風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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日々の出来事を速報!!

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』九州ツアー、スタート!

2014-09-30 22:49:34 | 全国巡回公演

2014年度、秋の全国巡回公演『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』九州ツアーも新しいメンバーと共についにスタートを切りました。
9月22日、肌寒い秋の香りと海の香りに包まれながら、様々な思いを胸に門司港へ向けて大阪南港をフェリーで出発しました。

9月24日 (水)  福岡県  門司大翔館高校 (門司市民会館)
     25日 (木)  熊本県  熊本学園大学付属中学・高校 (熊本県立劇場コンサートホール)
     26日 (金)  福岡県  自由ケ丘高校 (八幡市民会館)

門司大翔館高校

23日、初日公演の学校のある門司に到着。
さすが九州。9月下旬にも関わらず、東京よりも気温が高く、まだ、セミの声も聞こえていました。
そんな中、23日のゲネプロをへて、24日ついに門司大翔館高校の生徒と共に初日の幕が上がりました。

新しいメンバーと共に挑む初めての『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』。
実は今回の公演、門司大翔館高校創立10周年という記念に絡めての大事な公演。
緊張や不安はありましたが、いざ舞台が始まれば、客席からの舞台に向かう生徒さんの真剣な眼差しや一瞬一瞬を生きている彼らの思いに触れ、彼らと一緒に舞台を創ることが出来たように感じました。

終演後は、演劇部1年生と3年生のバックステージツアーがありました。
前日23日には、創立10周年記念文化祭があり、演劇部も30分くらいのお芝居をしたそうです。
自分たちの経験や思いも絡めて、演劇への思いを熱く語ってくれました。
また、舞台裏を回ったり、大道具、音響、照明についての質問も多く飛び交っていました。



そして、最後は色紙を渡して皆で記念写真!
3年生は、最後になってしまったかもしれませんが、演劇部の皆さん、次の公演も皆で目一杯楽しんで、頑張って下さい!

熊本学園大学付属中学・高校

二日目は、熊本県での公演です。
大きなホールに1300人以上の生徒さん、先生、保護者と迫力のある客席との公演でした。
初日とはまた違い、今回は中学生、高校生も混じっての公演。
客席からの反応も大きく、まるで、舞台一つ一つの瞬間に、一緒に呼吸をしてくれているように感じました。



終演後は、演劇同好会の男の子がお手伝いに来てくれました。
舞台をバラすところから、搬出するまで、とても積極的にお手伝いをしてくれました。
舞台をバラすときも、一つ一つに道具の作りや仕組みに、なるほど、と声をあげることも。

今、自分が“触れている”ものが一体どういうものなのか、なかなか解りにくい時代。
そんな中、観る、ただ、触れるだけでなく、“触れて”そこから、感じ、自分の中で生まれるものを見つけていかなければならない。
彼にとって、新しい自分の発見のほんの小さなキッカケになったように思いました。

自由ケ丘高校

そして、今週最後の公演は、福岡県での公演です。
今回も生徒数1300人以上での公演。
午前開演でありましたが、朝の気だるさに負けないような、とても元気な声での入場!
舞台は、そんなパワフルな勢いと大きな拍手で幕が上がりました。

公演中も彼らの熱が舞台まで伝わってくるほどでした。
そして、彼らの大きな拍手の中で迎えたラストシーン。

学校に勉強に部活にと、目まぐるしい毎日を日々過ごしている彼ら。
そんな中彼らは様々なものを感じ、背負いながら前に進んでいることでしょう。

私たちも新しいメンバー、そして、アニー・サリバン役高階ひかり、ヘレン・ケラー役倉八ほなみとしての初めての舞台がスタートしました。
今月25日からは、もう一つのレパートリー作品である『ハムレット』西日本・東日本ツアーもスタートしています。
不安や緊張はありますが、これから出会う人たち、これから何が起きるのだろうかという大きな期待を胸に、皆と一緒に進んでいきたいと思います!!

文:倉八ほなみ


2014年秋『ハムレット』ツアー 第一週

2014-09-28 21:24:05 | 全国巡回公演

9月25日 甲斐清和高校(山梨県)
        26日 松江工業高等専門学校(島根県)

この秋二年ぶりに『ハムレット』のツアーがスタートしました。9月末から11月頭まで、南は島根から北は青森まで駆け巡ります。


甲斐清和高校

記念すべきツアー初日は山梨県の甲斐清和高校から。この学校では十数年前に『ヘレン・ケラー』も上演しているのですが、開演前の副校長先生の挨拶でもその当時のことを振り返り「心で感じること」を大切にして欲しいとおっしゃって頂きました。

そして二年ぶりの風のハムレットの幕が開け…ずっと生徒たちは舞台に真剣な眼差しを向けてくれました。

公演後に行われた座談会にも演劇部の子達だけではなく有志の男子も参加し、自分の感じたことを忌憚なく話してくれました。

 

↑座談会の様子。演出の江原も参加し、「やりたいことを最後までやることが大事」「何かがなかったり、足りなかったりする時こそどう出来るかを楽しむ」という話には子供たちから拍手も起こりました。

※トップの画像は座談会後の記念写真。なぜ敬礼しているかは観た方にはおわかりかと(笑)


松江工業高等専門学校

二日目は一気に南下し島根県の松江高専での公演。この学校にとって演劇を鑑賞するのは初めてのこと。創立50周年の記念として新たな取り組みでした。

朝7時に私達が学校に着くと、体育館の前にはもう学生会の皆さんが集まっており、荷物の搬入作業を手伝ってくれました。

写真

 

↑手伝ってくれた学生会の皆さんと組み上がり途中の舞台の前で。

開場し、学生たちが体育館に入場するとその光景にどよめきが起こり、この舞台で何が起こるのかという興奮が伝わってきます。

そして開演。「彼らひとりひとりがそれぞれに何かを感じていく」、そんな言葉を先生から頂いた公演でした。

終演後は食堂では座談会が行われ、体育館では学生会・バレーボール部・卓球部の皆さんを中心に後片付けを手伝ってくれました。

 

↑体育館でも最後まで楽しい交流が出来ました。

↑最後に松江高専学生会からの告知ですが、10月11・12日に高専祭(文化祭のようなものかと)が行われます。このブログを島根県内から観ている方がいらっしゃれば是非御来校下さい!!、とのことです(笑)

来週も『ハムレット』班は東北・北陸・関東・東海・近畿と駆け巡ります、お楽しみに♪

文:佐野準


『肝っ玉おっ母とその子供たち』   文化庁“文化芸術による子供の育成事業”巡回公演スタート!

2014-09-09 13:13:40 | “文化芸術による子供育成推進事業”

お馴染みの代表作『肝っ玉おっ母とその子供たち―あとから生まれてくる人たちに』、
2006年から全国の高校・中学での巡回公演を行ってきましたが、
今年から文化庁による“文化芸術による子供の育成事業―巡回公演事業”の委託を受け、9月1日~19日まで、そして来年1月に関東・東海地域の小学校・中学校で巡回公演を行います。

終幕に「平和の地に」(ブレヒト詩「子供の十字軍」より)というソングを肝っ玉おっ母と児童生徒たち全員がかけ合いで歌い、出演者全員と校長先生ほか先生方が「あとから生まれてくる人たちに」の詩を朗読するという構成です。

戦争の世紀の直中を生きたブレヒトの願い、人と人とが支え合い、手を差し伸べられる、人間の真の豊かさへの期待は、さまざまにひとりひとりの子どもたちに受け止められることでしょう。

ホームページの掲示板には、さっそく子どもたちからの書き込みが寄せられています。
http://www.kaze-net.org

まもなく、9月24日からは、『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』が九州へ、
『ハムレット―to be or not to be』が東日本・西日本地域への巡回公演に旅立ちます。随時、ご報告していきます。

レパートリーシアターKAZEでの次回公演は第14回凱旋公演『ハムレット―to be or not to be』、ご期待ください。


『海との対話』の公演終了しました!

2014-09-08 20:25:25 | 公演情報
遅ればせながらのご報告。
東京演劇集団風とマントゥール劇場との共同制作による『海との対話』は、
8月20日から24日まで、連日満席の裡に幕を閉じました。
ご来場くださった皆さま、ありがとうございました。

心の奥底にある秘密の園から発せられる言葉。
歪んでいたり、ねじれていたり、汚れていたり、普段は覆い隠しているピュアな感情。
俳優から投げかけられたその言葉を、その身体を、
客席のひとりひとりはどう受け止めてくれるのか……。
俳優の人間としての存在を問い、舞台と観客との関係を問う試みとなりました。
客席からは、こんな声も寄せられました。
「なんか不思議で、ちょっと恐かったけど、何か問いかけられ、暗いなかにも希望があることを感じました」。

10月には3人の劇団員が渡仏し、11月のフランス公演に臨みます。