落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

野田首相はいい人か

2011年09月24日 | 政治・外交
野田首相は民主党の中にあって保守系と云われる。
L・鳩山、A・菅で国政、外交力、国際信用はどん底に堕ちた。
菅氏は晴れやかに「やるべきことはやった」とお遍路に行くそうだが、国民の思いとの落差は極大ではないだろうか。
野田氏はこれらの二人よりはマシそうだが、首相になってからは言動が違ってきているそうな。

またしても・・・
トンネルから抜けるのはいつのことか。

わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 2382号より
http://www.melma.com/backnumber_108241/
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野田首相はジキルかハイドか
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        古森 義久

野田佳彦という政治家はなにを信奉しているのか。
なんのために政治家をしているのか。
そんな疑問が大きく浮かびます。
なぜなら政治家としての野田氏がこれまで堂々と主張してきたことと、 首相になってからの言動とがあまりに異なるからです。
靖国神社参拝しかり、外国の日本領土侵害への対応しかり。
これまで彼が述べてきたことと、今述べていることとでは、ジキルとハ イドの違いです。野田佳彦は二人いるのか。
いったいどちらがホンモノの野田佳彦氏なのでしょうか。
このジキルとハイドの相違を以下の記事がうまく描写しています。

【酒井充の政界××話】
野田佳彦首相ほど、永田町で悪口を言われない政治家は珍しい。9月8~ 10日付の産経新聞で「野田佳彦の実像」を3回に渡って掲載した。同 僚とともに野田 首相の知人らへの取材を進めると、「まじめ」「いばら ない」「人の話を良く聞く」といった話ばかりが集まってきた。私自身 は一度も接したことがないが、恐 らく「いい人」なのだろう。

紙幅の関係で掲載できなかったが、例えばこんなエピソードもあった。 野田首相は再選を期した平成8年の衆院選で105票差で落選した。12年に 国政に復帰するまでの間、松下政経塾の後輩が地方選などに出るたびに 応援のため全国を駆け回った。

ある地方選では後輩の候補者の陣営に詰める学生ボランティアが前国会 議員の野田首相に対し、ビラ配りを命じた。野田首相と言えば、駅前演 説で鍛えた街宣活動が持ち味だ。だが、野田首相はマイクを封印された ことに文句一つ言わず「分かりました」と指示に従った。

陣営内で「野田さんにそんなことをさせるとは失礼だ」との声が出ると、 野田首相は「選挙にはそれぞれのやり方があるんだ。それに従うべきだ」 と笑顔で応じたという。プライドの高い人の多い国会議員(経験者)に はなかなかできないことだ。

そんな「いい人」が首相になった。発言が「宇宙人」な鳩山由紀夫元首 相、誠実さのかけらもなかった菅直人前首相と比べれば、ますます「い い人」に見える。問題は「いい人」が「いい政治」を実行できるかどう かだ。

外交に限ってみれば、「いい人」は結果的に「悪い人」になりうる。日 本の国益追求のために世界の首脳と渡り合う首相が、他国からの挑発や 無理難題に対して音無しでは、国益を失うことになりかねない。

野田首相は21年7月の著書「民主の敵」で、「国境に関しての干渉には 国威をかけて対応すべきだ」と指摘している。その通りだ。国際社会で は、例えば領土、領海、領空の侵害に対して抗議しなければ、その主張 が間違っていても既成事実となりうる。

ロシアは8日に空軍爆撃機が日本列島を1周半し、9日には海軍の艦艇 24隻が宗谷海峡を通過した。いずれも国際法に違反はしていないが、 挑発的な行為であることは間違いない。
中国もどさくさに紛れるように8日に空軍機が東シナ海の日中中間線を 越えてきた。韓国では最近、元「従軍慰安婦」を支援する団体が計画す るソウルの日本大使館前の路上の「記念碑」建立が許可された。

ところが野田首相は何もメッセージを発していない。21日に米ニューヨ ークで行われた李明博大統領との日韓首脳会談では、「記念碑」どころ か韓国が不法占拠する竹島問題も取り上げなかった。

同じく同日の日露外相会談でも玄葉光一郎外相はロシア軍の挑発に触れ なかった。抗議どころか、懸念すら表明しないのは、どういうことか。


野田首相は保守政治家を自任しているらしい。「らしい」というのは、 極めてその言動が怪しいからだ。野田首相は21年3月、自ら音頭をとっ て政経塾OBら とともに「私たちはどのような国をめざすのか」との私 家本を出した。

内容は、まさに「東京裁判史観」の否定本で、野田首相は「A級戦犯と 呼ばれる人たちは国内法では罪人ではない」と主張している。こんな記 述もあった。
「日本の首相の靖国神社参拝や歴史教科書に対して中国や韓国は必ず干 渉してくる。事あるごとに中国は南京大虐殺を持ち出し、韓国は従軍慰 安婦を持ち出すが、そのたびに日本政府は頭を垂れて謝罪を繰り返して いる有様だ」
ところが、首相になると、靖国神社の公式参拝を「総合判断して」行わ ないと明言した。「A級戦犯」についても「政府の立場なので…」と言 い訳をして、自らの見解をはっきり言わない。


中国や韓国は、野田首相が就任すると「極右」とのレッテルを貼った。 確かに首相が自説を貫いていたら、中韓両国は反発しいていただろう。
だが、自ら正しいと思った信念ならば、首相になったからこそ貫徹すべ きではないか。それができないならば、なんのために首相になったのか。

野田首相は20年10月の夕刊フジのコラムで「国難のときこそ民意を問う のが筋だ」と訴え、世界的な経済不安への対策を理由に衆院解散・総選 挙を先送りした当時の麻生太郎首相を批判した。
 いま日本は国難と言われている。野田首相よろしく言えば、いま解散し なかったら、いつ解散するのだろうか。それなのに野田首相は当面の解 散を否定している。

揚げ足をとるつもりはない。これが10年も20年も前の話なら「変節」と は言わない。全部ここ数年の話だ。
首相になって言動を変える人は過去にも多くいた。ただ、信念を通す保 守系らしいようなイメージがあり、「いい人」の野田首相だけに、変節 した場合の反動も大きいだろう。

「野田よ、お前もか」
そんな声がふさわしい所以である。


光より早いものがあった

2011年09月24日 | 世相
満天の星も、今日只今の光ではなく、何年か何億年前出発した光。広大な宇宙は寂寞たるものだ。
光よりも早いものはないと教わってきたが、その光よりも早いものがあったという。
21世紀の大発見かも。
「タイムマシン可能」ニュートリノ実験結果に専門家ら驚き 2011年9月24日(土)08:00 (産経新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20110924103.html

 名古屋大などの国際研究グループが23日発表した、ニュートリノが光よりも速いという実験結果。光よりも速い物体が存在することになれば、アインシュタインの相対性理論で実現不可能とされた“タイムマシン”も可能になるかもしれない。これまでの物理学の常識を超えた結果に、専門家からは驚きとともに、徹底した検証を求める声があがっている。

 ◆概念変わる?
 「現代の理論物理がよって立つアインシュタインの理論を覆す大変な結果だ。本当ならタイムマシンも可能になる」と東大の村山斉・数物連携宇宙研究機構長は驚きを隠さない。
 アインシュタインの特殊相対性理論によると、質量のある物体の速度が光の速度に近づくと、その物体の時間の進み方は遅くなり、光速に達すると時間は止まってしまう。
 光速で動く物体が時間が止まった状態だとすると、それよりも速いニュートリノは時間をさかのぼっているのかもしれない。すると、過去へのタイムトラベルも現実味を帯び、時間の概念すら変更を余儀なくされる可能性もある。
 それだけに、村山氏は「結果が正しいかどうか、別の検証実験が不可欠だ。実験は遠く離れた2地点の間でニュートリノを飛ばし、所要時間を計るというシンプルなアイデア。正確さを確保するには双方の時計をきちんと合わせる必要があるが、これはそれほど簡単ではない」と語る。

 ◆新たな一歩に
 スーパーカミオカンデ実験を率いる東大の鈴木洋一郎教授も「別の機関による検証実験で、結果の正しさを確かめることが大事だ」と慎重な姿勢だ。
 鈴木氏は、昭和62年に小柴昌俊氏がニュートリノを検出した実験で、超新星爆発で出た光とニュートリノがほぼ同時に観測されたことを指摘。「両者の速度に今回のような違いがあるとすると、ニュートリノは光よりも1年は早く地球に到達していなければおかしいことになる」と語る。
 実験に参加した名古屋大の小松雅宏准教授は「実験に間違いがないかと検証を繰り返したが、否定できない結果になった。公表することで他の研究者による検証や追試が進み、物理学の新たな一歩につながれば」と話している。

【用語解説】相対性理論…アインシュタインが、1905年に発表した特殊相対性理論では「物体は光速を超えることはできない」「光速に近づいていくと時間の流れが遅くなり、光速になると時間が止まる」「光速に近づいていくとその空間(長さ)が縮み、光速になると、空間が0になる」などの結論が導かれる。


根底崩れた?相対論…光より速いニュートリノ 2011年9月23日(金)21:28 読売
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20110923-567-OYT1T00374.html

 名古屋大などの国際研究グループは23日、物質を構成する素粒子の一種であるニュートリノが、光の速度より速く飛んでいるとする観測結果を発表した。
 現代物理学の基礎であるアインシュタインの特殊相対性理論では、宇宙で最も速いのは光だとしている。今回の結果は同理論と矛盾しており、観測結果が事実なら物理学を根底から揺るがす可能性がある。
 この観測結果が得られたのは、スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERN)の「OPERA実験」。ニュートリノ(ミュー型)を加速器という装置で打ち出し、約730キロ・メートル離れたイタリアのグランサッソー地下研究所へ地中を通して飛ばした。
 光はこの距離を0・0024秒で飛ぶが、今回の観測によって、ニュートリノは光より1億分の6秒早く到達していることが分かった。これは、光の速度より0・0025%だけ速く飛んだことを示している。

 ニュートリノの飛行速度を巡っては、2007年に米国の研究チームが論文を発表している。しかし、この時は誤差と区別がつかなかったため、「光速と差がない」と結論づけられた。今回は原子時計を備えた全地球測位システム(GPS)と光学測量を組み合わせ、3年間かけて約1万5000個分の飛行速度を精緻に測定した。その結果、誤差を考慮しても、光速を超えていることが判明した。
 この観測結果は現代物理学では説明できない。観測に参加した名古屋大の中村光廣准教授は「物理学全体への影響が大きいため、解釈は加えないと研究グループ内で合意している」と述べ、他グループの実験による検証を求めるために発表に踏み切ったとしている。

 ◆ニュートリノ=電気的に中性で、物質を透過する。「電子型」「ミュー型」「タウ型」の3種類があり、飛行中にそれぞれ別の種類に変化するニュートリノ振動という現象を起こす。以前は質量がゼロと考えられていたが、故・戸塚洋二東京大特別栄誉教授らによる観測で、質量があることが明らかになった。