風のBLOG

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2018年 春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 東日本・西日本巡回公演 第6週目

2018-06-24 21:24:08 | 全国巡回公演

 『ジャンヌ・ダルクージャンヌと炎』の公演も中日が過ぎ、今週も青森から東京へと駆け抜け、5校の学校で公演が行われました。

 

6月 18日(月)[青森県] 青森工業高校 同校体育館

    19(火)[東京都] 富士見中学校 同校講堂

  20日(水)[東京都] 桐朋高校   福生市民会館

  21日(木)[埼玉県] 埼玉大学教育学部附属中学校 同校体育館

  22日(金)[千葉県] 野田中央高校 野田市民会館

 

青森工業高校

105年の歴史を誇る伝統校です。(百周年の時に作られた絵の上に19132012とあります)

この学校では『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』を3年前に上演、2度目の公演となります。

 

午前中は肌寒いくらいでしたが、午後は晴れ間も見え、体育館内は700人以上の生徒さんがぎっしり、熱気がそのまま伝わってくるようでした。

開演前に担当の先生からご挨拶があり、そのあとジャンヌ・ダルクの歌詞が出てくる歌(筆者は知っている懐かしい歌です)が歌われ、先生の歌に合わせて元気溢れる生徒さんの手拍子があり公演が始まりました! 元気な姿はそのまま芝居へと向かい、笑ったり、場面ごとに感じたり考えたりしている一人ひとりの息づかいが感じられる公演でした。

カーテンコールのあと生徒会長さんから「生の演劇を見る機会がない僕たちに、素敵な時間をありがとうございました。芝居を見てジャンヌ・ダルクの人生をもっと知りたいと思いました」とお礼の言葉をいただきました。凝縮された2時間という舞台から、見て感じ考えたこと、疑問に思ったことが、いまここで生きている生徒さんたちの、これからの人生に繋がってほしいと願っています。


公演後、生徒さん、先生、観劇に来られた保護者の方全員が舞台、舞台裏を通って退場。わずかな時間のなかで道具に触れ、「じゃーね!」などとジャンヌ人形に声を掛ける生徒さんたち。

 

 

 

舞台撤去には図書委員、ソフトテニス部のみなさんが精力的に手伝ってくれました。ありがとうございました!!


富士見中学校

こちらの学校では『ヘレン・ケラー』、そして昨年の『ジャンヌ・ダルク』の上演と3度目の公演となります。今年も中学1年生が講堂で観劇。今回もまたみなさんと、どんな出会いがあるか私たちも楽しみにしていました。

初々しい眼差しで、客席後ろから登場する旅役者たちを好奇心いっぱいに見つめる生徒さんたち。物語のひとつひとつの出来事を受けとめていく生徒さんたちとともに、舞台がつくられていきました。代表の生徒さんが「私たち富士見中の生徒もジャンヌのように強い意志を持った女性になりたいと思います」と述べてくれました。

 

公演後には希望する生徒さんの舞台見学がありました。 

舞台撤去にも多くの生徒さんが、関心を持ちながら積極的に参加してくれました。ありがとうございました!!

最後まで手伝ってくれた生徒さんたちに、ジャンヌ役の白根からお礼の挨拶。

今日のこと、この舞台がみなさんの出会う様々なことのなかで、大切な思い出となり、支えになってくれたらと思います。

 

桐朋高校

こちらの学校では初めての公演となります。

1000人近くの男子生徒さんたちがどのように見るのか、気持ちも引き締まるなか公演が始まりました。最初の登場の驚きから、「何だろう」という感触など、見入る生徒さんのまなざし、それぞれの呼吸が混ざり合うように、舞台と客席が交差していきました。その集中したそのまなざしは最後まで途切れず、カーテンコールでは声援を送ってくれた生徒さんもいました。


公演後には、舞台撤去を見ながら、新聞部と希望者の生徒さんたちと客席で座談会が行われました。先生方も何人か参加してくれていました。短い時間でしたが、一幕の終わり、フランスを勝利に導き、シャルル7世の戴冠式を終えたあとのジャンヌの思いなど、場面の細かな所についてや、撤去している役者の姿がかっこいいなど様々な質問や感想があったそうです。

一人ひとりにとっての芸術鑑賞の場、今回の舞台を通して一人ひとりの生徒さんが「何か」を受けとめてくれたことに、ご担当の先生も喜んでおられました。

見るということのなかで違うものを持ち合い、様々な視線のなかでつくられた公演でした。受けとめてくれたこと、感じたことを一人ひとりの生きる力にしていってほしいと願っています。


埼玉大学教育学部附属中学校

3度目の公演となるこの学校では、中学3年生が文化祭で演劇の発表をします。

午前中には3年生170人の生徒さんがクラスごとに、舞台見学を行いました。


 



興味津々に大道具、小道具、被り物など触れ、身につけたりする生徒さんたち。照明や音響にも早速質問があり、説明を受けたことをメモしたりと楽しそうにしているみなさん。何人の生徒さんから「演劇っておもしろい」という声を聞きました。上演する演目が決まり、出演者、舞台、照明、音響の担当も決まって未知な事に触れていくワクワクする様子が伝わってきました。

 

公演は中学生全員が観劇します。500人以上の生徒さんが一杯になった体育館、進行も生徒さんが行います。楽しそうに、そして一生懸命に真剣に舞台を見てくれました。公演後に代表の生徒さんが「小学生の時に伝記を読んだことがあったけれど、怖いとか悲しいとかいう感情はありませんでした。でも今日見た演劇からは本物の感情が生まれてきました。私たちも舞台、照明や音などの技を使って、みんなで一緒に舞台を作っていきたいと思います」と率直に感想を話してくれました。舞台から受けた思いを真っ直ぐに話す生徒さんの姿に、文化祭の演劇を担当されている先生もびっくりされたと聞きました。

公演後にも出演者、舞台、照明、音響に分かれて代表の生徒さんたちとの質疑応答がありました。みなさんの姿は、初めて演劇に出会った時の大事なことを思い出させてくれました。演劇を見る、作ることを通して関心が生まれ、自分や仲間のことを考えたり発見したことを大切にして、たくさんのことを経験して、自分たちの舞台をつくっていって下さい!  

 

野田中央高校

風では初めての公演となる学校です。

朝、舞台道具搬入口で集まっている劇団員に「演劇を初めて見る子もいる、話しはしてあるが物語の内容を把握していない子もいるかも知れませんがよろしくお願いします」と担当の先生が挨拶に来られました。そのあと若い先生方が、生徒さんたちがどうやったら演劇に少しでも関心や興味をもってくれるのか考え、やってみようと、1000人以上の生徒さん一人ひとりの座席に『ジャンヌ・ダルク』の観劇の手引きを置いていました。

公演が始まると、客席背後からの登場に大盛り上がりの生徒さんたち。一気にお互い親近感が生まれるような雰囲気でした。大きな声で笑い、じっと見入る姿がとても印象的で、大きな波のように生徒さんそれぞれに受けとめたことが舞台に返ってくるようでした。生徒会長さんが「ジャンヌ・ダルクの勇敢さと、最後にジャンヌが火炙りの刑になったことで、周りの人たちがどれだけ悲しんだのか知りました」とお礼の言葉を述べてくれました。生徒さんの話にもあったように、死刑執行人が語るラストシーンは、生徒さんたちが感じていることがひとつの静寂となってそのまま舞台に残っていました。

公演後、観劇の手引きを置いていた先生が、舞台を見ていた生徒さんたちの姿に感激し、喜びの声で挨拶されていました。 

 

 

演劇部、希望者のみなさんと舞台見学、座談会が行われました。

 

みなさん、ともに舞台をつくっていただき本当にありがとうございました。

 

 一瞬一瞬のなかで生徒さんたちが物事を捉え、感じている姿が印象に残った5日間でした。旅も中半、座長の栗山が「見てくれている生徒たちをもっと受けとめてつくっていこう」と役者たちに声を掛けました。一人ひとりの生徒さんのなかに起きてくる何かを信じて、私たちも自身を刺激し揺さぶりながら、後半の公演に向かいたいと思います。

 

召使い・イザボー王妃役/工藤順子


2018年春・西日本ツアー「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」第7週目

2018-06-23 17:18:32 | 全国巡回公演

6月も半ばを過ぎ、梅雨や暑さとともに、夏の訪れを肌で感じるようになりました。
「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」ツアーも第7週目を迎えました。

 

6月19日(火) 紀北工業高校(和歌山県) 同校体育館
6月20日(水) 暁中学校・高校(三重県) NTNシティホール
6月21日(木) 長野高校(大阪府) 河内長野市立文化会館
6月22日(金) 龍谷大学付属平安高校(京都府) 同校講堂

 

相愛中学校・高等学校

先週和歌山県での公演を終えて、旅班は大阪へ。日曜日は相愛中学校・高校の講堂での公演に向けて搬入・設営作業でした。
そして、公演当日。18日朝に発生した大阪北部地震の影響で、余震の可能性、また生徒皆さんの3分の2が登校出来ていない現状により、当日の公演は中止となりました。残念な気持ちで撤去作業を始めようとしていた際、登校出来た生徒さん達が数名講堂に見学に来てくれました!実は朝早くから講堂の様子を見に来てくれていたそうで、当日の公演をとても楽しみにしていてくれたそうです。
折角の機会なので、講堂に設営した舞台を見学してもらいました!「今日観れないのがとても残念です。今高3なので卒業するまでに何とかして観たいです!」と私達に伝えてくれました。私達も同じ気持ちです。是非この出会いを大事に、学校の皆様と共に改めて公演出来るように話し合って行きたいと思います。当日お会いすることの出来なかった皆さんとの出会いも、とても楽しみにしております。必ずお会いしましょう!

 

紀北工業高校

紀北工業高校での公演は3回目となります。また、4年前には「ジャンヌ・ダルク ジャンヌと炎」を上演しており、覚えていただいている先生方もいらっしゃいました!
朝からトラックから体育館へとセット、機材の搬入をしていると、朝練を終えた野球部の皆さんが搬入を手伝ってくれました。皆さん荷物を軽々と持ち上げながら体育館へ。あっという間にセットの大部分が運び込まれました。朝練後にも関わらず、皆さんどうもありがとうございました!

また、公演の準備の際には校舎から「頑張ってください!」「楽しみにしています!」と生徒の皆さんから声を掛けてくれました。皆さんが演劇を、私達との出会いを楽しみにしてくれているのをとても良く感じました。


開演前には芸術鑑賞ご担当の先生から「演劇を観て、何を感じるか。よく考えてみて下さい。」とのメッセージ。
公演中には舞台上で起きている事柄を必死に捕らえようとしているように、静かに舞台に目を向けていました。

終演後には校長先生から「かけがえのない一時を、そしてやさしく暖かな風を届けてくれてありがとうございました」とのお礼の言葉をいただきました!

公演の撤去作業は沢山の部活動(野球部・ウエイトリフティング部・剣道部・バレー部)の皆さんがお手伝いしてくれました!
劇団員と共に機材の梱包やセットの解体、時には演劇を観た感想や舞台についての質問などを話し合いながら作業が進んでいきました。皆さんとてもいい笑顔で手伝ってくれた事がとても印象に残っています。








トラックへの積み込みが終わり、学校から出発しようとした際にも、沢山の生徒の皆さんが私達を手を振って見送ってくれました。
皆さん本当にありがとうございました!

 

暁中学校・高校

暁中学校・高校での公演は学校の創立記念行事の一環として開催されました。3年前にも「ジャンヌ・ダルク ジャンヌと炎」を上演していますので、高校生の皆さんとは3年振りの再会となります!また皆さんとお会いできてとても嬉しいです。
記念式典から公演まで、行事のすべてを生徒会の皆さんがスムーズに進行。また、式典中の校長先生のご挨拶では、学校綱領である「人間たれ」を基にお話をしてくださいました。


カーテンコールでは生徒会長さんが「伝記とは違い、ヘレンやアニーの葛藤や苦悩を感じることが出来ました。」との素敵な感想をいただきました!終演後のバックステージツアーもとても多くの生徒さんが参加し、小道具やセットを実際に触りながら、今まで上演が行われていた空間の余韻を楽しんでいるようでした。中にはスタッフの皆の中を周りながら、裏方ならではの質問をしている男子生徒さんの姿も。
座談会ではアニー役渋谷に様々な質問が飛び交います。中には「どうして俳優になったのですか?」という質問も。渋谷は自分の高校生時代のエピソードを交えながら、皆さんに自分の思いを伝えていきます。





撤去作業、座談会がちょうどいいタイミングで終わったので、作業を終えた俳優・スタッフと共に記念写真!
皆さんありがとうございました!

 

長野高校

長野高校での公演はなんと5回目!劇団と学校の皆さんとで作り上げてきた年月と信頼関係をひしひしと感じます。
5年前に「ヘレン」、4年前には「ジャンヌ」を上演しています!5年前に来たメンバーも多数いますので、ここでも懐かしい再会となりました。会場も同じ河内長野市立文化会館だったのですが、前回からもう5年も経っていることに驚きました。前回の公演の事がついこの間の様に思い出されます。

図書委員会の皆さんが開演前に上演中のマナーについて、生徒の皆さんに注意を喚起します。そして、劇団の皆を拍手で迎えるよう呼び掛け、開演となりました。

カーテンコールでは、たった今観て、感じた事をそのまま言葉にした素敵なメッセージ、そして綺麗な花束をいただきました!
終演後のバックステージツアー、座談会には演劇部や図書部の皆さんが参加。見学の際には舞台裏だけでなく、楽屋に来て衣裳を実際に手に取ったりと、あらゆる視点から演劇を観ることが出来たのではないでしょうか。座談会はホールのロビーの一角を使ってヘレン役の倉八と共に、沢山の時間を使って演劇について、お互いの事について、ゆっくりと話し合いが行われたそうです。



 また皆さんとお会い出来る日を楽しみにしています!

 

龍谷大学付属平安高等学校

龍谷大学付属平安高校での公演も3回目。6年前に「ヘレン」、3年前に「ジャンヌ」を上演しています。
河内長野での公演を終えてから公演準備のために学校に到着すると、放課後の時間となっていましたので沢山の生徒の皆さんと挨拶することが出来ました。皆さん元気一杯ですね!学校のあちらこちらから部活の掛け声や吹奏楽部の練習の音など、多くのエネルギーのこもった音が聞こえてきます。

当日は午前と午後、2ステージに分けての上演となり、午前中は1・3年生とアスリートコースの皆さん、午後は2年生の皆さんが鑑賞しました。午前中の公演では最前列に野球部の皆さんが座ったそうで、(俳優の視点で)舞台からの眺めは圧巻だったそうです。


 

こちらの学校では2年生が演劇発表をするそうで、午後公演の終演後には12クラスの代表と有志の皆さんが集まってバックステージツアー、座談会が開かれました。舞台に上がって、ヘレンが投げた小道具の皿を持ってみたり、セットの階段の仕組みを劇団員に聞いたりと、一人ひとり思い思いの場所へ。音響や照明の操作も体験しながら、これからクラスで創り上げる発表についてのヒントになったでしょうか?
皆さんそれぞれのクラスの仲間と作る演劇が高校生活の大事な思い出の一つとなるよう願っています。頑張って下さい!




 


今週も沢山の出会いと再会がありました。その一つ一つが私達にとっても、生徒の皆さん、先生方にかけがえのない、大切な出会いとなるよう祈りながら、旅班は毎日を駆け抜けます。

文:渡辺雄亮(音響)


2018年春・西日本ツアー「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」第6週目

2018-06-20 08:12:46 | 全国巡回公演

2018年春・西日本ツアー「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」第6週目は、

6月11日[月] (大阪府)東大阪大学柏原高等学校/同校体育館

  12日[火] (大阪府)金蘭会中学校・高等学校/同校講堂

  13日[水] (島根県)江津高等学校/江津市総合市民センター ミルキーウェイホール

  14日[木] (京都府)京都学園高等学校/長岡京記念文化会館

  15日[金] (和歌山県)和歌山大学教育学部附属中学校/同校体育館  での公演でした。

 

東大阪大学柏原高等学校

週の始まりは、男子生徒722名の熱気と活気あふれる柏原高校での公演です。体育館に入場してくる生徒さんたちの様子がとにかく元気で、これから舞台を通じてどんな出会いになるか、ドキドキしていました。
芝居が始まっても生徒さんたちは固まることなく終始リラックスしながら舞台と向き合っていました。その場で起こることにリアクションを返したり、集中した視線を向けたり、隣の友だちと一緒に笑ったり、ひとりになって何かを見つめているような雰囲気になったりと、独特で、とても面白い時間をともに過ごすことが出来ました。カーテンコールでは、生徒会の4名が「また見られる機会があったら嬉しいです」と話してくれました。

終演後はヘレン役の倉八との座談会、舞台見学、さらには片づけのお手伝いが行なわれました。座談会に参加してくれた生徒さんはみんな、倉八の話を真剣に聞いていました。聞きたいことが山ほどあったようで、時間がいくらあっても足りなかったようです。また舞台見学では、表現や舞台に立つことに関心を寄せる生徒さんが、積極的に話し掛けに来てくれました。その話は彼の今、未来、過去の話にまで至り、彼は一緒に片づけも行ないながら話したいことを話し、聞きたいことを聞いていました。その片づけでは柔道部、スポーツチャンバラ部、野球部のみなさんが大活躍してくれました。交流の中で「サリバン先生の分厚い眼鏡は、本当は分厚くないですよね」をはじめ、芝居の話をたくさんしてくれました。ほんとうに微細なところまでよく見ていてくれたんだなと驚きました。先生方が生徒さんたちの、のびのびした姿を嬉しそうに見守っていたこと、また色んな経験をさせてあげたいと願っていることにも気がつくことができました。

楽しい時間はあっという間に過ぎるもので、ヘレン・ケラーの舞台が組まれていた3階の体育館はあっという間に、いつものみなさんの体育館に戻りました。みなさん本当にありがとうございました。

 

 

金蘭会中学校・高校

東大阪大学柏原高校の公演を終えた旅班は、金蘭会中学校・高校へとバスを走らせます。
その頃、演劇部のみなさんが、会場となる3階の講堂に張り出しを作って、私たちの到着を待っていてくれました。夜遅くの到着にも関わらず、元気よく迎えてくれたみなさん。金蘭会中学・高校は演劇部の活動がとても盛んで、挨拶を交わしただけでみなさんの演劇に対する情熱が伝わってくるようでした。演劇部のみなさんにお礼を言って、荷物を運び始めると、今度はバレー部のみなさんが「あ、ヘレン・ケラーだ!」「明日、楽しみにしています!」と、笑顔で声を掛けてくれました。

午前と午後の2回公演。開演前に校長先生が「本物を見る機会に恵まれました」と話しをしてくれて、大きな拍手の中で芝居が始まりました。
思いきり笑って緩やかな空間を、緊張感漂う引き締まる空間を、一人ひとりがつくりだしてくれました。
終演後は、中学・高校の演劇部およそ50名の生徒さんが積極的にお手伝いをしてくれました。重い荷物を持つ時のみんなの息の合わせ方、お互いの声の掛けあい、先生との信頼関係などを目の当たりにして、普段からチームを考え、行動しているんだろうなと感じました。さすがです!
片づけの最中も、多くの生徒さんが「面白かったです」と感想を伝えてくれました。
金蘭会中学校・高校では自分の好きな事を夢中になって行なう、そんな姿の生徒さんたちに出会うことができました。
また、みなさんと再会できることを願っています。

 

江津高校

今年創立60周年を迎える、江津高校。開演前には創立式典が行われました。江津市の教育委員会のみなさんは、江津市では学びたいと望んでいるみなさんに色んな学びを提案していきたいと話し、校長先生は、生徒さんたちにはたくさんの可能性がある、ひと皮もふた皮も脱皮して飛躍して欲しいというメッセージを送っていました。そして式典の最後には「GO>GOTSU!」と会場全員で拳を掲げていました。
会場に気合が入った中での開演。会場の明かりが暗くなると、『ヘレン・ケラー』の世界にスーッと入り込むように空間が変化しました。クスッと笑う声や、気になることを話しているひそひそ声、生徒さんたちの生き生きした表情。静かな場のうちに、確かにそこに居る、その力強さを感じた公演でした。
終演後はヘレンとアニーでみなさんを送りだしました。公演を見に来てくれていた保護者や地域のみなさんが、目に涙をためながら「見に来られて良かった」「また来てください、待っています」と温かい言葉を掛けてくれ、力強い握手を交わしました。生徒さんたちも、元気いっぱい手を振ってくれました。その頃舞台では、帰りのバスを待つ1年生と急遽舞台見学が行なわれ、みなさんの興味や関心の赴くままに役者やスタッフと交流する時間を持つことができました。舞台見学や交流の中で、それぞれに発見をしてくれたようです。
最後に校長先生が「今日の公演であった、殻を破るという言葉と、江津高校のテーマである脱皮が繋がりました、生徒たちにとって良かったです」と熱い想いを伝えてくれました。

 

京都学園高校

京都学園高校の公演は、3年生の学年行事として行なわれました。
1年生では歌舞伎、2年生ではオペラを見たようです。開演前に先生が「今年は演劇、ヘレン・ケラーです。演劇を通してどんな人生を送っていたのか、また自分の生き方について考えてほしいと思います」と話したあとすぐに「3年生のみんなが自転車や電車を使って、こうして一つの場所に集まることもだんだん最後になっていきます。こうしてみんなが集まっている様子を見ると感慨もひとしおです」と、卒業へ向けて歩んでいく生徒さんたちとの思い出を噛みしめるようなメッセージを送っていました。
静寂に包まれた会場、じっくり舞台を見つめる眼差し。その体の中では今どんな事が起きているんだろう、最後まで途切れることなく集中した時間が流れ、あっという間の2時間となりました。
終演後は、生徒さんと先生方が一緒になって舞台見学。ポンプが特に人気でした。そして有志のみなさんとヘレン役の倉八とで座談会も行なわれました。凛としたたたずまいのみなさん、その内側に秘めている言葉を倉八と交わすことが出来たようです。


 

 

和歌山大学教育学部附属中学校

和歌山大学教育学部附属中学校では、芸術鑑賞で演劇を見るのは初めてでした。
朝の準備の時から、たくさんの生徒さんが体育館を覗きに来てくれて「うわー」「すげー」と元気な声が響いていました。生徒さんの驚いたり喜んだり姿を見るだけで、開演が待ち遠しくなりました。先生方も仕込みの様子を体育館の入り口でじっと見てくれていました。
さあ、体育館への入場時間。生徒さんたちは先ほどよりも何倍も大きな声で、劇場となった自分たちの体育館に驚き、誇らしげな声をあげていました。「附属中学校のみなさんは豊かな感性を持っています」と校長先生が開演前に話してくれたように、芝居が始まると、みなさんは体いっぱいを輝かせるように見て、聞いて、感じていました。自由に笑い、考えて、また見て、聞いて…空間がこんなにも動くのかというほど、みなさんの力(感性が)体育館に広がっていました。
カーテンコールで挨拶をしてくれた生徒会長さんが「自分のできることを続けていく大切さということを感じ、考えました」と今まさに見たことから受けて、感じたことを率直に伝えてくれました。また公開質問コーナーも行なわれ、特に1年生が積極的に、劇団のことや作品のことをたくさん質問し、自分の言葉で感想を伝えてくれました。いくら時間があっても足りないというくらい、まだまだみなさんと色んな話をしたかったです。その後は舞台見学。階段を駆け上がり、ドアから顔を出したり、ケラー家の食卓を再現したり、衣裳を着たり。生徒さんも先生も共に笑って楽しんで、発見したり、驚いたり。本当に賑やかでした。先生方も一緒になって楽しんでくれましたが、同時に生徒さんたちが経験をすること、触れたことのない世界に触れ、自分を見つめていくことを期待し、見守っているようでした。
私たちにとって忘れられない、濃密な一日となりました。



ひとりひとりが今を懸命に生きようとする姿に、「ヘレン・ケラー」の旅を通じて、また出会うことが出来ます。
それは、私のひとつの幸せです。
不安も迷いも抱えながら、自分らしく自分の道を歩みたいと願う生徒さんが居ること、生徒さんたちの姿や言葉に刺激を受けている先生が居ることを知るから、私は自分を奮い立たせることができるし、飾ることのない自身で人の前に立ちたいとと思い、挑戦し続けることができると感じています。
この旅が、この公演が、出会う人たちの生命と繋がれることを願って、旅は続きます。

アニー・サリバン役 渋谷愛






 

 

 

 

 


2018年 春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 東日本・西日本巡回公演 第5週目

2018-06-17 18:23:17 | 全国巡回公演

 

『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』の旅は5週目を迎えました。

今週は、群馬県での公演からから始まり、東京都、石川県と駆け抜けていきました。

6月11日(月) [群馬県] 関東学園大学附属高校 館林市文化会館

  12日(火) [東京都] 上野高校 北とぴあ さくらホール

  13日(水) [石川県] 田鶴浜高校 七尾サンビーム日和ヶ丘

  14日(木) [石川県] 金沢市立工業高校・金沢大学附属高校 金沢歌劇座

  15日(金) [石川県] 能登高校・穴水高校 のとふれあい文化センター

で公演を行いました。

 

関東学園大学附属高校

関東学園は3年に1度、芸術鑑賞会を行っているそうで、今回で風は3回目の上演となりました。

客席にいるひとりひとりが、自由な感性で反応をしながら見てくれました。

終演後に担当の先生が「館林は本当に演劇に触れる機会がないんです。きっと今日が初めて演劇を見るという生徒もいたと思います。

だからこそ、今日の経験は彼らにとって貴重なものだったと思いますし、そうあってほしいと願っています。」と熱く語って下さいました。

彼らの舞台にそそぐ眼差しは、そんな先生の願いに応えるものだったと思います。

公演後には演劇部の皆さんとの座談会が行われました。

劇中に登場する人形を実際にかぶってみたり、ジャンヌ役の白根や照明の坂野の話を座席に座るのも忘れてしまうほど熱心に聞き入っている様子でした。

 

上野高校

上野高校は3年前の「ヘレン・ケラー」の公演以来、2回目の風の公演でした。

生徒の皆さんの大きな拍手の中開演し、その拍手はそのまま旅役者たちを迎える手拍子に変わりました。

上演中も、あちらこちらで反応したり、クラスメイトと一緒に笑ったりと楽しみながら見てくれました。

公演のあと、担当の先生にお話しを伺うと「私も感動しました。生徒たちも楽しそうに見ていてよかった。」

と、笑顔で話してくださいました。

公演後には、演劇部の皆さんとの舞台裏見学と座談会が行われました。

舞台装置や小道具、衣装に触れ、目を輝かせていました。

 

最後は、舞台撤去を終えた劇団員と記念写真。

このあとも退館時間いっぱいまで話は尽きませんでした。


田鶴浜高校

田鶴浜高校は風の公演は3回目となりました。

開場時間になると、あっという間に席に座ってしまった生徒の皆さん。「いつでも開演できます。」と担当の先生。

開演に先立って校長先生が、「観劇の手引きに書いてある、ジャンヌ役の白根さんの原稿を読みました。素晴らしいな、と私は思いました。これだけの想いをもっている方々がいるんだ。その方々が演じるお芝居、しっかりと感じてください。」と、生徒たちに向けて話してくださいました。

生徒の皆さんだけでなく、先生方もこの公演を楽しみにしてくれていたことが感じられました。

公演は、あたたかくも真剣な眼差しで舞台を支えてくれる生徒の皆さんの姿が印象的でした。

 

公演後には、手話部の生徒の皆さんとの舞台裏見学、そして座談会が開かれました。田鶴浜高校手話部は、初回から毎年、全国高校生手話パフォーマンス甲子園に出場しているそうです。手話で劇をするという部の皆さん。

部の顧問の先生にお話を聞くと「声なき者の声に耳を傾けるということで、生徒たちにもいい刺激になってくれたと思います。」とおっしゃっていました。今回の経験が彼女たちのこれからの力になってくれたらと思います。

 

金沢市立工業高校・金沢大学附属高校

2校合同での公演で、どちらの学校も風の公演は初めての上演です。

2つの学校が見ているとは思えない一体感のある客席で、みんなで舞台を盛り上げてくれていました。

「ありがとう。生徒たちみんなよろこんで帰っていきましたよ。」と、市立工業高校の担当の先生が公演後に話してくれました。

今日のことが彼らの中に何かしらの形で残っていってくれたらうれしいです。

一方、公演後の舞台では金沢大学附属高校の生徒の皆さんとの舞台裏見学と座談会が行われていました。参加してくれたのは希望者の生徒43人。舞台上も舞台裏も生徒たちの驚きと発見の声でいっぱいになりました。

「いつもは演劇部しか参加しないんですけど、今回はこんなに興味を持った生徒が集まってくれました。」と、笑顔の担当の先生。その言葉のあとに「生徒には触れさせるだけではなく、それをきっかけにして何かに出会ってほしい。彼らには出会うきっかけが必要なんです。」と、一変真剣な表情で生徒たちを見つめていました。その視線からあらためて、公演に懸ける先生方の想いを感じました。

 

能登高校・穴水高校

この日も2校合同での開催でした。能登高校も穴水高校も風の公演は初めてでした。

2校合わせて約300人ほどの客席には、舞台で起こることにジッと向き合う彼らの熱い視線がありました。

カーテンコールでは能登高校の生徒会長さん、穴水高校の生徒会副会長さんが「これからもたくさんの人たちにこの感動を届けてください。」、「ジャンヌ・ダルクの想い、気持ちが伝わってきたと思います。」とそれぞれに素敵な言葉をくれました。

 

公演後には穴水高校の生徒会副会長さんと担当の先生が楽屋を訪ねてきてくれました。

「生徒たちの集中力に驚きました。」「迫力があって面白かったです。」と、先生として、そして生徒としての視点で感想を伝えてくれました。

 

能登高校の担当の先生との1枚。

「普段はおとなしい生徒たちが、楽しんでみていました。皆さんのエネルギーを感じました。」

と興奮した様子で話してくれました。

 

芸術鑑賞の時間は2時間です。人生の中での2時間はほんの一瞬かもしれません。

しかし、その2時間の公演には、たくさんの人たちの想いがつまっています。

そして、たくさんの若い観客たちが自分の可能性に出会うきっかけになるかもしれません。

公演の2時間が客席にいる誰かの何かになってくれることを願い、そして信じて、ジャンヌの旅は

青森へと向かいます。

 

伝令・死刑執行人役:佐藤勇太


2018年春・西日本ツアー「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」第5週目

2018-06-16 12:12:34 | 全国巡回公演

6月に入り、ヘレン・ケラーの旅、第5週目は真夏を感じさせる強い日差しと心地よい海風を浴びながら始まりました。

6月4日(月) 須崎高校・須崎工業高校(高知県) 須崎文化会館
6月5日(火) 琴の浦高等特別支援学校(鳥取県) 同校体育館
6月6日(水) 福井大学教育学部附属義務教育学校(福井県) 同校体育館
6月7日(木) 加悦谷高校(京都府) 同校体育館
6月8日(金) 大阪教育大学附属平野校舎(大阪府) クレオ大阪南館
6月9日(土) 米子北斗中学校・高校(鳥取県) 同校体育館

須崎高校・須崎工業高校

今週の初日は高知県、須崎高等学校・須崎工業高校の合同公演。

須崎高等学校は2000年の『ヘレン・ケラー』、2015年の『ジャンヌ・ダルク』に続き3度目の公演となります。
須崎工業高校は風の公演は初となります。
開演前に須崎高校の校長先生の挨拶の中で「その瞬間に身体に響いてくるものを大切にして下さい」という言葉と担当の先生の挨拶の中で「泣いたり笑ったり感動したり恥ずかしがらずに観劇して下さい」という言葉がありました。
生徒さん達は先生方の言葉通り公演中、舞台上で起こる事に対して一人一人が様々に反応し、クスッと笑ったり大きく笑ったり、緊張感のある空間になったりと、客席と共につくるヘレン・ケラーというものを感じました。

公演後のバックステージステージではは舞台の構造や舞台装置の組み立て方などに興味を持ってたくさんの質問してくれました。



そして座談会にも7名程の生徒さんが参加しました。
絵に興味があり背景幕やベビーベッドに描かれている絵について質問したり、演劇を始めたきっかけ、もし前の席で寝ているお客さんがいた場合は役者の人たちはどう思うのか、など個性溢れる質問を投げかけてくれて、一人一人が色んな視線から舞台を観てくれていたんだなと思います。
そして最後に担当の先生から「やはり生で観ることが大事だと思います。」と言葉をいただきました。



1年後には統合が決まっている須崎高校と須崎工業。舞台を通してすごく一体感を感じる公演でした。






琴の浦高等特別支援学校

第5週目、2日目の公演は高知県の太平洋側から日本海側へ縦断し、鳥取県へ移動しました。
鳥取県文化振興財団主催、琴の浦高等支援学校での公演です。

朝学校に入り旅班全員で担当の先生に挨拶をさせていただくと、先生から「芸術鑑賞は初めてで学校創立6年目で6年間ずっと芸術鑑賞をしたかった。」と、待ち望んでいた公演であることを伝えていただき、嬉しさと共にその期待に応えようと旅メンバーも更に力が湧いてきました。

公演中はとても真剣な眼差しで舞台をみつめ、肌で感じて耳で聞いて、声を出して笑い、みんなの豊かな感情ととても明るく、素直な反応を舞台の上で感じました。
中には1番前の席で舞台上で起こってる事や役者に対して一生懸命手紙を書いてくれて、本番後に手紙を渡しに来てくれた生徒さんもいました。


そして終演後の生徒代表の挨拶では「感動しました!」と一言、力強い言葉と同時に学校内で作っている、できたてで美味しいパンと新鮮な野菜もいただきました。
パンはふわふわで香ばしく、野菜はシャキシャキで生でも食べれるとのことで旅班一同あっという間に完食させていただきました!





公演後は三年生全員とのバックステージでした。
実際に本番で使っていた衣装を着て見たり照明や音響の機材に触れて実際に操作してみたり、役者へ公演の率直な感想を伝えに来てくれたり、劇場の空間に入り込んで自分たちで空間をつくって楽しんでいる姿がありました。









舞台の撤去作業にも有志の生徒さんとたくさんの先生方が手伝ってくれて、その時間の中でも役者やスタッフに質問したり感想を伝えてくれて交流しながら作業を進める事ができました。
一人一人が好奇心旺盛で積極的で終始明るく賑やかな公演でした。






福井大学教育学部附属義務教育学校

第5週目、3日目は福井大学教育学部附属義務教育学校での公演。
2001年の『Touch 』、2016年の『ジャンヌ・ダルク』の公演に続く公演でした。

午前中は舞台の仕込み見学に7年生と8年生が来て、サリバン先生役の渋谷と音響チーフの渡辺に舞台の説明をしてもらいました。







本番前には九月に演劇発表を控えている9年生の皆さんと一時間程ワークショップをしました。
3班に分かれて、「キャスト」「音響・照明」「舞台装置」の3つのグループに15分づつ程話を聞きました。

稽古場での姿勢や化粧のやり方、脚本や演出などへの具体的な質問もあり、アドバイスを聞きながら一生懸命メモを取って、友達と共有する姿をみて一人一人が熱心に演劇づくりに取り組み、みんなで舞台を創ろうとしているのが伝わってきました。








本番中も9年生がみんなを引っ張るように集中して舞台に目を向け、何かを発見したり吸収しようとする熱が伝わってきました!

公演後の座談会には九月の演劇発表で監督、助監督、演出、脚本を務める生徒さん達が集まり配役のことや時間軸の進め方など劇をつくっていく上で重要になってくる質問を投げかけてくれました。
また、9年生は2年前にジャンヌ・ダルクも観劇しており、2年前のジャンヌ・ダルクが忘れられないと話してくれました。

皆さんの情熱は劇を観る人の心を動かし、また新たな出会いが生まれてくると思います。
機会があればみんなで作り上げた劇を観てみたいなと移動中のバスの中で盛り上がっていました。
九月の発表、そしてその先も持ち前の情熱を持って頑張って下さい。
応援しています。




加悦谷高校

第5週目、4日目は京都府の加悦谷高等学校での公演です。


二階体育館で前日搬入ということもあり、前日の夜遅くに学校へ到着したのですが、2006年に『ヘレンケラー』を公演した際に担当でお世話になった先生が心良く迎えて下さり嬉しい再会ができました。
その当時のヘレンケラーの思い出を話してくれて、人と人の繋がりやヘレンケラーの歴史を改めて感じました。
ちなみにブログを遡ると2006年に加悦谷高校で公演した際の記事もまだ残っています。

加悦谷高校の皆さんは開場中に「おぉーすげー!」、「やばいな。これ!」と袖でスタンバイしていた役者達に元気いっぱいの声を届けてくれて役者達もワクワクしながら開演を待ってました。
そして開演すると生徒さん達は体育館内の気温がすごく上がってるのにもかかわらず真剣な眼差しを持って、暑さを忘れさせるほどの観る力と集中力でヘレンケラーの舞台をつくってくれました。
また、公演後の生徒代表の挨拶では「人の可能性や自分自信に可能性があることを感じた」と劇団員に伝えてくれました。
その気持ちをいつまでも忘れずに様々な事に挑戦し、自分の信じた道を歩んでください!


撤去作業にはたくさんの生徒さんと先生方が手伝ってくれました。
重たい舞台装置でも積極的に運び、「これは何に使うんですか?」と興味を持ちながら作業してくれています。







帰り際には野球部の皆さんやウェイトリフティング部のみなさん、そしてお手伝いをしてくれたみんながお見送りに来てくれて次の公演への力になりました。




大阪教育大学附属平野校舎

第5週目、5日目は京都から大阪へ移動し、大坂教育学部附属平野校舎での公演です!

大坂教育学部附属平野校舎での公演は1989年の『ハムレット』、1997年の『ヘレンケラー』、2000年の『ヘレンケラー』と今回で4回目の公演です!

開演前の様子です。



落ち着いた様子で開演を今か今かと待っているように感じ、これからどんな2時間になってどんな対話が生まれるのか、と楽しみにしていました。
公演中も少し落ち着いた様子で舞台上とコミニュケーションをとって、その場で一人一人が呼吸し、役者の呼吸を捉えてるようでした。








終演後のバックステージでは、舞台裏の動線やトラックの中など、舞台上以外の所にも興味を持ち、道具の細かい使い方や役割に目を向けていました。
座談会の際も転換や照明など芝居を支えるスタッフの人たちへの質問が多く、自分たちが感じた事を隠さずダイレクトにヘレン役の倉八に伝えてくれていました。





座談会が終わっても時間ギリギリまで残って写真を一緒に撮ったり、サインをもらったりしました。




米子北斗中学校・高校

第5週目、6日目は鳥取文化振興財団主催、米子北斗中学校・高等学校での公演。


午前開演ということで
前日に舞台の仕込みの為大阪から直接学校へ向かいました。
夜遅い時間にも関わらず財団の方や先生方が歓迎してくれました。
本当にありがとうございます。

次の日の朝、照明の調整を行なっていると何人かの生徒さん達が体育館をのぞきに来て「うわっいつもの体育館じゃない!」と驚いていました。
そのまま体育館の中に入り、照明の
ライトを浴びたり、二階屋に登ったり、大きな声で台詞を言ってみたり、役者になりきって舞台上を楽しんでくれました。


開演前の様子です。
とてもリラックスしていて、仲睦まじい様子がうかがえます



本番は土曜日の公演ということもあり小学生の姿も見え、
公演中は客席から活き活きとした空気や視線を感じ様々なリアクションを感じました。

終演後のバッステージにはたくさんの希望者が募り、中には町の演劇サークルに入って活動しているという生徒さんもいて、
ポンプの仕組みや舞台装置で工夫している所に興味を持って話を聞いています。









撤去作業の際にはバレー部の子たちが見学に来てくれて役者といっぱい話して明るく盛り上げてくれました。



そして嬉しい事にバレー部の中で小学生の時に『星の王子さま』の芝居をみて一緒に歌を歌った事を覚えてる生徒さんと再会しました!
こういった出会いや再会がもっともっと繋がるような旅をこれからもつくっていこうと思います。



様々な出会いがあり、再会があった1週間。
その中にはたくさんの発見や喜び、驚きがありました。
一日一日、一瞬一瞬を大切に、
まだまだこれからも色んな出会いを楽しみにヘレンケラーの旅は続きます。

ジェイムス・ケラー役 蒲原智城


2018年春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 東日本・西日本巡回公演 第4週目

2018-06-10 16:11:03 | 全国巡回公演

東日本、西日本地域を巡る『ジャンヌ・ダルクジャンヌと炎』の春の巡回公演は4週目に入りました。

先週、兵庫県・自由が丘高校で公演を終えたメンバーは、愛知県に移動。

第4週目は、

6月4日 (愛知県) 黄柳野高校 体育館

6月6日・7日 (長野県) 上田地区の合同演劇鑑賞会

          上田市交流文化センター サントミューゼ

             6日、上田染谷丘高校・上田高校/7日、上田千曲高校・上田東高校

6月8日 (神奈川県) 藤沢翔陵高校 鎌倉芸術館

での公演を行いました。

 

黄柳野高校

全校生徒さんが約100名、全寮制の黄柳野高校。風は2016年に『ヘレン・ケラー』、その前年の2015年には『ジャンヌ・ダルク』を上演しています。今年も旅班はみなさんとの再会を楽しみにしていました。

今回は生徒のみなさんに舞台設営の工夫も見ながら、間近で舞台にふれてほしいという想いもあり、体育館中央に舞台を設置。生徒さんたちは開演前に舞台裏を覗きながら観客席へ向かいます。舞台と客席がとても近い距離で、公演が行われました。私と何人かのメンバーは黄柳野高校でジャンヌダルクを演じる2度目の機会になりました。客席にいるみなさんが、それぞれの感覚で、居方で、一人一人の存在を持って舞台に向き合ってくれていることを再び強く感じられた公演でした。そして、ずっと公演を見続けてくださっている校長先生や先生たちが、生徒さんたちの中に入り一緒に座って共に視線を注いでくれる姿に、生の舞台にふれる機会を大事に取り組まれている先生方の想いも暖かく感じることができました。当日は近隣の黄柳川小学校の6年生、地域の方も招待され、黄柳野高校の生徒さん、先生方と一緒に観劇しました。

開演を待つ、生徒さんたち。

公演後にはバックステージツアー、食堂での俳優との昼食交流が行われ、撤去を行っている体育館ではたくさんの生徒さんたちが撤去を手伝ってくれました。生徒のみなさん、先生方、本当にありがとうございました!

公演後に行われたバックステージツアーの様子

女中の衣装をフル体験&「影」の体験?!

黄柳川小学校の6年生と先生たちも一緒に舞台見学&記念撮影。

語り手役の田中とジャンヌ役の白根が学校の食堂で生徒さんたちと一緒にすごくおいしい学食をいただきました。

案内してくれながら、校舎のこと、友達や仲間のこと、鶏小屋のこと―学校のことをたくさん教えてくれた生徒さんたち、楽しい時間をありがとう!

 

上田地区 合同演劇鑑賞会

愛知県から移動し、旅班は一路長野県へ。6月6日・7日は上田市交流文化センター サントミューゼで上田地区の高校4校の合同演劇鑑賞会が行われました。


上田染谷丘高校 

6日の午前中は上田染谷丘高校の公演でした。冒頭のプロローグで俳優たちが客席から登場すると、びっくりした様子で役者たちを見ながら元気に迎えてくれた生徒さんたち。舞台の後半にかけて、ぐっと舞台を支える視線をおくってくれました。

公演後には生徒会長さんが「舞台の後半では真に迫っていくような感じで、引き込まれました」と感想を伝えてくれました。またご担当の先生と実行委員会の生徒さんたちが、公演後の控室を訪ねてきてくれ、「迫力がありました」「音楽とぴったり息があっていてすごかった」と感想を話してくれました。この日の公演を支えてくれた実行委員会の二人に記念の色紙をプレゼントしました。

 

 

上田高校

6日の午後は上田高校の公演。午前中の染谷丘高校も、午後の上田高校も900人を越える生徒数で、サントミューゼの客席は生徒さんたちの熱気に埋め尽くされていました。カーテンコールで感想を発表してくれた生徒会長さんは、「みなさんの手元にもあるパンフレットにすべての人々は、たとえ小さくても、心に炎を灯している”という、この本を書いたマテイ・ヴィスニユックさんの言葉が書いてあります。僕はいま舞台を見て、この言葉に一言付け加えたいと思いました。”火は燃え移る、他人の心に―”」という舞台後の素敵な感想を伝えてくれました。舞台に立っていた俳優たち、そして照明・音響のスタッフも、生徒会長さんが全校の生徒さんたちの様子を感じながら、感想を伝えてくれた表情、力強い声にとても励まされました。

 

終演後には舞台でバックステージツアーが行われました。私たちが思っていたよりもたくさんの生徒さんたちが公演を見た舞台にのぼり、舞台で登場した人形や、道具、衣装にふれていました。役者たちに興奮した様子で公演の感想を伝えてくれる生徒さんもいました。バックステージツアーの後には俳優たちとの座談会が行われ、「どんなことを大切に舞台づくりを行ってきたか」「ジャンヌ・ダルクの舞台ができた背景」など、感想や意見が交わされました。

公演後の座談会。

 

上田千曲高校

翌日、7日の午前中は上田千曲高校の公演が行われました。2日目に入り、上田地区に住む高校生のみなさんとこの合同芸術鑑賞会で出会えること、各校の雰囲気と、それぞれの感じ方の前に立ちながら、生徒さんたちも実行委員会となってともに演劇にふれる機会をつくっている公演の場に立ち会えることをとてもうれしく感じていました。千曲高校の公演では、直接生徒さんたちから感想を聞く時間はあまりありませんでしたが、2時間舞台と向き合い、自分たちの想像力を使って舞台を支え、瞬間に考えたり、感じたりしてくれる様子がありました。公演の実行委員会として動いてくれ、公演の司会進行も担当してくれた生徒さんが、先生と一緒に控室を訪ねてくれました。「一人の人がいろいろな役で登場することがすごいと思いました」。公演後に記念の色紙を手渡すと、笑顔で「ありがとうございます!」と言ってくれたことが心に残っています。先生たちと生徒さんが一緒につくった公演が、ある瞬間でもみなさんの心に残り、生徒のみなさんの、そして学校の力に繋げてもらえたら何よりうれしいです。

 

上田東高校

そして7日の午後には上田東高校での公演が行われました。公演後には演劇班のみなさんとの座談会が行われましたが、みなさんが舞台の撤去の様子をキラキラした瞳で眺めながら、向かい入れてくれたことがとてもうれしかったです。みなさんが演劇に真剣に向き合っている姿と「演劇が好き!」という気持ちにふれ、私もたくさん元気をもらいました。公演後の座談会では「火あぶりのシーンの効果」や「ジャンヌ・ダルクの舞台がつくられた背景のこと」など、今「演劇」に向かい生き生きと活動されている生徒さんたちの声を聴きながら、お話をすることができました。「演劇が楽しい!」という気持ちを大切に、自分たちだからできる演劇をつくるための何かに、お話したことや私たちの舞台が活かされるものがあれば、とてもうれしく思います。

座談会後には、シャルル7世役の石岡と、演劇班の生徒さんたちが握手!

 

藤沢翔陵高校

旅班は長野県から神奈川県へ移動し、翌8日は藤沢翔陵高校で公演を行いました。藤沢翔陵高校は男子高で約820名。当日は2階席にたくさんの保護者のみなさんも観劇に訪れていました。生徒さんたちは、俳優たちの身体や姿を見て刻々に考えながら、舞台にじっと視線を注いでいました。ご担当の先生と公演後にお話ししたとき、「うちの生徒たち良かったです!」という言葉と感触を感じることができました。芸術鑑賞会で様々な先生の思いにふれる時、とても大事なことだと私は感じました。舞台の2時間という時間を支えてくれた生徒さんたちの力、そして毎日学校で共に過ごし、芸術鑑賞という機会―「生のものにふれる」という時間に彼らの生きる力や生きるという充足感を蓄えてほしいと願う人の姿があるように感じました。

公演後には放送部のみなさんと少しの時間でしたが音響の酒見が音の仕組みや職業について話をしました。

放送部のみなさんと、音響の仕組みや音響の仕事について話す酒見。

ひとつひとつの公演には、今を生きる子どもたちへ―という様々な思いが積み重なっています。その思いを大切に、ひとりひとりの力を出し切って、ひとつの公演に向き合い続けたいと思います。そして私たちの「演劇」にかける信念が、ひとつの学校のひとりの生徒に届くことを願いながら、私たちの巡回公演はまだまだ続きます。

 

ジャンヌ・ダルク役:白根有子


2018年春・西日本ツアー「ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち」第4週目

2018-06-07 23:29:19 | 全国巡回公演


5月から始まったヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』の春の巡回公演も6月に突入し、日々の季節の流れと出会いを感じなら第4週目を迎えました。

 

5月28日(月) 畝傍高校 (奈良県) 同校講堂【文化創造館】

5月29日(火) 嵯峨野高校 (京都府) 長岡京記念会館

5月30日(水) 大洲高校・大洲高校肱川分校 (愛媛県) 大洲市民会館

5月31日(木) 桜井高校 (奈良県) 桜井市民会館

6月1日(金) 多可町文化会館 (兵庫県) 同会館

 

畝傍高校

今週始まりの場所は、風情ある町並みを残す兵庫県の橿原市にある畝傍高校の皆さんとの公演です。

風の公演は、畝傍高校で人権芸術鑑賞行事として2014年に行った『ジャンヌ・ダルク』の公演から4年ぶり、2回目の公演とな、先生方のなかには前回の『ジャンヌ・ダルク』の公演をとてもよく覚えてくれている先生もいました。

生徒の皆さん、先生方、そして、保護者の方々を含めると1200人以上となる為2ステージとなり、午前は、1年生の生徒の皆さんと保護者の方々との公演、午後は2年生と3年生の生徒の皆さんとの公演となりました。

午前は、集中した客席から、舞台と客席がお互いに呼吸を感じるような時間を感じ、午後は、客席からぶつけられる溢れるようなエネルギーじながら畝傍高校の皆さんと公演を創ることが出来ました。

 

 

また、終演後には、演劇部の生徒さんとのバックステージツアーも行いました。

そして、最後の最後まで後片付けのお手伝いもしてくれました!本当にありがとうございました!

 

 

 

再来週には、演劇部さんの発表が川西文化会館であるのだと話してくれ、お手伝いをしてくれた後は、私たちが公演を行った文化創造館で、真剣な真っ直ぐな表情で練習の準備に向かっていました。遠くからではありますが、応援しています!

 

嵯峨野高校

今週2日目は、京都府の嵯峨野高校の1.2年の生徒の皆さんとの公演です。

2000年に公演した『ヘレン・ケラーから18年ぶり久しぶりの公演となりました。

 


本番が始まると、客席からは、今からが始まろうとしているのか、そして、何が起きているのだろうかと、『ヘレン・ケラー』の物語をしっかり見つ、ひとりひとりが全身を通して舞台に向き合い探りだそうしているような視線に支えられたように感じました。

嵯峨野高校では、1.2年生の生徒の皆さんが秋に行われる文化祭「ことのは祭」で演劇の発表をされるということで、終演後には、各クラスからの代表の生徒さんと希望者の生徒さん方、30名を越える生徒さん方との座談会が行われました。

 

 

 

座談会が始まると、「役ずくりのコツを教えてください、「転換を巧くやるにはどうしたらいいですか、「舞台背景を変えずにその場を表現するにはどうしたらよいのかなど、本当にたくさんの様々な質問が飛び交いました。

また、最後には「演劇をやりたい人ばかりじゃないなかで演劇を創るにはどうしたらよいかなど、とても鋭い質問も飛び出し、緊張や不安を抱えながらも、それでもクラスの仲間と共に創ろうと、やりきろうとする熱意を感じる座談会となりました。

そして、そんな真剣な表情で座談会に向き合う生徒さんの姿をしっかりと暖かく見守る先生方の姿もとても印象的でした。

慣れないことや壁にぶつかることもあるかもしれませんが、自分の力を信じて、そして、支えてくれるクラスの友達や先生たちと一緒に自分たちの創りたいものや描きたいものをやり抜いて下さいね!皆さんにとって素敵な時間なることを願っています。

 

大洲高校・大洲高校肱川分校

今週3日目は、京都府から四国へ大移動をして、愛媛県の大洲高校、大洲高校肱川分校の皆さんとの公演です。

大洲高校では、2011年に『ヘレン・ケラー』、2014年に『ジャンヌ・ダルク』の公演と、4年ぶり3回目の公演となりました。

大きな拍手と共に始まった公演客席からは、とても熱量が感じられ、彼らの感性の揺らめきが舞台まで伝わってくるような公演でした。

終演後には、バックステージツアーと座談会も行われました

たくさんの生徒さんが全身で舞台を感じたり、劇団員に積極的に言葉を交わしている姿がとても印象的でした。

 

 

また、以前公演を行ったクラーク記念国際高校福岡中央キャンパスでお世話になった大内先生が大洲高校に赴任されており、嬉しい再会をする事が出来ました。

そして、なんと!座談会が終わった後もたくさんの生徒さん、先生方が後片付けのお手伝いに駆けつけてくれまし!!

舞台の解体されていく姿にも興味津々な生徒の皆さん。

慣れない作業にも関わらず、素敵な笑顔でお手伝いを頑張ってくれました。

 

 

今週のトップの写真は、大洲高校カヌー部の皆さんです!

なんと、大洲市民会館の裏に部室があり、部活中の皆さんと出会う事が出来ました!!

 

桜井高等学校

今週4日目は、四国を飛び出し、また再び奈良県の桜井高校の皆さんとの公演です。

桜井高校では、2002年の『星の王子さま』の公演よりこちらも久しぶり4回目の公演です。

とても元気な声で入場する生徒さんの声に、これから彼らとどんな出逢いが待っているのだろうかという想いで始まった公演。客席からからは、舞台上で起こるその一瞬一瞬の出来事しっかりと体で感じ、時に笑ったり、静かに舞台を見つめたりと彼らの感じたもの思考したものが波のように伝わってくるようでした。


 

終演後には、バックステージツアーも行われ、先生も生徒の皆さんも一緒になって舞台を感じていました。

また、校長先生自らも生徒の皆さんといっしょに舞台に上がり、その様子を見つめていました。

演劇がとても好きで、生の舞台を子どもたちに見せていくことがとても大切だと語って下さった校長先生。

最後は校長先生、そして、バックステージツアーに来てくれた生徒の皆さんと集合写真をとりました。

 

 

また、バックステージツアーが終わった後も将来歌や演劇を自分の生きる道にしたいという生徒さんがその場に残り、思いをとても熱く語ってくれました。

皆で創ることが出来たこの時間が彼らにとって、少しでも支えになればと願っています。

 

多可町文化会館



今週最後は、兵庫県多可町文化会館の主催であり、多可高校そして、多可町の方々との公演となりました。

なんと!会館の入り口には、『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』のすてきな大垂れ幕が準備されていました!

本当にありがとうございます!!

公演が始まると、客席も舞台から近いのもあり、ひとりひとりの表情もよく見え、彼らの驚いたり、笑ったりと様々な反応がダイレクトに舞台に伝わってきました。

公演が終わり、皆さんを見送るためにロビーへ向かうと、多可町の皆さんが公演の感想や想いをたくさん伝えてくれながら劇場を離れて行きました。

また、今回この公演を実現し共に創って下さった館長さん、多可町文化会館の皆さん、評議員の方々も今回の公演を楽しみにして下さり、実現出来て本当に良かったと話してくれました。

多可町の皆さん、多可高校の皆さまと共に公演を創ることが出来たことを心より感謝申し上げます。

終演後には演劇部の生徒さん方によるバックステージツアーも行われました。

 

 

普段はなかなか触れることが出来ない音響や照明に積極的に触れる生徒の皆さん。

バックステージツアーが終わったあともアニー役の渋谷と数人の演劇部の生徒さんが時間の続く最後の最後まで熱く語りあっているようでした。



今週は、再会や出会い、人と人との繋がりを強く感じた旅公演の時間となりました。

日々私たちが思いもしないような経験や出会いを重ねる若い観客たちの熱意や想いその彼らを想う先生方や皆さんに支えられた公演となりました。

公演を共に紡ぎ繋げて下さった皆さん、本当にありがとうございました。

私たちの出会いの旅はまだまだ続きます!!


ヘレン・ケラー役 倉八ほなみ


2018年 春 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 東日本・西日本巡回公演 第3週目

2018-06-03 15:38:15 | 全国巡回公演

春の東日本・西日本巡回公演『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌ炎』も3週目を迎えました。

3週目は栃木から兵庫へと東日本・西日本を横断する週となりました。

5月 28日(月) 栃木県 宇都宮中央女子高校 宇都宮市文化会館

   30日(水) 新潟県 糸魚川市教育委員会主催合同公演 糸魚川市民会館

   31日(木) 福島県 長沼高校 同校体育館

6月  1日(金) 栃木県 壬生高校 壬生中央公民館 城址公園ホール

    2日(土) 兵庫県 自由ヶ丘高校 同校体育館

 

宇都宮中央女子高校

今週の始まり宇都宮からスタートしました。

この公演は、宇都宮中央女子高校創立90周年行事として行われ、保護者の方々や同窓生の方々を迎えての公演でした。

本番中の生徒からはじっくりと何かを感じ、考えながら見ている、そんな強いまなざしを感じました。

終演後の生徒会長さんのあいさつでは「現代の私たちは、無限の可能性を持っていると感じました」と、この公演2時間の中で受け取った素敵な気持ちを言葉にしてくれました。

私たちも、この公演が生徒たちの無限の可能性と出会える一つのきっかけになってくれたらと思います。

終演後には、希望者の生徒によるバックステージツアーと座談会も行われました。

 

 開演前、これから起こることを楽しみにしている、そんな元気いっぱいの表情を見せてくれました。

 ジャンヌ役の白根とバックステージツアーを行う生徒たち。

 

 色紙を受け取った生徒と記念撮影をする白根。

糸魚川市教育委員会主催合同公演

糸魚川市教育委員会主催による糸魚川市の全中学校による合同公演でした。

市内全部の中学校ということもあり、人数の関係で午前午後の2ステージで行われ、午前が糸魚川中学校1・2年生と能生中学校の公演、午後は糸魚川中学校3年生と糸魚川東中学校と青海中学校の公演です。

午前の公演では、中学生とは思えないような静かなでも、観るものは見逃さないというようにじっと見ているという印象でした。

 

午後の公演は、午前とはまた違った元気な表情が、客席にあふれていました。でも、芝居が始まるとその元気は集中力に変わり、熱い視線とともに、一緒にジャンヌ・ダルクという2時間を作ってくれていました。

 

今日この日に、市内の中学生がみんなジャンヌ・ダルクを観たという、何か特別な思い出になってくれたらうれしいです!

 

長沼高校

長沼高校は創立70周年そして独立40周年ということもあり、同窓生、地域の方々を招いての鑑賞行事となりました。

普段はおとなしいと、担当の先生が仰っていた図書委員長さんが、終演後、みんなの前であいさつをしてくれました。そこにはジャンヌ・ダルクのような勇気を感じ、この2時間が、図書委員長さんの中に何か残る時間だったのだと実感しました。

片付けのお手伝いには放送部、図書部、そして有志の生徒たちが集まってくれました。

 

 放課後、体育館の様子を見に来た生徒たちも、そのまま片付けに参加してくれていました!

 

 最後に、残ってくれたみんなと記念撮影をしました!お手伝いありがとうございます!

壬生高校

壬生高校では、前回のヘレン・ケラーに続いて、3年ぶりの再会となりました。

開演前、校長先生があいさつで、「楽しく、思い出に残るものになってほしい」という言葉を生徒に送くっていました。

本番中には、それを体現するかのように、自由に、でもしっかりとしたまなざしを客席から感じました。

終演後、希望者によるバックステージツアーも行われました。ジャンヌ役の白根と共に、さっきまで舞台上に見ていたものを実際に触ったりしながら、自分が観ていたものを確かめるように、楽しんでいました。

 

 

 

白根に質問する生徒たち!

 

自由ヶ丘高校

自由ヶ丘高校では1年生の時演劇発表を行います。それを間近に控え、ここから何か吸収しようという雰囲気が、開場中の空気から感じられてきました。

開演前、担当の先生から「こう見なければではなく、自由に見て欲しい」と、生徒への熱いメッセージをいただき、この公演にかける先生方の思いを感じました。

終演後には1年生と希望者による、バックステージツアーと座談会も行われました。バックステージツアーでは、舞台や小道具を見ながら「これは使えるかも」と何かヒントを探しながら思い思いに見て回っていました。

この一日が演劇発表の何か糧になってくれたらうれしいです。

 

 人形をかぶってみたり、衣装を着てみたりと、楽しんでいました。

 白根を囲む、演劇発表で役者をやる生徒たち。

 

 

新しい出会いと、若い子たちに本物の芸術に触れてほしいという多くの想いを感じる1週間でした。

だんだんと暑くなってきましたが、春の巡回公演はまだまだ続いていきます。

1回1回の出会いを見逃さず、私たちが今なぜ演劇をやるのか、を問いながら、これから出会う人たちと向き合っていきます。

文:石岡和総(シャルル7世役)

 


2018年春・西日本ツアー「ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち」第3週目

2018-06-02 17:53:08 | 全国巡回公演

春の巡回公演もあっという間に3週目となりました。

 

 

5月23日(水)防府西高校 (山口県) 同校体育館
5月24日(木)西城陽高校 (京都府) 文化パルク城陽
5月25日(金)坂出第一高校 (香川県) 坂出市民ホール

 

防府西高校


まずは山口県の防府西高校での体育館公演でした。
この日からアニー・サリバン役が渋谷愛となった初日です。
防府市は私が高校卒業まで暮らした故郷。その地で元気で活気ある若者たちと出会えました。創立40周年行事ということで、振り返ってみると私の同級生が第一回生の高校です。
開演前入場整列した後、司会の先生が「見えずらい人は前の側面側に移動してもいいですよ。」の声に一斉に動き出した姿は圧巻でした。演劇鑑賞を楽しみに待っていてくれた意識の高さを感じます。


芝居をリラックスして、なおかつ熱気を持って観ている眼差しが感じられる時間でした。
終演後もたくさんのバックステージツアーへの参加者と演劇部の座談会で盛り上がっていました。

 

 

 


女子バレー部、男女バスケ部、卓球部や有志の生徒さんたち、本当にたくさんのお手伝いありがとうございました!多くのお見送りを受けて京都へと移動しました。

 

西城陽高校

(西城陽高校の公演の模様は写真に撮れませんでした!申し訳ありません。)


西城陽高校は私たちにとって初めて上演させていただく学校です。
毎年二年生が舞台発表を秋に実施しているとのこと。そのため舞台上の役者はもちろん、美術・音響・照明・演出などさまざまに意識の高い鑑賞の姿を感じました。
この日は終演後、二年生全体での公開座談会を旅公演班みんなと実施しました。
総合芸術と呼ばれる演劇についての質疑応答では、生徒さんの質問をもとに演出の浅野佳成から役者について・転換での舞台の進行について・個性とは何かについてなど話していきました。音響さんと照明さんが息を合わせて場面を創るところなど、つい先ほど観た本番のワンシーンを再現して、みんなで力を合わせることの大切さを少しでも感じてもらえたのではないかと思います。秋の発表に向けて、発見とヒントをすこしでも感じてくれたならと願っています。

 

坂出第一高校



京都府から瀬戸大橋を渡り香川県坂出市へ。
坂出第一高校は今回で風は3度目の公演になります。『ヘレン・ケラー』は7年ぶりの上演となり、今回は創立111周年記念行事の一環としての鑑賞でした。


理事長先生・校長先生の講話の後、盛り上がりの中で開演。長い歴史を経て、今ここにあるということ、そのなかで多くの先達が築き上げた学校への想いを感じます。

 


終始舞台上で起こることを見逃すまいとする眼差しを感じながら元気な姿で鑑賞を楽しんでいました。

 


バックステージツアーは大盛況で興味津々に劇団員と語り合っていました!

写真部の女子生徒さん、ラグビー部の男子生徒さん最後までお手伝いいただきありがとうございます。


来週は万葉の里、畝傍から始まります。旅班一同元気な公演を続けていきます!

 

文:緒方一則(アナグノス校長役)