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』は来年も、西日本地域を巡演します。
これからも各地で、そして東京の拠点劇場で、ひとりでも多くの人の心に真に届いていく作品となるよう、ひとつひとつの出会いを大切にしていきたいと思います。

凱旋公演にご来場いただいたみなさま、そして公演現場でお世話になった先生方、一緒に舞台をつくってくれた生徒のみなさん、本当にありがとうございました!










最終日には演劇関係の大学を目指す、高校3年生の皆さんとのバックステージが行われ、舞台、照明、音響などの仕事に触れる機会が設けられました。




レパートリーシアターKAZE次回公演 7月 『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』 凱旋公演

2014-07-23 19:02:28 | 公演情報

レパートリーシアターKAZEでの次回公演は、マテイ・ヴィスニユック作『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』の凱旋公演です。
5月21日~7月18日まで、西日本地域で巡回公演を行っている本作品。
各地域の中学校・高校での公演、プレミアム公演と銘打ち大阪と京都で行った一般公演で受け止めている様々な手ごたえを持って、レパートリーシアターKAZEで上演します。




レパートリーシアターKAZE第13回凱旋公演
ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎
Jeanne d'Arc JEANNE ET LE FEU

7月21日[月・祝]~23日[水] 開演:平日7時/祝日2時

作:マテイ・ヴィスニユック Matéi Visniec 訳:志賀重仁
演出:浅野佳成 
上演台本:ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcarau
照明:坂野貢也 音響:渡辺雄亮 
舞台監督:佐田剛久 振付:佐藤薫 
演出助手:江原早哉香    
著作権代理:㈱フランス著作権事務所
出演:白根有子/栗山友彦/田中賢一/佐藤勇太/田中悟
   車宗洸/佐野準/蒲原智城/高階ひかり/仲村三千代

後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本


いま、ひとりの少女が声をあげた ― 
600年前、農民の娘ジャンヌは神の声に導かれ、戦争と貧困、疫病にあえぐフランスを救った。しかし彼女は、政治の犠牲として火刑に処せられる。ひとりの少女の信念は、いまを懸命に生きようとする人々の内なる声に呼びかけ、生きることの勇気と自由を問う。
「声をあげる機会の少ない世界中の若い人たちに、ひとりの少女が起こした〈奇跡の物語〉を、そして声をあげることの重要性を知ってほしい」という芸術監督 浅野佳成の呼びかけに答え、フランスの現代作家マテイ・ヴィスニユックが書き下ろし、モルドバ ウジェーヌ・イヨネスコ劇場との共同制作によって生まれた風のレパートリーです。



 会場:レパートリーシアターKAZE [全席自由]
入場料:当日4000円/前売り3800円/学生割引:3300円
    年間通しチケット(3枚綴り):10000円 
    ※レパートリーシアターKAZEで2014年に上演される作品に限ります。

◇ レパートリーシアターKAZE アトリエの会のご案内
〈レパートリーシアターKAZE〉は東京演劇集団風の創造活動の拠点、専属劇場です。劇場は、社会に触れ、世界を感じながら時代を見据え、時には小さな声であっても、人々の叫びに耳を傾け、私たちの声を発する場でもあります。演劇を観ることを通じて、ともにつくり、ともに考える“時”を分かち、レパートリーシアターKAZEの創造活動を支持してくださる〈レパートリーシアターKAZEアトリエの会〉会員を募集しています。
年会費10,000円(入会金不要)/ご入会・更新いただくと、〈アトリエの会 会員チケット〉(5枚綴りのフリーチケット)をお渡しします。レパートリーシアターKAZEで上演されるどの作品もご観劇いただけます(1枚で1名様、1回、ご本人様に限らず、どなたがお使いになっても構いません。有効期限は1年間)。詳しくはこちらをご覧ください。

チケットのお問い合わせ:東京演劇集団風
電話:03-3363-3261
e-mail:info@kaze-net.org


『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』の舞台より










初めての巡回公演を終えての凱旋公演!!!
みなさまのご来場を劇団員一同、お待ちしております!!!



『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』西日本地区ツアー、最終週

2014-07-23 10:21:34 | トピックス


ハラハラドキドキ不安と期待が入り混じる中始まった、初ツアーのレパートリー作品『ジャンヌ・ダルク ジャンヌと炎』もいよいよ最終週を迎えました。
台風一過の今週は大阪の茨木市から出発!

7月14日 北摂つばさ高校 茨木市市民会館ユーアイホール
   15日 八鹿高校 八鹿文化会館
   16日 宝塚西高校 伊丹市立文化会館いたみホール
   17日 聖霊中学校・高校 瀬戸市文化センター(2ステージ)
   18日 清水東高校 静岡市清水文化会館マリナート


の6ステージで締めくくりました。


北摂つばさ高校



生徒会の皆さんによる司会進行で始まりました。
諸注意や劇団紹介をしてくれたあと、大きな拍手と歓声で私たちを迎えてくれました。
こちらの学校ではステージ表現選択というクラスがあり、翌日に演劇の発表を控えていて終演後、客席での座談会では演劇部と共に音響や照明、装置など演劇全般に亘っての質問を舞台の撤去を見ながら興味深く聞いてきてくれたそうです。
その様子は、芝居中に出てくる大きな人形を被って見せた先生の姿(残念ながらカメラに収める事が出来なかったのですが・・・)からも舞台上で作業をしていた私たちに伝わってきました。


↑照明について説明をするプランナー坂野

カーテンコールでは、生徒会長さんの「感動的な劇をありがとうございましたっ!!!」という潔い一言をもらいました。
この一言に代表されるよに清々しい生徒さんたちでした。


綺麗なお花をありがとうございました。


八鹿高校



こちらは放送部の生徒さんたちの初々しい影アナウンスで進行。
上の写真は舞台袖での生徒さんの様子。

校長先生が「本物の芸術に触れるのは豊かになるし、感動は生きる力になる。みんなの心が一つになることを期待している。」と言葉を贈って開演しました。
ワンスロープのなだらかな客席が生徒さんたちで埋め尽くされ、次はどうなるんだろうと様々に思いを巡らせながら見てくれているのを感じました。
終演後は演劇部や生徒会、有志の皆さんが集まってくれての座談会が劇場のロビーで開かれました。
将来の夢を語ってくれた生徒さんも居て、何とその彼女は舞台監督になりたいと言っていたそうです。
今この時代、将来に不安はあってもなかなか夢は持てない、情報は溢れているのにやりたい事を見つけるのは難しい。
そんな中、人を支える側の仕事に就きたいというのは、きっと彼女が今まで出会ってきた人の中から見出した夢や憧れだと思います。
誰かと出会う、何かと出会うという事の素晴らしさを改めて感じさせてもらいました。
みなさん、頑張って下さい!
私たちも私たちの夢を追い続けたいと思っています。


座談会後の一枚


劇場を出るとき見送ってくれた生徒さんたち


宝塚西高校





開演前、生徒さんたちに向けて校長先生とご担当の先生が話されました。
校長先生はニューヨークのブロードウェイに行かれた時、ここはとても文化を守ろうとしていると思われたそうです。
なので生徒のみなさんには「文化を楽しめる大人になってほしい。今日の観劇がそのきっかけになればと思っている。」と、ご担当の先生は「時代は違うけれども、ジャンヌと同世代のみなさんがジャンヌが何を感じ、何を言い、どんな行動をしたのか見てほしい。」とおっしゃっていました。
その言葉を受けて開演。
ハイタッチで迎えてくれる生徒さんもいました。
早速、”楽しむ”を実践。
とてもワクワク感が感じられる公演でした。
芝居をしている私たちも”楽しむ”事ができました。
これから先、壁にぶち当たったり、折れそうになった時、この日の『ジャンヌ・ダルク』がみなさんの何らかの支えになったら嬉しく思います。



聖霊中学校・高校

この日は、午前と午後の2ステージ。
午前中は高校生、午後は中学生のみなさんが観劇しました。
2ステージともとても元気いっぱい迎えてくれて、私たちも今日はどんな公演になるのだろうとワクワクしながら入場しました。
音楽に合わせての手拍子が即座に始まりました。
女子校ならではの明るく、快活で、感情豊かな客席でした。
学校生活の楽しさが窺えました。

終演後は9月の文化祭で演劇発表をするクラスの生徒さんたち、演劇部、生徒会のみなさんとバックステージツアーを行いました。


↑舞台裏を一回り。
衣装や小道具、人形などに興味津々の様子。






↑最後のシーンを生徒さんたちたちと一緒に作りました。
もちろん、照明や音響、スモークなども生徒さんたちが操作しました。

演劇発表に向けて何かのヒントになればいいなと思います。
みんなで楽しみながら作って下さいね。
ステキな思い出になりますように。


清水東高校




↑進行のアナウンス担当の生徒さんたち

今回のツアーの千秋楽です!
こちらも校長先生のお話から始まりました。
校長先生は学生時代、小劇場を中心に数多くの芝居をご覧になっていて演劇の魅力とは「人間の事、生きるという事を考えたり、感動を通して生きている実感を得られる。生の俳優の表現力感じられる。総合芸術を楽しめるという事。」ぜひこれを味わってほしいとおっしゃっていました。
割れんばかりの拍手で開演。
そしてプロローグが終わるころには舞台に集中。
ジャンヌの姿に見入り、まわりの人物たちをじっと観察し、そこでは何が起きているのだろうと固唾を飲みながら思考するという態度を見せてくれました。
カーテンコールでは図書委員長さんが緊張した面持ちで、とても迫力がありました。など感じたことをその場で素直に話してくれました。


終演後、ご担当の先生と図書委員長さんと副委員長さんが楽屋を訪ねてくれました。



私たちの長年の念願だった『ジャンヌ・ダルク ジャンヌと炎』の旅公演も無事に幕を下ろすことができました。
まだまだ途上ではありますが、足跡の第一歩を踏み出すことができたと思っております。
ご尽力いただいた先生方、保護者のみなさま、心からの感謝を申し上げます。
そして何より、生徒のみなさん素晴らしい出会いを本当にありがとうございました。

ジャンヌ・ダルクがみなさんの心の中に生き続け、勇気を与えてくれることを願っています。

いつの日か、またお会いできますように!
暑い夏、元気で過ごしてください。

本当にありがとうございました。



イザボー王妃役 他 仲村三千代

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第11週目

2014-07-20 14:59:09 | 全国巡回公演
4月28日から始まった『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』東日本地域巡回公演。
たくさんの出会いと別れを繰り返し、最終週を迎えました。

7月14日(月) 福島県 東日本国際大学附属昌平中学校・高等学校
7月15日(火) 東京都 八王子拓真高等学校



東日本国際大学附属昌平中学校・高等学校



開演前、会場に集まった生徒さんたちの元気な声が飛び交っていました。
影のアナウンスで劇団の紹介が始まると、少しずつ変化していく会場の雰囲気。そして芝居が始まると、何かを見ようとする集中した空間が生まれました。
その力の強さのすごいこと!!
ひとりひとりが、自身の感性で「ヘレン・ケラー」という演劇を見ている姿がありました。

カーテンコールで「もう一度大きな拍手を!」という言葉をもらい、舞台上に駆け出していくと、一番後ろの席に座っていた生徒さんが大きく手を挙げて拍手を送ってくれていました。


八王子拓真高校



この日は朝から、演劇部の生徒さんと有志で集まってくれた生徒さんが仕込みの見学に来てくれました。
まっさらな舞台に少しずつ道具が運ばれて、組み立てられていく様子をじっと見つめている生徒さんたち。
どんなことを考えていたのでしょう?



組み合がった舞台に実際に上がってもらいました。小道具や大道具に触れたり、役者と話す生徒さんたちは大盛り上がり!
音響や照明に興味のある生徒さんたちは、実際に機材に触れたり、質問をしたり。いくら時間があっても足りないというくらい真剣に楽しんでいました。そんな様子を見ているとこちらが嬉しくなってしまいます!!!

開演前、「八王子拓真高校には、全校生徒が一同に会する大切な行事が二つあります」と校長先生がお話してくれました。
それは二学期に行われる文化祭、そして、一学期に行う芸術鑑賞だそうです。校長先生は全校生徒のみなさんが集まれることに喜びと感謝を感じているとお話しされていました。

八王子拓真高校でも、それぞれに反応をしながら集中して舞台を見つめる姿がありました。

終演後、芸術鑑賞行事を担当してくださった先生が「ぼくは、芸術鑑賞行事を行うと決まったときからずっと考えていることがありました。それは芸術鑑賞の本当の意味って何だろうということです。ぼくの考えたこと聞きたいですか?」と、生徒さんたちに言葉を投げかけました。すると、会場は少しの笑い声とともに盛り上がりました。でも、先生がみなさんにゆっくりと自分の想いを贈っていくと、その言葉に耳を傾けようとる音、先生の言葉を聞きながら呼吸している音の振動が袖の中まで伝わってきました。






偽りのない態度で向き合ってくる生徒さんたち、生徒さんたちを想う先生方の姿。私たちは人の願い、人が人を想う出来事に触れ、その声を聞きました。
春の巡回公演を振り返ってみるとあっという間だったような気もしますが、一日一日の様々な断片が確実に私たちの中に刻まれています。
私たちを揺り動かし、突き動かす原動力は、出会った来たみなさんの存在であることを感じ、いままた新たに歩みだしていきます。

ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち 2014年春 東日本地域巡回公演で出会ったすべてのみなさんに、感謝の気持ちを込めて―
ありがとうございました
そして、いつの日かまた会えることを願っています!!


渋谷愛:アニー・サリバン役



『ジャンヌ・ダルク』 ツアー第8週目!!

2014-07-13 18:45:58 | トピックス


7月7日(月) 筑紫丘高校 同校講堂
7月9日(水) 楠根中学校 ライティーホール
7月10日(木) 淀川工科高校 門真市民文化会館
7月11日(金) 畝傍高校 同校講堂



筑紫丘高校

この日は講堂。雰囲気のあるとても立派な講堂の客席は1300人以上の生徒さんと先生方でいっぱいに。沈黙を持った視線とそれぞれの反応、会場は一気にその空気に包まれました。

終演後には演劇部や有志の生徒さんとのバックステージツアーと座談会が有り、バックステージツアーでは舞台装置や小道具に興味を持ち積極的に質問をしてくれました。



照明の坂野さんに専門的なことを質問する姿もみられました。


座談会では芝居の構成の質問など具体的な質問や感想が多く、演劇部1年生の生徒さんからは「講堂の本来の力を発揮できたのではないか」というメッセージもいただきました。
最後には学校を出るバスに気付いた生徒さんたちや演劇部のみなさんが大きく手を振って見送ってくれました。それぞれの熱をいっぱい感じる生徒さん、先生方でした。



楠根中学校

この日は2ステージで、午前の公演は1・2年生の鑑賞。会場すると元気な声がわぁーっと
聞こえてきて、静かだった会場も一気ににぎやかに。リラックスした様子で自由に反応したりしながらも生徒たちの眼差しが強く感じられました。休憩の時間にはお芝居の話題が舞台裏に聞こえてくる程。元気いっぱいの1・2年生でした。

午後は3年生。1・2年生以上のエネルギーで役者を迎えてくれました。客席に役者が入ってくると役者に声をかけてみたり、触れてみたり。お芝居が始まるとそれぞれの反応が言葉や、笑い声、眼差しでぐいぐい舞台に伝わってきました。
カーテンコールでも、自由に声をかけたり一言感想を言ってみたりする生徒さんたち。
終演後には担当の中西先生がわざわざ楽屋に「すごく生徒の反応もよかったですね。ありがとうございました。」と役者たちに声をかけに来てくださいました。



熱心な先生がいるからこそ、こうしてまた楠根中学校での公演ができたのだと実感しました。





淀川工科高校

淀川工科高校では去年「ヘレン・ケラー」を上演。2・3年生は2度目の風との出会いとなりました。
この日は午前開演。広い会場だったのですが、すごく集中した様子で生徒さんたちの強い眼差しを舞台上に伝わり、客席との距離を感じないくらいの一体感を感じられました。
終演後には演劇部16名とお芝居をみて参加してくれた有志の生徒さんとで座談会が行われました。2週間後には自分たちも演劇の大会があり、舞台装置や小道具、衣装を手作りするそうで、上演中も舞台装置なども含めて舞台全体をみていたようでした。



質問にはお芝居のテンポやシーンなど構成の質問も多く、彼らの熱い気持ちが伝わってきました。



私はその演劇部の稽古の様子を日曜日に見せていただきました。みんなで意見を言い合いながら作品に向かっている様子がとても印象的でした。私たちの舞台が、言葉が彼らの何かに繋がるといいなと思います。




畝傍高校

畝傍高校は風のお芝居を上演するのは始めての学校でした。
講堂での上演。台風で中止になる心配もあったのですが、前日の舞台仕込みで演劇部の生徒さんたちの手伝いも有り、講堂に出来上がった舞台をみて「すごく楽しみにしてます」と、先生方や生徒さんたち。劇団員も含めてみなさんの祈りが天に届いたのか、当日は晴れ!
この日は、2ステージで、午前の公演は2・3年生。会場はいっぱいになりました。
集中した視線が少し私に緊張感を感じさせるくらい鋭い眼差しで、舞台を見てくれていました。
カーテンコールでは生徒会長さんが「ジャンヌの強い姿にすごく感動しました」ととても強い気持ちが伝わってくる言葉と素敵な花束をくださいました。

午後は1年生と保護者の方々。また、違う雰囲気で会場を包んでくれていました。
舞台からのアクションに反応したり、笑ったり、じーっと眼差しを送ったりとリラックスした様子でした。
終演後には舞台撤去に演劇部の生徒さんたちのお手伝いがありました。すごく暑い中だったのですが、一生懸命お手伝いをしてくれました。







そして最後、全てが終わり、劇団員がバス乗り込むとそれに気づいた演劇部の生徒さんや他の部活の生徒さんが講堂の前に並び、演劇部の力強い掛け声やそれぞれ口々に言葉かけて、お見送りをしてくれました。台風で中止になることもなく畝傍高校で上演でき、本当に良かったです。



8週目を終え、「ジャンヌ・ダルク」のツアーは残り1週間となりました。
本当にあっという間にここまできたという感じですが、1日1日がとても濃密でした。
残り1週間、私たちは「ジャンヌ・ダルク」通してまた彼、彼女らと出会っていきます。


高階ひかり:ヨランド・ダラゴン、ユニコーン役



『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』9~10週目

2014-07-13 14:13:31 | 全国巡回公演
東北・関東・甲信越と東日本各地を巡り、ひとつひとつのかけがえのない出会いを重ねてきた『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の旅。学校の皆さんからは風のホームページ“掲示板”にたくさんのメッセージが届いています。
旅はいよいよ7月、終盤に入りました。


7月3日(木) 福島県 田村市教育委員会主催・市内中学校
  5日(土) 秋田県 秋田県高等学校PTA連合会

  8日(火) 神奈川県 湘南工科大学附属高校
  9日(水) 東京都  日本学園中学・高校
  10日(木) 山梨県  下吉田中学校



田村市教育委員会主催公演


毎年市内の中学生のためにと企画している芸術鑑賞会です。『ヘレン・ケラー』は内容が中学生にもなじみ深く、しっかりと心に届く作品なのではないかと期待して選んでくれたそうです。
滝根中学校・大越中学校・都路中学校・常葉中学校・船引中学校・移中学校・船引南中学校の2年生の皆さんが田村市文化センターに集まって観劇しました。
生徒の皆さんの真っ直ぐに見つめるまなざしが印象的な公演でした。



公演後は劇団のメンバー皆で学校の皆さんをお見送りしました!



秋田県高等学校PTA連合会主催公演


東北地域のPTAの方々や学校の先生が一堂に会しての大きな行事です。
第63回となる今回は「生きることを子どもと共に見つめて」をテーマに研究会が行われ、午後の部に『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』を公演しました。
この日は客席が全員大人の人たちという初めての経験でした。静かでありながら熱い視線の途切れない客席の様子に、共に教育について考え問題を共有していく場を私たちも発見しました。
公演後の交流会では、東北各県の方々と地域の学校のこと、親または教師の立場からの想いなど様々な対話が生まれ、劇団のメンバーにとっても刺激的な時間でした!




湘南工科大学附属高校


生徒数が1600人を超える大きな学校で、鎌倉芸術館で午前・午後の2回に分けての公演でした。
午前は3年生と2年生の半分、午後は1年生と2年生の半分のクラスが鑑賞し、卒業を前にした学年、これからの学校生活に何かを見つけようとしている学年のそれぞれの視点で観ている様子が伝わりました。
校長先生が公演の前後に、自分が子どもの頃にヘレン・ケラーが来日した時の印象を熱心に話されました。それは生徒さんの心にも公演と重なる記憶として残ることでしょう。



日本学園中学・高校


風の公演は今回が初めての学校です。世田谷区民会館での上演でした。
出来事や人と人の関係に深い関心を持って観てくれました。男子校ならではの、ヘレンの兄・ジミーへの共感も大きかった様です。
カーテンコールではクラスでの演劇発表に向かうために代表の生徒さんから劇団員に質問がありました。「演劇をやる上で一番気をつけていることは何ですか?」「どうしたらお客さんに自分たちの伝えたいことが届くでしょうか?」全校生徒さんとの小さな座談会が生まれました。


ホールの出口で生徒さん、先生方にごあいさつ。




下吉田中学校


この日は西日本に台風が上陸、明日に向けて東日本も警戒が必要ということで、隣町では帰宅の指示が出ていました。ギリギリの状況の中での公演でした。「生徒たちも教員もとても楽しみにしていました。」という担当の先生の言葉に、「何とか最後まで上演できますように・・・!」と祈るような気持ちでした。
公演が始まると生徒の皆さんは元気いっぱいに心を開いて一緒に舞台を創ってくれます!この一瞬を楽しもうという彼らの姿が本当に嬉しかったです。
公演後には舞台を見学したり出演者と話をしたり最後までこの場を楽しんでくれました。



来週は最後の週となります!一回一回さらに新しい発見と出会いを目指して向かいたいと思います!


文・稲葉礼恵

『ジャンヌ・ダルク』ツアー第7週目!

2014-07-04 14:30:26 | 全国巡回公演

京都プレミアム公演のカーテンコールで。


『ジャンヌ・ダルクージャンヌと炎』は、第7週目、京都プレミアム公演、岐阜県・岐南工業高校で公演を行いました。

6月30日(月) 京都プレミアム公演 京都府立文芸会館
7月3日(木) 岐阜県・岐南工業高校 瑞穂市総合センター



京都プレミアム公演

大阪でのプレミアム公演に続き、6月30日には府立文芸会館で、京都プレミアム公演が行われました。会場には京都の方たちだけでなく、近隣の滋賀県や兵庫県など、200人近くの方々が足を運んでくれました。
大阪と同様、開演前にはバックステージツアーが行われ、演劇部のみなさんや、劇団の俳優・演出の西垣耕造が3年間演出として一緒に舞台をつくってきた、滋賀ユースシアターのみなさんが舞台の裏側や、衣装・道具などに触れ、また照明や音響のスタッフから説明を受けました。


バックステージを体験する生徒さんや先生方。


演劇部の皆さんのなかには、音響や、照明について話を聞く生徒さんたちも。


(京都プレミアム公演)にもたくさんの方にご来場いただきました。


3年ぶりとなる京都でのプレミアム公演。みなさんとどんな空間・時間をつくることができるのか、旅班は期待ともに緊張もありましたが、みなさんの舞台への真剣な眼差しを感じながら公演を終えました。

風の新しいツアーのレパートリーとなった『ジャンヌ・ダルク』。この作品を大阪・京都で上演できる機会を幸せに感じながら、この作品が何か少しでもみなさんと呼応し、心に残る公演となればと願っています。
公演後には、以前『ヘレン・ケラー』などの公演でお世話になった学校の先生方も声をかけてくれました。たくさんのご来場、本当にありがとうございました。



公演後のロビーで。「ご来場ありがとうございました!」



岐南工業高校


7月3日は岐阜県・岐南工業高校での公演でした。

岐南工業高校では、生徒会のみなさんが映像を見て、芸術鑑賞会の作品として『ジャンヌ・ダルク』を選んでくれたそうです。生徒さん、先生方、そして保護者のみなさんも観劇に訪れ、瑞穂市総合センターは、ほぼ満席となりました。
みなさんが笑ったり、口々に舞台にコメントしながら舞台を見ている様子、所々客席が一体となってじっと舞台を見てくれる様子など、2時間の間にたくさん感じることができました。
公演後のカーテンコールでは生徒会長さんが「ジャンヌのように意思を持ち、発言していく力を信じたい」と素敵な感想を話してくれました。

また公演後の生徒会や有志のみなさんと座談会では、「ユニコーンの存在が疑問でした」「いつの間にか、どんどん物語に引き込まれました」など、舞台や作品、そこで生まれた疑問や感想などを話し合いました。
とても楽しい時間、ありがとうございました。
いつかみなさんが、これはという大好きなことを見つけ、さらにさらに輝いていかれることを願っています。


公演後生徒会のみなさん、有志のみなさんと行われた座談会の様子。


生徒会長さんの提案で、みんなでジャンヌ・ダルクのポーズ!


『ジャンヌ・ダルク』のツアーは7週目を終え、残すところあと2週間となりました。
この作品を通じて、みなさんのどんな疑問に、どんな感じ方に、そしてどんな可能性に出会うことができるのか、再び全力で向き合っていきたいと思います。


ジャンヌ・ダルク役 白根有子