風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2011秋ツアー第6週目

2011-10-29 18:39:18 | 全国巡回公演

10月15・17日 東京都 荒川区一般公演/荒川区汐入東小学校

10月18日    秋田県 能代西高校

10月21日    福島県 福島工業高校

2日間に渡って行われた汐入東小学校での公演は、荒川区の地域のみなさん、そして同小学校の3~6年生が観劇してくれました。一般公演では小さな子どもたち、中学生、大人のみなさん、先生方、いろんな世代の混ざった客席となり、それぞれの目線で舞台を楽しんでくれました。また、3~6年生のみなさんは本当に真っ直ぐな心と熱い視線で、2時間を超える舞台を私たちと共につくってくれました。ヘレン班にとって小学生のみなさんと出会うのはこの公演が初めて。とても貴重で嬉しい経験となりました。両日とも終演後には舞台裏見学が行われました。子どもたちは勿論、お父さん、お母さん、先生方が一諸になって、驚き、楽しみながら舞台装置、音響、照明の仕組みを見ていました。それは、さっきまで見ていた芝居をじっくり振り返ることの出来る時間になったのではないでしょうか。さらに役者たちがみなさんを見送る際、それぞれに伝えてくれた言葉を聞き、みなさんの中に芝居を通して多くの事が刻まれたことを確信できました。舞台設営のために朝早くから重たい荷物を運んでくれた、父親の会のみなさん、PTAのお母様方、そして荒川区地域振興公社のみなさん本当にお世話になりました、ありがとうございました。

荒川区での公演後、バスは能代西高校のみなさんに出会うため、北を目指して走ります。18日、能代文化会館の客席には静かに、しかし目の前で起こることを見逃さずにいる生徒さんたちの姿がありました。風は3年前に「Touch~孤独から愛へ」を能代西高校で上演しました。また、みなさんに会える日が来ることを願っています。そして終演後には演劇部の生徒さんたちが興味津々に解体される舞台上を歩き、役者やスタッフとの交流が生まれました。

福島工業高校の生徒さんは、開演前から元気いっぱい、体育館に彼らの声が響き渡っていました。それが一転、芝居が始まるとこちらがびっくりするくらい真剣な眼差しが向けられました。演劇を観るということに構えることなく、時に自由に笑い、反応し、かと思えばピンと張りつめる瞬間があったりと、客席が舞台をつくり出す空間がそこにはありました。

終演後、先生、そして生徒さんが私たちに会いたいと、楽屋を訪ねてくれました。その表情はとても活き活きとしていました。またサッカー、バレー、バスケ部の皆さんが準備や片づけを手伝ってくれました。そこかしこで生まれる会話、いつかまた今日のこと思い出してくれたら嬉しいです。

10月も半ば、寒さに負けず「ヘレン・ケラー」の旅班は次に出会うみなさんのもとへ走ります。


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2011秋ツアー第5週目

2011-10-29 11:12:00 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』のツアーも第5週目を迎えました。 

今週からは東日本地域を巡演します。 

 10 9日 岩手県 岩手県社会福祉協議会主催 観劇会 

1011日 岩手県 一関工業高校 

1012日 宮城県 古川黎明中学・高校 

1013日 千葉県 千葉英和高校 

1014日 新潟県 高田商業高校 

 

東日本のツアーのスタートは岩手県から。9日から12日の公演まで、演出の浅野が旅班と合流。芝居の様子や震災の影響や東北地方の現在を劇団員と話し合いました。 

岩手県社会福祉協議会主催の観劇会では、岩手県内の児童養護施設や障害者施設、特別支援学校や高齢者施設など、様々な団体を招待し開催されました。 あまり観劇の機会が少ない皆さんにとって、我々の『ヘレン・ケラー』はどのようにうつったのでしょうか。終演後のロビーでは、俳優達が観客の皆さんをお見送り。一人一人の顔を見ながら、その日の『出会い』をお互いに感じ取ることが出来たと思います。協議会も今回の公演が初めての試みだったそうですが、これからも多くの『出会い』を作っていただきたいと思います。

一関工業高校での公演は撤去作業に沢山の生徒さんが手伝ってくれました。体育館を使う部活動の皆さんも後から合流。舞台装置の大きな台や家具もスイスイとトラックに収められていきます。

↑ヘレン役の白根と共にロープ巻き。

 

↑記念に作った色紙をプレゼント。

 


↑全員で記念写真!

 

古川黎明中学・高校の公演は大崎市民会館を使っての公演。中学1年生から高校3年生まで約1000人の生徒がホール目一杯に集まっての観劇。芝居が始まると同時に静かに、ゆっくりと舞台に集中していくのが印象的でした。カーテンコールでは溢れんばかりの拍手をいただきました。公演後には演劇部や舞台に興味を持ってくれた生徒の皆さんが舞台前に集合。俳優やスタッフと演技や舞台装置についてなど、沢山の質問が寄せられました。その模様を是非ともお見せしたかったのですが、なんとこの日は写真を撮るのを忘れてしまいました!

本当にゴメンナサイ。


千葉英和高校での公演は高校の講堂にて。この日は2年生が修学旅行とのことで1年生と3年生が観劇。普段式典などに使う講堂が舞台へと変わっている事への驚きの声が多く挙がっていました。終演後には音響に興味がある生徒さんや俳優と話をしてみたい生徒さん達と様々な話し合い。将来の進路の事など、質問も幅広いものがありました。

 

↑音響に興味がある生徒さんと一緒に片付け。これからも頑張ってください!

 


↑当日かけつけた辻由美子にも質問。

高田商業高校での公演では、開演前に先生から「もっと前で見たい生徒はもっと寄って良いよ」と生徒の皆さんを誘導。皆一斉に舞台に近づいてくれました。そんな和やかな雰囲気で開演しました。公演中はそんな空気のまま、舞台上で行われているすべてをゆっくりと飲み込んでいくように、受け取ってくれていたように思います。終演後には多くの生徒の皆さんが舞台上に上がったり、舞台装置に触ったりと、関心を持って私達に接して来てくれました。劇団員ともヘレン・ケラーの事、劇団の事など、様々な話し合いがうまれていました。


↑ジミー役の中村と共に舞台を片付けていきます。

↑舞台監督の長谷川と。片付けは終始こんなノリでした。



↑本当に多くの生徒さんが手伝ってくれました。本当にありがとう!

 

『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』のツアーは今週から東日本巡演をはじめました。巡演していく中で、街並みや人々のふとした時の表情など、東日本大震災の目に見える傷跡、目に見えない傷跡が残っている事を実感しています。それでも、触れ合うことの出来た沢山の人々は笑っていました。こんな時だからこそ、私達も同様、それ以上の『出会い』を毎日届けて行きたいと思います。

来週は東京・荒川での公演からスタートします。