もとdaregaitsdoco.com

成田 正の楽屋入り口 by STHILA COMMUNICATIONS

『ライク・マインズ』のアナログ待ち

2009-10-28 00:19:18 | ●Weblog
 今、アナログ再生が面白いとか、あるいは音の良さ深さに舌を巻く、とかいう訳が、機器のグレードと違うところにもあることがじわじわ分かってきた。目下の筆頭は、トーンアームのオーバーハング調整、またはトラッキング調整。先週末は、これに全精力を費やした。もちろん、全体のラテラル・バランスとインサイド・フォースへの注意も怠らずに、『アローン/バット・ネヴァー・アローン/ラリー・カールトン』(アメリカ盤)のA面2曲目を、ちょこまかやるたび聴いた。アーム本体を微々と前後しつつ、シェルのネジを締めたり緩めたり、こういうゆくえ知らずの旅にさほど集中力を上げたのは、生まれて初めてかも知れない。が、何かの拍子にトラッキング・ゲージが内周も外周も「これで良し」とピタリだと言ってきた時の、歪み感の激減したアコGの通りと抜け、それに伴う背景の晴れ具合など、ひっくり返りそうになった次に姿勢を立て直して、耳も目もその音景に釘付け。おっと、電子針圧計もその一翼を繊細に担ってくれたのを書き漏らせない、など、でも、つまるところ、こんなこと毎週末はおろか、毎月末にもやりたくないが、カートリッジを換えた時には避けて通れない。今注目の“初LP化”は、『オール・フォー・ユー/ダイアナ・クラール』と、『ライク・マインズ/ゲイリー・バートン』の2タイトル。後者がそろそろ届いていい。