風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』

2011-08-22 20:53:37 | 公演情報
ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎 JEANNE ET LE FEU

9月1日[木]~5日[月]開演:平日7時/土日2時  *当初の日程を変更し、上記日程で上演させて頂きます
作:マテイ・ヴィスニユック Matéi Visniec 訳:志賀重仁
演出:浅野佳成 上演台本:ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcărău
舞台美術・衣裳:ステラ・ヴェレブチュアヌ Stela Verebceanu
照明:坂野貢也 音響:渡辺雄亮 舞台監督:長谷川敬久
演出助手:江原早哉香 製作:佐藤春江

出演:白根有子/栗山友彦/田中賢一/木村奈津子/佐藤勇太
車宗洸/稲葉礼恵/仲村三千代/佐野準/田中悟


ひとりの平凡な少女=ジャンヌの強い意志と信念に裏打ちされた行動がもたらした“勇気”と“純粋無垢な心”が生み出した奇跡の物語……永遠に語り継ぐべき聖なる伝説。
マテイ・ヴィスニユックがKAZEに書き下ろした作品。ウジェーヌ・イヨネスコ劇場との共同製作により2008年にモルドバ共和国でプレミア上演、〈ビエンナーレKAZE国際演劇祭2009〉で初演。今回、芸術監督 浅野佳成が演出を担い、KAZEの俳優とスタッフによって劇団のオリジナル作品として取り組みます。


レパートリーシアターKAZEでは連日、白熱した稽古が行われています。
プレミア上演、ビエンナーレでの初演を経て、再度、取り組まれる『ジャンヌ・ダルク』
全国巡演レパートリーとして予定されているこの作品を、今どのように読み、我々の身体が描くのか、そして我々が舞台で示すものは観客にとって何なのか、時代の中にどのように存在し語っているのかをジャンヌに出演するメンバーだけでなく劇団全体が考えています。

一人の少女の魂が多くを動かし、揺るがすその力。
耳を傾ける者、少女を利用する者、貶める者・・・。
大きな社会という中で、小さくしかし強い芯を持った彼女の言葉、行動を共に見、聴き、思考出来たらと思います。

皆様のご来場を心よりお待ちしています。





月夜野演劇工房 ペンキ塗り

2011-08-22 20:06:14 | Weblog
8月16日~20日まで群馬県にある風のアトリエ「月夜野演劇工房」の屋根のペンキ塗りが行われました。
ペンキ塗りに出掛けた劇団員は10名。もう一つの私たちの拠点地となる月夜野のアトリエの屋根を私たちの手で、塗り替えようと意気揚々と東京を出発しました。
そして、東京の稽古場ではもうすぐ上演される「ジャンヌ・ダルク」の稽古真っ最中!こちらも気合いが入っています!
お互いにいい時間が過ごせるようにと言い少しの間、それぞれの場所で活動します。


到着した日はまず、屋根の掃除からスタート。
トップの写真の様に、ホースで水をまきながら、ブラシで屋根の汚れと苔を落とします。
太陽はカンカン、日差しが照りつけます。熱中症と日焼け対策のために麦わら帽子とタオルは欠かせません。
広い屋根の掃除は案外と時間がかかり、初日は屋根の片面を終え終了です。




翌17日、朝の6時スタートで残った面の屋根の掃除を再会。
そして同時に、ペンキを塗る前の下地塗料を塗りました。
前回、アトリエの屋根を塗ったのは約10年前、その当時は瓦に直接ペンキを塗ったのですが、今回はペンキの持ちをよくするために新しい工程を加えました。
この日もカンカンに照りつける太陽、水分補給と休憩を充分に取りながら、屋根はどんどん下地材の白色へと変わっていきます。




18日も朝の6時から開始。
いよいよ本命、屋根を青に染めていくペンキ塗りの作業も始まりました。
2人1組みのチームになり、細かく丁寧に塗っていきました。
塗り方のコツも掴んできて、ペースもあがってきます。
鮮やかな青に変わっていく屋根を見るとなんだか気持ちも爽やかになってきます。このペースなら明日には完成すること間違いなし、楽しみです。

翌19日、なんとここで雲行きが・・・。
作業を開始するもこの日は天気も回復せず、作業がストップ。完成間近のところ、残念・・・。喜びは明日まで持ち越しです。



20日、朝の6時、雨。今日もこのまま雨が続くのかと不安な気持ちを抱えたまま、朝はジャンヌ・ダルクの装置や衣裳を東京に持って帰るためトラックの荷積みを行いました。
すると天気が少し回復!!
全員気合いを入れて、残った屋根を塗る作業、そしてトタンの掃除とペンキ塗りを行いました。
ラストスパート、みんなの作業ひとつひとつに熱がこもります。
そして、ついに演劇工房の屋根の色塗りが完成しました!!



これが、新しく塗り替えられた「月夜野演劇工房」です。



最期にみんなで記念写真。
風の芝居が新たに生まれる場所、演劇を思考するために、探し続けるために集まれる場所。
これからも、このアトリエで私たちは風の演劇を生み続けていきます!!

『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』最終週

2011-08-03 18:20:32 | 全国巡回公演
5月中旬からから始まった『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』の西日本・九州地域巡回公演の最終周は、
7月26日 和歌山県 開智中学・高校での公演でした。

学校の講堂に舞台を組み立て、午前中は高校生、午後は中学生と高校生そして保護者の方々が観劇しました。
講堂に舞台を組み立てたのは本番の前日、その日は演劇部の皆さんが舞台が組み立てられる様子を見に来てくれたり、私たちの楽屋へお手伝いに来てくれました。楽しみにしていますと声を掛けてくれたことが準備をしている私たちの元気の素となりました。

そしていよいよ迎えた本番。
この講堂に集まった生徒さんたちと真正面から向き合うこと、時に舞台と客席は寄り添い共に事を見つめ、時には距離を置きそこに起こることを考える、そしてそれぞれが感じたように面白かったら笑い、疑問に思えばとなりの友達と話してみるそんな空間でした。

芝居が終わり、講堂に響いた拍手の音は今でも忘れません。

そして公演終了後には、演劇部の皆さんが、片付けを手伝ってくれました。



二階屋の骨組みを運び出してくれている生徒さんたち。奥では脚立を立てて照明の片付けをおこなっています。



こちらはイントレ(と呼ばれる鉄の素材の枠)を解体し、運びだしています。



片付けをしてくれている演劇部の皆さんとアーサー・ケラー役(ヘレンの父)酒井宗親とで座談会が行われています。



基本台(と私たちが呼んでいる、基本的な動きを行うエリア)を解体して運び出します、今まで見ていた舞台が解体されて、こんなに重いんだ、や、こんな風になっていたんだ、という瞬間。



講堂から荷物を全て運び出したら、最後は常設してあった照明を最終チェック。



全ての道具が積木のように組み合わされて入っているトラック、扉を閉めるまであと少し。



扉が閉まったあとはみんなで記念撮影。ほんとうにどうもありがとうございました!!


この春、ヘレン・ケラーの旅公演で出会うことが出来た生徒さんたち、先生方、保護者そして地域のみなさん。
この旅の中でたくさんの声を聞き、たくさんの笑顔を見ました。
生徒の皆さんのいつもの学校生活での一面、先生方が生徒さんを想う気持ちに触れてきました。
私たちとは一日限りの出会いです、しかしその出会いが皆さんのこれからの何かになるほんの少しのきっかけであるようにと願っています。

皆さんとつくってきた「ヘレン・ケラー」の公演、その実感を持ち、なぜ今私たちは皆さんへ「ヘレン・ケラー」という芝居を示しているのかをさらに思考し、この秋再び旅に出ます。
これから出会う皆さんとの日々を楽しみに・・・。

『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』第7週目

2011-08-03 11:26:08 | 公演情報
「ヘレン・ケラー」の旅、第7週目は島根県の松江での公演でした。

7月13日 島根県 松江南高校
  14日  〃  松江北高校
  15日  〃  松江東高校

三日間の公演は島根県民会館で行われました。
このブログの最初にも書きましたが、今回の旅は松江西高校から始まる旅公演で、この三日間を終えると私たちは松江で四つの学校、約3000名の生徒さんと出会うことが出来ました。
ひとつの場所でこれだけ多くの生徒さんや先生方に会えること、会えたこと、とても嬉しかったです。

ひとりひとり異なる考えや思いを持って多くの生徒さん、そしてその生徒さんと日々を過ごしていく先生方が集まる学校、ほんとうに一人ずつの存在で学校という場所がつくられていくのではないかと感じました。
私たちはこの三日間の公演で客席から伝わる各校が持つ雰囲気を感じ、芝居を通じながら、自分たちの生きる時代、もっと身近な日常がどういうものなのかを考え舞台に立ちました。
それはこの芝居をその時見ている皆さんも同じだった、と思います。


トップに載せた写真は松江東高校の放送部の生徒さん、そして舞台の最後に挨拶をしてくれた生徒会長さんと先生と楽屋での一枚です。
見終わって、今自分が感じているそのままの言葉を私たちに伝えてくれました。
公演後に挨拶をしてくれる生徒さんは今回の旅でも多くいました。
たくさんの人が見つめている中で、自分の気持ちを言葉に表すことは、本当に緊張することだと思います。しかし、その視線や空間を身体で受けとめ、真っ直ぐにこちらを見つめ掛けてくれた言葉は、私たちの心にぐっと響いてきます。力強い思いと、その姿には私たちが感動させられます。
ありがとうございました。



こちらは終演後に舞台見学と座談会を行った松江北高校演劇部の皆さんと舞台監督の長谷川。
舞台見学ではひとつの目玉となるポンプの仕組みを説明しています。



続いて階段がどのように組み立てられているかの説明をしています。



その階段の裏側はこんな様子です。二階屋と呼んでいるセットですが、この空洞の場所でスタンバイをして裏階段を上がり二階に立ち、芝居をします。正面から見るとしっかりした箱形にも見えますが、実際はこのようになっています。でも作りは頑丈なんですよ。



そして舞台見学の後は座談会を行いました。

松江での三日間はとても濃いものとなりました。
ここで、ヘレンの旅メンバーは一度東京に戻ります。
そして今春最後のステージとなる、開智中学校・高校の旅へと向かいます。