風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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2022 『Touch~孤独から愛へ』春ツアー その2

2022-05-29 22:15:53 | 全国巡回公演

5月16日(月)  [和歌山県]  和歌山大学教育学部附属中学校

        17日(火)  [愛知県]  愛知淑徳中学校

        23日(月)  [兵庫県]  村岡高校

        26日(木)  [岡山県]  井原高校

 

和歌山大学教育学部附属中学校

2018年のヘレン・ケラー以来二回目の風の上演です。コロナで2020年に公演する予定が二年の延期を経て、ようやく上演できました。会場は和歌山県民文化会館。生徒のみなさんも先生方も、この日を心待ちにしてくれている様子が客席から伝わってくるように、のびのびと楽しんで見てくれていました。

↑開演前の校長先生の挨拶

「こうして、やっと演劇鑑賞会が実施できたことをうれしく思います。いろいろな方々の協力があって今日の日を迎えました。みなさんも楽しんで見ましょう!」と、熱の込められたお言葉で開演しました。

生徒のみなさんも先生方も、この日を心待ちにしてくれている様子が客席から伝わってくるように、のびのびと楽しんで見てくれていました。

↑カーテンコールでは、代表の生徒さんが涙で時折言葉をつまらせながらも、「見ていて、胸にグッとこみ上げてくるものがありました。人生にとって、大切なものを教えてもらったような気がします。」と、素敵な挨拶をしてくれました。

↑その生徒さんの挨拶も受けて、副校長先生も、「芝居もよかったけれど、私はみんなを褒めてあげたい。みんなが一緒に芝居をつくってくれた。これは本当に素晴らしいことだよ。ありがとう。」と、力強いメッセージを伝えてくれました。

ありがとうございました。

↑終演後に担当の先生と挨拶をしてくれた生徒さんが楽屋を訪ねてきてくれました。

三年生は来月、演劇発表をするとのことでした。この日の公演が、みなさんにとっての宝物になってくれたらと思います。頑張ってください。

 

愛知淑徳中学校

2000年のヘレン・ケラーの公演以来二度目の風の公演です。こちらの学校は昨年度からの延期の学校です。会場は、日本特殊陶業市民会館フォレストホールでの実施でした。

コロナ禍になって以来、久々に800人を越える生徒さんが一度に観劇をするという客席での公演でした。

↑学校の生徒会新聞にも座席割りが発表されるほどの楽しみな行事として、この日を迎えてくれていました。ちなみに、座席の配置は学年ごとにくじ引きで決めたそうです。

↑開演前は生徒会長さんが、「みんな楽しみにしていた鑑賞会です。いろんなことを感じながら見ましょう。」と、みんなに声をかけて始まりました。

クラス同士は席を空けていたものの、各クラスのなかでは隣り合って座って見てくれていました。間隔を空けて座るよりも、お互いの様子を感じながらも真剣に舞台に目を向けてくれていました。

↑カーテンコールでは、文化委員長さんが、緊張した面持ちでしたが、「それぞれに感じて見てくれたと思います。今日はとても貴重な経験をありがとうございました。」と、しっかりとした口調で挨拶をしてくれました。

みなさんひとりひとりの中に、この日の出来事が何かしらの形で残っていってくれたらと思います。ありがとうございました。

 

村岡高校

三年に一回、鑑賞会を実施している学校で2010年以来ずっと風の演劇を取りあげてくれている学校で、今回で五回目の風の公演です。

↑全校生徒136人の小さな学校ですが、会場になった体育館は開演前から盛り上がっていました。劇場に変わった体育館に入ってくるなり、「舞台すごっ!」、「なにこれ、やばっ!」、「めっちゃ楽しみなんだけど。」と、口々に驚きの声を聞かせてくれました。

今回の『Touch』のツアーは、今までのキャストに加えて、三人の登場人物のうちの孤児の兄弟の兄トリート役を蒲原智城、その弟フィリップ役を石岡和総と、俳優を新たにし、ダブルキャストで上演をしています。この日は彼らが舞台に立ちました。

風の新たな世代のエネルギーと客席の高校生の彼らのエネルギーがぶつかり合うような熱を感じる公演でした。

公演後に担当の先生が、「内容が難しいところもあったけど、それが生徒たちに色々なこと感じさせてくれてよかった。文化祭で全クラスが演劇発表をしているから、今日の公演を見て、きっといいものをつくってくれると思います。」と、うれしそうに話してくれました。

↑舞台撤去には、運動部と有志のみなさんが手伝ってくれました。人数にして80人近く。全校の半数以上の生徒のみなさんが元気に、劇団員との交流を楽しんでくれていました。

↑最後はみんなで記念写真。みなさんのおかげで早く撤去が終わりました。ありがとうございました。

 

井原高校

2017年のヘレン・ケラーの公演以来、今回で六回目の風の観劇となりました。2020年から延期をしての公演でした。

井原高校は普通科のある北校地と地域生活科(園芸科・家政科)のある南校地と二ヵ所の校舎がある学校です。しかし、南校地は今年度で閉校してしまうということで、二校舎の生徒のみなさんが一緒に見る最後の観劇となりました。

三人の登場人物の姿を食い入るようにじっくりと見てくれていました。

カーテンコールでは、「劇中に出てくる"自制心を失うのは損"という言葉が自分に言われているようで、特に印象に残りました。今日の演劇でいっぱい元気をもらったので、これからも頑張っていこうと思いました。」という、率直な感想を生徒会副会長さんからもらいました。彼が言ってくれたように、見てくれた生徒のみなさんひとりひとりのなかに何か残るものがあったらと思います。

↑公演後には、演劇部と希望者の生徒のみなさんとの舞台裏見学が行われました。小道具や衣装など興味津々に触れていました。そのあと、舞台撤去の様子を見ながら急遽座談会が開かれました。演劇部は近々、近隣の学校との発表会があるそうです。頑張ってください。

公演を楽しみにしている生徒のみなさんや先生方と、一回しかない出会いを大切に公演に臨んでいきます。

文:佐藤勇太(フィリップ役)

※文化庁主催の公演など、一部掲載していない公演もあります。


『ヘレン・ケラーひびき合うものたち』2022年春西日本・東日本ツアー3週目

2022-05-29 16:45:34 | 全国巡回公演

5月16日(月)【群馬県】長野原高校 同校体育館

5月20日(金)【群馬県】藤岡中央高校 同校体育館

 

長野原高校

3週目の初日は群馬県長野原高校でした。

開演前、上演前校長先生がお話して下さいました。

「今回、このヘレン・ケラーを見て、生で演じていること、役者の息づかい。

それと、人間の力や、愛情の尊さ、そして今日この舞台を共同して作り上げることを感じて欲しい」この言葉の通り、生徒の皆さん本当に、私たちが吸い込まれてしまいそうなくらいよく見てくれていました。

生徒さん方一人一人が、それをしっかり体全体で受け止めてくれていて、体育館内にいる人達みんなで、共同して作り上げることが出来た時間になりました。

公演前にはバックステージがあり、生徒さん方がそれぞれ、歌を歌ったり、風の役者やスタッフと話したり、じっと舞台装置を見たり、自由に舞台の見学をしていました。

また、公演後には座談会があり、皆さん積極的に質問してくださり、皆さんのこれからの可能性ははかしれないと思いました。

今日この舞台を共同して作り上げたこと、この日のことを心のどこかに入れて、この経験を通じてまた、実りある生活を送って欲しいと思いました。

 

藤岡中央高校

520日藤岡中央高校にて、『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』の公演を行いました。観劇のみでしたが、開場してから開演後まで、一分一秒、噛み締めるように体感してくれていました。

上演中、友達と寄り添いながら、じっと舞台を見つめる姿。涙を流してくれた生徒さんもいました。上演後、退場していく時に、ヘレンとパーシーの真似をしてくれた生徒さん。舞台見学に来てくれた生徒さんは、衣装を着てみたり、高いところに登ってみたり、体育館のギャラリーで、興味津々に見てくれた生徒さんもいました。

このコロナ禍の中で、少ない会話ではありましたが、かなり充実していた時間を過ごせました。ありがとうございました。

今日出会ったこと、友達と観劇したこと、舞台と客席とでひびきあっていた事、短い時間だったかもしれませんが、大事にして、これからの出会いと、今そばにいる友達や家族ともっともっと心からひびき合えること、願っています。

文:高階のどか(スタッフ)


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2022年春 西日本・東日本ツアー1.2週目

2022-05-28 12:39:44 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2022年春の西日本・東日本ツアーが始まりました。

今週は、東日本地域からの出発となりました。

トップの写真は、江北高校のバックステージツアー、座談会に参加してくれた生徒さん、先生方との写真です。

4月28日(木)【東京都】杉並総合高校 なかのZERО

5月2日    (月)  【東京都】墨田工業高校 サンパール荒川

5月3日    (火)   【福島県】白河文化交流館コミネス主催事業 白河文化交流館コミネス 

5月6日    (金)   【東京都】江北高校 草加市文化会館

杉並総合高校

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』西日本・東日本ツアーの初日は東京都の杉並総合高校での公演でした。

杉並総合高校では、昨年芸術鑑賞行事を予定していたのですが、コロナの影響により、今年へと延期となり、先生方の想いのもと今年実現することが出来た公演でした。

午前・午後との2回公演となり、午前は1・2年生の生徒さん、午後は、3年生の生徒さんの観劇となりました。

開演前には、司会の生徒さんの進行で「みなさん、思い切り楽しみましょう。」という挨拶と共にはじまりました。

午前・午後とも、客席からのまっすぐな視線に支えられた時間となりました。

終演後には、来年には卒業してしまう3年生の生徒さん6クラス、それぞれに舞台を背景に俳優との記念撮影がありました。

記念撮影のなか、「行事が少なくて寂しかった。友達とこうして思い出を創れてうれしかった。」など、生徒さんや先生方が感想や想いを聞かせてくれました。

いつの日か、友達や先生と過ごした思い出の時間として思い出してもらえた私たちも嬉しいです。

墨田工業高校

1週目の杉並総合高校での公演を終えて、週をまたぎ2週目の公演となりました。

2週目の始まりは、風の公演は初めてとなる墨田工業高校での公演でした。

墨田工業高校では、一昨年の2020年に芸術鑑賞行事を予定していましたが、この学校もコロナの影響により延期となり、なんとか今年実現したい!という先生方の声で公演を実現することが出来ました。

午前からの開演にも関わらず、元気な声とともに入場する生徒さんたち。

このような状況でなかなか外に出る機会がない中、公演の日を楽しみにしてくれているのが、舞台袖からもとても伝わってきました。

開演前には、担当の先生が「みなさん!今日はまちにまった芸術鑑賞の日です!楽しんで観ましょう!」という先生の挨拶、そして「おー!」という客席からの掛け声とともに本番が始まりました。

客席からは、集中した熱気を感じ、時には、笑ったり、反応したり、客席全体が舞台を支え一緒に創ることができた時間だと感じました。

白河文化交流館コミネス主催事業

2週目2回目の公演は、福島県の白河文化交流館コミネスの主催事業での公演でした。

本番当日には、300人以上の方が足を運んで下さり、白河文化交流館コミネスのご担当の方々も「白河市は、福島県の玄関口でもあります。今回の公演が福島県のなかでも繋がりを持つような時間になればと思っています。」と今回の公演への願いを語ってくれました。

公演前と終演後にバックステージツアーが行われました。

子どもたちから大人まで、様々な方たちが思いっきり舞台に触れた時間となりました。

また、終演後のバックステージツアーでは、「娘が『ヘレン・ケラー』の物語が好きで、チラシを観てきました。」、「なかなか外出もためらう中でしたが、白河文化交流館の方々にお声がけ頂いて来ました。来て良かった。」とたくさんの言葉をきくことが出来ました。

今回の時間が、皆様にとって何か、少しでもつながりや発見の時間になって頂けたらと願います。

江北高校

2週目最後は、江北高校の公演でした。

今回も午前開演ではありましたが、生徒さんの元気な声や、舞台への驚きの声が聞こえてきました。

終演後には、生徒会長さんより「アニーやヘレンのようにひととの繋がりを大切にしたい。」という素敵な挨拶を頂きました。

終演後には、演劇部、放送部、希望者によるバックステージツアーと座談会が行われました。

当初の予定よりもたくさんの生徒さんが参加してくれた姿に、先生方も驚いていました。

舞台装置や音響、照明などを自由に見学する生徒さんたち。

座談会にもたくさんの生徒さんが参加をしてくれました。

様々な質問や自分が感じたことや考えた事や感想を、たくさん伝えてくれました。

演劇部のみなさんは、大会が間近にせまっており、稽古の真っ只中ということもあり、とても熱意のこもった言葉を語ってくれました。私たちもツアーの地からではありますが、応援しています!

 

今回のひとつひとつの公演を、あきらめず繋げて下さった皆さんに心より感謝を申し上げます。戸惑いや不安を抱えた生徒さんたち、観客のために、何かつながる時間、元気になる時間、思い出となる時間を創りたいという思いが、今回出会った方々からひしひしと伝わってきた時間となりました。

私たちも体調管理にしっかりと気をつけながら、出会いの旅を続けていきます。

 

文:倉八ほなみ(ヘレン・ケラー役)

 

 


2022『Touch 孤独から愛へ』春ツアー その1

2022-05-17 07:37:34 | 全国巡回公演

5月6~8日 AMENITY FORUM25(滋賀県)

  9日 福井大学教育学部附属義務教育学校(福井県)

  11日 京都工学院高校(京都府)

  13日 春野高校(高知県)

 

AMENITY FORUM25

まず『AMENITY FORUM』とは、障がい者の地域生活を推進していくための全国的なネットワークを作ることを目的に毎年滋賀県大津市で開催されてるイベントです。25回目となる今回は「ようこそ劇場に~語り合える広場を目指して」と題し、なんと『Touch』の舞台で様々なシンポジウムが行われました。

↑会場となった大津プリンスホテルのコンベンションホール。『Touch』の舞台上では三日間にわたり様々なセッションが行われました。

 

私たちが上演したのはフォーラム初日の5月6日。最初のプログラムは大阪で活動する劇団夢屋

(NPO法人自立生活夢宙センター)による『妖怪バリヤーをやっつけろ!』の上演で会場を大いに盛り上げていただいた後、バリアフリーでの『Touch』を上演しました。

↑夢屋さんの上演の様子。私たちにとっても正に夢のような共演でした。

 

フォーラム期間中の三日間、障がいのある人の芸術文化の発信、生活を取り巻く様々な課題や福祉の現場での様々な取り組みを知り、3年前からバリアフリー演劇に取り組む私たちにとって濃密な三日間でした。

↑AMENITY FORUM25のカーテンコールでの一枚。関係者の皆様、本当にありがとうございました!

 

福井大学教育学部附属義務教育学校

前身の前身の附属中学校時代から数え4回目の公演となりました。後期課程の8・9年生がライブで、コロナ対策のため7年生はZoomでの鑑賞となりました。

↑開演前の7年生に向けたリモート配信の準備の様子。

この学校では毎年最上級生が演劇発表を行います。そのため上演後も舞台上での公開座談会→舞台裏見学会→9年生代表生徒とのアフタートークと盛り沢山な交流が行われました。

↑上演途中の10分休憩でも生徒さんがスタッフに話しかけに来てくれました。

↑公開座談会の様子。

↑舞台裏見学にはリモートで鑑賞していた7年生も参加。

↑9年生代表の生徒の皆さんとの一枚。7月の演劇発表を存分に楽しんでください!

 

京都工学院高校

構内のとても立派な講堂で上演させていただいた京都市内の京都工学院高校。校長先生から「未来に向けて様々な経験を皆にしてほしい。この芸術鑑賞もその一つ。」と生徒にメッセージを送っていらっしゃいました。

カーテンコールでも代表の生徒さんは、「この劇を通して感じたことを≪未来≫に向けて大切にしていきたい」という言葉を頂きました。

上演後の片付けの時には陸上部や卓球部の生徒さんたちが参加し、あっという間に終わってしまいました。本当に有難うございます。

 

春野高校

コロナの影響により二年間に渡り延期となっていたこの春野高校ですが、やっと『Touch』を届けることができました。

そして担当の先生も校長先生も以前別の学校にいらっしゃった時にもお世話になった先生方、私たちにとっては嬉しい再会ともなりました。

↑公演前日の準備にも生徒会の生徒・先生が駆けつけてくれました。

上演中は時に真剣に、時に笑いながら、本当に楽しんでいるのが客席から伝わってきました。

↑上演後の舞台裏見学での様子。小道具を使って遊んでみたり、照明を操作してみたり、それぞれの興味を発露してくれています。

片付けには生徒会・バレーボール部・バトミントン部などなど沢山の参加がありました。

本当に有難うございました。

 

今季掲載した公演は全て新型コロナウィルスの影響により延期になっていた公演です。コロナによる影響がまだまだなくなったわけではありませんが、劇団員一同健康に気をつけながら、子供たちに出会える喜びを噛みしめながら旅を続けていきます。

文:佐野準

※文化庁主催の公演など一部掲載していない公演もございます。