月はその昔、地球に火星サイズ(地球の半分ほど)の天体が衝突し、
その破片が集まってできたという説(ジャイアント・インパクト説)
が有力であると考えられてきました。
ところが、この説では月の組成やできるための条件などに疑問が
残っていました。
そして、この度、上の問題を解決しつつ、現在の月の存在を説明する
新説が発表されました。これは、小天体(地球の1/10~1/100ほど)
による複数回の衝突が月を作ったというもので、衝突の破片が集まって
小さな月を作り、それが複数回繰り返されることで、いくつかの小さな
月ができ、それら同士が衝突・合体して現在の月へと成長したという
考えです。
発表されたばかりなので、このシナリオが正しいかどうかを現段階で
述べることはできませんが、今までの問題を自然に解消できるのは確か
で、これからさらに詳しく検証されれば、月の形成シナリオとして、
有力なものとなるかもしれません。そうなれば、図鑑や教科書も書き
換えられることにもなりそうです。