風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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『ヘレン・ケラー~ひびき合う者たち』2021年秋 九州ツアー第6週目

2021-11-21 20:51:43 | 全国巡回公演

すごくよかったとヘレン・ケラー~ひびき合う者たちの公演も後半戦が始まりました。

 

11月16日(火)宮崎県 富島高校 日向市文化交流センター

11月18日(木)長崎県 佐世保工業高等専門学校 同校体育館

 

富島高校

富島高校での公演は、2003年『ヘレン・ケラーひびき合う者たち』以来8年ぶり3回目の公演です。この学校は、新型コロナウイルス感染症の影響で2020年から延期になった学校でもあり、「本当は劇団員と交流もさせてあげたいけど、こういう状況なので公演だけでも見せたい」という先生方の想いで実現した公演です。

開場直後、走りこんでくる生徒さんもいて、公演が楽しみでしょうがない雰囲気がにじみ出ていました。

本番中客席では、くすくすと笑い合ったり前のめりになっている生徒さんもいて、その反応で力強く舞台を支えてくれていました。舞台を通して、自分自身の何かと出会う2時間になってくれていたら幸いです。

終演後、楽屋に来てくれた担当の先生も「すごくよかった」と、生徒たちの姿に喜んでくれていました。最後は先生を囲んで記念撮影。次の機会には是非、生徒さんたちとの交流の時間も、持てる状況に落ち着いていることを願います。

 

佐世保工業高等専門学校

佐世保工業高等専門学校での公演は、2017年『ジャンヌ・ダルクージャンヌと炎』以来4年ぶり4回目の公演です。この学校も、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年から延期になった学校でもあります。

朝準備のために学校に向かうと、学生会の学生の皆さんがお出迎え、そして荷物の運び入れを手伝ってくださいました。

公演は、密を避けるため1~3年生は体育館で3、4年生はリモートでの観劇となりました。

芝居が始まると、一気に舞台に集中していく姿がとても印象的でした。途中笑いがあったりと、自分たちなりの感覚で楽しんでいたようです。

終演後には学生会の皆さんと舞台裏見学も行われました。その中にはリモートで観劇した4,5年生も駆けつけてくれて「あそこはこうなってたのか!」と観ていたものを確かめる様子も伺えました。

そのまま役者に質問したり、話をつづけながら、片付けのお手伝いまでしていただきました。皆さんのおかげで私たちが思っていたよりはるかに早く片付けることができました。ありがとうございます!

 

だんだんと寒くなり新型コロナウイルス感染症だけではなく、今年はインフルエンザの流行も懸念されています。そんな中で我慢を続けている子供たちに、なるべく多くのものに触れてほしいと願う、人々の想いに触れることのできた1週間でした。私たちの旅はまだまだ続きます。ここで貰った元気を胸にこれからも走り続けます。

 

文:スタッフ 石岡和総

 


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2021年秋 九州ツアー 第5週目

2021-11-15 07:31:50 | 全国巡回公演
11月に入り、九州地域といえども朝夕冷え込む季節となりました。
さて、「ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち」秋・巡回公演は4週目に突入です。
 
 
11月8日(月)【熊本県】 第一高校 熊本市民会館
11月11日(木) 【熊本県】 人吉高校 同校体育館
11月12日(金) 【福岡県】 北九州市教育委員会 北九州芸術劇場
 
 
第一高校
 
第一高校での公演は新型コロナウイルス感染予防対策として2回に分けての公演となりました。
 
1回目の午前の部は3年生の観劇。
放送部の生徒さんが影マイクでアナウンスを
勤め、開演を繋げてくれました。
 
生徒さんたちは圧倒されるほど、じっと集中して
舞台上でおこる出来事のひとつひとつを観察するように、真剣な眼差しを舞台に向けていました。
 
2回目の午後の部は1・2年生の観劇。
この公演でも放送部の生徒が影マイクでアナウンスをしてくれました。
 
1・2年生の皆さんはクスクスと笑ったりして、
とてもよく反応しながら舞台に向かっていました。
 
公演後、最後を締めくくった影マイクを務めてくれた生徒さんに声をかけると、「とても感動しました!」と伝えてくれ、握手を交わしました。
 
 
終演後には演劇部、希望した生徒さんたちとの
舞台見学、座談会が行われ、とても盛り上がりました。
舞台見学で生徒さんたちはとても熱心に役者や舞台スタッフに質問や感想を伝えていました。
「自分は舞台スタッフなのに今度出演者をやることになってしまったのですが、どうしたら自分が伝えたいように言葉を伝えられますか?」と質問してくれた生徒さんがいたり、本当に一人一人の熱が伝わってくる時間でした。
ヘレン役の倉八との座談会は、時間をめいいっぱい使って質問や想いをぶつけていました。
第一高校の皆さんとはとても制限がある中でしたが、とても密な時間を共に過ごすことができ、私たちも喜びでいっぱいでした。
 
 
人吉高校
 
この学校も感染症対策の為に2回公演となりました。
人吉高校は、去年予定していた「touchー孤独から愛へ」の公演がコロナ、そして水害の影響もあり、延期となった学校でした。
先生方は生徒さんたちのためになんとしてでも実施したいと、とても尽力して下さいました。
近くの分校も一緒に観劇してくれました。
 
とても元気な生徒さんたちはたくさん反応しながら
楽しそうに舞台に向かってくれ、その様子を見ていた先生方もとても喜んでいました。
公演後には希望の生徒さんの舞台見学、座談会
そして、舞台撤去作業のお手伝いもありました。
座談会には30人ほどが参加し、自分の家族のことや、将来についてなど、演劇のことに限らず、
思い思いの質問をしてくれました。
「自分は人から受け取るものが大き過ぎて、傷つくことがあります」という相談もありました。
最後には「芸術って何だと思いますか?」という質問が飛んできました。
ドキッとする質問でしたが、自分たちこそずっと考え続けないといけないことだと、強く思いました。
彼らから飛んでくる一つ一つの言葉は舞台を通して真剣にそれぞれが何かと向き合っていたことを感じました。
 
作業のお手伝いも元気いっぱいに手を貸してくれ、作業が終わると「私に指文字してください!ウォーターがいい!」「私はティーチャー!」「ドール!!!」と声をかけてくれました。
人吉高校の生徒さんが楽しそうにしている姿や真剣な姿に喜んでる先生方の様子が本当に私たちの心にも刻まれた時間でした。
 
 
 
北九州市教育委員会
 
北九州市教育委員会主催の公演で、北九州市の中学校に声をかけて、手を挙げた学校が参加する公演でした。
コロナのこともあり、実施までには本当に多くの困難があったかと思いますが、担当の方の熱意と、学校の思いが繋がり、1000人の北九州市の子どもたちが来てくれました。
 
会場に入ってくる子どもたちはとてもとても元気で、はしゃいでいる様子でした。
その様子を感じ、私たちも舞台袖でどんな時間を皆さんと過ごせるか、とてもワクワクしていました。
舞台に向かう子どもたちは笑えるところは大いに笑い、物語の最後の方では前のめりになりながら舞台に向かっていました。
カーテンコールの拍手は客席が一体化しているかのようで、雨のように降り注ぐ拍手は圧倒的で、身体が震えました。
 
コロナのことがあり交流などはできませんでしたが、まずは開催して下さったみなさん、生徒さんたちを連れてきて下さった先生方、そして、一緒に舞台を作ってくれた子どもたちに心から感謝を伝えたいです。本当にありがとうございました。
 
 
 
コロナはまだまだ続いていますが、私たちはだからこそ、とても密な時間を出会った人たちと共に過ごしていることを強く感じています。
一校一校、そして一人一人と出会えた時、大きな喜びを感じます。
秋ツアーのステージは半分を終えました。
皆さんから沢山もらったエネルギーを持って、私たちはあと5週間、楽しみに待っていてくれている、これから出会う皆さんの元へ駆けつけたいと思います。
 
 
アニー・サリバン役
高階ひかり

 


『Touch〜孤独から愛へ』2021年秋全国ツアー 第7週目

2021-11-14 20:01:49 | 全国巡回公演

Touch〜孤独から愛へ」秋ツアーも後半戦。新潟から岐阜、福岡へと移動の大きい週になりました。

11月1日(月)(新潟県)巻総合高校
11月2日(火)(岐阜県)飛騨神岡高校
11月4日(木)(福岡県)沖学園高校・隆徳館中学高校

11月1日(火)
巻総合高校
1日2回公演のため前日の仕込み作業となりました。とても広い校内の体育館にトラックをつけると、演劇部の生徒さん達が日曜日にもかかわらず、搬入の手伝いをしようと待っていてくれました。
地区大会を終えたばかりとの事。楽しそうに搬入の手伝いをしてくれました。仕込みを順調に終えて明日の本番に備え、その日は学校をあとにしました。

 

 

11月1日当日、1回目は3年と1年の半分、2回目は2年と1年の半分という振り分けでの観劇となりました。どちらも放送部の生徒さんの進行でのスタートとなりました。カーテンコールでは、演劇部の生徒さんからのお礼の言葉があり、感動を私達に伝えてくれました。

 

舞台の撤去作業には、有志のお手伝いの生徒さんが多数が集まり、和気あいあいと劇団員と交流しながらの作業となりました。おかげで驚くほどのスピードで撤去を終えることができました。温かく劇団を迎えてくださった学校の皆さま本当にありがとうございました。



11月2日(火)
飛騨神岡高校
紅葉が彩り始めた飛騨神岡の地に「Touch」旅班は、やって来ました。

飛騨神岡高校での公演は、今回で5回目となります。学校に着くと、校内の廊下に大きなポスターを発見。学校全体でこの公演を盛り上げようとする気持ちが伝わって来ました。

 

少し冷え込んできた体育館ではありますが、換気には注意を払いつつ公演は始まりました。

多感な高校生達に、この芝居がどのように彼らの身体に入っていくのか、それを劇場に変わった体育館で感じられる事が私達の楽しみなのです。

お礼の言葉をいただいた生徒さんは、役者の一人ひとりの気持ちにまで入り込んで感想を述べてくれました。どうもありがとう。

公演が終わり、先生の呼び掛けで舞台撤去のお手伝いをお願いすると、100人以上の生徒さんが駆けつけくれました。

楽しく撤去作業は進み、通常よりも早い時間で舞台装置をトラックに納めることができました。難しい時期に公演を実現してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

 

 



11月4日(木)
沖学園高校・隆徳館中学高校
11月3日、翌日の本番のための仕込みで昼過ぎに学校に到着。二階の体育館なのですが、野球部・バレー部・バスケ部の応援があり搬入作業は、非常にスムーズに行うことができました。順調に仕込み作業も済み、明日を楽しみに学校を退去しました。

11月4日、本番当日、沖学園と隆徳館の二つの制服を着た生徒さん達が午前と午後の部に学年ごとに分かれて、劇場となった自分たちの体育館での観劇となりました。

 

昨年度に予定されていましたが延期になり今年実現する事が出来たのは、学校の皆さまにご尽力いただいたおかげだと思います。この芝居を見た生徒さん達へ舞台の感動と共に、先生方の想いが響くことを願いつつ公演がスタートしました。

舞台の撤去作業では、搬入の時よりもさらに大きくの生徒さんのお手伝いがあり本当に助かりました。参加してくれた部活動の皆さまどうもありがとう。重ねて先生方、関係者の方々、本当にありがとうございました。

 


文:舞台監督    佐田剛久


『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2021年秋 九州ツアー 第4週目

2021-11-08 08:50:41 | 全国巡回公演

今週は、3校の公演。感染対策を含め、実施に向けて尽力して下さった先生方がいらして今週も公演が実現しました。

 
10月26日(火) 鹿児島県 国分高校 霧島市民会館
10月27日(水)鹿児島県 枕崎高校 同校体育館
10月28日(木)宮崎県  高鍋農業高校 同校体育館
 
国分高校
2018年「Touch〜孤独から愛へ」以来の公演。霧島市民会館での2回公演。
午前は普通科の1.2年生が、午後は3年生と理数科の1.2年生が観劇しました。
 
前日の公演準備には、担当の先生が消毒液と体温計を持って待っていてくださり、劇団員は消毒、検温のあと入館。会館の方でも客席の間隔をとるほか、上演中も会館の表裏のドアを開放して換気。俳優スタッフも舞台上だけマスクを外し、それ以外のところではマスクを着用。カーテンコールでは客席から代表の生徒さんのメッセージをいただきました。
午後の開演前に、3年生を励ます会がもたれ、校長先生、2年生の代表に送る言葉を。この時期は、励ましや気遣いや温かい気持ちがより嬉しいですね。
午前と午後のカーテンコールで明るくした客席から、"公演を待っていました、楽しみにしていました"という言葉を頂きました。生徒さんの顔がよく見え、皆さんの声が代表の生徒さんから送られました。
 
枕崎高校
1993年「Touch〜孤独から愛へ」、1997年「ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち」、2002年「星の王子さま」2018年「Touch〜孤独から愛へ」に続き5回目の公演です。
客席前3列の生徒さんは、劇団の用意したフェイスシールドを着用。カーテンコールで挨拶してくれた生徒さん、「演劇に興味があって、この日を心待ちにしていました。俳優が楽しそうに演技しているのを観て、楽しかった。ヘレンとアニーのやりとりから家族も変わっていく過程が見られた。」と、観劇直後の高揚が感じられました。
 
終礼後、搬出のお手伝いの呼びかけに集まってくれた生徒さんたち。ポンプや最後のシーンの家具、小道具に触れたりした後、舞台の片付け作業へ。
 
小道具のお手伝いに野球部の生徒さんが来てくれて、2枚のテーブルクロスをアニーとヘレンがシーツを畳んだようにとお願いすると、4人が2人1組で楽しく畳んでくれました。
 
高鍋農業高校
この学校では、1996年、2004年に「ヘレン・ケラー」を公演しました。
昨年「Touch」を観劇する予定でしたが、延期となり、今回3度目の公演です。
ご担当の先生が楽屋まで、学校校内のパンフレットを持ってきてくださり、学校のことを、部活のことを話してくださる先生から、学校と生徒さんの思いを感じました。
開演前には、ヘレンとアニーの出会いを描いたこの演劇を生徒のみんなに観せたかった。みんなもこれから出会いを重ねていくでしょうと話されました。
搬出には、バスケ部、バレー部の生徒さんが集まってくれ、担当の先生たちと一緒になってお手伝いをしてくれました。
この日の公演は、先生から生徒の皆さんへの贈り物だと感じました。
一人の女子生徒さんは、開演前に舞台を観たりして、公演を心待ちにしてくれていました。
照明や音響にも興味を持って、本番では、照明、音響のチーフと一緒に操作しながら、一幕を観劇。休憩中の舞台転換も一緒にしてくれました。
カーテンコールで、生徒会長さんは、"15日後の文化祭に向けて、刺激を受けた"と話されました。3年生が演劇発表をされるとのこと。楽しんで盛り上がって下さい!
カーテンコールでは、校内果樹園のみかんもいただきました。程よい酸味があり、爽やかな味でした!
 
私たち劇団員も定期的なPCR検査をしながら、これからも元気な姿で舞台を届けていきます。
 
文:ビニー役 清水菜穂子

『Touch〜孤独から愛へ』2021年秋全国ツアー 第6週目

2021-11-05 23:50:17 | 全国巡回公演

 『Touch~孤独から愛へ』の全国ツアーは6週目に差し掛かりました。ぐっと気温も下がり、季節の変化に急いで衣替えをしました。

 

10月25日 (福井県)仁愛女子高校

10月27日 (兵庫県)尼崎北高校

10月28日 (岡山県)岡山県作陽高校

10月30日 (大阪府)大阪信愛学院中学校・高校

 

 

10月25日 仁愛女子高校

 新型コロナウイルスの影響で去年から会館での客席数の使用に制限がありました。そのため約2年ぶりとなる、1,000人を超える生徒さんの前での舞台となりました。続々と入場する生徒さんを前に少し圧倒されました。

開演時間になり、校長先生が生徒さんの拍手に迎えられながら、登壇されました。

「本日の演目は『Touch~孤独から愛へ』というものです。日々生活を送るなかでなかなか孤独というものを考えることは少ないかもしれませんが、ネットやSNSがある社会の中で人と人との結びつきや関係が希薄になって、精神的な繋がりがなくなり、孤独になりかけている。こういった現代に流されているという人もいるかもしれません。

 本校では“いのちといのちのつながりを大切にし、それに感謝する人を育てる”ということがあります。今回の劇を見ながら、人と人との、いのちといのちとのつながりを考え、大きな意味での愛を感じてほしいと思います。触れ合うことでの愛を感じ、考えてほしいと思います。

観劇中は、リラックスして笑うところは笑い、しっかり見るところは見て、色んなことを感じてください。

観劇して感激してほしいと思います。」

と、挨拶をいただきました。

 

公演中は、リラックスしながらも真剣に観てくれたいました。たくさんの笑い声が聞こえ、ハロルドが縄抜けをするシーンでは、「おー!」と驚きの声をあげている生徒さんもいました。

 

 カーテンコールでは、代表の生徒さんが

「去年はコロナの影響で、このような鑑賞行事が中止になりましたが、今年はみんなで鑑賞できる機会があって、本当にうれしく思います。演技も迫力があって、観ている私たちも世界に引き込まれるようで、とても面白かったです。」

と話してくれました。全校生徒での思い出となる公演となり、嬉しく感じました。

 

10月27日 尼崎北高校

 コロナ禍の影響で去年延期になり、今年実施できるようになった尼崎北高校での公演でした。

 翌日は二回の公演のため、前日に体育館で仕込みをしました。担当の先生は「仕込みの様子を見られる機会なんてなかなかないので。」と夢中で自前のカメラで写真を撮られていました。

(後で先生にお聞きしましたが、仕込み・本番・撤去作業の二日間で撮った写真が400枚を超えていたそうです。)

開場し、生徒さんが続々と入場してきました。学校の希望で、全校生徒分のフェイスシールドを事前に劇団からお送りしていました。生徒のみなさんは、それを装着していたり、手に持っていたり、頭にかけていたり、開演に向けて、それぞれに用意をしていました。

開演前の挨拶では、先生が前日見た仕込みの様子や劇団紹介の後に

 「注意事項として、観劇中に笑ったり声をあげたくなったら、思いっきり笑い、声を出してください。 リラックスして、色んなんことを感じ、Touchの世界にどっぷりと引き込まれたください。そして、たくさんのことを持って帰ってください。」

 と話してくださいました。

 公演中は真剣に観てくれているようで、一幕とニ幕の間では、「フィリップ!、フィリップ!」とトリートの真似をして弟のフィリップを呼んでいる姿をみて、よく観てくれているのと同時に楽しんでくれているようでした。

 午前中の公演が終わり、お昼休憩の間に何人かの生徒さんが元気よく、「トリートに会いにきました!」と体育館に来てくれました。

 そして、トリート役の佐野準と話したり、急遽舞台見学が始まり、クローゼットに隠れたり、二階屋を覗きに行ったり、破られた地図を嬉しそうに待って帰っていきました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんが

「そばで支えてくれる人は、どれだけ自分をすくってくれているかを改めて知りました。このTouchという題名の通り、人と触れ合うことがコミニュケーションだと思いました。自分も誰かに伝えるときはしっかり向き合って答えなくてはいけないなと思いました。」

と話してくれました。

 終演後は、演劇部の生徒さんが体育館に来てくれ、舞台見学や座長の柳瀬太一から撤去作業の説明や座談会が行われていました。

その後生徒会をはじめ、たくさんの部活動の生徒さんも体育館に来てくれ、手伝ってもらいながら撤去作業が進んでいきました。

 

10月28日 岡山県作陽高校

 

 学校の希望で感染症予防対策として手指用消毒液の設置、体温計の貸出し、フェイスシールド40個を準備しての公演となりました。

「昨日は体育的な行事で球技大会があり、本日は芸術的な行事として演劇鑑賞会を行います。感染症予防対策として、フェイスシールドを前の方の席に用意してあります。感染防止の観点で気になる人はつけてください。では、楽しんで鑑賞してください。」

という先生の挨拶で開演しました。

のびのびとそれぞれの姿勢で見ている様子でした。

終演後は、当日の呼びかけで希望した生徒さんが舞台見学を行いました。劇団員に説明を受けながら、衣装を着たり、ソファーや窓の前などで友達とスマホで楽しそうに写真を撮っている姿が印象的でした。

 

10月30日 大阪信愛学院中学校・高校

 

二階の講堂での公演のため、前日に仕込みをしました。先生方が搬入作業を手伝ってくださいました。ステンドグラスがある立派な学校の講堂がどんどんとTouchの舞台に変わっていきました。

「昨日、演劇の準備作業を見てました。劇団の皆さんが気持ちを合わせて、心を合わせて一つの作品を作り上げるというのは素晴らしいことだと思いました。信愛学院の精神に「一つの心、一つの魂」というものがあります。是非とも生徒の皆さんも、我々教職員も見習いたいことだと思いました。」と先生の挨拶をいただき、開演になりました。

 

 役者の一つ一つの動きを感じ、隣の友達と話したり笑い合いながら楽しく見てくれているようでした。休憩中は一幕を振り返りながらそれぞれの関係や登場人物を分析していたり感想を話していたり、二幕この関係性がどうなっていくかを予想しながら休憩時間を過ごし、楽しんでくれている姿が印象的でした。

カーテンコールでは

「本日は大阪信愛学院に素敵な舞台を用意してくださり、ありがとうございました。新型コロナウイルスの影響で、私たちは多くの行事の規模が縮小されてきました。そんな中、この芸術鑑賞会で皆さんの舞台を鑑賞できたことは私たちの心に残る思い出となりました。本当にありがとうございました。」と代表の生徒さんが話してくれました。

 

 退場中には、涙を拭いながら「ハロルドが死んじゃった~」と結末に驚きながら、また、友達と話しそれぞれの考えを話してくれていました。最初から最後までよく見て、感じて、考えてくれていたんだなと生徒さんたちを見ながら感じました。

 

撤収作業も先生方に手伝っていただき、大阪信愛学院での公演を終えました。

 

どんどんと寒さの厳しくなっていきますが旅のメンバー全員体調に気をつけながら、Touchの旅は七週目に入っていきます。

 

  音響スタッフ 上田舞子