状態が安定しなかった11クリスティラ4号でしたが、
なんとか危険な状態を抜けたようです。
しかし、命をかろうじて繋いでいる状態が続き、
絶対に油断ができない状況ですが、
生きていることだけで嬉しいです。
皆さまの温かい応援に心から感謝いたします!
画像は、8月25日夜のニシヘルマンの孵化仔・11クリスティラ4号です。
左手パンチで殻を破り、すぐに顔と右手を出しましたが、
32時間もの間、ず~~とこの状態で孵化器の中にいました。
我が家の孵化仔は、当然のことですが、自力で殻から脱出します。
私が助けることはありません。
生命力のない仔は、殻を割るだけで力尽きる場合もあります(断腸の思)。
殻を突いている間に疲れて、休憩しながら、一眠りしながら、
数日以上かけて誕生する仔もいれば、一気に殻から勢いよく出る仔、
誕生時には、さまざまな物語があります。
しかし、11クリスティラ4号の場合、何かが違うと思い、
まだ誕生していないのですが(我が家は孵化仔が殻から完全に出た時を誕生日
としています)、画像の状態のまま、孵化器から出して調べることにしました。
画像手前の小さな物体は、体長6㎜の胎児(胎亀)です(辛)。
11クリスティラ4号の甲羅(左手前)の上に乗っていました(前例なし)。
検卵時に、卵の左右からそれぞれ肺が発生していましたので、
双子だということはわかっていましたが、双子の場合、
体長6㎜ほどでも、今までは人間のへその緒のように2匹は繋がれていました。
合掌。
11クリスティラ4号は、顔と前肢を除き、血管の流れるヨークサックの中にいたため、
これ以上 身動きができずにいることがわかりました(絶句)。
通常 殻を突く時点で、粘膜(ヨークサックを含む)は、孵化仔の体から外れています。
体全体を覆う粘膜は弾力性があり、体内へまだ吸収されていないヨークサックを保護しています。
(誕生時にヨークサックが完全に体内へ吸収され、腹甲が閉じている仔もいます。)
なぜ殻を突くことが早すぎたのか、
なぜ粘膜が自然に落ちることができなかったのか不明です。
乾き始めた粘膜はパリパリになり始め、このままでは危ないと思い、
私が体全体を覆う粘膜を取り除くしかないと思いました。
もし ヨークサックが破れれば、11クリスティラ4号の命は非常に危険な状態になります。
まず薄い粘膜にある血管を切らないように、右脚と尻尾、次に左脚を出しました。
画像でも見えますが、お腹に体と同じぐらいの大きなヨークサックを抱えていました。
手が震えました。
そして、甲羅全体を覆う粘膜を取り除く方法は・・・、この粘膜にも血管が流れていて、
前肢と頭をうまく通り抜けて、お腹へと流すしかないことがわかりました。
前肢が「ばんざ~い状態」、そのうえ大きな頭が邪魔になり、
なかなか粘膜をお腹まで戻すことができませんでした。
この状態を例えるならば、両手を万歳した頭の大きな児に、
無理矢理タートルネックのセーターを脱がす感じでしょうか。
私の必死の作業を見守ったのは、ヨーキーのルーシィでした。
そして、8月25日 23時55分 11クリスティラ4号は、お腹に大きなヨークサックを抱えながらも、
なんとか誕生することができました(安堵)。
さて、ここで質問をさせていただきます。
私は何を使って、血管が通っている粘膜を切ったのでしょうか?
ご正解の方(方々)には、人数に限りはございますが、ささやかなプレゼント
(これから考えて用意するのですが 汗)をお送りいたします。
みなさまの温かい応援に対する、私からの小さな御礼です。
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