落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

悲惨なシルクロード

2006年12月14日 | 政治・外交
 シルクロードといえば、古代中国の交易の道としてNHKの番組や展覧会で、また平山画伯の絵などを通じてロマンチックな憧れをもっていた。しかし10月に中共のチベット人弾圧映像が世界中に飛び交い自分の甘い幻想が消し飛んでしまった。そして東トルキスタンでもさらに過酷な人権弾圧、ウイグル民族を消し去ろうとする中共の侵略があることを知った。
 シルクロード要衝の地ロプノールでは46回に及ぶ核実験で新疆ウイグル自治区のウイグル人はもちろん中国漢族の人々もその後遺症や赤ん坊の奇形が多発しているという。

 NHKはただただ美しくドラマチックに古代中国を見せてくれたが、このような現実を放送しただろうか。親中派の政治家はこの現実を知っているのだろうか。日本政府はこのことに関して見解はないのだろうか。

【産経抄】(2006/11/09 05:01)
 とかく戦前は真っ暗史観でかたづけられる。戦前といえども民主選挙があり、社会主義政党が躍進したこともある。なにより、アジアで独立を目指す政治指導者たちの亡命の地であったことは誇っていい。「三民主義」を唱えた中国国民党の創設者、孫文がそう。インド独立連盟を率いたビハリ・ボースもいた。
 ▼それから80年、いまの中国がもっとも嫌う3人の亡命者が同時期に東京にいた。チベットの精神的指導者ダライ・ラマ、民主化指導者の魏京生さん、それに世界ウイグル会議事務局長のドルクン・エイサさんだ。それぞれ亡命先のインド、米国、ドイツからの訪日だった。
 ▼ 中国西域の独立を目指すエイサさんに会った。台湾での会議出席のため、自由な日本を経由したという。エイサさんは中国共産党支配下の新疆大学で学籍を剥奪(はくだつ)されている。新疆ウイグル自治区で行われた核実験に反対し、漢語を無視したウイグル語教育のボランティアでにらまれた。
 ▼北京でウイグル史を地下出版すると、公安に追われてドイツに亡命したという。彼の日本人支援者たちは、日中友好協会の日本人画伯がウイグルの砂漠の絵を描き、美化していることが許せない。核実験の悪影響で手や目のない子供がいる現実から目をそらしていると。
 ▼ウイグルと北朝鮮は無関係とはいえないらしい。北が崩壊し、国連や米国の影響下に入ると、中国内にある体制内の矛盾に引火するとの説だ。チベット、ウイグルなども、この矛盾に入る。
 ▼エイサさんは魏京生さんと都内で会い、中国の民主化に努力することで意気投合したという。民主化された中国なら話し合いも可能になるとの期待だ。かつて、ボースたちが描いた夢を今また彼らが追っている。

 東トルキスタンから決死の亡命をして独立運動を推進しているドルクン・エイサ氏と、日本でそれをサポートし啓蒙を図っている水谷尚子氏の証言映像を桜チャンネルで見ることが出来る。

 本来、独自の歴史と文化を持つイスラム国家であるはずが、中国の侵略に遭い、「新疆ウイグル自治区」という呼び名の下で、過酷な弾圧に苦しんでいる東トルキスタン。 亡命先のミュンヘンを拠点に東トルキスタンの独立運動に携わっておられるドルクン・エイサ氏と、氏をサポートしておられる水谷尚子氏をお迎えし、漢族移住による圧迫、貧困、頻発する逮捕や冤罪、拷問、宗教弾圧、数十回を数える核実験など、その実態についてお聞きする。
 他のメディアでは触れることの出来ない貴重な証言の数々。
 まさに今現在、東トルキスタンの人々が強いられている苦難と存亡の危機、そして、それをもたらす侵略国家が日本の隣国であるという現実が、明らかになる!
※東トルキスタンの現状を より多くの人々に知っていただくため、当ページへのリンクは大歓迎です! 皆様のご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。
出演 (平成18年10月31日 収録)
 ドルクン・エイサ(世界ウイグル会議秘書長)
 水谷尚子(中央大学非常勤講師)
※「報道ワイド日本」11月14日号 より
  キャスター : 水島総・鈴木邦子

 番組映像(無料)はこちら