以下、JICO(日本精密宝石工業)のHPから。「針先チップが付いた状態で折損したカンチレバーを掛け継いで再生させて頂きます。折損した物を単純に繋ぐのではなく、元々の針先チップを取り外した上、新しいカンチレバーに埋め込んで再生可能な状態に致します」。オリジナルの音にはなるはずもないが、こんなことが廉価でできるとはつゆ知らず、欠け落ちたオルトフォンKontrapunkt bの針先は、とっくの昔にどこへやら。もちろん、この機種が、あるいはこの症状が修理可能かは向こうさんの腕次第ながら、可能性がなきにしもあらずと知った時は半泣き。いらないものは捨てるに限るのモットーに急ブレーキがかかった。1週間ほど聴いてきたSHURE V-15 type4、やっぱりこれではカラっとし過ぎ。『aja』のアナログ・オリジAB-1006が、SHM仕様SA-CDに負けそうになっては問題だって、『aja』に限ってはそれでもいいのかな。ただ、興に乗ってMFSL盤をかけると、前項マイルスの6枚への思案が一気に決心へと。暇なような忙しいような、差し込む夕陽が気持ち良い、奇特な一日となった。
Mobille Fidelity Sound Labからマイルスのアナログが6タイトル。そのうち『カインド・オブ・ブルー』は45回転180g盤2枚組。向こうのネット・ショップでは予約が始まっていても、本家MFSLのHPや大手Acoustic Soundsが音無しなのが不思議だが、これまでMFSLが出したマイルスのアナログは、たぶん『いつか王子さまが』1枚だけ。何の拍子かは別として、オリジナル・マスターからハーフ・スピード・マスタリング、RTIプレスとなるとこれは強烈。ではあるが、昨日、車検にどっと持って行かれたから全部は無理。どれにしようか思案、思案.....。MFSLが真価を発揮してくれれば、ひとまず『スケッチ・オブ・スペイン』かな。