昨日、Sugarさんのお宅で電源ケーブルを聴き比べた。氏のblogに愛機が載っているので細かなことは置いといて、いちばんのびっくりはベリリウム・プラグのTUNAMIの健闘振り。次にやはり、ステラ・シリーズの最上位にあった(というのも先頃絶版に)SPの「オパス」。ピアノ・ブラック・フィニッシュも手伝って、肉感と透明感が溶けた音は、SPの所在を忘れさせる。聴いたのはもっぱら『マイ・フーリッシュ・ハート/キース・ジャレット』のオープナー〈フォア〉。音景の大きさと前後に深い奥行き感が、ピアノ・トリオにもちょうどいい感じだった。デジタル・アンプへの電ケの違いを絶対見逃さないのも見事で、持ってったゾノトーンのエージング不足がバレバレ、轟音の館でないウチでは、そこまでビシっと出てこないものね。おっとそれが轟音域じゃないところで分かっちゃうから困りもの。しかし、キースで電ケ・チェックには、とある来日コンサートで嫌な思いをした僕には、ある種「ざまあみろ」的愉悦の情がわいてきた。客席に向かって「静かにしろ」と言った裸の王様よ、あれは一生の不覚だぞってまあ、それを今蒸し返してもしょうがないか。なお、貸し出してもらったオーグライン+ワイアーワールドRCAプラグのケーブルは、ベルデンXLRを凌ぐとも劣らないテイスト。ウチの老機器でイイ音のRCAケーブルを長く使うと抜けなくなるので早めに返します。お土産は家人共々堪能しましたってなことで、ただ、〈フォア〉のゲイリー・ピーコックは、ウチの方が「そこにいる」って感じなんだけど、どうなんだろう。