「教育勅語」。最近、ウチは教育勅語を使って教育してます、って会社さん、聞くことが二度ほどあった。最近、右寄りのニュースを観る機会が多いせいかな。という訳で、「教育勅語」なるものを読んでみた。短い文章なので、全文掲載します。著作権もないようですので。ネットで拾った文章にはフリガナがついています。
ふうむ、父母に孝、兄弟に友に、夫婦相和、盟友相信・・博愛衆に及ぼし、学を修め・・国法に遵ひ、一旦緩急あれば義勇公に奉じ・・ などだ。別におかしなこともない。一旦緩急あればとは、徴兵のことかな。そして、署名欄には明治23年御名御璽 となって当時の天皇、明治天皇のようだ。
ただし、一つ大きな問題がある。朕とか臣民とかだ。朕が臣民に従えと言う意味なんだろう。明治憲法では、天皇は、日本の君主で一番権力を持っていた。また臣民とは、君主に支配される者(明治憲法での国民)だそうだから、天皇が臣民に命令しているように思える。
戦後の憲法では、教育勅語は失効しているそうだ。今は、天皇は象徴天皇で、支配者ではない。ということは、今の社会で、朕と臣民の関係は成り立たないね。
ここのところを直せばいいと思うが、はて、誰が誰に出すのかな? 政府が国民に出すのかな? こんな人間の内面、精神的な内容で、強制力を持たせるのは無理のような気がする。社会規範? なら何とかなりそうだが、そんなこと、政府から言われたくないよ、って声、必ず出そうだな、私もそう思う。
話が難しくなってきた。専門的な議論は別になされているようだから、私の教育勅語は、まあ知識として知っておく程度にしよう。これ以上は深入りしないよ。(写真は、教育勅語発布50年記念の切手、1940年発行)