風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』秋のツアー⑧

2022-11-27 12:03:30 | 全国巡回公演


11月14日(月) 嬉野高校 
  15日(火) 八代清流高校 
  16日(水) 島原商業高校 
 
嬉野高校 
 
嬉野校舎体育館にて公演。 
 
日本三大美肌の湯の一つとしても知られる嬉野温泉郷にほど近い立地。 
 
塩田校舎の皆さんもこちらに来ての観劇。 
2018年、嬉野高校と塩田工業高校が一緒になって、嬉野高校に。 
 
1991年より両校通算で9回目の上演でした。 
中でも『ヘレン・ケラー』は5回目。 
 
心で自然に感じて、心になにか残ればと思います。という先生の言葉となかなか鳴り止まない拍手で開演。 
 
久し振りに会う生徒さんたちもいたと思います。 
両校舎の皆さん自然体でゆったりした空気の中の観劇でした。

 
 
カーテンコールではどんな困難にも立ち向かって行く姿に感動しました。というメッセージとお菓子の詰め合わせをいただきました。 
楽屋には生徒さんと小城羊羹のコラボ羊羹の差し入れも。 


 
撤去作業には嬉野校舎の部活動の生徒さんたちがたくさんお手伝いに来てくれました! 


 
嬉野高校HPより↓ 
 今回の演劇で、人と人との向き合い方や困難に立ち向かい乗り越えていく力が必要というのを感じとれたと思います。 
東京演劇集団 風 のみなさまありがとうございました! 
 
八代清流高校 
 
同校体育館にて公演。 



八代南高校及び氷川高校の再編・統合より、熊本県立八代清流高等学校が2011年に誕生したそうです。 
 
こちらは1991年の『星の王子さま』から数えて通算5回目。 
『ヘレン・ケラー』は初めての上演でした。 
 
全校生徒さん、教室から椅子を持って来ての観劇。 


通常体育座りで観てもらっているので、何となくこちらも背伸びぎみな感覚。 


 
後ろの方の生徒さんまでしっかり首を立て舞台に向き合ってくれました。 

 


 
こちらも多くの生徒さんたちが搬出のお手伝いをしてくれました! 
学校の名前同様、清流のように爽やかな皆さんでした。 
 
八代清流高校HPページより↓ 
11月15日(火)に本校体育館にて芸術鑑賞が行われました。 
今回は、東京芸術集団風による「ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち~」を鑑賞しました。 
 
 
島原商業高校 
 
市のシンボル、島原城の二の丸跡にあり、1974年に開館。成人式やコンサート会場などとして市民に親しまれている島原文化会館にて上演。  
こちらは2000年の『星の王子さま』から数えて6度目。 
『ヘレン・ケラー』は初上演でした。 


 
客席の最前列から使用しての観劇。 
今まであらゆるホールを使って来ましたが、最前列がここまで舞台に近いのは本当に稀。 
かぶりつき!というのがピッタリな座席。 
 
担当の先生が劇団の紹介をして下さって、拍手で開演。 


 
入場時から生徒さんたちの元気な声が聞こえていましたが、とっても楽しみながら観てくれました。

 
 
終演後は自主的に舞台見学に来てくれました。 
 
島原商業高校HPより↓ 
11月16日(水)の午後から,島原文化会館にて東京演劇集団「風」による演劇を鑑賞しました。 
この取り組みは3年に1度実施され,生徒は在学中に1度は鑑賞できるように計画されています。 
今年度は,不朽の名作である「ヘレン・ケラー -ひびき合うものたち-」が上演され、迫力のあるプロの演技に,生徒は終始圧倒されながらも舞台上の役者さんの動きに釘付けでした。 
素晴らしい舞台に生徒達も興奮冷めやらぬ様子でした。作品から考えさせられるメッセージももちろん, 
演劇を通していただいたパワーを胸に,残りの学校生活も元気に過ごしてくれればと思います。 
 
 
 
 
『ヘレン・ケラー』のことをそれぞれの学校のHPに載せてありました。 
せっかくなので紹介をしたいと思いこちらに抜粋させてもらいました。 
写真も掲載してくれているので、ぜひ覗きに行ってみてもらえたらと思います。 
 
さて、先週の私に引き続き、今週は新たにアナグノス役が緒方一則から柳瀬太一に、スタッフもバトンを受け継ぎ新たなスタートです。 
演出の浅野も観に来てくれました。 
どの学校の生徒さんたちにも「しっかり観てるなぁ。」と感心して帰って行きました。 
 
私たちにとって一回一回が特別な場であり、特別な時間。 
創っては壊し、創っては壊しの繰り返しの中で大切な出会いがたくさん散りばめられています。 
それを一つ一つ拾いながら私たちの旅は続きます。 
 
今週も生徒さんたち、先生方…関わってくれた全ての人たちに心からの感謝を込めて。 
 
本当にありがとうございました。 
 
 
では、お元気でお過ごし下さいね! 
 
ケート役:仲村三千代


『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』秋のツアー⑦

2022-11-21 20:36:26 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の公演も11月に突入しました。

旅のメンバーの入れ替わりもあり、新たなメンバーと共に旅公演が始まりました。

今週は、鹿児島県と長崎県での公演です。

 

11月8日(火) 【鹿児島県】 川薩清修館高校  同校体育館

  10日(木) 【鹿児島県】 鹿屋女子高校  鹿屋市文化会館

  11日(金) 【長崎県】  海星中学校・高等学校 長崎ブリックホール

 

川薩清修館高校

今週始まりは、鹿児島県の川薩清修館高校の公演です。

川薩清修館高校では、2014年の『ヘレン・ケラー』の公演から8年ぶり、風は、4回目の公演となりました。

前日の搬入作業にお付き合いいただいた担当の先生をはじめ、先生方のなかには、2014年の『ヘレン・ケラー』の公演を当時、観劇された先生もおり、舞台が出来上がっていく様子を見ながら「出来上がっていく舞台セットを見て、この体育館の空気感を感じて当時の公演を思い出してきました!懐かしいですね。私たちも、生徒たちも明日の公演を楽しみにしています。」と話してくれました。

本番当日。入場する生徒さんたちの元気な声が体育館に響いていました。

本番が始まると、ゆったりとした姿で、舞台に向き合う観客の姿を感じました。

終演後には、代表の生徒さんの、「私たちにとって、貴重な時間となりました。」と、素敵な挨拶と花束を頂きました。

舞台の片付けのお手伝いには、バレー部、バスケ部、ホッケー部、野球部、卓球部など、たくさんの生徒さんたちが駆け付けてくれました。

アニー・サリバン役の高階と語りあう生徒さん達。

慣れない作業もあったなか、最後まで、「楽しかったです!!」という皆さんの笑顔に支えられた時間となりました。

 

鹿屋女子高校

鹿屋女子高校では、2019年の『Touch』の公演から3年ぶり、風は8回目の公演となりました。

開演前には、担当の先生が「皆さん、楽しんで鑑賞しましょう。」と今日の公演の日を楽しみにしていたことを伝え、そして、生徒さんたちを盛り上げての始まりとなりました。

公演がはじまると、客席の空間から、ひとつひとつの出来事に呼応するようなまなざしと、視線を感じました。

カーテンコールでは、生徒会の生徒さんより、「私も、どんなことも諦めず、やり抜いていきたい」という熱い挨拶のメッセージを伝えてくれました。

終演後の舞台見学にきてくれた生徒さん達。

舞台のさまざまな場所に触れたり、劇団員と想い想いに話をしていました。

また、自分の将来の夢や希望や不安を熱く語ってくれた生徒さんの姿もありました。

担当の先生も「このような状況のなか、今日の時間をつくることが出来てよかったです。」

と語ってくれました。

先生方の想い、そして、生徒さんたちの希望にあふれた姿から、ひしひしと皆さんの情熱を感じた時間となりました。

 

海星中学校・高等学校

海星中学校・高等学校では、こちらも2019年の『Touch』の公演から3年ぶり、風は4回目の公演でした。

全校生徒合わせて、1000人を超える客席。

開演前には、校長先生のお話がありました。

ヘレンとアニーという人物について、物語について、そして、何より、様々な行事が中止となったなか、今回の演劇鑑賞行事を思いっきり楽しんでほしいと、温かなメッセージを客席に伝えてくれていました。校長先生、先生方の想いを受け取るようにして始まった本番。

学校にとっても、全校生徒での観劇という試みのなか、迫力のある客席から、舞台上にもエネルギーを感じ、支えられた公演となりました。

カーテンコールでは、代表の中学校1年生の生徒さんが堂々とした姿で、『ヘレン・ケラー』の公演のなかで、感じたことや考えたこと、をまっすぐな言葉で伝えてくれました。

終演後には、舞台見学も行われました。

ヘレンの友達のパーシィー役の稲葉と話をする生徒さんたち。

実際にポンプに触れて水を出す生徒さんの姿。

また、舞台見学の後には、アニー・サリバン役の高階と共に座談会が行われました。

座談会では、生徒さんたちと高階との熱い対話で盛り上がり、搬出作業が終わる最後の時間まで、めいっぱい語りあっていたようでした。

最後に、搬出場所のトラックまで駆け付けてくれた生徒さん達。「さまざまな人たちの力で公演を創っていることを感じました!」と語ってくれました。

 

たくさんの再会と出会いを感じた一週間でした。

様々な決断と、先生方、生徒さん達の姿に支えられた時間となりました。

本当にありがとうございました!!

 

文:倉八ほなみ(ヘレン・ケラー役)


2022年『Touch~孤独から愛へ』秋ツアー 最終週

2022-11-14 22:42:33 | 全国巡回公演

9月3日から始まった『Touch〜孤独から愛へ』のツアーもいよいよ最終週に入りました。

11月7日(月)【岡山県】高梁高校 高梁市総合文化会館

  8日(火)【大阪府】四天王寺東中学校・高校
        藤井寺市立市民総合会館本館(パープルホール)

  9日(水)【広島県】海田高校 広島県立文化芸術ホール


高梁高校

この公演は創立記念式典と合わせて行われました。

開場中、舞台装置を見て「すげーっ」「なんだこれは!」と目の前に組まれた舞台装置に驚き、開演を楽しみに待ってる様子が印象的でした。

開演前は担当の先生から「思いきり楽しんで下さい!」という言葉と大きな拍手に包まれながら開演です。
公演中は担当の先生が仰ったように、リラックスした姿で笑ったり、前のめりになって舞台を観る姿が印象的でした。

終演後生徒会長さんからのお礼の挨拶では「フィリップとトリートとハロルドの関係に惹きつけられて、感動しました。」と力強く伝えてくれました。

その後バックステージには、部員が一人の演劇部の男の子が舞台に上がって、舞台の隅々まで見てまわりました。「舞台の構造一つ一つを確認して、自分一人でもできることを勉強していきたい。」と熱心な姿を見て、演劇に対する熱い思いを感じる時間でした。


四天王寺東中学校・高校

2018年の「ヘレン・ケラー」以来、二回目の公演です。

開場中からすごく元気な声が舞台袖に聞こえてきて、一気に会場の雰囲気も明るくなり、本番がいまかいまかと楽しみになりました。

開演前には校長先生から「映画やテレビと違って、舞台では巻き戻しをしたりできません。一度として同じ舞台はない。場所も観客も違う、生の舞台です。
この時間や空間を感じて、リラックスしてマスク越しでも笑って、悲しければ思いきり泣いてください。皆さんにとって一生の思い出、一期一会になることを願ってます。楽しんで下さい」と熱いメッセージとともに開演です。

公演中はよく笑って、一つ一つの出来事に反応して、校長先生の想いを受けるように一人一人がその瞬間や空間を楽しんでる様子が印象的でした。

カーテンコールでは生徒会長さんから「僕にも大好きな弟が二人いて、トリートが弟を想う気持ちがすごく伝わってきたした。そしてハロルドが二人を勇気づける姿が心にきました。初めて演劇を観て、すごく感動しました。」と素敵な言葉をいただきました。


公演後のバックステージでは、生徒が泣いてる姿を見て私も嬉しくなりました。と伝えてくれた先生や本番中に書き留めたメモをもとに、気になったことを役者に質問する生徒さん。四年前にヘレンケラーも観て、また風さんの演劇を観れて嬉しかったです!と伝えてくれた生徒さんもいました。

海田高校

風の公演は初めての学校です。
2020年に予定していた公演が延期になり、ようやく実現することができました。

校長先生から「三年間芸術鑑賞行事ができず、やっとできますね。今回の芸術鑑賞で真剣に相手に向き合うこと、触れることの大切さを学んでくれると嬉しいです。思いきり楽しんでください」と想いのこもった挨拶と大きな拍手で開演しました。


公演中は舞台をジッと見つめるように観て、舞台に立っていても視線を感じるほど真剣な姿が印象的でした。

カーテンコールでは生徒会代表の生徒さんから
「コロナウイルスの影響で人と人とが触れる機会が制限される中で、人と人とで繋がる大切さを感じました。
そして演劇を観て、舞台にいる俳優さんだけでなく照明や音響、スタッフの皆さんが協力してひとつのものを創ってる凄さを感じました。
今日Touchを観れて良かったと心から感じました。」と胸が熱くなる言葉をいただきました。

そしてなんと、カーテンコール後にはスタンディングオーベーションが起こりました!

公演後には演劇部のみなさんとのバックステージを行いました。
照明を見たい!音響を見たい!これはどうなってるんですか!?と興奮した様子で舞台の隅々まで探検するように見学して、
最後には演劇部の部長の生徒さんから「見えないところにもこだわってたり、仕掛けがあって、大興奮でした。自分達でも取り入れれる所もあって、取り入れれる所は取り入れたい。」と話してくれました。

二日後には県大会が控えてるとのことで、思いきり楽しんで、公演が良い時間になることを僕たちも願ってます。

9月から始まった『Touch〜孤独から愛へ』のツアー。
まだまだ新型コロナウイルスの影響で様々な制限のある中、なんとか一つでも生徒たちに思い出を作ってあげたい。という先生方の想いのつまった旅公演でした。その想いを受け止め一瞬一瞬を生きる生徒たちの姿には力を入れて強いエネルギーを感じました。
そのエネルギーをこれから始まる『星の王子さま』の旅に繋げ、九州地方を巡回している『ヘレン・ケラー』と共に、風の旅は最後まで駆け抜けていきます。

 

トリート役 蒲原智城


『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』秋のツアー⑥

2022-11-11 10:39:35 | 全国巡回公演

川内高等学校

111日(火) SSプラザせんだい

 

 

川内高校は2002年に『星の王子さま』を上演しています。

久しぶりの芸術鑑賞行事ということもあり、開場中は生徒さんの笑い声がたえず、これからの観劇をとても楽しみにしてくれているのが伝わってきました。

そして開場中に放送部の生徒さんの司会も入りました、開場前、何度も何度も練習している姿をみて、こちらも気が引き締まります。

そして放送部のみなさんから教頭先生にバトンタッチされ、「今日は日常から離れて楽しんでください」とお話があり、スタートしました。

本番中はとてもリラックスしてみなさん見ていて、目の前で起こっていることにストレートに反応していた姿が印象的でした。

終演後には、演劇部のみなさんと希望者のみなさんと同郷の薩摩川内市出身のアニーサリバン役、高階ひかりとの座談会が行われました。

演劇を見た素直な感想から疑問、同郷だからこその距離感でさまざまな会話の時間となりました。

またみなさんに会えるのを楽しみにしています。

 

 

 

 

 

 

 

誰もが楽しめるバリアフリー演劇鑑賞会

ヘレン・ケラー~ひびき合うものたちin鹿児島

115日(土) サンエール鹿児島

 

鹿児島市障害者基幹相談支援センター開設10周年記念イベント・日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト

 

 

 

 

旅班は川内高校の上演が終わり鹿児島市内へ移動しました。

そして10月上旬に高知県佐川町で上演をした『誰もが楽しめるバリアフリー演劇 』の鹿児島公演が開催されました。

 

公演前日には、ゆうかり学園を見学させていただき、前夜祭が行われました。利用者のみなさん、職員のみなさんとの交流を行い、明日の本番への力となりました。

本番日はゆうかり学園のみなさんが受付、会場など公演に向けた準備をしてくれました。

そして開場すると、400席の開場はあっという間に満席になりました。同時に舞台の見学が行われ、昨日会った方、はじめての方とさまざまに舞台の仕組み、のぼったときの風景、役者との交流と温かい時間を過ごしました。

本番中はみなさんひとりひとりの姿で、舞台の飲み込みそうなほどの視線、ときには声をかけてくれて、出来事から観客それぞれの想いが想起し、生まれ、交差しているような熱気あふれる時間となりました。

誰もがありのままの姿で、共に同じ時間と空間を体験し、楽しめるバリアフリー演劇。

そんな時間と空間をともにつくり、過ごせたこと本当にうれしく思います。

 

カーテンコールでは、ゆうかり学園の利用者の方が5名舞台にあがり、花束をいただきました。先程まで見ていた興奮をそのままに舞台にあがってきてくれました。

 

そしてその後には、アニーサリバン役の高階ひかりとアナグノス役の緒方一則による詩劇 

が行われました。

原作  寺澤正「逝く夏に」「旅寝」/構成演出 浅野佳成 

詩を俳優のことばとリズムで奏で、身体が呼応していく世界に涙する方もおられました。

 

この『詩劇』の試みは、高知公演のときにも行いました。そのときにも書きましたが、拠点劇場や月夜野アトリエ演劇工房ではこのような上演や試みを重ねてきました。ヘレンケラーとまた変わった空気感を作り出す詩劇、みなさんにはどのように感じたのか、引き続きこの試みを続けていきたいと思います。

 

そして詩劇からの流れでアフタートークが行われました。

『娯楽や芸術をみんなで共有できる鹿児島に』をテーマにバリアフリー演劇総合監修の尾上浩二さんはじめ、4名の方に登壇していただきました。ヘレンケラー、詩劇と興奮冷めやらないなかでバリアフリー演劇の可能性やそこからの展望を熱く語ってくれました。

 

高知県からはじまった「誰もが楽しめるバリアフリー演劇」は、このあとは11月に埼玉県東松山市で『星の王子さま』、福岡県で12月に『ヘレンケラー』と続き、年明けには東京都江戸川区の上演と続いていきます。

ぜひみなさん足を運んでみてください。

まだ見ぬ出会いに期待して、全国各地に、バリアフリー演劇を上演していきます。

 

 


2022年『Touch~孤独から愛へ』秋ツアー その8

2022-11-06 21:52:39 | 全国巡回公演

9月初旬から始まった2022年『Touch~孤独から愛へ』秋の巡回公演も、いよいよ終わりが見えてきました。来週の公演が終わると『Touch』のツアーから『星の王子さま』のツアーへ変わります。そのため祝日にバスの大掃除も行いました!

心新たに先週終わりから大きく移動し、今週は静岡県からの公演です。

 

10月31日(月) 【静岡】日本大学三島中学校・高校

11月2日(水)  【岐阜】郡上北高校

11月4日(金)  【岐阜】池田高校

 

日本大学三島中学校・高校

この学校はなんと風の公演を過去6回も呼んでいただいています。2018年の『ヘレン・ケラー』より4年ぶり7回目の再会です。

会場中、ホール内に入場してくる生徒たちは、事前にご担当の先生が作成した『Touch~孤独から愛へ』紹介ムービーを見てきたそうです。

そのためとてもワクワクとした、元気な表情で入場してきました。

開演前、ご担当の先生方による劇団紹介、この芸術鑑賞に込める思いを聞いた生徒たちは、その言葉に応えるように大きな拍手で舞台の幕を開けてくれました。

本番中は自分たちの思い思いに、舞台上で起きている出来事を発見し、温かい客席から起こるエネルギーが、この2時間を一緒に作っていると改めて感じさせられる時間になりました。

カーテンコールでは、図書委員の代表の生徒からお礼の言葉と花束をいただきました。ありがとうございます!

終演後には演劇部の皆さんとの、舞台裏見学が行われました。舞台上では、道具一つ一つに触ってさっきまで見ていたものを確かめたり、役者やスタッフに質問をしたりなどの交流を行っていました。

なかなか熱も冷めず、そのままハロルド役の柳瀬と客席での座談会に移ります。片付けの姿を見ながらの座談会は大盛り上がり。撤収が終わるまで続いていました。

最後には記念に写真を1枚。皆さん高校生活楽しんでください!

 

郡上北高校

この学校は2020年から延期になっていた学校です。最近まで体育館に全校生徒を入れることができず、当初公演も前半後半入れ替え制で、生で観れない部分はリモートで観るという話もありました。状況が少し落ち着いて本当に良かったです。

先生の諸注意、代表の生徒さんの「早く始めましょう」と言わんばかりの素早い進行でスタートしました。

本番中、始まりはとても静かで感染症を気にして緊張しているのかなと感じていましたが、物語が進むにつれてクスクスと笑い声が漏れ始めだんだんと打ち解けてゆき、最後には優しい雰囲気で包んでくれました。

カーテンコールでは生徒会代表の生徒さんが「初めてじっくり演劇を観ました。役者さんの小さな動き一つ一つに感情があって面白かったです。これを機にいろいろなものに触れてみたいです」と語ってくれていました。

後から聞いたのですが、1年生だったそうです。堂々とした挨拶をありがとうございました!

終演後、退場中に舞台が気になった生徒さんが舞台裏見学を行っていました。

撤収作業のお手伝いにと、演劇部とバスケ部そして有志の皆さんが集まってくださいました。その中には終演後見学をしていた生徒さんの姿も。皆さんが役者やスタッフと話しながらも、テキパキと進めてくれたおかげで予想よりかなり早く撤収を終えることができました。

手伝ってくれた皆さんと記念に一枚。

学校生活の大切な思い出になってくれていたらうれしいです。

 

池田高校

この学校は今回が風初の公演になります。そして新型コロナウイルスの影響でこの数年体育館に全学年を入れられなかったそうです。久しぶりの全校生徒が揃った瞬間です。

並び方にも気を使い、しっかりと一人一人の距離を取り、換気も行いつつ公演にのぞみました。本当は、保護者の皆さんも呼んでの公演だったのですが、この状況を受け保護者の方々にはリモートでの配信となりました。

開演前、教頭先生より、体育館に組まれた舞台について、バリアフリー演劇への取り組みと、劇団の紹介をして下さいました。「3年に1回の鑑賞行事です。思いっきり楽しんでください。」と、この時間を楽しむよう促しながらの開演。

開演すると、生徒たちは真剣なまなざしで、舞台を見つめていました。リモートの撮影や感染症のこともあり、大きく笑ったりと反応しずらい状況の中でも、しっかりと舞台上で起こってることを発見し、感じている様子がとても印象的でした。

カーテンコールでは生徒会長さんよりお礼の言葉と副会長さんより花束を頂きました。

生徒会の2人は終演後、特別に舞台裏見学が行われました。地図をもらったり、衣装を着たりとさっきまで舞台上で観ていたものを手に取りながら実感を確かめていました。素敵な言葉と花束ありがとうございました。

当日の呼びかけで、撤収作業のお手伝いに30人ほどの生徒さんが参加してくれました。その中には中部大会に出場が決まっている演劇部の姿もありました。もう間近に迫っていますが、頑張ってください!応援しています。

最後まで残ってくれた皆さんと記念撮影。まだまだ油断のならない状況の中、3年に1回の芸術鑑賞行事を行うため、尽力してくださった先生方には本当に感謝申し上げます。

そして生徒皆さんの、大切な思い出の一つになってくれたら、これ以上の喜びはありません。

 

来週には2か月半の巡回公演も終わりを迎えます。最後の最後まで、出会う客席の持っている可能性に心躍らせながら、私たちは旅を続けていきます。

 

文:石岡和総(フィリップ役)


2022年『Touch~孤独から愛へ』秋ツアーその7

2022-11-06 16:59:54 | トピックス

2022年『Touch~孤独から愛へ』秋の巡回公演は10月も後半に入って日々肌寒さを感じるようになってきました。

10月24日(月) 日本大学第二中学校  (武蔵野市民文化会館)
10月27日(木) 勝山中学校  (勝山文化センター)
10月28日(金) おかやま山陽高校  同校体育館

10月24日 日本大学第二中学校

久しぶりの東京での公演です。あいにくの小雨模様のなか、武蔵野市民文化会館を会場として日本大学第二中学校の演劇鑑賞会です。

13時の開演にあわせて、生徒さん達は入場してきました。学校を離れて、友人達と違う場所にいるワクワクしているのが、こちらにも伝わって来ます。

先生の開演前の諸注意などのあと、いよいよ開演となりました。

本番に入ると、一幕一場の兄弟の鬼ごっこのシーンから、会場全体がよく反応して笑い声があちこちで起こりました。

終演後、生徒会長のお礼の言葉ときれいな花束をいただきました。しっかりした口調での感想、どうもありがとう。この日見た『Touch』というお芝居が、皆さんの心に何か残すことができたのなら我々も嬉しく思います。日本大学第二中学校の皆さま、本当にありがとうございました。

 

 

10月27日 勝山中学校


真庭市スポーツ文化振興課主催による勝山中学校の演劇鑑賞会です。

入場するとまず目に入る舞台セット(緞帳を使用しないためセットが見えている)に、生徒さん達は興味深く見いっているようでした。

担当の先生の進行で一幕がスタートすると、皆さんが芝居に集中して引き込まれていく様子が伝わって来ます。

カーテンコールのなかで、生徒会長からの謝辞をいただきました。

終演後、大勢の生徒さんが舞台見学に残り、大道具や小道具に触れ役者やスタッフに色々質問をしていました。

その後、ハロルド役の柳瀬太一と座談会も行われました。この場をつくってくれた真庭市スポーツ文化振興課の皆さん、勝山中学校の皆さんどうもありがとうございました。

公演の余韻を残しつつ、勝山文化センターを後にしました。

 


10月28日 おかやま山陽高校

 勝山中学校での公演を終え、翌日のおかやま山陽高校での公演のため体育館へと向かいました。学校に到着するとなんと校門に生徒さん達がいて、体育館まで案内をしてくれました。

吹奏楽部の皆さんが、搬入作業の手伝いに待ちかまえてくれていました。

2階の体育館でしたが、吹奏楽部の皆さんのおかげで予想よりもかなり早く前日の仕込みを終了する事ができました。ありがとうございました。

翌朝学校に入り、残りの作業を終えいよいよ本番。生徒数が多いため、午前・午後の2回公演です。

先生によりますと、この学校では自分の興味のあることに自由に取り組むことができるそうです。将来何をしたいかは多くの経験から生まれることもあるでしょうから、そんな彼らに演劇を見せられるのは、嬉しいことです。

午前の部も、午後の部も、集中し役者の一挙一動に見入っている姿が見受けられました。

終演後には、吹奏楽部の皆さんと集合写真をとり舞台見学しました。

昨日に続いて吹奏楽部のみなさん、そして、運動部の多くの生徒さんが撤収作業を手伝ってくれました。本当にありがとうございました。

トラックにすべて道具が収まり、いざ学校を出ようとしていると、なんと嬉しいサプライズが待っていました。

吹奏楽部の皆さんが、私達に、合唱をプレゼントしてくれたのです。素晴らしい歌声に癒されエネルギーをいただき、私達はまた次の地へと向かうことになります。

おかやま山陽高校の皆さまどうもありがとうございました。

文:佐田剛久(舞台監督)


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』サンエール鹿児島一般公演

2022-11-05 17:04:35 | 公演情報

現在九州地方を巡回公演中の『ヘレン・ケラー』が11月5日鹿児島にてバリアフリー一般公演を行います。詳細は以下をご覧ください。

鹿児島市障害者基幹相談支援センター開設10周年記念イベント・日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト
誰もが楽しめるバリアフリー演劇鑑賞会

ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち

作:松兼功 演出:浅野佳成
バリアフリー演劇 総合監修 尾上浩二
バリアフリー演劇 芸術監督 北岡賢剛
出演:髙階ひかり/倉八ほなみ/酒井宗親/柴崎美納/中村滋
   緒方一則/清水菜穂子/稲葉礼恵/坂牧明
   小島祐美(舞台手話)/辻由美子(音声ガイド)

令和4年11月5日[土] 
定員400名・全席自由 入場無料
会場:生涯学習プラザ・男女共同参画センター
   サンエールかごしま
開場13:20 舞台説明:14:00 開演14:20
13:00~配慮が必要な方の優先入場をおこないます。
開演前に舞台見学ができます。 
カーテンコール (演劇鑑賞後のアフタートーク「娯楽や芸術をみんなで共有できる鹿児島に」)詩を奏でるー俳優のことばとリズムを刻む身体が呼応する詩の世界 原作  寺澤正「逝く夏に」「旅寝」/構成•演出 浅野佳成/出演  髙階ひかり、緒方一則

自分らしい明日を探しているすべての人へ―
生きている幸せをともに味わいたいと求めあうヘレン・ケラーとアニー・サリバンの出会いの物語。
字幕、音声ガイド、舞台手話通訳を付し、あらゆる人がともに楽しめるバリアフリー演劇です。

【あらすじ】
幼少期の病のため、聴力・視力を失い、話すこともできないヘレン・ケラーと困り果てた家族のもとに、新米の家庭教師アニー・サリバンが訪れる。情熱的に教えようとするも、ヘレンに拒絶され続けるアニーは、周囲と離れ2人きりで生活することを決意する。与えられた時間は2週間。失敗を繰り返しながらお互いを求め、理解し、身体ごとぶつかり合う対話から世界を広げていく2人の出会いを描く「東京演劇集団 風」の代表作です。人と人とが触れ合い成長し、 新たに旅立つまでをユーモア豊かに描く、 東京演劇集団風の代表作です。

【申込・問い合わせ先】
社会福祉法人ゆうかり TEL 080-8379-7852 FAX 099-813-7175
鹿児島市草牟田1丁目8-7

【主催】 文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会
【共催】 日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト実行委員会/鹿児島市・鹿児島市障害者基幹相談支援センター運営協議会 
【協力】 障害者の文化芸術活動を推進する全国ネットワーク、鹿児島西ロータリークラブ/社会福祉法人ゆうかり(鹿児島県障害者芸術文化活動支援センター)

東京演劇集団風地域一般公演の情報はこちらから


『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』秋のツアー⑤

2022-11-02 12:08:17 | 全国巡回公演

10月24日(月) 【宮崎】日向工業高校  日向市文化交流センター

10月27日(木) 【長崎】佐世保西高校  同校体育館

 

 

日向工業高校

午前中、公演の打ち合わせのため楽屋を訪ねて来られた担当の先生から熱い言葉をいただきました。

「昨年、富島高校の公演をここに見に来て、感動して泣きました。(ヘレン・ケラー を)うちの学校の生徒たちにぜひ見せたいと思いました。」

日向工業高校は度々風の公演を観て下さっている学校で、2016年には『ジャンヌ・ダルク』でお会いした先生方もたくさんいらっしゃいます。文化ホールを借りての行事は10数年ぶりだそうです。

「演劇を見るのは初めての生徒ばかり」とのことでしたが、カーテンコールで出演者挨拶の時には前のめりの体で耳を傾けてくれる生徒さんの姿がありました。

生徒会長さんからの言葉。

「事前学習でヘレン・ケラー について聞いたので、身体の不自由な人をどう演じるのだろう?と思っていました。生の演劇で見ると迫力があり、皆さんの演技に見入ってしまいました。演劇で見るからこそ伝わるものがたくさんありました!」

生徒の皆が興味を持てるようにと、国語科の先生が読み聞かせをするなど工夫をしたそうです。

公演後に希望者の皆さんと舞台見学をしました。生徒さんたちは舞台の隅々まで楽しみ、元気な笑顔を見せてくれました。そして先生たちも興味津々で、舞台の作りを細かく質問されました。さすが工業高校ですね!

担当の先生も嬉しそうに皆の様子を見ていました。「3年に一度しか行事ができないのですが、また3年後もよろしくお願いします!」と嬉しい言葉をいただきました。

 

 

佐世保西高校

2012年、2019年にも「Touch〜孤独から愛へ」を上演している学校です。ここ2年間は音楽ばかりだったので、今回は演劇ができて本当に嬉しいと担当の先生。700人規模の学校なので全校での観劇を実施するためにたくさんのご苦労があったことでしょう。

「こういう楽しみな行事の時は集まるのも早いんですよ。」という先生の予想通り、あっという間に席に着き、今か今かと始まりを待つ生徒の皆さん。

開演すると笑ったり深く感じたり、一瞬一瞬を共に創り出してくれました。

カーテンコールでの生徒代表挨拶では

「皆さんの演技を見て、表情や動きに見入ってしまい、いつの間にか舞台の世界に引き込まれていきました。なんだか不思議な感覚でした。

演劇を見るのは初めてで、演劇鑑賞をやってくれて本当に良かったと思いました。

これからは自分でも見に行きたいです。」

こういう行事がずっとできなかったらこそ、生徒さんと先生の想いが通じ合っているなと感じます。

片付けには生徒会、文化祭実行委員の皆さんと、体育館を使う部活の皆さんが応援に駆けつけてくれました。とても頼もしかったです!ありがとうございました。

公演の一回一回に、3年間の学校生活の中の貴重な経験が懸かっているのだと想いを新たにする今週の公演でした。

 

文:(ヘレンの友達)パーシー役  稲葉礼恵