七尾城から、丸岡城へ。バスを降りると、デンと丸岡城天守が鎮座している。下から見上げると、小高い丘の上に、高い石垣を積んで、その上に天守が作られている。なかなかの高層建築だ。
登城して、天守を見る。金など全く使われていない、古風なつくりだ。よく見ると、木造のあちこちが傷んでいる。現存12城の一つだけあって、痛みも烈しいんだろう。昭和23年の福井地震でも倒壊したそうだ。
天守の中の登りは、急な階段だ。ロープが補助用になっている。石落としもある。天守からの眺めは城下が一望だ。
天守の展示物から。一筆啓上 火の用心、お仙泣かすな、馬肥やせ」という短い名文の手紙、聞いたことがあったが、これは、この城主の手紙だそうだ。
それに継体天皇とのつながり。今の天皇家は、神武天皇から万世一系だが、ある時、男系がいなくて、継続がピンチになった時、数代遡って、男系の血を繋げるため、福井の継体天皇に天皇になって貰い、ピンチを脱したというやつだ。今、男系か女系で、揉めている件だ。宮内庁案は、旧皇族の復帰と女系天皇両案が出されているが、昔から、この皇位継承問題はあったんだね。
そしてもう一つ、人柱。お城建設時に災いが続いた。人柱をしようということになり、お静という女性が、自分の子供を武士にすることを条件に人柱になった。ところが、その城主は移封され、子供は武士になれなかった。そこで、この怨霊が定期的に、洪水を起こすという伝説だ。
現存12天守の一つ、丸岡城。幾つもエピソードがあるお城だった。お城を見上てもう一枚、写真を撮る。福井は、もうじき新幹線で東京と結ばれる。とすると、福井旅行がブームになるかな。再訪する機会もあるかもしれない、丸岡城でした。この日は、福井駅前のビジネスホテルに一泊。