風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『Touch~孤独から愛へ』ツアー千秋楽 (第9.10週目)

2010-12-22 16:19:42 | 全国巡回公演
『ハムレット』が佐世保で千秋楽を迎えた一方、もう一つの旅班である『Touch~孤独から愛へ』のツアーも昨日千秋楽を迎えました。10月13日にスタートしたこのツアーも無事に全37ステージを駆けぬけ、数多くの出会いを生徒の皆さんと共に創り出すことが出来たと思います。

9週目、10週目は
茨城県 日立商業高校
神奈川県 立花学園高校
福島県 磐城第一高校
千葉県 大網高校
東京都 荒川工業高校
栃木県 益子芳星高校 での公演でした。


↑大網高校での公演の様子。12月の体育館は寒さとの勝負でもありますが、皆さん必死に舞台を観ていてくれました。また、開演前に校長先生からただ一言、「楽しんで下さい。」との言葉が印象に残っています。




↑演劇部の皆さんとの座談会も盛り上がりそのまま舞台撤去作業を手伝ってくれました。


↑益子芳星高校での公演。



↑座談会には7人の生徒さんが集まってくれました。最後に記念撮影。

この『Touch~孤独から愛へ』は来年以降はしばしのお休み。しばらくの充電期間を経て、また新しい『Touch~孤独から愛へ』が始まることでしょう。このツアー、この演目を通して、多くの発見や出会いがありました。
『触れる』事はどういうことなのか、人に温もりを与える事はどんな意味があるのか。様々な事を考え、悩み、生徒の皆に伝え、そして教えられる。そんな循環を繰り返していました。その一つ一つの事象そのものが『経験』となり、また新しい糧になっていくのだと思います。このツアーは一つの終わりであり、また一つの始まりです。
この得た物をこれからの出会いの中で、また新しい循環としていけたら、と思っています。

今回のツアーもまた数多くの方々の協力があってはじめて実現できた公演です。そしてツアースタッフである11人のそれぞれの熱意と努力も勿論です。そんな『Touch~孤独から愛へ』すべてに携わった皆さんに感謝の言葉でこの秋のブログを終えたいと思います。

皆さん、本当にありがとうございました。


そして今日・明日は『ハムレット』東京凱旋公演です!!

『ハムレット―to be or not to be』ツアー千秋楽!(11・12週目)

2010-12-22 15:02:34 | 全国巡回公演

↑指宿商業高校の座談会後、集まってくれた生徒さん、ご担当の先生と。

10月1日から始まった『ハムレット-to be or not to be』のツアーは、12月17日、長崎県の佐世保市での公演でツアー千秋楽を迎えました。たくさんの生徒さん達と出会い、先生の想いに触れたこの旅を終え、旅班は東京での凱旋公演に向かいます。
ご協力いただいた先生方、またこの公演を客席から支えてくれたたくさんの生徒さん、本当にありがとうございました。
『ハムレット』ツアー11週目、12週目は、

福岡県・若松高校
福岡県・豊國学園高校
長崎県・島原商業高校
熊本県・球磨工業高校
鹿児島県・指宿商業高校
長崎県・佐世保工業高等専門学校

での公演を行いました。



↑こちらは若松高校の公演中の生徒さん達の様子。人権行事として行われたこの公演は長い時間をかけて先生と劇団が企画してきたものでした。観劇の前には放送や図書室などでシェイクスピアの説明をしてくださるなど、協力して公演をつくってくれました。


↑若松高校では、撤去の手伝いもたくさんの生徒さんが協力してくれました。中学生の時、若松中学校で『星の王子さま』を観劇・参加してくれた生徒さんもたくさんいたようです。


↑座談会では、将来俳優になりたいという生徒さんもたくさんいらっしゃいました。みなさんの真剣な表情と視線に、こちらも嬉しく、また公演中とはまた違った出会いがあったように思います。



↑豊國学園高校は、北九州芸術劇場で行われました。昨年は『肝っ玉おっ母とその子供たち』、また3年前には同じこの『ハムレット』を先輩方が観劇しています。今回の公演はいかがだったでしょうか。このように長く信頼を持って出会える学校がたくさんあることを本当に嬉しく思えた公演でした。



↑島原商業高校の公演では、公演後座談会など交流の場はありませんでしたが、生徒さんが楽屋近くに訪ねてきてくれたり、撤去の様子をじっと見守る生徒さんがいたりと、思い出深い公演となりました。ホームページにもたくさん書き込みをいただきましたね。公演を観た後の想いをたくさん綴っていただきました。嬉しかったです。


人吉市のカルチャーパレスで行われた、球磨工業高校の公演では、視聴覚委員長さんが公演後挨拶をしてくれました。自分の言葉で公演後すぐの印象や感動を語ってくれる生徒さんの姿が、今も深く印象に残っています。「このままでいいのか、いけないのか」この言葉は、皆さんへの問いかけであるとともに、演じる私たちも常に向き合っていきたいテーマです。公演後には視聴覚委員の2人が先生とともに楽屋に来てくれました。「良い挨拶を有難う」と言うと、「こちらこそ、良い演劇を有難う」と返してくれました。本当に嬉しい一言でした。



↑指宿商業高校の公演では、公演後座談会が行われました。最初は演劇部とというお話でしたが、ロビーに行ってみるとたくさんの生徒さんが残って待っていてくれました。握手を、写真をと集まってくれる皆さんの姿に、来てよかった、出会えてよかったと改めて感じました。


↑撤去が落ち着いたころ、ホレーシオ役の田中、レアティーズ役の車と写真を撮る生徒さん達。



↑今旅の千秋楽となったのは佐世保工業高等専門学校での公演でした。公演前、学生会新聞で2号にかけてこの公演を取り上げてくださいました。今回は公演前の期待の高まりをすごく感じられる旅でした。一つの公演その一瞬を大切にしてほしいというみなさんの想いがあったからではないでしょうか。


2010年のツアーを終え、『ハムレット』は東京凱旋公演へと向かいます。
今年の締めくくりとなるこの公演で、多くの出会いを刻んできたことを、私たちの拠点劇場に集まってくれる人たちに示していけるような公演をつくりたいと思います。
みなさん、本当にありがとうございました!!

『Touch~孤独から愛へ』第7.8週目

2010-12-18 16:03:19 | 全国巡回公演
『Touch~孤独から愛へ』のツアーもラストスパートになりました。

第7.8週目は
兵庫県 神戸北高校
東京都 原中学校
新潟県 敬和学園高校
東京都 練馬工業高校
神奈川県 津久井高校
東京都 立川女子高校の公演でした。

この公演でたくさんの生徒さんたたちが話しかけてきてくれ、興奮しながら話す姿や言葉にできない想いを伝えようとする姿がとても印象的です。他にも片付けをじっと見つめる生徒さんもいます。きっと1人1人の心の変化や発見があるのだと思います。
さまざまな反応から人や社会に対し、大事なことをともに考える場の重要性、そして若い人たちに演劇を見せる必要性を強く感じました。



神奈川県 津久井高校の座談会の様子です。
最後のシーンでは登場人物のハロルドの名を叫ぶ生徒さんがいて、公演を通して登場人物と自分を照らし合わせて見ている姿は印象的でした。





新潟県 敬和学園高校の公演の様子です。公演後にたくさんの生徒さんがトラックの周りに来てくれてキャストやスタッフと話しました。こういった触れ合える時間はこの公演の大事な部分です。見て、話すことによって新たな発見があり、若い観客たちの思い出になっていくと思います。



東京都 練馬工業高校の座談会の様子です。演劇部の皆さんは舞台裏を見学したり、セットがどう組まれているのかなど、1日の中でたくさんのことを吸収してくれたようです。

11月の26日には荒川区地域振興公社の主催で『Touch~孤独から愛へ』を上演しました。
場所は荒川区立原中学校体育館で行われ、1回目は原中学校の生徒さんたちが観劇し、2回目は地域の方々や区内の中学校の生徒さんが観劇しました。
開演前や公演後には舞台見学が行われ、生徒さんたちは舞台の仕組みの説明を受け、小道具に触れて、俳優やスタッフと話をしたりなど普段とは少し違う時間を体験しました。
そしてたくさんの地域の方々が見に来て下さり、「元気をもらいました!」と出演者に声をかけてくれました。
1回目に見た生徒さんが2回目も見に来てくれたりなど、普段感じることのできない体験になったのだと思います。
荒川区地域振興公社の皆さんや学校の先生方、ボランティアで手伝ってくださった方々などさまざまな人の力が合わさって生まれた公演でした。












『ハムレット―to be or not to be』第9週目、10週目

2010-12-05 22:20:19 | 全国巡回公演

『ハムレット―to be or not to be』、鹿児島県福山高校での公演で。出演者と生徒の皆さん。

『ハムレット―to be or not to be』のツアーもいよいよ終盤に差し掛かっています。
9週目、10週目の公演を終え、巡回公演も残すところあと6ステージとなりました。旅を振りかえり、各地の生徒さん達との出会いを振りかえると、出会いの喜びとともに、これからの課題も見えてきたような気がしています。一校一校、その一人一人の生徒さんの心に私たちの残すことができたものは何なのか。常に見えないものに目を向ける心を忘れず、真剣に舞台をつくっていきたいと思う旅です。

『ハムレット―to be or not to be』9週目、10週目は、

宮崎県・都農高校
宮崎県・佐土原高校
宮崎県・小林西高校
宮崎県・三股町教育委員会主催公演
鹿児島県・福山高校
鹿児島県・鹿児島東高校

での公演を行いました。

各学校が本当に暖かく迎えてくれたこと、観劇前に「楽しみにしています」という声をたくさん聞くことができたこと、体育館に入ってきたときの「すごい」という歓声。演劇に触れる機会の少ない子どもたちにも同じように、演劇に触れる機会をつくり、何かの刺激を持って生の人間に触れてほしいという想いをひしひしと感じました。嬉しいことです。




都農高校の公演では、公演後の撤去を生徒の皆さんが手伝ってくれました。終了後には、出演者にサインを求める場面も。ご担当の先生は終了後呼び掛けた撤去にこんなにたくさんの生徒が集まるとは思わなかったとびっくりされていました。撤去の中での交流も大事な公演の一つです。何気なく交わされる言葉や生徒さん達の照れくさいような、でも声をかけてみたいという様子に私たちはとても楽しく、また勇気づけられています。ありがとうございました。写真は、撤去を手伝ってくれた生徒さん達、終了後にサインを求められる国王(クローディアス)役の柳瀬太一。



佐土原高校の公演はメディキッド県民文化センターで行われました。後ろの生徒さん達の表情までは見ることはできませんが、前の生徒さんたちは食い入るように舞台を見つめていたのが印象的でした。公演後は、3日後に大会を控えた演劇部の皆さんが興味深々に撤去を覗きに来てくれていました。「水に入れたろうそくは何で赤くなったんですか?!」「衣裳は手づくりですか!」など、短い時間でしたが少しでもお話で来て嬉しかったです。



小林西高校の公演では、公演後座談会が開かれました。たくさんの生徒さんが集まって待っていてくれました。その中には、公演後出演した人たちに会ってみたい。という子もいたのではないでしょうか。先生の中には、1994年に上演した『Touch』、1998年に上演した『ヘレン・ケラー』も観てくださった先生も多くいらっしゃったようです。「風は難しいと言われる。しかし難しいと思う芝居をずっと続けている風を自分は押しているんですよ」という言葉も頂きました。わかりやすいという理由でではなく、生徒さん達の成長、その力になることができるものをこれからもつくっていきたいと考えています。そのような先生方とお話しできたことも嬉しい座談会でした。写真は、座談会に残ってくれた生徒さん、先生たちと、ハムレット役の佐野、オフィーリア役の白根。



三股町教育委員会の主催で行われた三股町文化会館での公演は、昼は三股中学校の1年生、夜は一般の方々の観劇でした。中学生は最初少し緊張していたようですが、後半にかけて笑い声やぐっと集中する場面もあり、中学1年生だけの観劇ということで少し緊張していた私たちもほっとしました。また生徒さん達の「観る力」にとても驚かされました。夜の一般公演は『ハムレット』のツアー初めての一般公演となりました。小学生から50代くらいの方も観劇に訪れてくれました。公演後会館の方にいただいたアンケートでは、子どものコロスの存在などに目を向けてくれたり、小学生にも伝わったと思いますという感想などいただきました。バスが会館を去るときには、この公演をつくってくださった会館のスタッフの方がみんなで見送ってくれました。本当にお世話になりました。




福山高校の公演でもたくさんの生徒さんが撤去を手伝ってくれました。公演前にお話をしてくださった校長先生はテレビや映画でなく目の前で生で演じられる演劇を通してきっとみなさんの中に発見があると力強く語ってくださいました。いつからか生の舞台を“本物”という言葉を使われることが最近多くなったような気がしています。校長先生の言葉とともに、公演のことを思い出してもらえたら嬉しいです。公演後には沢山の生徒さんからホームページに書き込みも頂いています。写真は、撤去を手伝ってくれた生徒さん達と、生徒さんからいろんな質問を受ける王妃(ガートルード)役の柴崎。




この週最後の公演となったのは鹿児島東高校。中学生のときこの『ハムレット』を観劇したという子がたくさんいたようです。今回の感想はどうだったでしょうか。学校を訪れる事によって、私たちも短い時間ですが学校の雰囲気を感じることができます。先生と生徒さんが仲が良い感じ、生徒さんのいきいきした表情。撤去作業では率先して次々と荷物を運んでくれる生徒さん達。そんな生徒さん達の表情に出会い、学校の雰囲気を感じられる瞬間は嬉しいものです。暗くなるまで作業を手伝ってくれた生徒の皆さん、本当にありがとうございました。

旅はあと2週。たくさんの出会いと思い出があるなかで、何を心に留め、どんな旅をつくっていくのかはひとりひとりにかかっています。見えない心の中に起こるものを、できることなら多く残していきたいと願い、ひとつひとつの瞬間を大切にしていきたいと思います。